【TOK】のスキー教師日記  Aug. 2005


Aug 2005

スキー教師【TOK】の個人的な日記です。興味のある人はどうぞご覧ください。(^I^)
ただ,このホームページは, 【TOK】の主観的な意見や感想を書き綴ったものですので
ページ内の記事及びデータなどを,みなさんが参考にされることは構いませんが
そのことによって派生した事象についての責任は負えませんのでご了承ください。

  Ski Top    【TOK】への Mail…

 What's Today ?

  New Zealand 通信05
Aug.17 Wanaka無事到着
Aug.15 習字...味わい深さ
Aug.14 習字...ご質問 #6
   小回りの“払うゥー”は?
Aug.13 習字...ご質問 #5
     ターンの質について...
Aug.12 習字...ご質問 #4
   腰を使わない理由は?
Aug.11 習字...ご質問 #3
   “払うゥー”が長いのは?
Aug.10 習字...ご質問 #2
    キャスターの進化系?
Aug.09 習字...ご質問 #1
      筆はセンサー軸?
Aug.08 “お習字ターン”
        どこで握る?
Aug.07 “お習字ターン”
    穂首のどこで書く?
Aug.06 “お習字ターン”
        穂首の長短
Aug.05 “お習字ターン”
          ∞ターン
Aug.04 
“お習字ターン”
       積極性を産む
Aug.03 “お習字ターン”
            映像
Aug.02 “お習字ターン”
        穂先の位置
Aug.01 “お習字ターン”
       俯瞰イメージ


*** これまでの日記***

* 2005年7月
* 2005年6月
* 2005年5月
* 2005年4月 No.2
* 2005年4月 No.1
* 2005年3月
* 2005年2月
* 2005年1月

* 2004年12月
* 2004年11月
* 2004年10月
* 2004年9月
* 2004年8月
* 2004年7月 No.2
* 2004年7月 No.1
* 2004年6月
* 2004年5月
* 2004年4月
* 2004年3月
* 2004年2月
* 2004年1月

* 2003年12月
* 2003年11月
* 2003年10月
* 2003年9月
* 2003年8月
* 2003年7月
* 2003年6月
* 2003年5月
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* 2003年3月
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* 2003年1月

* 2002年12月
* 2002年11月
* 2002年10月
* 2002年9月
* 2002年8月
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* 2002年6月
* 2002年5月
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* 2002年1月

* 2001年12月
* 2001年11月
* 2001年10月
* 2001年9月
* 2001年8月No.2
* 2001年8月No.1
* 2001年7月
2001年6月

*  以下 2001年

教師日記 5月

教師日記 4月
教師日記 3月
教師日記 2月
教師日記 1月

*  以下 2000年

教師日記 12月
教師日記 11月
教師日記 10月
教師日記 9月 #2
教師日記 9月 #1
教師日記 8月 #2
教師日記 8月 #1
教師日記 7月
教師日記 6月
教師日記 5月 

 * 以下 1998-2000

2000年4月 
2000年3月
2000年2月
2000年1月
1999年12月
1999年秋
1999年4月
1999年3月
1999年2月
1999年1月
1998年12月

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★ Aug.17 2005  Wednesday  晴れ (Wanaka)
 みなさん !!! こんにちは !!! 無事ニュージーランドに着きました。涼しいです !!! 空気がピリッとしています。
 クライストチャーチからWanakaまでのドライブも快適でした !!! 
 明日はいよいよ Treble Cone でスキーができます。その模様は明日 Up date します。では日本の皆さん,明日また !!!(*^^)v 

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 16日昼の宮城県沖の地震の影響で,成田発クライストチャーチ行きの便も約1時間遅れの離陸となりました。で,クライストチャーチ着も約1時間遅れ...。
 クライストチャーチ空港に降りて,先ず感じたのは「ひんやりとした空気の心地良さ」でした。!(^^)!
 11時過ぎにクライストチャーチを出て,一路Wanakaへ...。途中天候は最高で,景色の良いルートを選んでドライブを楽しみながらWanakaに着きました。
 今度の滞在先“Mr.Yamagami”さんのお宅に着いたのが5:45...。そして早速ニュージーランドビールで「ヨロシク !!!」のご挨拶...。部屋もなかなか素敵で,アトホーム的な雰囲気がGood !!! さらに奥様の“Yoko”さんに作っていただいた,おにぎりも美味しい !!! (^ ^)(^I^)。
 明日は8時半にWanakaを出発...Treble Cone で試走です。その模様は明日のUPです。
 では,また... オヤスミナサイ...。zzzzzzz......

  


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★ Aug.16 2005  Tuesday  小雨 (白馬)
  今日16日早朝,ご覧のように北アルプスの稜線が見えています。(^I^) そして,天候は今日は曇りの予報が出ています。明日は晴れるようです。(^ ^)
 さて,【TOK】は今日からニュージーランドに出掛けます。そして向こうからスキーニュースを Up date いたします。お楽しみに !!!  多分,今日と,明日の教師日記はオヤスミとなります。 では行って参ります。!(^^)! 


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★ Aug.15 2005  Monday  小雨 (白馬)
 今日は小雨が降っています。昨日は午前中良い天気に恵まれましたが,午後から少しづつ雨が来ました。
 今年のお盆は15日が丁度日曜日と重なったせいでしょうか,15日を境とした分散型の夏休みになったようです。皆さんは前半型?それとも後半型かな?
 さて【TOK】は明日からニュージーランドに出掛けます。明日16日から17日は Up date はできないかもしれませんがよろしくお願いいたします。
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 先月の26日から“お習字ターン”のことについていろいろ解説させていただきました。そして,いろいろなご質問もいただきました。ありがとうございます。(*^^)v
 さて,一連のこの連載を書きながら感じたことがあります。それは“味わい深さ”...ということです。「深さ」を辞書で調べてみると...「(心に深く感じる意で)@感情・思慮・思索・情欲などの程度が並み一通りでない。A情趣、情緒、風流心や美意識の到達度が十分であるさま。情趣豊かである。」と書かれています。
 “お習字ターン”は,筆を使って雪面に文字を書くようなイメージで滑る...ということなのですが,そのことによって,筆先で雪のいろいろな情報が感じ分けれられるようになります。実際の習字でも,和紙に書いたときと,コート紙に書いたとき,あるいは新聞紙に書いたときとで,その筆の進み方が違ってきて,“穂首”で「紙の質」を感じ分けるている...と思うことがあります。“お習字ターンイメージ”で滑っていると,これと似た感覚が沸いてきます。斜度などの緩急の情報だけでなく,雪の硬さの程度や,湿度の多少,グリップ力の程度の差...みたいなものまで感じ分けられるのです。こういう感覚で滑っているときのフィーリングはまさに自分の身体そのものが“感度の良いセンサー”みたいな気がします。「それぞれの違いを,よくぞ感じ分けてるナぁー... !!!」という感覚になるのです。
 話がちょっとそれますが,例えば音楽を聴いているとします。すると音のボリュームの大きさだけでなく,それぞれの楽器の持っている...“音色の広がり”も感じますし,“音の奥行き”みたいなものも感じることができます。これは“音の深さ”...という表現で言い表せると思うのです。また,なにか美味しい物を食べているとします。甘さが感じられたり,酸っぱさが感じられたり,あるいは食べ物そのもののボリュームが感じられたりします。でもちょっと気がつくと,胡椒かナニか,スパイスの味や香りが舌や鼻に伝わってきて,それが美味しさを一層引き立てている...そんなことを思うことがあります。これは“味の深さ”を感じてる...と言えるでしょう。
  わたしは,“お習字ターン”の滑りをしている時,これと似たような“味わい深さ”を感じることが多いのです。「“雪というモノの深さ”を味わい分けながら滑っている...」という感じです。辞書に書かれているような,「情趣,あるいは情緒,または風流心とか美意識の高まりといったものが,ビシーンと心に深く響いてくる感覚」があるのです。この感覚の有無は,滑走スピードの遅速には関係ありません。また大回りとか小回り...といった回転半径の大きさにも関係ありません。ましてやカービングとかスキッディングの違いが“味わい深さ”に影響を与えることもありません。プルークボーゲンで滑っていても,シュテムターンで滑っていても感じられる“味わい深さ”です。多分,このような感じを覚えるのは,「筆の先で雪を感じよう !!!」とすると,身体がそのために協力を惜しまず,全神経がそこに集中するようになるからだと思います。すると,たとえ雨が降っていても,吹雪でも,「雪を感じる面白さ !!!」が分かるようになります。身体で感じる「スキーの本質」が見えて来たような,そんな気持ちにさえなります。
  “お習字ターン”を通して“味わい深さ”を思っている【TOK】でした。(*^^)v



