What's Today ?
09/30 キャスターと【Let】
09/29 だから人生は面白い!
09/28 スケジュール調整…
09/27 キャスター自由自在編
どこに行きたい?
09/26 キャスター自由自在編
∞ターンに挑戦
09/25 キャスター自由自在編
急斜面を楽しむ
09/24 キャスター自由自在編
場当たり的スキー
09/23 穏やかな日
09/22 キャスター応用編
小回りの軸
09/21 キャスター応用編
キャスターと軸
09/20 キャスター応用編
クロッシングキャスター
09/19 キャスター応用編
角付けの切り替え
09/18 カヤックの楽しみ
09/17 キャスター応用編
舵取りの基本
09/16 キャスター発展編
面で滑る
09/14 キャスター発展編
センサーキャスターの役割
09/13 キャスター発展編
キャスターターンの基本
09/12 行程を愉しむ
09/08 キャスター発展編
キャスターそれぞれの役割
09/07 キャスター・ターン入門
No.4 連続ターン要素
09/06 「動く」ということの意味
09/05 ご質問への回答
09/04 キャスター・ターン入門
No.3 初歩の山回り
09/03 キャスター・ターン入門
No.2 キャスターの直滑降
09/02 キャスター・ターン入門
No.1 与える圧ともらう圧
09/01 キャスターのプレゼント
*** これまでの日記***
* 2003年8月
* 2003年7月
* 2003年6月
* 2003年5月
* 2003年4月
* 2003年3月
* 2003年2月
* 2003年1月
* 2002年12月
* 2002年11月
* 2002年10月
* 2002年9月
* 2002年8月
* 2002年7月
* 2002年6月
* 2002年5月
* 2002年4月
* 2002年3月
* 2002年2月
* 2002年1月
* 2001年12月
* 2001年11月
* 2001年10月
* 2001年9月
* 2001年8月No.2
* 2001年8月No.1
* 2001年7月
* 2001年6月
* 以下 2001年
教師日記 5月
教師日記 4月
教師日記 3月
教師日記 2月
教師日記 1月
*
以下 2000年
教師日記 12月
教師日記 11月
教師日記 10月
教師日記 9月 #2
教師日記 9月 #1
教師日記 8月 #2
教師日記 8月 #1
教師日記 7月
教師日記 6月
教師日記 5月
* 以下 1998-2000
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Sept/30/2003 (火曜日) 晴れ
イヤァー (*_*) (*_*) ビックリ…なんと今朝起きて山を見たら,普段の山ではなくウッスラと「白い雪」を頂いた白馬連山が! 昨日は下界ではそんなに寒くなく15℃くらい…。夜になって少し冷えるかな?という程度でしたが,なんとナント標高2200〜2300位の所から上部の山が白く化粧していたのです。ここ30数年,私が白馬に移り住んでから9月に初雪が降ったのは数回かな?でも,最近は10月の中旬が一般的でしたから,そして,昨日の気温でしたから,尚更ビックリしています。(*_*) 下の写真は午前8時頃の白馬三山です。ぜひこの勢いを借りて,シーズンインが早いことを!(^I^)
さて,今日で9月も終わりです。明日からは10月…。“スキー”に関する仕事量が増え,忙しくなりそうです。
ところで,9月はこの教師日記,「キャスター・ターン」を特集してまいりました。この日記を愛読いただいている方々からイロイロな感想を頂いております。ありがとうございます!(^I^) 昨シーズンからレッスンの一助に使っている“フィーリングレッスン”のひとつなのですが,私も訳の解らない部分で,この意識を持って滑るとうまくいくことが多いのです。生徒さんにお話して実践してもらうのですが,ほとんどの方がそれまでの滑走フィーリングとはチョッと違った感覚の滑りになるようです。
私はかねてから,「スキーがその方向を変えたり,スピードをコントロールしたりするには,大きく分けて二つの方法…【Do】的な滑りと,【Let】的な滑りがある…」と話して来ました。このキャスター・ターンは【Let】的感覚の線上にあるものです。何度かこの日記などでお話ししていますが,自分の身体の運動を主体にスキーをするのを【Doスキー】,それに対して自分から雪に働きかけることを極力しないで雪の力を利用してスキーをするのを【Letスキー】と呼んでいます。このどちらが良くてどちらが良くない…ということではなく,この二つの要素があることが理解できるようになれば,そして,どちらの要素の滑りもできるようになれば,そのスキーヤーの技術は飛躍的に上達すると考えています。
「☆★【TOK】の
Feelin' Ski ★☆ 0032 キャスター・ターン入門 その1」で,
「与える圧ともらう圧」のことを話しました。スキーが雪面上をターンして行くためにはスキー板と雪の間に「圧」が必要ですが,「与える圧」は自分の身体方向から雪面方向に向かう力で【Do】的な運動で生まれます。ですから,この時は思いっきり身体を動かして雪に力を加えればOKです。“重心”も上下左右に動くことになります。一方,「もらう圧」は雪から身体の重心方向にやって来る力で【Letスキー】的な要素です。ですから,この「もらう圧」の時は,“重心”がしっかり意識され,斜面上を移動しながらも固定されていないと,つまりグラグラしているようだと,「雪面」と「重心」の間に「圧」を作ることができません。“重心”がキーワードということもできます。
“スキー”をスポーツ…という視点で見ると,身体を動かしてこそ!という気持ちになりがちですが,“スキー”は引力の力を利用し,落下エネルギーで行なう…というスポーツでもあるのです。【Doスキー】と【Letスキー】…私たちは,スキーを楽しんでいる時に,この二つの要素がどのような割合で,あるいは組み合わせで行なわれているか?を意識することが大切です。そうすれば,さらにスキーコントロールが楽に,そして雪からの情報を的確に判断しながらスキーを楽しむことができるはずです。
キャスター・ターンはまだ生まれたばかりです。これからどんな進化を遂げるのでしょうか?!2004シーズン…また新たな「キャスターイメージ」との出会いが楽しみです。(^I^)
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Sept/29/2003 (月曜日) 晴れ
山には雲が掛かっていますが,里の上空は青空が…。ですから天気は「晴れ」の白馬です。
もうじき10月…そろそろゲレンデの芝刈りが始まります。冬への準備のスタートです。今年はどんなシーズンになるのでしょうね?(^I^)
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さて,今日は“たなよ”さんから頂いた E-mail の中にあった次の文についてのコメントです。“たなよ”さんは今スキー板選びの最中で,その間に感じられたことをホームページ上で披瀝されているのですが,その中に次のような文がありました。
『 つい最近デモンストレーターの方の板を持たせてもらった。デモとかの板…男性の方のトップ機種はめちゃ重いのですね。なんであんなに重いのを出来るの?という感じです。わたしは身長だけならば宮下まさ樹さんと同じです。でもでも板は…男性はやはり重たい板でいけるのですね・・・』
“たなよ”さんはビンディングのついたあるデモが履いているスキーを手に取られたようです。そしてその重さに「こんなに重い板では手に負えない…」と愕然とされたようです。そして,もっともっとトレーニングをつんで,筋肉をきたえないと…と思われたようです。でも本当は,女性の方やシニアの男性でもある程度の重さの板に乗ることは可能なのです。
それは「スキーにどう乗るか?」,「スキーをどう操るか?」ということと関係があります。重い板はスキーをエイヤッ!と振り回すのは大変です。ですから振り回さないように乗ってあげればいいのです。つまり,自分の力でスキーを動かしてターンするのではなく,雪の力を借りて,その雪からの力でターンするようにすればいいのです。この雪の力を借りるには,スキー場のある場所に立ち止まっていてはダメです。斜面を上から下のほうに移動して行く意識が大切になります。ちょっとだけエッジを立てて,斜面を斜め前方向に移動して行けば,スキーに雪がぶつかり,抵抗として力を得ることができます。この力がスキーのトップ部分やテール部分に掛かり,スキーの特性が生きてスキーは方向を変えようとするのです。この詳しいことは,“フィーリングスキー”に書いてありますので参考にしてください。
つまり,自分の力でスキーを動かそうとするから,重い板は大変!ということになるのです。雪の力をうまく利用すれば多少重くてもターンコントロールすることができます。むしろ重目の方が軽いものよりもドッシリしていて,安定性が良い,ということもできます。軽いから操作しやすい,重いから操作しにくい…というのはスキーを,自分の力で動かそうとするからだ…ということに気づくだけで,“たなよ”さんの滑りは全く違ったものになっていくと思います。もちろん,だからといって超ヘビーな板でもOK!という訳ではありません。ものには限度というものがありますから…。
そういう訳で,“たなよ”さんは「スキー選び」を通して,ターンの仕方には大きく分けて,「自分でスキーを動かす方法」と「雪の力でスキーを操作してもらう方法」の二つの方法があることを学ばれた…ということになります。(^I^)
人生何事をやっていても「無駄」ということはありませんネ!いろいろな経験がひとつひとつ身に付いていく。だから人生は面白い!(^I^) (^o^) (^I^)
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Sept/28/2003 (日曜日) 晴れ
日曜日の今朝もイイ天気です!(^I^) 穏やかな気持ちいい一日になりそうです。皆さんはいかがお過ごしですか?
昨日は私のスキー仲間の“M”さんご夫妻と栂池自然園まで行ってきました。今年は9月の残暑の影響でしょうか,紅葉の始まりが約一週間くらい遅いようです。栂池の自然園もイマイチでした。高山植物もほとんど花が散り,紅葉もまだで,どことなく風景は寂しい気分でしたが,スキーの話などをしながら,楽しくハイキングを楽しんで来ました。“M”さん…お疲れ様でした!