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★ Aug.14 2005  Sunday  晴れ (白馬)
 天気予報が外れて,今日は良い天気になりました !!! 予報では今日は「雨」なのですが,実はご覧のように「晴れ」の白馬でした !!!
 大雪渓の崩落...今日から新ルートで登山が再開されるようです。思ったより重大事故にならなくて良かったですが,皆さんも登山や海...くれぐれもお気をつけください。そして楽しんでください !!! !(^^)!

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 “お習字ターン”のご質問にお答えしておりますが,今日はその最終回で,掲示板でのご質問,“みなと祭り”への回答です。

  『[298] 小回りの「ゥー」はどうなりますか Name:みなと祭り Date: 2005/08/11(Thu) 15:22  先生、毎日暑いですね。体調などお変わりありませんか。当地では祭りも終わり、早く秋が来ないかな、そして冬が来ないかな、といったところです。
  お習字ターンの「払ゥー」の「ゥー」は小回りでも「ゥー」なのでしょうか。「ウィッ」ぐらいになるのでしょうか。素朴な疑問がわいてきましたので、よろしくご指導お願いします。』


  お盆で,今白馬もいたるところで「夏祭り」が行われています。皆さんもこのお盆休暇...有意義に過ごされてますか?文字通り“みなと祭り”さんは祭りを謳歌されていることと思います。(*^^)v
  さて,小回りの“払うゥー”について,その長さと強さ...のご質問です。先ずは映像「小回り:払うと書く」をご覧ください。このビデオの中の音声を聞いてもらえば“一聴りょう然”だと思いますが,「ウィッ」にはなりません。短めの「ゥー」と言った方がいいかもしれません。ターン後半,中回りや大回りに比べれば圧が集中して来ますので,ゆっくりとした「ゥーー」にはなりません。でも,「ウ」のあと「ー」という伸ばしの部分は,短い時間だけれど「払うゥー」というイメージで在るのです。これを,「ウッ」とイメージしてしまうと,筆の穂首を急激に上方に持ち上げるイメージになり,雪面から完全にスキーが浮いてしまう...という「抜重動作」になってしまいます。こういう小回りもありますが,雪面がスキーが浮いてしまう分,次のターンで急激な圧の集中が起こり,スキーが横ズレしやすくなってしまうのです。もし,“お習字ターンイメージ”の小回り...ということであれば,ぜひ「払うゥー書くゥー」が欲しいところです。そうすることで,次のターンへの圧の集中が緩和され,圧コントロールがしやすくなって,切れと走りのある小回りが可能になるのです。
 以上ご理解いただけましたでしょうか?



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★ Aug.13 2005  Saturday  小雨 (白馬)
 お盆に入って天候が不順な白馬です。せっかくの連休ですので,晴れて欲しいのですが...。天候ばかりはどうしようもありません...(=_=;)
 さて,皆さんはどのようなお盆を過ごしておられますか?帰省して肉親の方々とのコミュニケーションを深められている方,リゾートでリラックスされている方...いろいろだと思いますが,行き帰りの交通には十分お気をつけて !!! 
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 今日は“M.O”さんから頂いたご質問への回答です。

 
『 8日の日記,とても分かりやすかったです。ああいうふに定義してもらうと,自分の勘違いがたくさんありました。穂首の先は,足首だと思ってました。スキー板を動かすのは,脚だと思っていたからです。8日の写真をよーく見ると,筆ペンの先があるじゃないですか。「スキー板上のセンサーポイントSPはトップとビンディングの中間くらいをイメージします。その所に穂首の先があるイメージです。」で理解できました。
 RPの意味は間違えていませんでしたが,青色の筆は外腰なのでずれて,赤色の筆は内腰だから切れると思ってしまいます。それは,くの字は外腰を意識すると言われているからです。また,切る場合,重心はターンの内側と頭にあるからです。青色の筆,赤色の筆と重心はターン内側,くの字,混乱してます。よろしくお願いします。』


 
“M.O”さん e-mail ありがとうございました。こうやって e-mail を頂いてみると,レッスンの中で何度もお話しているにもかかわらず,私の説明不足で真意が伝わっていないこともある...そんなことを感じます。ですから,実際にレッスンをお受けになっておられない方が勘違いされることは当たり前のことかもしれませんネ?! だからこそ,オフシーズンのこの時期に詳しく説明申し上げる必要があるのだと思っています。
 さて,8/8の教師日記ですが,“レシーブポイントRP”を体側の外に意識するときと,内に意識するときとで,そのターンの質がどう違ってくるか?
...ということを説明させていただきました。「青の」がカービング的で,「赤の」がスキッディング的になるとお話しましたが,このことについて...青色の筆は外腰なのでずれて,赤色の筆は内腰だから切れると思ってしまいます。...と,逆ではないか?というご質問です。その理由として,「くの字は外腰を意識すると言われているからです。また,切る場合,重心はターンの内側と頭にあるからです...」ということを挙げておられますが,この意味がちょっと分からない?のですが...。私はスキッディングでは外腰のくの字を意識する...というようなことをしませんし,またカービングでも重心はターンの内側と頭...という意識はありません。でも,“お習字ターン”の場合は,明らかに“レシーブポイントRP”を「青の」にすると,外腰がターン方向に回り込んで来て,カービング的になりますし,「赤の」にすると,外腰も内腰もターン外側を向くようになって,スキッディング的になります。これは何十回と無く試してみて言えることです。その理由については8/8の教師日記でも話しているように,重複しますが...「青◎SP1」を握り位置にイメージして,文字を書こうとしますから,右腰がグゥーンと筆の運びに付いて行く感じになり,身体の右側がターンインサイド方向に向いて行くようになります。俗に言われる“二軸運動”といわれるものです。…一方,筆の握り位置を「赤◎SP2」にイメージすると,こちらは「スキッディング要素」の滑りになります。左腰で書こうとするので,右腰はターン方向より外側に開いた感じになり,外スキーに対して迎え角が常にキープされ,アウトサイド側から雪の抵抗を求める滑りになるのです。」...の説明のとおりです。
 
“M.O”さんも,仰っているように,「穂首の位置は足首の位置...」という風に思われていたわけですから,先ずそのイメージを変えて試してみることをお勧めします。そうすれば私の解説のような感覚が得られると思います。(*^^)v

 

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★ Aug.12 2005  Friday  曇り (白馬)
 今朝は結構勢いのいい雨音が聞こえていて,それで目が覚めました。一昨日降った雨が「白馬大雪渓」の崩落を呼び,死傷者が出てしまいました...(=_=;) 亡くなられた方の冥福をお祈りいたします。
 みなさんもお盆休み...十分お気をつけて休日をお楽しみください...。
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 今日も“お習字ターン”についてのご質問 e-mail への回答です。 e-mail は“T.S”さんからいただきました。

 『TOK先生、こんにちは。教師日記いつも見させていただいております。早速ですが質問です。8月7日の日記に「穂首の“腰”は使わないようにする...」ということで説明がありました。「“腰”を使って書くイメージを持ってしまうと.....テールの安定性が無くなり,ダッチロール現象が起こって,フラフラしたターンになってしまいます。」というように書かれてありましたが、どうしてそのような現象が現われるのでしょうか?ちょっと疑問に思いましたので質問させていただきました。よろしくお願いいたします。』

 
“T.S”さん e-mail ありがとうございます。“穂首の腰部分”は使わないようにする...ということですネ?。昨日新しく Up date した“フィーリングスキー”の項の「0059 穂首のどこで書く?には追加で,「実際に“習字”を書くとき,筆以外の所,例えば手首とかひじとかを固定し,そこは動かさないようにして筆を動かすようにするとうまく字が書けます。つまり,支点をどこかにイメージするからこそ筆が活き活きと動いて,迫力ある字が書けるのです。“スキー”でもこれと同じことが言える訳です。“スキー”の場合はその位置がかかとの“支点FP”ということになります。」を加筆させていただきました。ここをお読みいただければご理解していただけると思いますが,要は「支点を筆先以外の所に決めて書くから安定した字が書ける」ということです。
  習字に限らず,普通私たちが「小さい字」を書くときは,右の写真のように“手首の下”を支えとしてペンを動かします。もし手首を空中に持ち上げて小さい字を書こうとするとどうなるでしょう?支点が無いからものすごく不安定になって思ったように字が書けません。中くらいの大きさの字のときは筆の少し上を持って,今度は手首ではなく,ひじの辺りを支点とします。さらに大きい字のときは,さらに筆の上を握り,肩の辺りが支点になります。この様に,文字を書くときは,必ずと言っていいほど,筆先以外に“支点”が存在しているのです。この“支点”があるからこそ活き活きした字が書けると言っていいでしょう。ところが,もし筆に力を入れ,もうこれ以上筆がしならない !!!という状態で筆を使ったらどうなるでしょう? 筆先に大きな力が入り,“手首”や“ひじ”は浮き上がってしまいます。ですからこの状態では,もう“手首”や“ひじ”は“支点”になれないのです。字も不安定なものになってしまいます。
  “スキー”でも同じことが起こります。「かかと支点意識」を持ち,筆先のしなりに余裕があって雪面に文字を書くイメージで滑って行くと,安定した力強いターンができるのですが,筆先を「もうこれ以上しならない !!!」という状態にしてしまうと,身体が前につんのめるような形になり,“かかと”が“手首”や“ひじ”と同じように浮き上がってしまって,フラフラしはじめるのです。つまりスキーのテール部分が不安定な滑りになる...ということです。
  以上,ご理解いただけましたでしょうか?(*^^)v




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★ Aug.11 2005  Thursday  雨 (白馬)
 今朝は“夏”に戻った白馬です。
 それにしても昨日朝の“雨”は凄かった !!! 10時頃まで雷を伴った雨が...。それにまるで夜にでもなったような暗さ...。あのような天候もなかなか経験できません。
 ところで,アクセス数を見ていると,もう夏休みに入られた方も多いようです。皆さんはどちらでお過ごしですか?(^J^)
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  今日は“お習字ターン”について,“T.N”さんからいただいた e-mail をご紹介します。

 
 『TOK先生、お習字ターン毎日楽しみに見させてもらってます。自分で思ったことも無いイメージの連続で、すこしびっくりしていますが、このイメージを勉強して冬がどうなるか楽しみです。ところで「払うゥー」ですが、私がおもっていたよりずいぶん長いのですね? TOK先生の声をビデオで聞いて、払うときの長さの感じが私の思っていたのと違っていたのですが、ここの部分が長いとどういうメリットがあるのでしょうか? 私はターンのとき、いつももっと「払う」の部分が短いのに気がつきました。ビデオのイメージが良く伝わってきて分かりやすいです。早く雪の上に立ちたいです。。。。 ニュージーランド、楽しんできてください。お便り楽しみにしています。』

  
“T.N”さんこんにちは! e-mail ありがとうございました。
  
自分で思ったことも無いイメージの連続...ということですが,わたし自身このようなイメージのレッスンをするようになるとは思っても居ませんでした !!!。でも,生徒さんに,「どうやったらうまくコツを掴んで頂けるんだろう?」と思っているといろいろなイメージが浮かんでくるものなのです。もちろんそのイメージの中には“ボツ”になるものもありますが,自分でそのイメージで滑ってみて「これは面白い !!!」というようなイメージもあって,スキー指導って楽しい !!!と思うことが多いのです。来シーズンはどんなイメージが出てくるか?自分でも今から楽しみです。!(^^)! 
  