*****
さて, 09/25に【TOK】ご指名のプライベートレッスンについてのお知らせ…を載せさせていただいたところ,皆さんから多くの E-mail
をいただきました。また,私的なことですが妻からも「あれだけキャスター・ターンなどいろいろなことをホームページに載せながら,雪上でのレッスンができない…というのは無責任…」と言われてしまいました。まったくそのとおりで申し訳ないと思っております。(=_=;) できれば,わたしがこのホームページで紹介させていただいているイロイロな方法を,皆さん独自で雪上で試行していただき,皆さんの言葉に換えて身に付けていただければ,その方が私にとっては嬉しいのですが…。でも,実際に雪の上で…というご希望もありますので,今,2004シーズンのスケジュールを具体的にどう展開するか?考えております。私の責任でやらなくてはならない公務があります。私ができることとできないこともあります。…これらを考え,どれくらい空白日が出て来るか,そしてどのように雪上で皆さんとご一緒できるか?調整中です。調整でき次第このホームページ上で皆さんにお知らせいたしますので,よろしくお願い致します。
皆さんから,レッスン希望のご連絡をこれほど頂けるのは,ほんとうにありがたいことで,教師冥利に尽きます。これからも皆さんのお役に立てるよう努めてまいりますのでよろしくお願い致します。
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Sept/27/2003 (土曜日) 晴れ
朝早いうちはガスがかかっていましたが,そのガスも取れ始めました。今日はイイ天気になりそうです!(^I^)
---☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆--- 0047 キャスター・ターン 自由自在編 No.4 「どこに行きたい?」---
これまで,15回にわたり「キャスター・ターン」について解説してきました。前にもお話したように,このキャスター意識でのスキーは,私のこれまでの教師生活の「総括」的な意味を持つスキーイングイメージです。スキーの一般的な技術用語を使って,身体をああしろ,こうしろ…という指導ではなく,イメージをいろいろ沸かせることによって,求める運動が自然にできるようにする指導を心がけてきた結果生まれたものです。ですから全く感覚的な滑り方であり,この感覚がうまく他人に伝わればその方も同じような体験をすることができると信じています。
ところで,キャスター・ターンの特徴のひとつに,「キーキャスターを支点として,斜面を自分が行きたい方向に行こうとすると,センサーキャスターが雪の抵抗を受けて,その希望の方向に向きを向けてくれる…」ということがありますが,このことをスキーブーツだけで試してみると面白いことがわかります。雪とのコンタクトを無くさないで,斜面をターンしながら降りようとすると,その時の支えは「かかと」でないとうまくいかないのです。つま先側にすると身体がつんのめってしまいますし,土踏まず付近を中心としてひねりながら降りようとすると,斜面移動がうまくいきません。結局支点をかかとに,つま先を行きたい方向に向けるようにすると,うまい具合にターンしながら降りることができます。スキーというのは,足の長さがそのまま縦方向に長くなったものだ…と考えれば,いくら2m近いスキー板を履いたとしても,その基本的な支点は「かかと」にある,と言っていいと私は考えています。
さて,ここのところ「トップコントロール」とか「テールコントロール」という言葉が良く出てきます。このことをキャスター・ターンとの関連で見てみたいと思います。ものの本によれば「移動しながらテールを押し出す」のを“テールコントロール”と呼び,「移動しながらトップから角付けていく」のを“トップコントロール”と呼んでいます。キャスター・ターンでは,「押し出す」という感覚は無いので,テールコントロールの説明の言葉の中の「押し出す」というのが気になりますが,これを無視して考えることにします。で,結論から言えば,「トップコントロールはキーキャスターの転がりを,限りなく12時方向に意識したときの滑り」で「テールコントロールはキーキャスターの転がりを12時方向以外の方向に設定した滑り」…ということだと思います。例えば右ターンの「スキッド&カーブ」の仕方を,「テールコントロールからトップコントロールへ」という風に考えて演技をするとします。キャスターイメージを使わないと,先ずターンの始動期にテールを横に押し出し,少しづつトップの角付けに移行する…ということになります。しかし,この滑りでは,かかとを押し出してしまうので,つま先を中心として,スキーのテールが横移動をしています。こういう状態になってから,次はトップの角を立てて行くのは至難の業です。どうしてか?というと,テールの横押し出しをすることによって,かかとはターン外側に移動し,“重心”とのバランスを取れない状態になり,かつ腰がターン外側に逃げる体勢になりがちだからです。こういうつま先荷重(支点)状態になってから,さらにトップの角を立てるのは容易ではありません。そこで,これをキャスターをイメージして行なってみることにします。角付けの切り替えを行なってから,先ず1時や2時方向にキーキャスターを転がすように乗り込んで行き,その後徐々に12時方向にキーキャスターの方向を変えて行く…ということになります。キーキャスターが横移動から前移動にその転がり方向を変えるだけですから,テールだけがターン外側に出てしまうことはありません。ですから後半のトップコントロール状態に移行するのは容易なのです。2003−2004シーズンは,いろいろな場面でこの「テールコントロール」や「トップコントロール」が使われることになりそうですが,キャスターイメージさえしっかり持っていれば,戸惑うことは無い…と私は思っています。(^I^)
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さて,これまで解説させていただいたことを読み返してみて思うことは,結局「スキーを履いてどこに行きたいのか?」ということに尽きるように思います。キャスター・ターンでは,キーキャスターにしっかり乗り込み,その行きたい方向に行かせてあげる…ということになります。このことを実現させるのに,ある人は「ひねる」という動作を使っているし,またある人はターン内側にスキーをスライドさせる感覚を重要視している…ということなのだと思います。ここでお話ししてきた「キャスターイメージ」はそのひとつの方法なのです。ですから,あくまでも感覚なので,これが絶対正しい!とか間違っている!とかいうことではありません。ただ,多くの生徒さんにこのイメージで滑ってもらったら,その方々の“スキー”の動きが明らかに変わった!という感想を私は持っています。そして私のレッスンを受けられた方々も「これまでに味わったことの無い感覚…。スキーってこんなに簡単だけれど奥が深いの?」という言葉を発しておられます。
この「キャスター・ターン」…試していただいて,少しでも皆さんのスキーライフにお役に立てれば,これ以上の幸せはありません。(^I^)
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Sept/26/2003 (金曜日) 曇り
今朝も曇り空の白馬です。ちょっと厚めの雲が山にかかっています。気温は17℃で,いかにも秋分明けの気候かな?という感じがします。
---☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆--- 0046 キャスター・ターン 自由自在編 No.2 「∞ターンに挑戦」---
前回は「急斜面を楽しむ」…ということをお話しました。今回は私が最もキャスター・ターンで効果がある!と思う種目に挑戦してみようと思います。(^I^)
先ず,手始めに「ギルランデ」です。(図45−1)のように,斜面を斜め横方向に,右,左,右,左…という風に,丸々一回転しないで進んで行くターンです。【注:図はサムネイルされていますのでクリックして大きくしてご覧ください】 このギルランデ,「角付けの切り替え」や「クロスオーバー」意識を意識して行なうとけっこう難しいのですが,図のようにキャスターを意識して行なうと大変スムーズに行うことができます。図のように,先ず左ターンの後半で右足二輪から四輪での捉えに意識を変え,普通のキャスター意識での角付けの切り替えと同じように,左二輪での捉えに移行します。そして,左スキーがフォールライン方向を向いたら,すかさず右足の内側キャスターの転がりに乗り込んで行くようにします。図のピンクの円部分の局面です。普通,ギルランデでは,ここからスキーを左方向にターンさせるために,角付けを左に傾けたり身体を左方向に移動させるようにするのですが,これがなかなか大変なのです。どうしてか?というと,左スキーがフォールラインを向いている状態(図のピンクの円部分)では,バランス軸が最も右側に寝ていて,角付けが一番強い局面なので,このままでは左ターンができないからです。フォールラインとの交錯以前に“重心”がスキーの左側に行かないとギルランデの左ターンが始まらないのです。ところが,キャスター意識を持って「左一番キャスターゴロゴロ…」と右ターンをしてきて,次に左に行こうとしたときに,「右1番キャスターゴロゴロ…」という意識を持つと,雪面コンタクトを失うことなく,滑らかに右1番キャスターが“重心”の外側に出て行ってくれるのです。これは本当に不思議な気がするほど,ほとんどの人がうまくいってしまうので,私もレッスンでこれを生徒さんにやってもらうときは非常に楽しみです。みなさん,決まってキョトン?…とした顔をされるのです。(^I^) 「角に頼り過ぎず,面で滑ること」が生きたひとつの例です。“重心”とスキーのクロスが鋭角的でなく,滑らかに行われるからこそできるギルランデ…ということもできます。(^I^)
さて次はいよいよ(図45−2)のような「∞ターン」です。このターンは,意識として「b」の所までターンを引っ張る…というものです。普通でしたら,多分「a」付近で次のターンに入るのですが,この練習ではあえて,フォールラインに直角を通り越して「b」までターンを引っ張り,そこから次のターンに移行しよう,というものです。これを連続で行なうと図のように斜面上部に向かって滑る局面を含んだ「∞」に似たターンが出来上がることになります。この話をするとほとんどの方が,「それは無理だよ…先生。そこまで行ってしまったら,クロスオーバーができない…」と仰います。たしかに「b」の所まで来ると,フォールラインに直角以上に回り込んでいますので,身体を次のターン内側に移行することによって角付けの切り替えを行なったり,ひざだけで角付けの切り替えを行なうことはもの凄く難しくなります。チェック的に瞬時に角付けを強め,その反動で角付けの切り替えを行なう人は,クロスオーバーは不可能で,ターンになりません。
ところが,キャスターイメージを図のように持って滑ると,これが可能になるのです。もちろん,どこまでも斜面上部に行けるわけではありませんが,スキーが前に進む勢いがある内は可能です。なぜかというと,「キーキャスター」が転がってさえいれば,その転がりのエネルギーを「b」から「c」に伝えることができるからです。キーキャスターの転がりがあるということは,雪の抵抗が向こうからやって来続けている…ということですから,センサーキャスターが雪の抵抗を受けることができるので,ターンが可能なのです。雪面の抵抗を受け止めてターンする意識があるからこそできるターンだ…とも言えます。もし,自分から,圧を雪に加える方法を使っていたのでは決してできないターンだ…ということもできます。
「キャスター意識」の特徴は“斜面移動によって雪からターンエネルギーをもらう”ということにあるのです。そのためには,エッジコントロールならぬ「面コントロ-ル」的な意識が重要になるのです。
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Sept/25/2003 (木曜日) 曇り
今朝も曇り空の白馬です。気温も結構低く,この分だと山の上ではひと足早い紅葉が見られるようになるかもしれません。
---☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆--- 0045 キャスター・ターン 自由自在編 No.2 「急斜面を楽しむ」---
前々回「0043」までで,キャスター・ターンのあらましを解説いたしました。前回からは実際にキャスターイメージでどのような滑りができるか?どんな風に実際の斜面を楽しめるか?ということをお話しています。名づけて「キャスター・ターン自由自在編」です。(^I^)
さて前回,キャスター・ターンは「場当たり的だ」ということと,一般的には「面で滑る意識」が多い,ということをお話しました。キャスターの転がりに乗って行こうとする気持ちが強く働くので,斜面移動意識が強くなります。つまり移動によって雪面からの抵抗をしっかりもらおうという意識が働き,エッジで雪面を切る…という意識が少ないのです。実はこの「エッジで雪面を切る」という意識が少ないことが,大変素晴らしい結果をもたらすことになるのですが,今回はこのことをお話ししたいと思います。(^I^)
多くの人は「急斜面」…と聞くだけで,ちょっと尻込みをされることでしょう。その原因はイロイロありますが,一番の懸念,心配は「スピードコントロールがしっかり出来るだろうか?」ということだと思います。「急斜面」と聞くと,ターン前半から角付けをしっかりして雪面コンタクトを失わないように…という気持ちになります。つまり,「角付けに頼った雪面コンタクト調整」がうまく行くだろうか?という不安です。
でも実は,角を立てれば立てるほどバランス軸が寝て重心位置がスキーから左右に遠く離れてしまうのです。右上の(図44−1)と右下の(図44−2)を見てください。上の図は角を立てないで面で雪面を捉えている様子を,また下の図はエッジをオーバーエッジ気味に立てた様子を示しています。“重心”方向から支点方向に向かう力の大きさ,バランス軸の長さが「A」で同じだとします。この「A」という力は「B」と「C」,あるいは「B’」と「C’」に分けて考えることができますが,この両者を比べてみると,「C<C’」という関係になることがわかります。「A」は同じなのに,角付けをオーバー気味にした下の方は横へスキーを押しやる力の成分が大きいということです。つまり,角付けをすればするほど,下方あるいは側方へスキーをずらそうとする力が働く…ということです。
急斜面でこれをやってしまうと,角を立ててずれるのを防いでいるつもりが,逆にずれの多い滑りを誘発してしまう…ということが分かると思います。特に山回りの局面では斜面下方に落とされますが,面で乗ろうとすれば,軸が寝過ぎず「C」の成分を小さく設定できるので,下方に落とされる量が少なくて済むのです。また,角を立てる動作は雪の面を押す動作になりがちなので,ターンに必要な圧が重心から「外向きの力」になりやすく,スキーをターン外側に押しやる結果になってしまうのです。ところが,キーキャスターで面で滑ろうとすると,落下することでスキーのトップ部分で雪の圧を受け止めようとしますから,ターンに必要な圧を,身体の重心方向に向かってやって来る「内向きの力」で起こすことができます。つまり,外へスキーを押しやる力が少なくて済み,角を立てて頑張らなくてもいいわけですから,急斜面で安定して居られるのです。キャスターに乗り込んでいくつもりで,急斜面に安心して突っ込んで行けるのです。突っ込んで行けば行くほど雪からのプレゼント,「ターンに必要な力」がやって来るのです。急斜面ほど角を立てるのではなく面で滑ろうとする意識が必要な理由はここにあります。
誤解の無いようにコメントさせていただきますが,角付けが全く要らない…というのではありません,必要最小限度の角付けは必要です。「1」のキャスターに乗る…ということは内エッジに乗るということで,この意識が最小必要限度のエッジングをする…ということになります。
この意識での急斜面…ぜひお試し下さい。思いのほか効果があると実感できると思います。(^I^)