「払うゥー」ですが、私がおもっていたよりずいぶん長いのですね...⇒よく「C字ターン」と「S字ターン」...という言われ方をすることがありますネ?。この“お習字ターン”ではほとんどの方が「S字ターン」になるのです。それはターン後半のエネルギーが次のターン前半に効率よく伝わって行くからです。ターン後半に「圧」を貯め,それを急激に離してしまうと“払うゥー”ではなく“払う”になってしまいます。すると角付けの切り替えの局面で圧の急激な変化が起こってしまい,「ハイここまでが左ターン...そしてここで切り替え...ハイここからが右ターン...」という,アルファベットの“C”のような「C字ターン」になってしまうのです。ところがターン後半から角付けの切り替えの時に,“払うゥー”とゥー”を長めにつぶやきながら,“穂首”がゆっくり身体の下を通過して行く様子をイメージすると,圧の急激な変化が起こらず,滑らかなエッジの切り替えが行われて「S字ターン」になるのです。この様に,つぶやきの時間を長めにすることも大事なコツのひとつです。(*^^)v もう一度「“払うゥー”と“書くゥー”の映像」をご覧になって(右の写真をクリック),このコツをつかんでください。
  この夏のオフシーズンに,じっくり映像をご覧になって,しっかりイメージをつかまれることは,雪の上に立ったとき,大変役に立つと思います。
“T.N”さんもぜひ楽しみながら映像...ご覧ください。(^.^)
  ニュージーランド...【TOK】はこの16日に出発し,9/13に帰ってきますが, New Zealand の滞在先 Wanaka ではADSLが使えるとのことなので,毎日「05 New Zealand 通信」をお届けできそうです。ぜひ楽しみにお待ちください。!(^^)!



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★ Aug.10 2005  Wednesday  雨 (白馬)
  13日間続いた連続“晴れ”の記録も,今朝の雷を伴う“雨”でストップしました。この13日間の“晴れ”の間も夕立は数えるほどしかなく,今日のこの雨は植物にとっては恵みの雨かもしれません。(^ ^)
 おかげで,気温も23℃で,長袖のシャツを着てキーボードを叩いております。(*^^)v 
     -------------☆★☆-----------
  昨日の“SMD”さんから, e-mail をいただきました。今日はそれを紹介したいと思います。

  『こんばんは。お習字ターンについて質問させて頂いたSMDです。お忙しいところ早々に質問への回答ありがとうございます。回答を拝見して感じた事ですが、「筆」をサポート軸にではなく,センサー軸にイメージすることで「てこのイメージ」の滑り...つまり,かかと支点でトップで雪の圧を受ける...という滑りになるのです。この部分を拝見して、まず自分が勘違いしていた事は、キャスターターンとお習字ターンを、全く別のイメージから誕生してきたものだと思い込んでいた事だと思います。お習字ターンの中にもキャスターターンのかかと支点の蝶番のイメージが、脈々と生きているわけですね。自分はかかと支点なのは解っていたつもりですが、蝶番のイメージの部分が、お習字ターンでは毛筆のしなやかな筆先のイメージへと置き換えられているのだと思っていました。
  この回答から自分なりに感じられる事はお習字ターンはキャスターターンの、センサー軸を仮想の単なる軸イメージから、習字に使う毛筆にイメージアップする事で、センサー軸意識のイメージ強化したものとして誕生したのだなと、感じました。そう考えると、お習字ターンはキャスターターンの進化系なのでしょうか?自分はふたつのターンが【TOK】先生のイメージの中で、双璧をなすターンイメージだと思っていたのですが。
  とにかく自分のイメージが勘違いである事は理解できたつもりです。それにしても自分の勘違いお習字ターンも、【TOK】先生のイメージしたターンなのだと思い込む事で、プラシーボ効果があったのか、先シーズン快適に機能してしまった事に関してはいまだに???です! またレシーブポイント(RP)に関しては【TOK】先生の言われるように色々試してみて感じ取ろうと思います。
  本当にお忙しい中、早々の回答ありがとうございました。これからのHPも期待して拝見させていただきますので宜しくお願いします。』

   e-mail ありがとうございます。昨日の日記でもお話した様に,そして“SMD”さんが仰るとおり,お習字ターンの中にもキャスターターンのかかと支点の蝶番のイメージが、脈々と生きている...のです。(*^^)v そして,お習字ターンはキャスターターンの進化系...ということも,全くそのとおりです。
  
プラシーボ効果...偽薬効果(偽薬を処方しても,薬だと信じ込むことによって何らかの改善がみられること)ということですが,確かにそういう見方もできますネ!。ですが,昨日お話した様に,別の有効な滑走イメージを沸かせることができ,その結果新しい滑りが実現できた !!!という,期待しなかった新しい滑りの発見につながったことを喜ぶべきだと思います。!(^^)! ご自分の理解と,私の説明とが一致していなくても,ご自分なりの新しい滑走感覚が得られた !!!...ということは素晴らしいことです。実はこの前の「東京オフ会」で,これに関連したことが話題になり,「皆さんそれぞれが思った滑走フィーリングや滑走イメージの発表会を,06シーズンが終わってから,どこかでやりましょう !!!」ということになりました。“SMD”さんの,ご経験などもその席で披露いただけたら...と思います。この日記をお読みの皆さんも,ぜひ参加いただきたいと思います。詳細は06シーズンの初めに,このホームページでお知らせする予定です。



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★ Aug.09 2005  Tuesday  晴れ (白馬)
  セミの鳴く音が聞こえています。気温はそれほど高くなく,今9:00amで23℃です。予報によると今日は暑くなっても28℃位だということですので,しのぎやすいでしょう。!(^^)!
 もう直ぐ“お盆”が始まりますが,皆さんはどのようなご計画ですか? 私はニュージーランドキャンプに向けて準備に追われそうです。でも,この準備がまた楽しいのですが...(*^^)v 
     -------------☆★☆-----------
 今日からは“お習字ターン”に関して,みなさんからいただいておりましたご質問にお答えしていきたいと思います。
  初めは“
SMD”さんからいただいた e-mail です。
  『こんにちは。いつも【TOK】先生のHPを楽しく拝見させて頂いているSMDと言う者ですが、お習字ターンについての質問があるので宜しくお願いします。7/26のお習字ターンのイメージ写真を見て、自分が考えていたイメージと違うので驚きました。【TOK】先生のイメージでは、筆をセンサー軸に置いているようですが、自分はサポート軸に筆を置いて、イメージしていました。センサー軸自体はキャスターターンと同じイメージで捉えていて、ふたつのターンの違いは角付けの切り換えで、落下に任せるか、落下時に払うと言うイメージをつけるかと言う、letのスキーと静かなDo的なイメージとの違いとして捉えていたのですが、このイメージでは【TOK】先生の言うところのお習字ターンとは、全然違うものになってしまうのでしょうか?
  また、7/27の写真で、右外足の谷回り(大回りイメージの)時だと思いますが、握り(RP)を、右肩付近に置いているようですが、自分のイメージだと左肩付近に置くのが、一般的?(パワーライン的)なイメージだと思うのですが、握り(RP)に関しては、無数のポイントを自分で感じ取ってみるのが大切で、固定的なイメージを持たない事が大事なのでしょうか?若しくは左肩付近にイメージする事が根本的に間違っているのでしょうか?
  質問の説明が下手で恐縮ですが、宜しくお願いします。』

 
  “SMD”さんが抱かれていた“お習字ターン”のイメージと私のイメージとは違っていたようですネ!でも違っていてもご心配には及びません。(^I^) イメージが違っていたということは,違った感覚の滑りを体験された...ということですから,それだけご経験が増えた !!!ということにもなるのです。そして,私の書いた文をお読みになって,「アレレ?!...そういうことだったの?」と思われ,その違ったイメージのものを経験されることで,そのイメージの違いがどう滑りの違いになって現われて来たか?...ということがお分かりになるわけですから...。(^ ^)
  この e-mail は7/31にいただいておりますので,その時にはまだお話していませんでしたが,「筆」の“穂首”は“センサーポイントSP”にイメージします。このことの意味は,その後の一連の解説をお読みいただければお分かりになると思いますが,「筆」そのものを「サポート軸」にではなく,「センサー軸」にイメージすることで,「てこのイメージ」の滑り...つまり,かかと支点でトップで雪の圧を受ける...という滑りが可能になるのです。サポート軸にイメージしてしまうと,ターン円弧の大きさだけでなく,スキッディング度やカービング度などのコントロールもうまくいきません。“お習字ターン”も“Let Ski”の考え方の延長線上にある考え方です。“キャスター・ターン”よりも,より一層積極性を前面に出した“Let Ski”と言っていいと思います。
  また,“レシーブポイントRP”については,昨日の教師日記で説明させていただきましたが,身体全てが「握り位置」になります。昨日は身体の左右と上下,つまり身体の前面を二次元的に“レシーブポイントRP”にイメージする...と話しましたが,実は奥行きもあるのです。例えば,中回りでは身体の「へそ」をイメージすると,それは身体の前面になります。ところが,へその裏側の「背骨」のあたり,「第2腰椎」辺りをイメージすると,「へそ」をイメージした時とはまた違った滑走フィーリングが得られるのです。「冗談でしょう !!!...」と仰るかも知れませんが,事実です。やってみられれば納得いただけるはずです。つまり「“レシーブポイントRP”は,身体全てを立体的にみたあらゆるポイントに設定できる」ということです。雪上で,いろいろな雪質で,斜面で...この握りの位置をいろいろ変え,その時々の雪から得られる滑走フィーリングを味わうのは本当に楽しいですことなのです。どんな平坦な簡単な斜面でも,この「握り位置を変える」ということを意識して滑ると,違った滑りが体感できるのです。これこそが“スキーの究極の楽しみ方”ではないだろうか?...と思うほどです。
  この様なイメージで“スキー”をしていると,身体の“感性”が驚くほど良くなります。そして“SMD”さんも,ご自身の“感受性”が鋭くなっていることに気付かれることでしょう !!!...私自身がそうでしたから,保障します !!!!(^^)! ホントかな...??? 




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★ Aug.08 2005  Monday  晴れ (白馬)
  今日もイイ天気 !!! 7/27から“晴れ”が続いていますから,連続12日間の“晴れ”記録です。もちろん夕方など夕立はありましたが...。
  でも,今朝は気温は22℃で,涼しい風が部屋を通り抜けて行っています。(^J^)
  ところで私のニュージーランド行きもあと一週間後に迫りました。早く涼しい所にイキタァーイ !!!
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  今日は“お習字ターン”の十二回目...最終回です。最終回のテーマは“身体のどこで握る?”です。
  「教師日記7/27」の“円弧の大きさ”では“回転円弧の大きさ”と“筆のイメージ”の関係についてお話ししました。今回はスキッディングやカービングなど,“ターンの質”に関係する,「身体のどの部分で握る意識を持つか?」ということについてお話しいたします。
  右の図を参考に「中回り」を例に説明しましょう。スキー板上の“センサーポイントSP”はトップとビンディングの中間くらいをイメージします。その所に“穂首の先”があるイメージです。で,「青色の筆」では握りの位置が「右腰」にあり,「赤色の筆」では握りの位置が「左腰」にあります。
  さてここで,右腰「RP1」を“レシーブポイントRP”と意識して,つまり筆の握り位置にイメージして書いて行くと,その滑りは「カービング要素の滑り」になります。「青◎SP1」を握り位置にイメージして,文字を書こうとしますから,右腰がグゥーンと筆の運びに付いて行く感じになり,身体の右側がターンインサイド方向に向いて行くようになります。俗に言われる“二軸運動”といわれるものです。角付けも少し強くなり,スキーもたわんで,スキーのトップがターン内側にギューンと入って来るような滑りになります。
  一方,筆の握り位置を「赤◎SP2」にイメージすると,こちらは「スキッディング要素」の滑りになります。左腰で書こうとするので,右腰はターン方向より外側に開いた感じになり,外スキーに対して迎え角が常にキープされ,アウトサイド側から雪の抵抗を求める滑りになるのです。“一軸運動”とでもいうようなターンです。角付けも甘くなり,スキー板の前後差を使った,ひねられ要素が強く出た滑りになります。
  そして,「RP1」と「RP2」の中間付近...「へそ」の辺りに「握り位置」をイメージすると,この両方の滑りの中間的な「トップ&テールコントロール的」な滑りが現われます。
  以上のように,「腰」なら「腰付近」の高さで,体側の右アウトサイド側に「筆の握り位置」を意識すれば“カービング要素”が...そして体側のインサイド側に「筆の握り位置」を意識すれば“スキッディング要素”の滑りが現われる...ということなのです。カービングとかスキッディングとか,その滑りを変えるには,筆の握り位置を体側の「アウト−イン」のどちらにイメージするか?で解決してしまう !!!...ということです。
  さて,ここまで見て来ると,もう皆さんはお気づきになったと思いますが,
「教師日記7/27」の“円弧の大きさ”で話したような「回転円弧調整の筆の使い方」と,今回の「カービング〜スキッディングの筆の使い方」を併せれば,いろいろな滑りが可能になります。スキー板の上の筆先の位置“センサーポイントSP”をどこにするか?そして,身体の筆の握り位置をどこにするか?...つまり,「一本の筆をどうスキー板と身体の間に設定するか?」ということに気を配るだけで,あらゆる滑りが可能になる !!!ということなのです。 
  みなさんもぜひ“お習字ターン”のイメージをモノにされ,自由自在なスキーイングをお楽しみいただきたいと思います。!(^^)!
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  さて,今回まで十二回に渡り,“お習字ターン”のことをいろいろお話してきました。まだまだ書き足りないところはありますが,一応今回はこれで終了...ということにしたいと思います。何人かの方から“お習字ターン”についてご質問をいただいておりますので,明日からはこのご質問にお答えしていきたいと思います。(*^^)v