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Sept/24/2003 (水曜日) 曇り
「秋分の日」明けの今日は,気温15℃で曇り空…。昨日ほどのすがすがしさはありませんが,静かな白馬の里です。(^I^)
---☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆--- 0044 キャスター・ターン 自由自在編 No.1 「場当たり的スキー」---
前回「0042」までで,キャスター・ターンのあらましは解説いたしました。今回からは実際にキャスターイメージでどのような滑りができるか?ということを見て行きたいと思います。名づけて「キャスター・ターン自由自在編」です。(^I^)
さて,キャスター・ターンの特徴は兎にも角にもキーキャスターでの移動を心がける…ということでした。そうすることによって「身体の特徴・用具の特性・自然条件」に応じたターンが,その結果として自然に生じて来る…というものです。「斜面移動意識」が先で,その斜面移動する時のスピードや迎え角が,結果としてターンの方向を決めてくれる…ということなのです。つまり,実際滑り始めて,その局面々々でスピードや迎え角,雪質,斜度に応じた方向が決まり,その状況をフィードバックして次の方向を決められて行く…という図式なのです。May/21/2003の教師日記でも書きましたが,キャスターを転がして行く方向がそのままターン方向ではないのです。例えば「1番」のキーキャスターを時計の1時の方向に転がして行くとします。すると雪からの抵抗を「2番キャスター」が受け止めタワミが生じます。このタワミは,スキー板の持っている性能や雪質,斜度,スピードの如何によっていろいろ異なります。ある時はタワミが大きくなるでしょうし,またある時は小さくもなります。つまり,キャスターを転がして行く方向が同じだからといってたわむ量は同じではないのです。その時々の斜面状況によって違ってく来ます。そして,たわむ量が大きければ大きいほど,スキーのトップ方向は内側に入り,ターン円弧は小さくなりますし,逆にたわみ量が少なければ大きい回転弧になります。スキーヤーはこの情報を時々刻々「センサーキャスター」で感じ取り,もし自分の進みたい方向と違っていたら,その都度「キーキャスター」の転がり方向を修正して行かなければならないのです。例えば,自分が想像したより小さい円弧になったら,「キーキャスター」の転がり方向を「1時方向」から「12時30分方向」に変えていくことや,「センサーキャスター」の位置をスキーのトップに近いほうに移す意識が必要になります。「そんな“感じて修正…感じて修正…”等ということが,すんなりできるはずが無い!」とおっしゃる方が居られるかもしれませんが,そんなことはありません!。人間の持っている修正能力,適応能力は素晴らしいものがあります。時々刻々の状況を修正し自分の進みたい方向に行ける様,身体全体が協力してくれるのです。足裏で感じて滑る…といことは,実はこういうことなのです。(^I^)
キャスター・ターンでは,「迎え角の修正」だけでなく,「センサーキャスターの位置の修正」も含めて,「移動」⇒「修正」⇒「移動」⇒「修正」…の繰り返しが大事です。先ずは,「キーキャスターである方向に移動してみる」。その結果生じたターン方向がそれで良ければそのままの方向に移動し続ければよいし,もし変えたければ内側に,あるいは外側に向きを少し変えて移動してみる…ということなります。まことに「場当たり的」なキャスター・ターンなのです。(^I^)
小回り系の滑りで,円弧を小さいものにしよう…という意識が働くときは,キーキャスターやセンサーキャスターの位置をやや内側に移動する感覚がありますが,中回りから大回りにかけては,それほど内というわけではなく,面でとらえる感覚です。ですから,思ったよりもスキーの角付けを利用する感覚は少ないのです。それはどうしてか?というと,センサーキャスターからの情報を身体の“重心”で受け止めようとする意識が働くからです。“スキー”はバランスのスポーツだと言われていますが,そのバランスを考えると,先に解説した「バランス軸」や「センサー軸」,そして「サポート軸」は“重心”との関連でとらえるのが最適です。つまり,“重心”に対してどのような力が働いていて,どうすればその“重心”に最も悪影響を与えないで済むか?ということなのです。このことを身体の運動やフォームで解説するのは非常に困難です。なぜかと言うと,運動を起こすことは雪に対する圧変化を自ら起こすことになり,自らバランスを崩す運動をしてしまうことになるからです。フォームも,ある特定のフォームで滑れるものではなく,その時々の斜面条件によってその形は違うべきものだからです。ところが,これまで述べてきた「キャスターイメージ」を大事にすると,身体の運動は雪からの抵抗によって自然に起こってきますし,そのフォームもその時々の自然条件に用具の特性がどう反応し,それを各スキーヤーの身体の特徴がどう対処するか?で自然に決まるのです。
このように,キャスターイメージのターンは,言葉は悪いのですが,まことに「場当たり的なスキー」だということができます。
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Sept/23/2003 (火曜日) 快晴
今日の「秋分の日」…快晴で白馬三山もクッキリと青空に映え本当に気持ちのいい朝です。(^o^) さすがに気温が12℃というのには少々(*_*)ビックリですが…。
*****
そんな穏やかで美しい景色を見ていると,今日は「何もしないでただぼんやりと静かにしていたい…」そんな気持ちになります。ものごとをやる意欲が無い…というのではありません。そこに見える景色,雰囲気,テーブルや椅子も含めて,その空間の全てのものと同化している感覚です。私の身の周りに居てくれる全てのものが,いろいろなメッセージを私に送ってくれている…そんな息吹ともいえるようなものが感じられるのです。この空間に居る自分がもの凄く穏やかで,心が静かで,身体がゆったりしています。(^I^)
これに似た感覚をほかのシーンでも感じることがあります。ジョギングをしている時や,深雪を滑っている時です。
ジョギングの時は,道路脇の草花や木々が,そこをゆっくり通り過ぎるときに,私に,「コンニチワ!今日も元気にジョギング,愉しんでる?」というような声を掛けてくれているような,そんな気がすることがあります。また,深雪を滑っているときは,時間の過ぎるのが遅くなり,スローモーション的に身体が動いていて,スキー板の下を通り過ぎる雪が,「オッ!来たネ!来たネ!…ワタシの柔らかさが解る?エネルギーが感じられる?…思いっきり楽しみなさい!」…と声を掛けてくれているような,そんな気分になることがあります。
……今,机に向かって座っていて,私のそんな感覚を文に表すために,パソコンのキーボードを叩いていますが,その一つ一つのキーが私に指先からいろいろな思いを伝えてくれている…そんな気がし始めました…。なんかいつもと違った変な気持ちです…。無機質のモノに意思や気持ちがあるはずは無いのですが,なんとなくこれら「キー諸君」が,私に何らかのメッセージを伝えてくれているような,そんな気持ちです。これまで「キー」にこんな感情や愛おしさを感じたことはありませんが…今日はなんか変なのかなぁー???そういえば,ある作家が「原稿を書いているときに,万年筆に愛おしさを感じるときがある…」と述べていたのを聞いたことがありますが,今,私はパソコンのキーボードにそれを感じています。(^I^)
秋分の日…だからでしょうか?あまりに天気がいいからでしょうか?自分の身の周りにあるもの全てと楽しく会話をしている…そんな気分です。アルファー波に包まれているようです…。【TOK】は幸せです…。(^I^)
皆さんにも,この穏やかな気持ちを,届けさせてもらいます…。(^I^)
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Sept/22/2003 (月曜日) 快晴
今朝は本当に気持ちのいい朝です。昨日は気温が14℃まで下がり,思わず暖房機のスイッチをONにしてしまった【TOK】ですが…。北海道では雪…の便りが聞かれましたが,まだ北アルプスのここでは新雪のNEWSは聞かれません。
---☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆--- 0043 キャスター・ターン 応用編 No.5 「小回りの軸」----
前回は「大回り系」を例にとって「軸」の話をしました。今回は小回りについての軸を,キャスターイメージをとおしてみてみることにします。
大回り系ではセンサーキャスターの位置がスキーのトップ部分に想定しますが,小回りでは「S」付近にこれを意識します。その理由は「0037 キャスター・ターン発展編 No.2 「センサーキャスター」のところでお話しました。前回と同じように,このセンサーキャスター「S」からセンサー軸が伸びて行くのですが,小回り系ではこの行き着く先が“重心”よりも低い所になります。(図42−4)のように“ひざ”付近がその位置になります。そして,サポート軸も“ひざ”から“Key”に向かう線になります。これをスキーヤーの前面から見ると(図42−2)のようになります。大回り系では“重心”から伸びていたバランス軸も,小回り系では“ひざ”から伸びる意識になります。大回り系と小回り系を比べると,小回り系はその回転速度も回転半径も大回り系より小さいので,雪面とのコンタクト圧は格段に小さくなります。“ひざ”と“Key”と“S”を結ぶ三角形も,大回り系の“重心”と“Key”と“L”を結ぶ三角形よりも小さいイメージになります。大回り系では(図42−1)のように,身体全体の内傾の度合いが大きいのですが,小回り系では“ひざ”からのバランス軸は寝ているものの,上半身は立っています。雪面との圧そのものは小さいけれど素早い動きが要求される小回りでは,下半身を有効に使う必要があるのでこのような姿勢になります。でも,このような姿勢やフォームが現れる…からといって,その姿勢やフォームそのものを真似てはなりません。キャスターを意識することで素直に,自然にこのような姿勢が生まれてきますから,その時のキャスターイメージをこそ大切にすべきです。
では実際に,小回り系でどういうキャスターイメージを持ったら(図42−2)のようなバランス軸が生まれるか?についてお話します。(図43−1)「小回りのキャスターイメージ」をご覧下さい。一般的にはキーキャスターを「オレンジの色」の部分にイメージします。でも小回り系になればなるほどそのキャスターを「白線」のようにターン内側に向かって意識するのです。もちろんキーキャスターの転がりを意識したままです。するとその結果,センサーキャスターも「薄いグリーン」で雪面からの抵抗を受けている意識だったものが,次第に「濃いグリーン」のようにより内側で受ける感じに変わってきます。この意識を持つことによって,実は角付けが少しづつ強くなってくるのですが,ただ単に角付けだけを強くしようとすると,雪面コンタクトが急激に行なわれたり,チェック的な運動が出たりして,スキーの運動が止まってしまいます。つまり圧変化の多い角付け要素になりがちなのですが,キャスターの位置をキャスターの転がりを伴いながら内側に移していく意識を持つことによって,スキーの流れを止めないスムーズな小回りができるようになるのです。(^I^)
今回の「小回りでの軸」も,それがしっかり意識されるためには,雪とのコンタクトの様子,つまり「キャスターの働きざまがどうイメージされるか?」ということが大切だ…ということです。
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Sept/21/2003 (日曜日) 小雨
飛び石連休の日曜日ですが,小雨が降っている白馬です。明後日は秋分の日。まさに「つるべ落とし」のように,一日一日と日が短くなり,冬へと近づきます。どことなく寂しさもありますが,雪の季節への期待も大きくなります。そこまでの道程…じっくり愉しみたいものですネ!(^I^)
---☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆--- 0042 キャスター・ターン 応用編 No.4 「キャスターと軸」----
ここまで,キャスターをイメージして基本的なターンと角付けの切り替えをお話してきました。バランスをとるとかキャスターで雪を感じるとかいろいろな言葉が出てきましたが,キーキャスターを支えにしてセンサーキャスターで雪からの情報を得ながら進んで行くと,バランスを取るときに「二つの軸」がイメージされることになります。ここでは,その軸について「大回り系」を例にとって解説したいと思います。
右の(図42−3)はこの二つの軸についてのイメージ図です。キャスターターンでは,「1番キャスター」のキーキャスターを支えとして移動していきますので,身体の重み,つまり“重心”は「Key」の部分に掛かります。この“重心”からから「Key」に向かう赤い線を「身体を支える軸」という意味で“サポート軸”と呼ぶことにします。これまでは時々この軸のことを「バランス軸」という表現を使ったこともありましたが,これ以降は「サポート軸」に統一したいと思います。
このキーキャスターを支えとして移動し,例えば「L」の部分で雪からの情報を得ようとしたとします。すると,「L」から“重心”に向かう一本の青色のような軸が想定できます。この軸は「L」で感じた雪からの情報を“重心”方向に伝える軸ですので「センサー軸」と呼ぶことにします。この「センサー軸」は,雪からの情報を的確に受け止めるための軸で,センサーキャスターから“重心”に向かうエネルギーがやって来る道筋…ということもできます。
この支える軸と受け止める軸の二つの軸は,スキーヤーを横から見たときにイメージできる軸ですが,この二つが互いにバランスの取れた状態移動して行けば,安定性のあるでターンをしていることになります。(図42−3)で言えば,青色の点の“重心”と“Key”と“L”を結ぶ三角形が想定できますが,この三角形をイメージしながら滑ることになります。以前,この感覚と似た滑り方を「トライアングル・ターン」と呼んでレッスンしたこともありますが,キャスター・ターンでも大事なイメージです。
ではスキーヤーを前方向から見たらこの軸はどうなるかを,(図42−1)で説明したいと思います。前方から見ると,“重心”と“Key”と“L”を結ぶ三角形は,一枚の板のようになりますから,図の黒い線のように見えます。三角定規を横からではなく,縦に見る形と同じです。“Key”と“L”を結ぶ線は重なって見えますから,一本の線が“重心”に向かって伸びているようにイメージアプされます。センサー軸とサポート軸を合わせたこの線のことを,これから以降「バランス軸」と呼ぶことにしたいと思います。
大回り系の滑りでは,サポート軸とセンサー軸の二つの軸は(図42−3)の「●青点」を“重心”付近に想定するのが一般的です。でも,状況によっては意識的にこの●位置を首の後部にしたり,ターン外腰にしたりすることもあります。身体の内傾度が変わってストレート内傾になったり,反対に外傾の強い大回りになったり,いろいろなフィーリングの滑りが体験できます。
慣れてくると,これらの軸は一定ではなくいろいろと変化するイメージも沸いてきます。サポート軸やセンサー軸の長さが変化するイメージを始めとして,その軸の太さが変わるのを感じることもできるようになります。また,コブなどに入った時は,センサー軸がバネ(スプリング)のように伸びたり縮んだり…といったフィーリングになることもあります。
このように,躍動的な軸を感じるためには,先ずキャスターの転がりに意識が行く必要があります。それがあっての軸ということです。
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Sept/20/2003 (土曜日) 曇り
今日はどんより…という感じです。そして,ちょっと肌寒いです…。 皆さんはどんな休日ですか?
---☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆--- 0041 キャスター・ターン 応用編 No.3 「クロッシング」----
前回,No.0040 では,キャスターイメージを膨らませて,二輪転がりから四輪転がりを意識することで角付けの切り替えもスムーズに行なえることをお話ししました。角付けの切り替えの部分を注目してみてみると,右の図のCからDへの移行を意識する…ということなのですが,Dのように,次のターンの内スキーに少し乗っていく感覚があるので,ある人に言わせば「内足主導のターン」とか,「テールコントロールのターン」という表現を使う人も居るようです。いずれにしても,それまでターンをリードして来たスキーに,「圧」を軽減することなく乗り続け,スキーの滑走面が斜面にフラットになるまでそれをキープする…ということなのです。そうすることによって,抜重無しにスキーが雪面にフラットになるので,重心の下をスキーが抜けるように次のターン方向に走り,角付けの切り替えがうまく行なえます。この方法は,抜重を伴ったり,ストレッチ的に身体が上方に伸びたりしないので,目線が狂うことも無く,安定した角付けの切り替えが可能になるのです。このような方法で行なう角付けの切り替えを,わたしは「クロッシング」と呼んで,伸身抜重やクロスオーバーと分けて使うようにしています。
「高速系での角付けの切り替えは,身体を次のターン内側へ運ぶようにして行なう…」という言い方をする人も居ますが,その意識では“重心”の移動速度が速くなったり遅くなったりすることになり,合理的だとは思いません。高速での安定性を増すには,“重心”移動の速度はできるだけ一定の方が良いのです。そういう意味で,“重心”移動をそのままにして,その重心の移動軌跡の下をスキーが通り過ぎる…という角付けの切り替え方法はこの欠点をおぎなうものだと考えます。
Dでは身体の下をスキーが通り過ぎますので,一時的にかかと荷重になり,後傾かな?というフィーリングになりますが,これはこれでOKです。図のCのようにそれまでターンをリードして来た方のキャスターが四輪全部の転がり意識に変わり,さらにDの右足のように「3番キャスター」での転がりまで意識できれば,次の外スキーの角付けの切り替えはすでに終わっており,Dの左足のように,「1」と「2」のキャスター二輪で雪面を捕らえることができる状況になっているからです。「圧」そのものは右足の方に多く掛かっているのですが,雪面にフラットなのでターンは起こりません。一方Dの左足は,圧は弱いのですがすでに少し角が立っている状況で前方に進んでいるので,この左スキーがターンをリードして行くことになるのです。
角付けの切り替え方法はいろいろあるのですが,この「クロッシング」…慣れると自然にベンディング的な身体の動きになります。ベンディングをやろうやろうと思うと,雪面の捉えが不安定になることが多いのですが,キャスターイメージのターンをすると,それが自然にできるのが不思議なところです。
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Sept/19/2003 (金曜日) 高曇り
今日はどんより…という感じではありませんが,薄い雲が一面に空を覆っています。ちょっと気温も低く,Tシャツだけでは寒く感じます。そろそろ山のいただき付近では紅葉が…。確実に冬に向かって始動しています。(^I^)
---☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆--- 0040 キャスター・ターン 応用編 No.2 「角付けの切り替え」----
「キャスター・ターン」は,エッジコントロール意識よりも面コントロ-ル意識だ…ということを「0038 面で滑る」でお話しました。で,この面コントロール…実はこれを意識をすると,角付けをコントロールするために身体の細部をアレコレ動かそうとしなくなる…というメリットのほかに,「角付けの切り替え」がスムーズに行えるという利点も生まれます。
右ターンから左ターン,あるいはその逆の,左ターンから右ターンに回転方向を変えていくには,身体の軸の傾けを変えなければなりません。この部分のことを「角付けの切り替え」と呼んでいます。この切り替えのやり方にはいろいろありますが,主に身体(重心)を次のターン内側に運ぶ意識のものと,抜重動作でスキーを左右に動かして行なうもの…の二つの方法があるといわれています。前者は高速系での意識,後者は低速時の意識だと解説されています。それでは,キャスターを意識して行う方法とはどういうものか?みてみることにしましょう。
先ず典型的なキャスターイメージのターンでのキャスター意識についてお話します。(図40-1)をご覧ください。舵取り期では@〜Aのように,外足の内側の二輪で滑って行きます。何度も話しているように,赤のキーキャスターで迎え角方向,例えば1時方向をしっかり意識して移動して行くと,緑のキャスター,センサーキャスターに雪から抵抗を受け止め,このキャスターも回転しながらスキーの行き先を決めて行ってくれます。右の図ではこのように,先ず左方向にターンしています。でも,いつまでも左側にターンし続けて行くことはできませんから,あるところで右にターン方向を変えたいとします。そう思ったら,徐々にAからCのイメージでのキャスターの転がりを意識します。つまり,それまで内側の二輪でターンをして来たのですが,それを,徐々に四輪全部で滑る…という意識に変えていくのです。この場合は右足が斜面にフラットになるまでキャスターに乗り続ける感覚です。Cのように完全に4輪全てが転がっている!という感覚になったら,Dのようにここで初めて次のターンの外足のキャスターを意識します。Cの意識でスキーに乗っているということは,“重心”と支点との間のサポート軸が斜面に垂直になったということです。すると左足は両足の幅の違いの量だけ,すでにもう次のターンの外側に出ていることになります。ですから,ここで左足を意識すれば,左足は雪面にフラットではなく,Dのように右側に角付けした状態で雪面を捉えることができるのです。この後はE〜Fのように左足のキーキャスターを11時方向に転がして行けばいいわけです。つまり,@,AからCのようなキャスター意識を持つことで,圧をゆっくり緩めるとか,身体を左右に動かすとか,抜重するとかの複雑な動作は要らなくなるのです!。大切なことは,体の下にスキーがしっかりクロスするまで,それまでの外スキーに乗り込んでいる意識…ということです。
この時,二輪が四輪に変わり始める…ということは,滑走面での捕らえが多くなる,ということです。角で滑っている時よりも,面で滑る時の方がスキーは速くなりますから,スキー板は身体の下を勢い良く次のターン外側に向かって進むことになります。身体の下をスキーが通過するのですから,身体(重心)とスキーの位置関係が変わり,結局軸が入れ替わる…角付けの切り替えが完了!ということになるのです。この時,二輪から四輪に転がしの意識を変える時には抜重をしないことです。抜重をしながら四輪にしてしまうと,キャスターの回転が止まってしまいますので,あくまで四輪の回転を持続させる…という意識が大事です。すると「圧」を減じることなく面での捕らえに移行しますので,スキーが前方へ走るのです。
この感覚で滑ることの大きなメリットは“重心”の移動を滑らかな状態にキープしながら角付けの切り替えが行なえる,ということにあります。合理的な物体の運動,ということを考えると“重心”が極端に動き過ぎるのはよくありません。できれば等速度,もしくは等加速度的に移動するのが理想的です。このキャスターイメージの角付けの切り替えは,そういう意味で“重心”の移動を制限したり,意識して動かしたりすることは必要ありません。このことが角付けの切り替えをスムーズにさせてくれる大きな理由だと思っています。
ターンコントロールに加え,角付けの切り替えが楽に行なえる,ということはスキーヤーにとって大きなメリットになります。
注:本日出てきた「サポート軸」についての解説は,Sept/21/2003 の日記で詳しく解説させていただきました。(Sept/21/2003)
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Sept/18/2003 (木曜日) 晴れ
今日は少し雲が多いのですが,天空の1/10は青空がありますので「晴れ」ですネ!(^I^)
昨日,一昨日と「リバーカヤック」を楽しんできましたが,まだまだ初心者なので身体のあちこちが筋肉痛…(=_=;)
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今日は「カヌー」のお話です。
以前遊びで,半日だけの体験カヌー教室に入ったことがありました。その後,やってみたいなぁー…という気持ちはあったものの実現できずにいました。私の古いスキー仲間で,今白馬で「白馬アウトドアスポーツクラブ」を主宰し,パラグライダーからカヌーやラフティングを一生懸命啓蒙している“和田”さんという人が居て,「TOKさん,一辺やってみようよ!」という誘いを受けました。これを機会にちょっとやってみようかな?という気持ちになり,昨日と一昨日の2日間,体験してきました。
一日目の16日は白馬近くの青木湖で基本操作を習いました。以前の体験の時よりもカヤックの安定感が無いように感じられ,初めはバランスが取れずにフラフラしていました。(^I^) ちょうどスキーの初心者がフラフラする感じとそっくりでした。カヌーとカヤックの違いもわからない初心者には当たり前のことかもしれませんが…。ちなみに,写真のようにパドル(櫂=かい)が両端にあるのをカヤック,片方にしかないのをカヌーと言うそうです。(注:写真をクリックするともう少し大きい写真になります…)。要領がつかめた時に思ったことは,カヤックも“重心”の位置がものすごく大事だ!ということでした。考えてみれば,スポーツに限らず,あらゆる動く物体にとって“重心”は大切ですよネ!(^I^) そんなことを感じながらの初日午前を終えました。
午後は実際に川に出たときの事を想定して,カヤック操作を教えてもらいました。横波を受けた時の対処…これはスキーで言えばアウトエッジを引っ掛けないように外エッジを上げ気味に!…ということと似ていました。(^I^) 大きい波が立っている所を通過するにはゆっくり前進し続けること…これは雪の抵抗を受け続けることに…,また急旋回のターンする時は上半身を大きくターン外側後方にひねるようにすること…これは小回りの外向姿勢…,大きめのターンを行なう時は外腰を上げるようにし上半身は垂直に保つこと…これは外傾姿勢…,というようにそれぞれ感覚が似ていました。インストラクターが言うには,“スキー”と“カヤック”は似ているところがかなりありますよ!」…ということでしたが,本当でした。(^I^)
さて,昨日はいよいよ本番の川下りでした。期待や興味はあったものの,流れの中で実際に「沈」したときのことを考えると,緊張せずには居られませんでした。天候は最高で気温も水遊びをするには適当な30度くらいでした。スタートは「穂高川」の支流「万水川」という,安曇野の中を流れている,本当にきれいな湧き水溢れる川の中間からでした。思ったよりも自分から漕ぐ必要は無く,むしろブレーキを掛けるための「後ろ漕ぎ」の技術が要求されました。写真はこの流域でのひとコマです。総勢20数名という大所帯での川下りで,サポートにラフティングティームも付く…といった具合でした。途中,黒澤明監督の作品「夢」でロケハンした場所,穂高のワサビ園の近くにある「水車小屋」の近くで休憩を取り,川面から見る美しい景色にウットリした【TOK】でした。(^I^)
梓川,穂高川,高瀬川の3川の合流地点で昼食をとり,少し休んでそこから約10キロの犀川下りとなりました。水量は少なめでしたが,その分選択するコースも限られ,ちょっと初心者には手ごわい感じでした。案の定,中間を過ぎたあたりで,何人かが波にすくわれたり,横波を浴びたりして「沈」しました。かく言う私も,水流の合流点で波の立っているところで左ストロークを強く漕ぎ過ぎ,艇が右に大きくターンしてしまい,右側から横波を受けてしまいました。なんとか右パドルで水面を叩き,艇を元に戻そうと努力しましたが,水の圧力には勝てずついに「沈」の憂き目に…。(=_=;) その後はなんとか力も抜け,川の流れに身を任せられるようになりました。“スキー”でも“カヤック”でも,流れに逆らうとろくなことは無い…そんなことを思いました。(^I^) 午後2時半,目的地に全員無事到着したのでした。
艇から降りて,身体の節々がこわばっているのを感じました。普段使わない筋肉を使ったせいもあるかもしれませんが,経験をつんだインストラクターの皆さんは,そんな気配は全く無く,やはり名人は「水と艇と身体の使い方が合理的なんだなぁー」…と思ったのでした。
カヤック…楽しい!技術が身に付いたらもっと楽しいに違いない!またやってみたい!…すこしはまりそうな予感がしている【TOK】です。(^I^)
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Sept/17/2003 (水曜日) 晴れ
昨日はリバーカヤックの一日目を楽しんで来ました。(^I^) 詳しいレポートは明日以降に譲ることとして,とにかく「楽しいスポーツだなぁー!(^o^)」…という印象でした。5回ばかり水の中に「沈」しましたが,それでも楽しい!。“スキー”は“雪”との会話ですが,カヤックは“水”との会話…。今日はその2日目,楽しんで来ます!(^I^)
---☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆--- 0039 キャスター・ターン 応用編 No.1 「舵取りの基本」----
前回と前々回で,キャスターの前後左右的使い方について解説しました。その基本的な考え方は「線(エッジ)で滑る」というよりも,「面で滑る」という感覚でした。
今回は,それでは「実際のターンで,どういう意識でキャスターに乗り続けて行ったら良いか?」という,「舵取り」についてお話したいと思います。