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★ Aug.07 2005  Sunday  晴れ (白馬)
 今朝は昨日の朝に比べれば気温が低く,気持ちよく眠れました。(^.^)
 でも,昨日は本当に暑かった !!! 風もほとんど無く,暑さがジワァーっと身体に染みて来て,暑がりの私には最悪の午後でした...。(=_=;) こういう時には逆療法で,ジョギングとまではいかなくとも,ウォーキング位の運動をして,体内から汗を出した方がいいのかもしれませんネ!?  皆さんは暑さに負けませんように !!!(*^^)v
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  今日も“お習字ターンイメージ”の話で,その十一回目。今回は“穂首のどこで書くか?”がテーマです。
  筆の毛先のことを“穂首”と言うのだそうですが,その“穂首”もその部位によって右上のような呼び方があります。これだけ多くの呼び方があるということは,習字では,文字の勢いや太さ加減などの変化をつけるとき,その部位を微妙に使い分ける...ということを物語っています。文字を書くときの繊細さが伺えます。さて,“スキー”でも昨日の教師日記でお話ししたように,“穂首”の形状や長さのイメージを変えるだけでその滑りが違ってくるのですが,“穂首”のどの部分を使って書くか?ということでも,その滑りに違いが出て来ます。「教師日記7/28」で“筆のしなり”ということについてお話いたしましたが,習字と同じように,“スキー”でも滑りの繊細さを出そうとすれば,“穂首”のどこで書くイメージを持つか?ということが大事になるのです。
  毛の先に近い方,“命毛”付近で書こうとすると,角付けを極力使わない滑り...抵抗の求め方の少ない,軽いタッチの滑りになります。また“腹”付近で書こうとイメージすると,ある程度角を使い,強い圧を求めるような滑りになります。不思議なもので,単に「“穂首”のどの部分を使って書くか?」ということをイメージしただけで,身体が自然にそのように反応し,それぞれ違った滑り方になってしまうのです。これは誠に不思議なことですが,実際にこうなってしまうのです...。自分のイメージに反応して最適な身体の使い方をもたらしてくれる「人間の身体の素晴らしさ」を感じます。  
  さて,さらに大事なことは,穂首の“腰”は使わないようにする...ということです。右の二枚の写真の内,左の方は「“腰”を使っている筆」です。右の方は「“のど”〜“腹”付近を使っている筆」です。“のど”〜“腹”を使って書いているときには,写真のように“穂首”に弾力がありしなやかさが残っています。ところが,“腰”を使っている方は,弾力が無くこれ以上深く曲がることはありません。実はこのように“腰”を使うイメージを持ってしまうと,その場所が“支点”になり,“スキー”のコントロールがうまくいかなくなってまうのです。「教師日記8/2」の“穂先の位置”でお話した様に,“穂首”の先端は“センサーポイントSP”にイメージします。そして,そことは違った,かかとの内側に“支点FP(Fulcrum Point)”をイメージします。この「てこの支点」位置...“FP”があるからこそ“センサーポイントSP”で雪の圧を感じ分けて行くことができるのです。ところが,“腰”を使って書くイメージを持ってしまうと,身体を支える支点の位置が「かかと内側」から「スキーのトップ方向」に移ってしまい,もはや“センサーポイントSP”で感じるどころではなくなってしまうのです。テールの安定性が無くなり,まさに「ダッチロール現象」(脚注)が起こって,フラフラしたターンになってしまいます。この様な不安定なスキーイングを行わないためにも,“穂首”の使用範囲は“命毛”から“腹”の範囲内に限定する意識が必要になります。
  今回は“穂首のどこで書くか?”についてお話いたしました。
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 (脚注)ダッチロール現象: 「1985/08/12,日航ジャンボ機,御巣鷹山に墜落」 の原因となった現象。このリンク先に簡単な解説が載っています。



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★ Aug.06 2005  Saturday  晴れ (白馬)
 今日も夏空が広がっています。(^I^) 7月下旬までは気温が結構低く25度くらいでしたので“冷夏”かな?と思ったりしたのですが,なんのなんの,8月に入ってから気温がうなぎのぼりで,連日30数度の日が続いています。暑さに弱い私は少々参り気味でス...ハイ...(=_=;)
  皆さんは暑さに負けませんように !!!(*^^)v
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 今日も“お習字ターンイメージ”の話で,その十回目。今回は“筆先イメージを変えて滑る...”がテーマです。
 これまで,舵取りの部分の“書く要領”とか,角付けの切り替え時の“払うゥー”と“書くゥー”についていろいろみてきました。今回はその筆の「先っぽの形状」...つまり“穂首の形”をいろいろ変えてイメージしたらどうなるか?を探りたいと思います。
 さて,習字用の穂首...そんな違いは無いでしょう?とお思いの方も多いと思いますが,それが...右の写真のようにイロイロあるのです。普通は徐々に先端が細くなっている筆をイメージしますが,とんでもありません。書く文字のタイプによるのでしょう,ご覧のようにそれこそたくさんの種類があるのです。実際のレッスンではこの中の何タイプかをイメージしてもらって,滑るのですが,皆さんびっくりするくらい,ご自分の滑走感覚に違いが出ることを実感されます。その感覚は各々微妙に違うのですが,それが結構運動の違いとして滑り方に現われてきます。
 ところで,「“穂首”の長さの違い」をイメージして滑った,2タイプの滑りの映像がありますのでご覧ください。小回りなので動きが速いのですが,じっくりご覧ください。前半の滑りは“やや長い穂首”を,後半のものは“短い穂首”の筆をイメージして滑った小回りです。脚の使われ方に微妙な違いがあるのが分かると思います。
 前半の“やや長い穂首”イメージの滑りは,脚の使われ方が幾分ゆっくりしています。ターン中盤から後半にかけて脚がたたまれる時も,また角付けを切り替えてから中盤にかけて脚が伸びる時も,その動きがゆっくり行われています。そのため,小回りとしては回転円弧が丸めのスムーズな運動が現われています。ターン前半もしっかり滑っているのが伺えます。コレに対し,後半の“短い穂首”イメージでは,筆先が短い...というイメージがあるため,どちらかというとチョコマカした,落ち着きの無い滑りになっています。ですが,別の視点から見れば,素早い切り替え...ということもできます。前半の滑りに比べれば,ターン円弧に丸さは無いものの,軽快な小回りになります。前半の滑りは円弧はしっかり描いているけれど,ノッタリした滑り...という見方もできます。
 小回り...というと,多くの方は,後半のようなイメージを持たれる方が多いのですが,それもできるし,前半のような滑りもできる...というのがベターだと思います。それを滑り分けるにはイメージとして,“穂首の長さ”を変えてみることです。筆先の長さだけでなく,穂首のしなりの強度も違う...というようなイメージ別けができれば,さらに違った滑りができるでしょう。
 皆さんも実際に雪上で試されると,思った以上にその“フィーリング”の違い,そしてその結果現われる運動の違い,を感じられることと思います。ぜひお試しください。
 今回は「穂首の形や長さの違いをイメージして滑る」...でした。



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★ Aug.05 2005  Friday  晴れ (白馬)
 ここ数日,本当に“夏”が展開している白馬です。朝は霧に包まれていた平地も,それが取れて,今日もイイ天気になりました !!! でも,気温は昨日より幾分低め...8:30現在で24℃です。湿気はあまり感じません。(^'^)
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  今日も“お習字ターンイメージ”のお話です。その九回目で,今回は“∞ターンを筆イメージで...”がテーマです。
  “キャスター・ターン”でも「∞ターン」について解説してありますが,今回はそれを“お習字ターン”でイメージしてやってみよう...ということです。先ず,右の図とそれから「筆イメージ∞ターン」をクリックして映像をご覧ください。
 ビデオの停止画面のところの図が上の図に相当します。「∞ターン」とは,山回りターンのように,フォールラインに対してスキーが直角になる以上に回り込み,そこから次のターンに入って行く滑り方です。身体を次のターン内側に移行することによって角付けの切り替えを行なったり,チェック的に瞬時に角付けを強め,その反動で角付けの切り替えを行なう滑り方では,この様な滑りはできません。ところが,キャスターイメージや,“お習字ターン”イメージでは,これができてしまうのです !!!。!(^^)! ビデオ映像を見てお分かりのように,確かにフォールラインを過ぎてスキートップが山側を向いた後,次のターンに入っています。この滑りのポイントは,一旦,山回り感覚で仕上げるつもりでターンして行くのですが,まだスキーが前に進む力が残っている内に“払うゥー”から“書くゥー”につなげる意識をもつことです。“払うゥー”の時に前に進むエネルギーが残っていないとコレはできません。
  私たちが自転車に乗っているとき次のような経験をしたことがあると思います。それは,「走っている自転車では,ハンドルから手を離しても乗っていられる...」という経験です。つまり,前に進む勢いがあればバランスは取り続けられ,安定して乗っていられます。そして,もしハンドルから手を離したまま,曲芸的に右か左に曲がろうとしたら,変局点(ターンの変わり目)で「みぎ」や「ひだり」に軸をゆっくり倒せばそれも可能です。
  “お習字ターン”イメージの∞ターンは,実はコレと同じことをイメージしているのです。スキーも同じで,スキーが前に進む勢いがある内は微妙なバランス維持が可能ですから,「前に進む勢いを止めないようにする !!!」という気持ちになれば,フォールラインに直角の局面を過ぎても,次のターンに入れるのです。この「前に進む勢い」を持続させるために重要な働きをするのが,“お習字ターン”の“書くゥー”であり“払うゥー”なのです。とにかく重要なことは,「筆を進め続ける !!!」という強いイメージなのです。図の“払うゥー”と“書くゥー”の「筆を止めないイメージ」をしっかり焼き付けてください。
  この様な「∞ターン」ができるようになり,そのコツをつかむと,この滑りがいろいろな斜面で応用が利くことが分かるでしょう。ギルランデはもちろん,斜面が凹だったり,凸だったりしても,面白いように雪面に“文字”ならぬ“シュプール”を描いて行けるのです !!!。多分...これまで“Do Ski”をやられてきた人には「異次元の世界の“スキー”?」と思われるかもしれません...。(*^^)v
 


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★ Aug.04 2005  Thursday  晴れ (白馬)
  今朝も見事な“夏空”です。
  白馬も完全に“夏モード”に入りました。気温も例年並に戻りました。(=_=;) 昨日も今朝も「水シャワー」で生き返りました !!! (^v^) 
  皆さんも夏バテなどしないよう,十分お気をつけください。
  ...でも,暑い夏が来てくれて良かった !!! 夏は夏で暑くないとネ!?>^_^<
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 今日は“お習字ターンイメージ”の八回目で,今回は“書くラインをイメージする”ということについて...。
  これまで「筆の使い方イメージ」についていろいろ話してきました。今回は,その「筆で書くイメージ」を持つことによって,“お習字ターン”でもっとも「特徴的に現われる運動」についてお話したいと思います。それはスキー滑走時の“積極性”です。
  “フィーリングスキー”のPart2“キャスター・ターン”では,「斜面移動を心がけることによってスキーが雪からの抵抗を受け,自分でスキーを回そうとしなくても自然にターンができるようになる...」というのが骨子でした。でも,キャスターに乗って行くだけ...というイメージがあるからでしょうか,なんとなく斜面移動をして行く感覚が強く,そこにはあまり“積極性”が見られない人が多いように思われるのです。キィーキャスターを支点にして積極的に斜面移動して行けば“センサーポイントSP”から雪の圧が感じられるようになります...と説明させていただいても,実際は「あまり圧が感じられません...」という生徒さんの反応が返ってくるのです。
  ところが,この“お習字ターン”では,「自分でこの方向にこういう字を書いていこう...」と意識すると,つまり“書くライン”を意識すると,筆をその方向に運ぼうとしますから,その動きに“積極性”が出てくるのです。私たちが習字で実際に字を書くときは,あらかじめ筆をどう運ぼうかな?とイメージします。たとえば「一」という字を書くとき,先ず筆を「一」の字の左のポイントに置きます。そして,右の終点を意識して右の方に筆を運んで行って止めます。左の端に下ろした筆を,右の端を意識してスゥーッと運ぶのです。このとき,明らかに「右端を目標点として意識し,そこに筆を持って行く !!!」という強い意志があります。実はコレと同じ意識が“お習字ターン”では生まれて来るのです。紙ならぬ雪の上に筆を置き,この筆で文字を書くつもりになるわけですから,「円弧というラインを想定し,そこの上を筆でなぞって行こう !!!」という気持ちが現われて来るのです。このことが結局スキーヤーの積極姿勢となってその滑りに現われて来ます。
  「ビデオ解説:File0009」(ただ今公開中)の映像をご覧ください。タイトルは「センサー軸の有無でこう変わる !!!」ですが,このセンサー軸...結局は“筆”そのものなのです。この滑りを見ていただけば,筆で「書くラインをイメージすること」が,どれだけスキーヤーの積極性をもたらすか?!...ということがお分かりになると思います。モチロン“お習字ターン”だけでこの様に変わったのではありませんが,彼のAfterの滑りの中に,筆があり,積極的に書こう !!!とする意識があるのがうかがえると思います。
  今回は「“書くラインを意識”することが“積極姿勢”を産む」ということについてお話いたしました。