初めは,舵取り期でのフィーリングについてです。ここでは「ターン方向を積極的に決めて行く」という意識よりも,「斜面移動意識」を先に持つことにします。とにかく斜面を移動してみよう…という気持ちになるのです。ある方向,例えば1時なら1時方向に先ず転がって行こうとすることです。もちろん足だけが行ってしまっては身体が残ってバランスを崩し,転倒してしまいますから,身体ごと移動する意識を大事にします。この時できるだけ「キーキャスター」に意識を集中します。四つのキャスター全部に意識を持たせることは慣れないと出来ませんから,先ずキーキャスターが先です。すると,その時々の雪質や斜度などの条件とキーキャスターの移動する方向,つまり迎え角との関係であるターンが起こります。この時に「ははぁーん…この方向にこう進んで行けばこうなるのか?」ということを先ず確認するのです。そしてそのフィーリングをまず身に付けてしまいます。この時はまだ自分の行きたい方向をコントロールしようという気持ちを持たないで下さい。まるっきり他人任せ的なのですが,迎え角方向だけはしっかり意識します。これを何度か試していると,「2番キャスター」のセンサーキャスターから少しづつ雪の情報が伝わって来るのが感じられるようになります。最初は本当に小さく漠然とした情報なのですが,次第にその情報がはっかり判るようになります。この意識の滑り方を仮に「キャスター任せターン」と呼ぶことにしましょう。これに慣れてきたら次はいよいよ自分の行き先のコントロールです。
例えば,「キャスター任せターン」での回転弧よりも,少し小さい円弧にしたい…と思ったとします。そしたら,キャスターの移動方向を1時にキープしたまま移動し続けながら,センサーキャスターを,今感じられていた場所から,ゆっくりと「S」に近い所に移す感覚にしてみます。もし,「キャスター任せターン」で「L」や「M」のところにセンサーキャスターがあった時は,これで円弧が少しづつ小さくなるはずです。初めのうちはこれを一気に行なってはいけません。「センサーキャスターを・・エ・・ス……」という風にゆっくり行なうのです。この時,スキーはプルーク状でもパラレル状でも構いません。とにかく外スキーのキャスターだけをこのような意識でイメージするのです。でも,もし「キャスター任せターン」で「S」付近にセンサーキャスターがあった時は,これだけでは円弧が小さくなりませんので,キャスター面を(図38−3)のように変えてみます。「3番キャスター」での捉えを完全に無くし,キーキャスターだけの捉え意識に変えてみるのです。これでほとんどの場合最初の「キャスター任せターン」での回転弧よりも少し小さい円弧にすることができます。しかし,小回りを行なう時はもうちょっと違ったキャスター意識が必要になりますが,このことは後でお話します。
今度は「キャスター任せターン」での回転弧よりも,少し大きいターンをしたいと思ったとします。この時は先の例と反対のことを行なってみればいいのです。先ずセンサーキャスターを「L」方向に意識してみます。それでも大きめにならない時は,(図38−2)のように,キーキャスターでの捉え成分を少し弱め,「3番キャスター」にも乗るようにしてみます。これで円弧は「キャスター任せターン」での回転弧よりも大きくなるはずです。
今回はキャスター・ターンでの舵取りの基本的なことを述べさせていただきました。
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Sept/16/2003 (火曜日) 晴れ
今日も朝早くは青空が広がって北アルプスの山稜がハッキリ見えていましたが,少しづつ雲が出て来ました。
みなさんの三連休…いかがでしたか?せいいっぱい楽しまれましたか?(^I^) 私は今日明日の2日間,リバーカヤックを楽しんできます。私の連休…というところでしょうか?!(^o^)
------☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆----- 0038 キャスター・ターン発展編 No.3 「面で滑る」----
今回は「面で滑る意識」について,キャスターターンをイメージしながらみてみることにします。
スキーをする上で「エッジ」を効果的に使うことは大変重要なことです。ある程度滑れるようになれば,このエッジをどのように使うか?ということが大事なテーマになります。ですが,このエッジングも,先ず「面」で滑ることの意味を知ると,その効果を最大に引き出すことができるようになります。キャスターターンはこの「面で滑る」ということを理解するうえでも役に立つ感覚だと思いますので,このことをみてみることにします。
良く,「面で滑る」…ということをお話しすると,「雪面にフラットにスキーを置くようにすることですか?」というご質問を受けますが,そうではありません。右の(図38−1)をご覧ください。ターンをしているときの「1番キャスター」の転がりと“重心”とのバランスラインの関係を示したものです。例えば,グリーンの矢のように右サイドにスキーヤーがスキッディング要素で移動しているときでも,足裏の黒い線(キャスター面と言ってもいいかもしれません)と,ブルーの「重心とのバランスライン」の関係は直角,90度に保つように意識します。このように,“重心”とキーキャスターの間に想定するバランスラインと,足裏の面とを直角に保つ意識で滑ることを「面で滑る」と表現するのです。αを90度で…ということです。この角度αが90度より大きくなって甘くなると,足首が緩んだ状態になり,キャスター意識でのターンコントロールができにくくなります。滑走面が雪面にフラットな状態…とはこの状態のことです。また,この角度αが90度より小さくなると,足首を内側にひねり込んだ状態になり,オーバーエッジング状態になり,“重心”とのバランスをしっかり保つ…という点ではリスクが生じて来ます。しかし,時として「α<90度」という状態は小回り系統の滑りで必要になることもあります。これについては後で述べることにします。
ではキャスターターンではどのようにしてエッジコントロールを行うか?というと,ほとんどエッジをコントロールしようという意識が前面に出てこない…というのが本当のところです。キーキャスターの「1番キャスター」を転がし続けて行くのですが,その方向が決まれば,斜面や雪の状況によって自然に(図38−2)および(図38−3)のようなフィーリング上の違いが表れてくるのです。(図38−2)および(図38−3)の違いはなにか?というと,かかとの側の「3番キャスター」が雪と接しているかどうか?の違いです。(図38−2)の時はまだ「3番キャスター」も雪面に触れているイメージがあります。しかし(図38−3)では「3番キャスター」が空中に浮いていて,雪面の捉え感はありません。「1番キャスター」だけが雪面を移動しているイメージーです。(図38−2)はターンの前半や後半に出て来るキャスターイメージですが,(図38−3)は主にスキーがフォールラインを通過している時,角付けが最も強い時のキャスターイメージです。雪からの抵抗成分が少ないと自然に(図38−2)のようになりますし,スピードが速かったり,他の要因で抵抗が多くなると(図38−3)のようになります。つまり,キャスターターンでの角付け感覚は,雪の状況によって,それとバランスを取ろうとしながらキャスターが転がって行くので,だまっていても,最も適した角付けが自然に生まれてくる…ということなのです。たまたまそれが,「1番キャスター」と「3番キャスター」の捉え感の違い,どれくらいの割合で分散しているか?というイメージの違いで感じ分ける…ということです。
スキッディング要素では,このαが90度以上,つまり足首が緩んだ状態での滑りだ…という人も居ますが,もちろんそれでもスキッディングは可能ですが,アウトエッジが引っかかる,等のリスクが多くなります。ですからスキッディングの滑りでも,基本的にはこの確度は90度に保ったままにするイメージを大事にします。直滑降から停止,というような滑りの時には,完全な横滑り状態を作りますが,この時は(図38−3)のようなイメージでキャスターの転がりに乗っていることを考えれば,この意味がお分かりいただけると思います。
キャスターイメージのターンでは,このように,「角を立てずスキーに乗り込んで行く…」という意識が強くなりますから,スキー滑走ラインと重心の移動ラインとの位置関係は離れにくくなり,常にスキーの真上に身体が乗っかっている…というような滑りになります。このような意識でターンを行なうと,雪面を線で切る意識はほとんど無く,エッジで滑ると言うよりむしろ滑走面で滑る感覚になります。ターン前半から腰の位置が高く,ターン中盤に向けても決して自ら角付けを強める意識はありません。
前回「0038 キャスター・ターン発展編 No.2」では,スキーに対して前後方向(長軸方向)のキャスターの位置の違いイメージでたが,今回は左右(横方向)の捉え感の違いについてお話ししました。
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Sept/14/2003 (日曜日) 晴れ
今日は涼しい風が吹き抜けている白馬の里です。中秋の名月…皆さんはご覧になれましたか? イイ休日を!(^I^)
------☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆----- 0037 キャスター・ターン発展編 No.2 「センサーキャスター」----
前回は各キャスターの役割の違いについてお話しました。今回はこの内のセンサーキャスターについて詳しく見てみることにします。
センサーキャスターは,一般的に足裏感覚として捕らえるときには右の図のように,親指の付け根「2」に意識します。始めのうちは,足裏のつま先寄りにこのセンサーキャスターがあるというイメージを持って滑ってみます。ある程度この感覚が分かったら,次に,ターン円弧の大きさによってその位置が変わるイメージを持つことにします。(図37−1)をご覧ください。上の図の「1番キャスター」が(図37−1)では「キーキャスター」に,「2番キャスター」が「S」,「M」,「L」の各センサーキャスターに相当します。「S」は“小回り”のときにセンサーキャスターを意識する位置を示します。そして,「M」は“中回り”の,「L」は“大回り”のセンサーキャスターの位置です。ターン円弧が大きくなるほどトップ近くにセンサーキャスターを意識することになります。
この意識の違いで何が変わるかというと,自動車で言えば「ホイールベース」の長さが変わる,ということになります。支点のかかと部分にイメージしたキーキャスターからそれぞれのセンサーキャスターまでの距離が違ってきますから,回転半径が変わってきます。
もうひとつは,身体のウエスト部分から上の対応姿勢が違ってきます。センサーキャスターからの情報を“重心”付近で受け止めようとすることで,バランスが維持できるのですが,もし例えば「S」の位置にセンサーキャスターがあるとイメージすれば,「S」から“重心”に向かう一本の軸が想定できます。この軸は「S」で感じた雪からの情報を“重心”方向に伝える軸ですので「センサー軸」と呼ぶことにします。もしセンサーキャスターが「L」だとすれば,「L」と“重心”との間にセンサー軸ができます。この「センサー軸」は,雪からの情報を的確に受け止めるための軸で,センサーキャスターから“重心”に向かうエネルギーがやって来る道筋…ということもできます。この「S」や「M」,あるいは「L」の部分で雪からの情報を得ようとしますから,ウエスト部分から上,“重心”の付近の向きはそれぞれのセンサーキャスターの方向を向くようになります。雪面移動がしっかりできて,スキーのたわみ状態が作れるようになれば,スキーがたわみますから,もしセンサーキャスターを「S」に想定すれば,ウエストから上部の上半身は「L」に比べると,ターン外側を向くことになり,上半身はねじれた状態になります。逆に「L」からの情報をキャッチしようとすれば正対に近くなります。かつて良くレッスンで用いた“パワートライアングルターン”で,重心付近をパラボラアンテナのようにして情報を受け止める…というのはこの時のイメージです。このように,センサーキャスターをどこにイメージするか?で上半身の向き,つまりその時々の「対応姿勢」が自然に決まってくることになります。そして,キーキャスターを支点としてセンサーキャスターがテコの先端部分として働くイメージが沸いて来るのです。「スキーのトップで雪面を読み取って滑る…」というのはこういう意味です。
もちろん,スキー板の性能によってこの「S」〜「L」の位置は微妙に違ってきます。ですから,各スキーヤーは,自分ではどの位置にセンサーキャスターを意識したらどの位の回転半径になるか?ということをみなさんそれぞれが,ご自分のスキー板について探し出さなければなりません。
このように,スキーのテールを支えとして,トップで雪の抵抗を受け止めて行く…という滑りは,スキーの先端で切り込んで行く,という感覚とは全く違う!ということが分かっていただけたと思います。受け止める意識は,圧の方向が手前側へやって来て,スキーが内側に回りこんで来るのに対し,切り込む意識は,圧が向こう側へ働き,雪を外側に押し退ける動きになるため,トップがターン外側に流れてしまいがちになるのです。パッキングされた硬い雪やアイスバーンなどでは,スキーのトーションが充分であれば,雪面をグリップしてくれるので逃げることはありませんが,悪雪や深雪では圧が向こう側に掛かればスキーは外側に逃げてしまい,安定した滑りができなくなってしまいます。
もし,このセンサーキャスターを“オレンジ”感覚で使いこなせるようになれば,さらに“フィーリングスキー”の極意を身に付けたと言っていいと思います。なぜなら,センサーキャスターの場所だけでなく,その向きや雪から来る圧の大きさまで意識できる…ということだからです。ここまでくれば,つま先から前の部分が全てセンサーのように働くイメージができ上がります。つまり,スキーのセンターから前の部分があたかも長さ約1メートルのセンサー棒のようなイメージになり,その各部位々々でそれぞれ微妙に異なった情報を感じ,それをつま先に伝えるという図式ができあがるのです。
スキー板をセンサーとして使う…これこそが“フィーリングスキー”の求めるものかもしれませんネ!(^I^)
注:バランス軸,センサー軸,サポート軸…について,【TOK】なりの字句の統一を図るため,ここで初めに使っていた「バランス軸」という言葉を「センサー軸」に変えさせていただきました。(Sept/21/2003)
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Sept/13/2003 (土曜日) 曇り
今日から敬老の日を含めた連休が始まります。皆さんはどちらでお過ごしですか?天気予報では今日も暑くなる…という予報も。まことにめまぐるしく温度が変化しています。御体充分にお気をつけらるよう…。そしてイイ休日を!(^I^)
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さて,キャスターターンのUPを始めてから,多くのご質問をいただいています。その中で気がついたことがあります。キャスターターンを読み続けていく上で,非常に大事なことですので,今日はこのことについてお話したいと思います。
それは「キャスター意識で滑るとフォームがどうなるか?」という種類のご質問です。結論から先に言えば,「人それぞれイロイロ違いがあるので,フォームは千差万別…」ということになります。この日記でもたびたびお話しているように,フォームをどうする?こうする?とか,体をああ使う,こう使う…ということではなく,足裏意識をキャスター意識で滑ったらどういう滑りが生まれるか?ということで,その形や程度は千差万別なのです。
例えば,レッスンで良く,「ひざを○○○のように使いなさい…」という風に言われることがあります。要するにひざの使い方の練習です。ですがそういう風に言われてひざの使い方に習熟しても,それはその時の条件に応じた使い方を習得しているのであって,どこでも通用するひざの使い方ではないことが多いのです。Aという条件では○○のように,Bという条件では××,そしてCという条件なら◎◎…というのでは,何百種類もの条件に応じたひざの使いを学ばなくてはいけません。これではひざの使い方ひとつを習得するのに何年もかかることになります。
また,「あなたは後傾ですねぇー。もっと前傾するように!」というようなレッスン風景も良く目にします。でも習う方はおそらくその事実を知っていることが多いのです。自分は後傾になりやすいから,どうかしてそうならないようにしたいから,だからレッスンを受けているにもかかわらず,「あなたは後傾,前傾して!」では,納得がいきません。「だから,後傾にならないようにするにはどうするか?を教えてヨ!」と言いたくなってしまいます。
オレンジターンやキャスターターンは,このようなひざの使い方や,後傾にならないように滑るために役立つ方法です。足裏でどう雪を感じ取り,それに身体が自然にどう反応するか?を引き出すための方法なのです。雪とのコンタクト部分をどこにし,どれ位の圧を,どの方向から受けているかな?ということに意識を集中すれば,その時々の条件に応じたひざの使い方は自然に生まれて来るのです。しかも,自分自身の身体の特徴をいちばんイイ形で反映して…。そして,人の真似でない,自分独自のひざの使い方の感覚が分かってくるのです。その時々の条件に応じたひざの使い方が先にあるのではなく,雪面コンタクトを意識したら,その結果としてある形やフォームが現れてくる…ということです。身体をあれこれ動かしてキャスターを使いこなす,というのではなく,イロイロな意識でキャスターに乗り込んで行けば,その時々の条件にあった身体の使われ方が生まれてくる…ということです。
後傾や,内倒…という問題も,雪面とのコンタクトのさせ方が分かってくると,自然に直ってきます。よく「斜面に垂直に立てていればOK!それより後ろに軸がいけば後傾…」というような言い方をする人がいますが,これはハッキリいって間違いです。進んでいる方向から雪の抵抗が来ているわけですから,たとえ直滑降だとしても,その分軸は後方に寝なくてはならないのです。直滑降より抵抗の多いターンの最中は,より軸が寝てこないとバランスが取れません。キャスターターンで,「1番キャスター」に乗って斜面移動していけば,ほとんどの場合,雪の抵抗と身体のバランスが最も自然な状態で取れるようになり,安定した軸が出来上がります。その時,多分軸は後方に寝ているはずです。このような軸の傾きを,フォーム矯正を先にすることで習得しようとしてもそれは無理だ…ということがご理解いただけると思います。
身体の使い方で雪面抵抗を作り出すのではなく,雪面コンタクトの状態が自然な身体の使われ方を可能にし,その人にとって理想的なフォームを作り出してくれるのです。この順序を間違えると,フォームや身体の運動をメインにした,応用幅の少ないスキーになってしまいます。オレンジターンやキャスターターンは,そういう意味で,雪面コンタクトを大事にすると,その時々のフィーリングがスキーの運動にどう影響してくるか?ということを自分流に習得するための方法なのです。ですから,「ああそうかぁー,キャスターをこう意識したらこんな風な滑りになるんだ!」ということを各自で見つけ出すことができるようになるのです。
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Sept/12/2003 (金曜日) 晴れ
出張に出かけてから,暑さが戻り,本当に汗だくの3日間でした。9月になって夏を感じた【TOK】でした。(^I^) …でも,東京は本当に暑かった!。
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今日は「行程を愉しむ」ということについて…。
昨日まで3日間,出張で東京へ。出発した日,9日の朝から気温がグングン上がり,東京に着いたときにはもう35度を超える猛暑。今年は特に冷夏でその中でも涼しい毎日を過ごしていた私には強烈な暑さでした!(=_=;) その後もその暑さと湿気の多さは続き,車の中にいても車の屋根から輻射熱が伝わってきて,昨日帰途について八王子の近辺に到達するまで,ゲンナリ…の【TOK】でした。そしてつくづく思ったのでした。緑が少しづつ増えるごとにしのぎやすさが増し,辺りの空気が澄み始め,視界もクリアになるなぁー…と。八王子→大月→勝沼→韮崎→八ヶ岳…と徐々にその快適度も増し,気持ちも落ち着いてきたのでした。(^I^)
八ヶ岳から諏訪→松本→安曇野→白馬までは,またさらにその地域々々の特徴ある景色が目を楽しませてくれました。八ヶ岳の稜線は雲に覆われていてお目にかかることはできませんでしたが,遠く信州の方面に夏ほどの勢いはないものの,青空の中に秋の低めの入道雲が広がり,見事なパノラマを展開してくれました。(^I^) 空気も一層澄んでいるようで,車を止めて深呼吸をしたくなるような気がしました。松本では,その入道雲の中に入ったのでしょう,30メートル先も見えないほどの豪雨に遭遇しました。あわてて走行速度を落としましたが,その雨も500メートルも走らない内に治まり,眼前にはまた青空の中の安曇野が広がっていました!。北アルプスは雲に覆われていて見えませんでしたが,大町からは木崎湖,青木湖と,仁科三湖が穏やかな水面を見せてくれました。そして佐野坂峠を越えて白馬の里へ…。あいにく八方尾根の上部は薄い雲に覆われていて,白馬三山は見ることができませんでしたが,「ああ,ようやく我が里に帰って来た!」という安堵感に包まれたのでした。気温は27℃…東京を出るときは36℃でしたから,約10度の気温差。ようやく落ち着きを取り戻した【TOK】でした。(^I^)
東京から白馬…その間,いろいろな景色を楽しみながら,“スキー”の上達でもこのような行程ならぬ進行過程,プロセスを楽しめたらイイなぁー…と思ったのでした。でもそれは,ある段階まで進んだ人がそれを振り返ったときに言えることで,いまその過程にいる人には気づかないこと…と仰る方も居られるかもしれません。でも,気持ちの持ち方で途中のプロセスを楽しむことも可能ではないか?と思います。目標に「飛び級システム」を使って,一気に到達するのも悪くはありません。能力があれば可能なことですし,多くの方はこれを望んでもいます。人より速く,簡単に,短期にうまくなりたい…。もちろんそれも大いに結構なことですが,そこに至る過程の大事なポイントのいくつかは欠落してしまうことになります。速過ぎると,その途中途中の景色を楽しむ余裕が無くなります。スピードが速いので視野が限定され,周りの美しい景色を楽しむ余裕が少ないのです。つまり,経験の数が少なくなってしまいます。
こう考えると,あんまり性急にうまくならない人のほうが,より幅広いスキーを愉しめている…という感じもします。早くうまくならないことで,代わりに別のいろいろな経験を身に付けている…ともいえるのです。その段階,レベルでしか見れない,あるいは経験できないことをしっかり経験できているのです。すると,無理して早くうまくなることにどれくらいの価値がるのかなぁ…という気持ちになります。背伸びして早くうまなった人は,どこかでその反発を食うことにもなりかねません。すぐには上手にならないけれど,亀のようにゆっくり進んで,じっくりイロイロなことを学ぶことも捨てたもんじゃない…そう思えば心が楽になります。うまくならないことが,苦痛ではなく,幅広い経験を積んでいるのだ!という自信にさえなってなってきます。要は「心の持ち様…」ということになるのかもしれませんが,うまくならないからといって落ち込む必要は無い…ということです。(^I^)
「行程を楽しむ」ということは,「イロイロを楽しむ」…ということなのだと,そんなことを感じながら白馬に着いたのでした。
皆さんも“スキー”に限らず,生活の中でイロイロを愉しんでますか?(^o^)
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Sept/08/2003 (月曜曜日) 曇り
今日は雑用が入ってしまい。教師日記のUPが遅れてしまいました…。 ス・ミ・マ・セ・ン 。(=_=;)
---☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆-- 0036 キャスター・ターン発展編 No.1 「キャスターそれぞれの役割」--
前回までで,キャスターの基本的イメージについて解説しました。今回は実際の滑りでキャスターをどのように意識したらよいか?についてお話したいと思います。
右の図は足裏にイメージした代表的な「4つのキャスター」です。実はこの4つのキャスターはそれぞれ違った役割を担っているのです。「1番キャスター」は自分の身体を支えるキャスターで,最も基本となるので別名「キーキャスター」と呼びます。「2番キャスター」は雪からの情報を受け取るキャスターで「センサーキャスター」とも言います。「3番キャスター」及び「4番キャスター」は角付けの切り替え時などで意識することが多いキャスターです。「3番キャスター」は「キーキャスター」的な,また「4番キャスター」は「センサーキャスター」的な役割も担っています。
普段滑る時は常にこのうちの「キーキャスター1番」に乗り続けることを意識します。こういう風にお話しすると決まって「…ということは後傾ですか?」と聞かれますが,そうではありません。自分の身体を支えるポイントとしてかかと内側を意識するのです。斜面移動して行く時には雪から来る抵抗と,自分の身体の間で「バランス」を取らなければなりませんが,そのバランスを取る足裏の場所を「かかと」に意識する…ということです。例えば床の上に立って足裏全体で身体を支えてみてください。安定してますネ!(^I^) では次に,つま先よりに支点を移してみてください。これで幾分身体が前かがみになりますが,別に不安定ではありませんね?野球やテニスなどをする時の,構えの姿勢での支点です。じゃあ今度はその支点を,かかとの方に移してください。つま先が持ち上がるようにはなりますが,後ろに寄り掛っているわけではなく安定した状態をキープできますよネ!。これが「キャスター・ターン」での支点なのです。要するに「バランスを取るための基軸」を“かかと”と“重心”の間に想定する…ということです。ですから,ブーツの後ろに寄り掛かるものではありません。野球やテニスなど普通のスポーツでは相手の動きやボールなどの動きに素早く対応するため,つま先よりに支点を持っていくのですが,キャスターイメージのスキーはこれとは違う!ということになります。
「1番キャスター」を「キーキャスター」として,そこでバランスを取りながら斜面移動していくといろいろおもしろい現象が起こります。
その第一は「ちょうつがい(蝶番)」現象です。他の所でもこの説明をさせていただいていますが,どういうことかというと右のアニメーションのように,がかかとを中心として「ちょうつがい(蝶番)」のようにスキーが動く…ということです。かかとでバランスを取りながら前方に滑って行ったとします。もし前方に雪のかたまりや,小さいコブがあったとします。すると,スキーのトップが圧を受けてアニメーションのように上方に上げられ,足の甲とすねの間にエネルギーが貯まります。そしてコブの頂点を過ぎると,その足首に貯まっていたエネルギーが開放されてスキーのトップが元に戻ろうとします。つまり,トップ部分での雪面抵抗をいろいろ感じ取りながら滑ることができる…ということです。その時「2番キャスター」はしっかり「センサーキャスター」としての役割を果たすことになります。「キーキャスター」に意識を集中することでそこが「支点」となり,スキーの先端部分,トップ部分で雪の表情をしっかり読み取ることができるようになります。そして,コブや深雪斜面では,このちょうつがいが大活躍をすることになります。(^I^)
そしてその第二は「外腰の向きがキーキャスターの転がり方向に向く」ということです。例えば「1時」の方向にキーキャスターを転がして行くとします。すると外腰もやはり1時の方向を向くようになるのです。そして,このことが実は雪からの強い抵抗への対処を楽にし,切れの良いターンができる要因にもなります。一般的に言われる「外向」のポジションも二通りあると思っています。ひとつは「腰の向きもウエストから上の向きも迎え角方向を向く外向」と,もうひとつは「腰は正対気味だけれどウエストから上が迎え角方向を向く外向」です。キーキャスターを意識した小回りでは,後者の姿勢が出ます。このことはまた後で解説させていただきますが,いずれにしても「キーキャスター」に乗り続けてバランスを取っていく意識が大変重要になります。(^I^)
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Sept/07/2003 (日曜日) 晴れ
今日は秋晴れ!といったところです。気持イイです!(^I^) 前線の南側は暑いとのことですが,関西方面の方,大丈夫ですか?