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★ Aug.03 2005  Wednesday  晴れ (白馬)
  朝早くは少し雲が掛かっていた山も,今9:00頃にはそれが薄くなってイイ天気になってきました。(*^^)v
  ところで,昨日はお昼過ぎ,白馬も久々に「水シャワーを浴びたい !!!」と思うほど暑くなりました。私は特に“暑さ”に弱く,暑いと直ぐに汗だくになるので,水シャワーが欠かせないのです。!(^^)!
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  このところ“お習字ターン”についていろいろ書いてきましたが,
e-mail をたくさんいただいております。ありがとうございます。できるだけおひとりづつお返事を差し上げるようにしておりますが,その中で,「アア...こういうことがご理解できないで居られるんだ?!...」とか,「コレは教師日記をお読みのほかの方にもお知らせした方がイイかな?...」とおもうことは,この日記でお知らせしようと思っております。
  さて昨日,ある方から,「7/31の日記の映像のつながりをもっと見たい...」というお便りをいただきました。季節は“夏”...皆様に「暑中見舞い」をお出しする代わりに,「暑気払い」を兼ねて,あの滑りの映像をお送りしようと思います。見て涼しくなる映像だったらイイのですが...。この春,4月に撮ったものです。
  約一週間,“お習字ターン”のことをいろいろお話してきましたが,「文章が多くて理解しづらいヨ...。もう少し文章が分かるような実際の映像を見たい...」というのが,皆さんの正直なお気持ちかとも思います。>^_^< そこで,今日は解説無し...で映像をとくとご覧ください。
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  尚,今日明日の二日間は上の写真をクリックしていただければ,ビデオA(1.1MB)をご覧いただけます。明後日からは,サーバーへの負荷軽減のため,ビデオB(166KB)に代わりますのでご了承ください。


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★ Aug.02 2005  Tuesday  晴れ (白馬)
 今朝もイイ天気の白馬です。早朝の冷気の爽やかさ...そして9時頃の風の気配,そして昼の気だるい感じ...。暑さこそ例年より感じませんが,この様な一日の変化がここ数日感じられます。(*^^)v
  皆さんの所は暑いでしょうか?関西,中部,関東の地域は,夜になっても気温があまり下がらない...みたいですが,十分にお気をつけて... !!! 
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 今日は“お習字ターンイメージ”の七回目で,今回は“穂首の位置移動”についてです。
 前回までは“払うゥー”と“書くゥー”のイメージについて「しなりイメージ」をメインにお話しました。今回は,切り替え時の筆先“穂首”が,スキー板の平面上をどう移動して行くイメージを持つか?ということについてお話したいと思います。
 その前に,“筆”をスキーヤーとスキー板の間にどのようにイメージするか?ということを再確認したいと思います。7/26の教師日記7/27の教師日記でお話した様に,“筆”のイメージは“センサー軸”そのもの...という意識です。“センサーポイントSP”と“レシーブポイントRP”を“筆”に当てはめると,右図のようになります。図では左足がありますので,これは無いものとして,右スキーと右足だけがあるものとしてご覧ください。“センサーポイントSP”が“穂首”になり,“レシーブポイントRP”が“筆の握り位置”になります。hokubi_idou.jpg (29346 バイト)
 これをご理解いただいたうえで,下の図をクリックしてください。図が大きいのでサムネイルしてあります。各スキー板に,“黒丸に黄色の点”がありますが,これが“センサーポイントSP”つまり“穂の先”の位置を表しています。ターンの大きさは中回りと大回りの中間くらいのイメージです。左ターンですから@〜Aに掛けてはインサイド,スキーの左側に“穂先”があります。そして,次のターンに入ろうとする時,“払うゥー”に入り始めるポイントBくらいから“穂先”は右側に移動して行きます。そして,腰の下をスキーが通過する時,“穂先”はCのように右スキーのスキー板の左右中央に位置する...というイメージを持ちます。つまり,“穂先”は右スキーの右サイド側から左サイドに“払うゥー”のタイミングにあわせて徐々に移って行くのです。
  そして,Cになったら,瞬間的に“筆”をバトンタッチするようにして,Dの位置に“穂先”をイメージします。赤矢印のように,間を置かず左スキーの右側サイドに“穂先”をイメージし“書くゥー”に入るわけです。この後はE〜Fというように“書くゥー”が続くことになります。
  尚,BからCにかけては,支点“FP”も右スキーのスキー板の左右中央方向に同じように移動して行きます。“キャスター・ターン”で言えば,♪♪♪キィーキャスター...Aキャスター...♪♪♪に相当します。
  この“黒丸に黄色の点”の位置,“穂先”の位置は,小回りでも同じようなイメージで移動して行きます。ただ“穂先”位置が,よりビンディングに近くなる...ということが違うだけです。



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★ Aug.01 2005  Monday  晴れ (白馬)
 今日から八月です。月初め...白馬はイイ天気です。いかにも“夏”...という感じです。(^_^)v
  過ぎたこの週末...初めはあまり天気に恵まれない...との予報でしたが,それが外れて,私
のスキー仲間のみなさん...八方池まで散策ができたようです。良かったですネ!
  さて,今日から月曜日...そして新しい月が始まります。気を入れなおして元気で参りましょう !!! (*^^)v

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 今日は“お習字ターンイメージ”の六回目です。
 前回は「斜面下方から見た筆の運ばれ方のイメージ」についてお話しました。今回のテーマは「角付けの切り替え時の筆イメージ・その3」で,“上から見た筆のイメージ”です。
  右の図をご覧ください。黒のラインはスキーの軌跡,赤は“レシーブポイントRP”の軌跡です。そして緑は角付けの切り替え時の右足の“払うゥー”と,それに続く左足の“書くゥー”のイメージです。この図をクリックしていただくと,俯瞰映像(71KB)が見れます。なかなかイメージどおりの「俯瞰映像」が撮れませんでしたが,おおよそのイメージは伝わると思います。「グリップ位置(筆の握り位置)」あるいは「筆の頭」の軌跡が「“レシーブポイントRP”の軌跡」に相当します。すると,上半身とスキーの入れ替えの様子がイメージしていただけると思います。それまでターンして来た右スキーが,“払うゥー”のところで穂首が身体の下を通り過ぎるようなイメージで,腰の下を通過して行きます。そして次の左足に筆がバトンタッチされるような意識で渡され,“書くゥー”に入って行くわけです。映像では右足と左足(右筆と左筆)を分けて撮ることができませんでしたので,一本の筆で説明してありますが,“書くゥー”のところでは,別の筆にバトンタッチされている...というつもりでご覧ください。
  前回7/31の映像と併せて見ていただければ,“お習字ターン”の“払うゥー”と“書くゥー”のイメージがさらに良く沸くことと思います。
  教師日記7/23,24の「斜めの直滑降」の部分の説明とも関連がありますので,参考にしていただければよく分かると思います。
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 今回,“お習字ターン”を取り上げて,私のイメージを解説させていただいておりますが,何人かの方から e-mail をいただいております。その中に「私の抱いていたイメージと違うのですが...」というご指摘がありました。イメージは厳密に言えば各人各様...違って当然だと思います。ですから,ここではスキー教師【TOK】のイメージ...ということでご理解いただきたいと思います。もしそのイメージが自分のイメージと違っていたとしてら,その違ったイメージでトライされてみることで,新しい滑りの感じがつかめ,さらに豊かなイメージが作りに役立つことになります。他の人のいろいろなイメージを試してみる...これは皆さんの“スキー”の幅を大きく広げることになると信じております。(*^^)v

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