------------☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆-------- 0035 キャスター・ターン入門 その4 ----
「連続ターン要素の山回り」
前回はキャスターをイメージした「初歩的な山回り」を行ないました。今回は,実際の「連続ターンに結びつく山回り」のイメージを,キャスターを通してみてみることにします。
前回のイメージの説明図,「キャスターの転がりイメージ(山回り)」と今回の図,「キャスターの転がりイメージ(迎え角一定の山回り)」を比べてみて下さい。何が違っているか?というと,Cの所から「1番キャスター」の転がり方向が変わっています。前回の山回りではこの,「1番キャスター」がずーっとフォールライン方向に転がっていましたが,今回の,「迎え角一定」の山回りでは親指方向に転がっています。これは「自分の行き先をどこにするのか?」というスキーヤーの明確な意思を表すことになります。1番キャスターをどの方向に転がして行くか?あるいはどの方向に乗り込んで行くか?によって,それによるその後のスキー板の反応が違ってくるのです。前回の場合は行き先がフォールライン方向でしたから,結果としてスキー板がフォールラインに直角になる形で停止してしまいます。ところが,今回は行き先が親指付け根方向ですので,重力が影響してスキーが進まなくなる,ということが起こらない限り,ずーっと左に回転し続けるのです。
前回の山回りでも,Bの所で右足の内側に乗り始めると,スキーは左に回り始める…と説明させていただきましたが,これはスキー板の形状が「しゃもじ」のような形をしていることに起因しています。足裏のスキーのセンター部分より,トップの方が幅が広くなっているため,スキーが少しでも角付けされると,トップの方が雪の抵抗をより強く受け,スキー板を角付けした側に押し上げるような力が働くのです。つまりスキー板のサイドカーブが生きたことになります。つまり親指の付け根方向に「1番キャスター」を転がして行く意識を持ち続ければ「カービング要素」の滑りになる…ということです。この時,前回のように「1番キャスター」をフォールライン方向に転がしていると,初めは直滑降からサイドカーブが生きて左側に回り始めるものの,その後はスキーのトップ方向ではなく,横方向から抵抗を受け始めますので,スキーの前後差が効いてテールの方の回り込みが多くなり,スキーが横を向いて止ってしまうことになります。
ではキャスター意識で,どういうイメージを持てば連続したターンをすることができるでしょうか?。右下の図をご覧ください。「1番キャスター」がどちらの方に転がって行くか?ということを「時計」をイメージすることで意識しようというものです。常に「12時」はスキーのトップ方向を,6時はテール方向を指している…とイメージして下さい。前回「0035 キャスター・ターン入門 その3」の(図34−1)の様子をこれで説明すると,@〜Bまではキャスターは「12時」の方向に転がっています。ところがフォールライン方向に転がして行こうとしていますので,Cのところから時計の針の向きが少しづつ変わり,12時→12時半→1時→2時→3時…となって,スキーは停止してしまいます。では今回の上の(図35−1)ではどうでしょう?。@〜Bまでは前回と同じ様に12時方向です。そしてスキーが左側に少し回り始めても「1番キャスター」を転がして行こうとする方向はやはりスキーのトップ方向の「12時のまま」なのです。そのため,身体の向きがスキーに対して開くことが無く,常に雪の抵抗を一定に受け続けることができ,ターンが持続するのです。ですから,どの段階のところでも「12時方向」…という意識を持てば,先に説明したように,カービング要素のターンになるわけです。
ではスキッディング要素の連続ターンをするにはどうしたら良いでしょう?。こたえは簡単です。「1番キャスター」の転がり方向を「1時」や「2時」に設定すればいいのです。するとスキーの横方向から雪の抵抗を受け,スキーの前後差が生きて,スキッディング要素のターンが可能になります。もちろん,一旦「1時」なら1時にその転がし方向を決めたなら,1時の向きを変えずにそのまま維持しようとする気持が必要です。つまり,スキー用語で言えば,「迎え角を決めたなら,その角度を変えずに斜面移動する」…ということになります。転がし方向を「2時」方向にキープすれば,雪の抵抗をたくさん受けることになりますから,スキッディング要素の多いターンになりますし,もしその方向が「12時半」位ですとカービング要素も含んだスキッディング…ということになります。具体的には使用しているスキーの性能によって,そのカービングとスキッディングの割合は微妙に異なります。ですから,実際の滑走で「1番キャスター」を転がして行く時計の針の方向をいろいろ試して,その板の持つ「カービング度」あるいは「スキッディング度」を会得するのが大切です。
今回は「連続ターン要素の山回り」について解説いたしました。次回からは「連続ターン」についてお話ししたいと思います。
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Sept/06/2003 (土曜日) 小雨
それほど大粒の雨が降っているわけではありませんが,シトシトと雨が降っている今朝の白馬です。これから前線が通過して,明日には晴れ間も出るようですが…。せっかくの土曜日…みなさんはいかがお過ごしですか?
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さて,今日は“I.S”さんから頂いた E-mail への返事です。昨日の日記をご覧になって次のようなお便りを頂きました。“スキー”を楽しむ上で非常に大事なポイントですので,皆さんにもご紹介させていただきます。
“I.S”さんからの E-mail …
『 … 【TOK】先生初めまして。今年に入ってからずっと教師日記を読んでいます。大変勉強になることが多く、一日も早くゲレンデで実践したいなと思うことばかりです。さて、今日の教師日記「Q&A」の中で足のすねの部分がブーツに当たって痛いという質問に、先生は下記のように答えておりました。「…さて,滑っていて痛い!…というのは体の前後左右への動かし過ぎから来ることが多いです。…」ということですが、私はあるインストラクターから「ターンの間は常に動くように!動きの少ない運動要素では点数が出ないよ。」と教えられました。ここで、「動く」「動かない」の境目がわからなくなってしまいました。やはりターンの間は動かないほうがいいのでしょうか。雪の力を受けてターンするというのはよくわかるのですが、あまり動かないと、検定のとき「運動要素が少ない」と判断されて、減点されてしまうのでは・・・と不安になります。先生のおっしゃる「動かない」はどのくらいの運動なのでしょう?教えてください。よろしくお願いいたします。…』
“I.S”さん, E-mail ありがとうございます。(^I^) 「動く」…検定員や教師の中にもこの言葉の使い方を取り違えている人が多く困っています…。(=_=;)
さて,辞書で「動く」を調べてみたら,次のように載っていました。
「1」 位置、地位などが別の所に変わる。
「2」 別の状態に変化する。
「3」 物が前後左右上下などに揺れる。ゆらぐ。振動する。震動する。
「4」 他の働きかけによって心がぐらつく。動揺する。また、物事に深く感じてそちらへ心がひかれる。感動する。
「5」 目的に添って、ある働きをする。@人、からだ、組織、機械、乗り物、などがその機能を発揮する。活動する。「警察が動く」A意図をもって、あちこちに働きかける。運動する。
これを見てみると,おなじ「動く」という言葉ですが,ニュアンスが違うのがわかります。「1」と「3」や「5」などは同じ「動く」という言葉とは思えないほど違っているように感じます。実は,ここの所に,伝えようとする真意が伝わらない理由や,間違いを生じさせる原因があるのです。
もう,お分かりになったと思いますが,大半の教師や検定員は「1」の意味で使っているのです。ですが,それを受け取る方の生徒さんは,「3」や「5」のように受け止めてしまう…ということなのです。普通スポーツをするとか,運動をする…という時,「身体をこう動かす」とか「アア動かす」とか言いますが,そのときの意味はほとんどが「3」や「5」の意味で使っていると思います。例えば野球でバットを振るとき,「軸足を固定し,壁を作って身体を動かせ!」と言えば,それは「5」の意味の「動く」ということを指しています。ほとんどのスポーツは「5」あるいは「3」だと私は思います。
もちろん“スキー”もそれと同じような意識で身体を動かして,楽しむことはできます。でも,以前にも書いたように,この意味での「動き」は,そのことによる「反作用」が出てしまい,バランスを乱す原因になってしまうのです。特にハイスピードや悪雪,コブなどではそれが顕著に出ます。何度も書いているので,「またか…」と仰る方も居られるかもしれませんが,非常に大事なことなのであえてお話させていただきます。ロースピードなどの時には,その影響力が少ないので,「5」の意味での「動き」でも滑れますが,さらにいろいろな斜面や自然条件の複雑な所でスキーを楽しもうとすると,「動く」ということを「移動する」という意味で考えられた方が良い!と,わたしは思っています。(^I^)
ですから,“I.S”さんに話された教師あるいは検定員が,「1」の意味で語っていたのなら正解だと思います。その上で,細かく「動く」とは「こういう意味だよ!」と言ってくれればよかったのだと思います。でも,もしその教師なり検定員が,「あちこちに働きかける。運動する…」とか,「前後左右上下などに揺れる。ゆらぐ。振動する。震動する…」と言う意味で使っているのなら,それは完全な間違いだと私は思います。
実は昨シーズン,同じような勘違いが生徒さんと教師の間でありました。すぐに教師を集めて,正しく言葉を使い,説明するよう指示しました。特に「クロスオーバー」の時に,この言葉…「動け!」,「もっともっと動け!」を使っていたようです。でも本意は「スキーと体をスムーズに交錯させるために,“重心”の移動を止めてしまわないで,フォールライン方向に移動させなさい…」という意味だったのです。(^I^)
こう考えてくると,人様に物事を伝えるための「言葉」の使い方次第で,それが正しく伝わったり,間違って伝わったり…ということが起こることがわかります。言葉ひとつのことだけなのですが,全く違った印象を与えますので,言葉の使い方には注意が必要だと,つくづく思います。(^I^)
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Sept/05/2003 (金曜日) 晴れ
今朝は久しぶりに,ほんとうに久しぶりの朝から晴れです!白馬はもう秋のような涼しさですが,関西方面は真夏日?だとか…。前線の北と南ではこんなに違うんですネ!(^I^) でも,晴れると気持ちいいネ!
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さて,今日は「フィーリングスキー」をお休みさせて頂いて,これまで溜まっていた,ご質問 E-mail への回答です。
“naomi”さんからの E-mail …
はじめまして、昨シーズンからスキーを始めたへっぽこスキーヤーです。たくさんのブーツをためし履きなどして、納得した上でブーツを購入したつもりですが、滑っていくうちにすねの部分が痛くてしょうがありません。お店の人にも相談したのですが、いまいちしっくりいかなくて・・。おまけに留め金が硬くて閉めるのも一苦労です。まだ私が下手で、うまく板やブーツに体重をのせることができないのはわかるのですが・・。やはり、この部分が痛いのはしょうがないのでしょうか?
試し履きの時には良かったのに,本番で痛い…。このようなことはよくある事ですネ!。さて,滑っていて痛い!…というのは体の前後左右への動かし過ぎから来ることが多いです。でも,身体を動かさないでどうやって滑るの?ということになりますが,実はある程度,というよりかなりできるのです。それには私のこのホームページでもたくさん解説していますが,雪の力で滑ることを,覚えることです。詳しくは「フィーリングスキー」の所に載っていますので,それをご参考にして下さい。先日この続きを書き始めてもう一度読み返したのですが,なかなか良いことが書いてありますよ!(^o^)
それと,バックルが絞まらない,あるいは極度に痛い…というのであれば,金具の部分のワイヤー(留め金)の長いものに換えてもらったらどうでしょうか?ブーツに詳しいスポーツ店やチューンショップに行けばなおしてもらえると思いますよ!。
“M.O”さんからの E-mail …
新しいバッジテストのことで,教えていただきたいのですが.....1級の整地のパラレルターンは,どのようなパラレルターンになるのでしょうか?安全で体にやさしいパラレルターンだったらいいのになあと思います。TOK先生のキャスターをイメージしたほうがいいのでしょうか?
それと,9月2日の日記なのですが,オレンジのジュースは足に向かって出るのですか?私はずーと雪にオレンジのジュースがついてるんだと思っていました。圧をもらうのってどんな感じなのかなあと思っていました。でも,オレンジのジュースが足のほうに出るには,押すのではなくて,なでる感じなのですか?
実は,新検定のあらましが発表されただけで,そのシステムや着眼点などの詳細はまだです。この11月から12月にかけて詳しいことが明らかになると思いますのでそれまでお待ちください。この段階でハッキリしたことは申し上げられませんが,整地の大回りはカービング要素のほうが評価は高くなると思います。その理由は,評価の高さはある意味で「スピード」との相関で決まるからです。低速でしかできないのと,高速でもできる…というのでは,高速の方が評価される…ということです。でも,ギンギンのカービングでなくても,スキッディングの延長線上の「カービング要素」の滑りでも1級合格レベルには達すると思いますので,あんまり心配する必要は無いと思います。
ジュースの出方…についてですが,向こう側,雪の方に出るだけでなく,自分の身体の方に掛かって来るような出方もあるのですヨ!。よく,コブなどに当ると,強い力が雪から来ますよネ?あの力は自分で押しているわけではなく,雪からの力です。するとその時にオレンジが足裏にあれば,ジュースは体の方に飛んで来るわけです。「なでる」というのだと,オレンジが転がってしまいます。転がらずにつぶれるためには,ある程度の角付けが必要です。角付けをしたまま斜面移動して行けば,雪からの抵抗が強く掛かって来ますから,ジュースがたくさん身体に掛かるわけです。(^o^)
“M.T”さんからの E-mail …
まずプライズテストに関することです。4時間の事前講習が義務付けられたようですが、これは当然テストを受けるスキースクールでしか有効ではないですよね?もし事前講習とテストを受けるスクールが異なっても大丈夫ならありがたいのですが・・・。
もう1つは、指導者検定についてです。指導員検定には単位制が導入されて、受験者の負担は軽減されたと思います。その一方で、準指検定については難易度が上がったような気がします。今シーズン準指受験を予定している私にとっては少し頭の痛い話です。そこで質問というかお願いになると思いますが・・・。テール・コントロール、トップ&テール・コントロール及びトップ・コントロール
それぞれのキャスターターンでのイメージを教えていただきたいと思います。今から、少しずつイメージしていきたい、と思っているのでよろしくお願いします。
検定のことについては,“M.O”さんからの E-mailに書いた通りですが,事前講習については,私の予感ではどこでもOKだと思っています。でなければ,SAJという組織が行なう検定の意味がなくなると思いますので…。
テールコントロール,トップコントロールについては,“M.T”さんも仰るように,いま教師日記に書いているキャスターイメージが効くと思いますので,参考にして下さい。(^I^)
以上,今日は,これまでご質問いただいてお答えできなかったことについて,まとめて答えさせていただきました。
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Sept/04/2003 (木曜日) 晴れ
今朝は山には雲が掛かっていますが,里には陽が射しています。雲量が9/10以内ですか「晴れ」です!(^I^)
9月になって初めての「晴れ」です。(^I^) 晴れると気持ちいいネ!
------------☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆-------- 0034 キャスター・ターン入門 その3 ----
「キャスター意識,初歩の山回り」
いよいよキャスターを意識したターンの始まりです。Chapter 7 までは“オレンジ”を意識したターンの仕方を学びました。これから以降は,“オレンジ”をひとまず忘れて,キャスターに乗り込むことをメインにしていきます。
左の図はキャスターの番号を示したもので,「1」は足裏のかかと内側,「2」はつま先内側,「3」はかかと外側,「4」つま先小指側のキャスターを表しています。
右の図は,直滑降状態から左方向への山回りに入る時の,キャスターへの乗り方をイメージしたものです。@は直滑降状態で,スキーは雪面にフラットですから,両足8つのキャスター全てに同じように乗り込んでいます。
Aは@の状態からやや右足内側キャスター「1」と「2」での捉えを強く意識し始めました。このようなイメージを持つと人間の身体は自然に重心とヒザが左側に移り始めます。
そしてBではさらに「1番キャスター」だけに乗るようにします。先ほどのAに比べると,つま先が少し浮くような感じになります。でもスキーは「赤矢印」のように前方に進んでいるので,雪から「緑矢印」のように抵抗がやって来ます。「2番キャスター」はその雪の力で回り続けることになります。乗っている場所は「1番キャスター」ですが,「2番キャスター」は雪からの除雪抵抗を受けて回る…ということです。緑色のキャスターがこの時の「2番キャスター」を示しています。この緑のキャスターも回ってはいるが,そこに自分が乗り込んでいる,というわけではありません。緑のキャスターが回るイメージがあるのだけれど,その回るための力は進行方向からの力で,自分が進んで行く赤矢印とはその向きが逆になっている…ということなのです。ここが大事なポイントです。0032 キャスター・ターン入門 その1「与える圧ともらう圧」で話したように,右の図「B」のような「自分に向かってくる圧」が「2番キャスター」で感じられるようになるのです。
Cでは,「1番キャスター」に乗りながら,さらにそのままフォールライン方向に移動して行くイメージを持ちます。右スキーの角付けが少しづつ強くなり,スキーのトップが角付けした方向,この場合は左側に押し上げられるように働き,スキーのトップは左方向に進んで行きます。つまり,「1番キャスター」を支点としてスキーのトップが左に回るという「回転力」が生まれるのです。カービング特性の強い板ほど,スキーの「R」が小さいほど,押し上げられる力が強く働き,この現象が顕著に出てきます。
Dは,さらにその状態を続けたときのイメージです。「1番キャスター」が依然としてフォールライン方向に転がっていくイメージを持っています。すると,Cで生まれた回転力がさらに増幅され,「1番キャスター」を中心として,スキーのトップとテールが左に,スピンするように回り込みます。
スキーヤーの進行方向がフォールラインを意識したままなので,腰から上の上体はフォールラインを向いたままになり,最後には,スキーのずれ幅が大きくなり,スキーが横を向いた状態で停止してしまいます。ということで,この山回りはずれを伴った非常に初歩的なものだと言っていいでしょう。大事なことはキャスターの転がりに乗って行く,という意識をしっかり持つ練習をする…ということです。
また,ここで非常に大事なことにも気がつきます。それはAから始まる一連のイメージの中では,足裏の「1番キャスター」に多く乗り込もうとするしているだけで,身体をどうこうしているわけではない…ということです。Aのように,右足内側キャスター「1」と「2」での捉えを強く意識し始めると,人間の身体は自然に重心とヒザが左側に移り始めます。そして,各人各様のフォームができるのです。姿勢やフォームを真似たわけではありません。この「自然にできるフォーム」こそが大事なのだと思います。「足裏のコンタクト感覚を変えると身体がそれに自然に反応し,ある姿勢やフォームができる」…ということであって,けっして自分でフォームを作ろうとしているわけではない!…ということす。ですから,人それぞれ,この意識によってできあがるフォームには微妙な違いがあって当然なのです。形やフォームから入ってしまうと,足裏の感覚がお留守になってしまうのです。
今回は「初歩的な山回り」をキャスターでイメージしました。次回は,実際の「連続ターンに結びつく山回り」のイメージを,キャスターを通してみてみることにします。
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Sept/03/2003 (水曜日) 曇り
今朝は少し雨が…。でも,今9時…陽が射してきた…。(^I^)
------------☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆-------- 0033 キャスター・ターン入門 その2 ----
「キャスター意識の直滑降」
今回は,「キャスターでの直滑降」をイメージアプしてみることにします。(^I^)
先ず,右の図の「転がり方向」のように,片方の足の裏に4つのキャスターをイメージします。そしてその4つのキャスターが黒矢印の方向に転がったり,赤や青の方向に同時に転がるイメージを持ってみます。スキー板を履いているときはエッジがあったり,雪の状態が悪かったりして,思うように前後,左右,斜めに移動できないのですが,スキーを履いているのではなく,キャスターのコロが転がっていると思えばこのイメージアプは結構楽にできます。
このイメージが湧いたら,次はいよいよキャスターの直滑降です。今度は両足8個のキャスターが同時に前方に転がって行くイメージを持ちます。緩い斜面の上を,キャスターがコロコロと転がり始めます。身体はそれに乗り遅れないようにして付いて行く意識が必要ですが,その時のキャスターの転がりイメージは左の図のようです。この時,油が効いていないキャスターをイメージしてしまうと,キャスターがギシギシ言ってなかなかうまく転がってくれませんから,オイルがしっかり効いてスムーズに良く回るキャスターをイメージすることが大事です。(^I^)
よく,「何を他愛もないことを…!」という人が居ますが,スキー板が雪の上を滑っているという感覚よりもはるかに「前方に移動している!」という感覚になれ,直滑降が楽しく,そしてスムーズにできるのです。なぜかというと,スキー板に比べて,キャスターが不安定な気がする分だけ,斜面移動して行くキャスターに置いて行かれまい,乗り遅れまい!とする気持が起こるからです。身体がしっかりスキーの真上に乗り続けるようになるのも面白い現象です。スキーよりさらにキャスターの上に乗っていることの方が不安定なので,足元がさらわれて転倒しないように,バランスをしっかりとろうという気持になるのです。
このイメージで斜面の上を直滑降で滑ると,何気なく直滑降をしていた時には感じられなかった斜面の凹凸や,雪の柔らかさ,湿度の違い…等が足裏のキャスターを通して伝わって来るような気がして来ます。また,滑走中に目をつぶると対象物が無くなって速度感覚が無くなり,非常に怖いのですが,キャスターをしっかりイメージすれば,少しくらいの斜度で,あんまり大きくない凹凸なら結構目をつぶって直滑降をすることも可能です。
いずれにしても,この段階ではキャスターだけが先に行ってしまったり,取り残されたり…ということの無いよう,身体とキャスターが一緒に行く,ということをイメージして足裏感覚を磨きます。
次回は,キャスターをイメージした「山回りターン」です。(^I^)
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Sept/02/2003 (火曜日) 曇り
今日の気温は23℃。気温はちょう良い感じですが,少しだけ湿気があるかな?でも今日午後から晴れるらしいので,心はウキウキ! 私の気分は「2004・新シーズン入り」で,心あらたに!という意味を込めて昨日はビールも飲まず,身体に感謝する気持ちで一日を過ごしました。(^o^)
さて,今日から少しづつ “ Feelin' Ski ”を書き始めようと思います。皆さんから,あの続きは無いの?…というご質問を受けましたが,じっくり時間がとれず,気になっていました。今日から毎日…というわけにはいきませんが,週に2,3回をめどにUPしたいと思います。(^I^) 皆さんのご参考になれば嬉しいです。
------------☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆-------- 0032 キャスター・ターン入門 その1 ----
「与える圧ともらう圧」
“ Feelin' Ski ” 前回までの解説では,“オレンジ”意識をメインにした「基本パラレルターン」を取り上げました。ここまでできるようになれば,普通の斜面ならいろいろと楽しむことができます。そして,斜面状況やスピードをいろいろ変えてみることで,さらに違った感覚を自分なりに味わうことができ,これを続けて行けば,自分流の“ Feelin' Ski ”を見つけ出すことができます。このようにご自分なりの「スキー感覚」を探していくのも“スキー”の楽しみなのですが,多くの方から
“ Feelin' Ski ” の続きを!というお便りを頂きました。
わたしも私なりに,この“オレンジ”をメインにした「感覚的スキー」を,どう進めたたらより技術向上に効果があるか?ということを考え,いろいろ試行錯誤をしながらレッスンをしてきました。そして,昨シーズンようやく次のキーワードが見つかりました。それが,「キャスター・ターン」です。移動を楽にするため,バッグの下やサービステーブルの脚についている「キャスター」をイメージして滑る…というものです。軸が固定されておらず,360度どの方向にでも転がることのできる,右の写真のようなキャスターをイメージします。
この解説に入る前に実は大事なことがあります。キャスター・ターンの第一回目はそのことからお話したいと思います。その大事なこととは「圧には方向がある」…ということです。オレンジターンでも似たようなことは解説させていただきましたが,今回は先ずこのことからお話しましょう。
右の図の「A」「B」をご覧下さい。「A」は足の下のオレンジを上から踏んだ時の図です。オレンジはつぶれすのでジュースが出るのですが,上から下に踏み込んでいるので,そのジュースは下方に染み出していきます。つまり黒の矢印のような向きにジュースが出るわけです。一方「B」の方は足が固定されていて,下の雪が足の方に近づいて来た時の図です。この時は足は動かず下から圧が掛かってきますから,ジュースは足の方,つまり上方に向かって掛かります。
どちらの場合もオレンジに力が掛かってジュースが出るのですが,その力をどの方向から受けるかによって,ジュースが飛び出る方向が違ってくるのです。わたしは「A」を「与える圧」と呼び,「B」を「もらう圧」と呼んで区別しています。「A」は自分から雪面に力を加えた時に起こる現象で,「B」はコブや凸斜面にスキーがぶつかって行った時に起こる現象です。「A」は斜面移動を必要としませんが,「B」は斜面移動が必要になります。
「キャスター・ターン」の意味を理解するには,この両者の区別がしっかりできることが前提となります。次回はこの「与える圧ともらう圧」を理解していただいた上で,「キャスターでの直滑降」をイメージアプしてみることにします。(^I^)
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Sept/01/2003 (月曜日) 曇り
今日から9月です。カラッと晴れた朝を期待したのですが…。あいにく天気は曇りです。トップページにも書きましたが,北海道・大雪山系では初雪がありました。白馬の山頂でも間もなく「初雪!」のニュースが聞かれると思います。…ということで,今日からこのホームページでは,これから始まる2004シーズンを「今シーズン」と呼ぶことにしたいと思います。よろしくお願い致します。(^I^)
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さて,昨日はメイト会員さんとスキースクール教師の交流を目的とした「お楽しみ会」でした。降雨が激しく,初め予定していた前半の「テニス大会」を急遽「バドミントン大会」に換え,9時半頃から12時近くまで汗を流しました。二人づつのペアに別れ,トーナメントで勝負を競いました。お楽しみ…といいながらも,皆さん結構試合では熱くなり,舌戦を交えながらの戦いでした!(^o^) テニスも楽しいですが,バドミントンは誰にでもすぐ楽しめますので,この方が良かったかな?と思った【TOK】でした。それにしても勝とうとするとなかなかハードなスポーツですネ!汗だくでした!。
その後,スキースクールの玄関先でお肉を焼きながら,バーベキューを楽しみました。(^I^) 美味しいビールを飲みながら,スキー談義に花が咲きました。冬の間はスキー教師と生徒さん…という関係ですが,オフシーズンのこのような交流では,これを超えたより親密な仲間としての絆ができるような気がします。普段はお付き合いの無い,職業や生活スタイルの異なる方々が一堂に会し,“スキー”をキーワードとした仲間の輪が一段と広がる…。これも“スキー”をする大きな楽しみだと実感しました。皆さんとの交流…午後3時頃まで続き,冬の再開を約束してお別れとなりました。(^I^)
さて昨日,毎年レッスンをさせていただいている“M.M”さんから,写真のような「キャスターイメージ・スリッパ」をお贈りいただきました!(^I^)。まさに「キャスターのプレゼント」で,私もビックリ!。“M.M”さん!本当にありがとうございます!。「キャスター」をイメージするのにピッタリの作品です。皆さんにもぜひ見ていただきたいと思い載せてみました。いかがですか?
実はこの9月から新・今シーズン…ということもあり,それに合わせてイメージトレーニングも兼ねながら,【TOK】 の “ Feelin' Ski ”の続きをこの教師日記でUPし始めようと思っていた矢先でした。この「特製スリッパ」をイメージしながら,明日以降 “ Feelin' Ski ”を書き始めようと思います。皆さんよろしくお願い致します。(^I^)
“M.M”さん!本当にありがとう!!!(^I^) (^o^) (^I^)
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