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October
2001

八方尾根スキースクール教師【TOK】の個人的な日記です。興味のある人はどうぞご覧ください。(^I^)  
          
Ski Top へ   【TOK】への Mail          

 What's Today ?

What's Today ?

10/26 イチロー野球
10/25 楽しいホームページ
10/24 チャレンジ
10/23 コブ用のスキー
10/22 文字に替える
10/21 中間ポジション
10/20 体調を崩す
10/19 検定の実用性
10/18 車検と検定
10/17 重圧を楽しむ
10/16 生きる幸せ
10/15 仙人スキー
10/14 仙人パフォーマンス
10/13 素直なスキー
10/12 疲れない滑り
10/11 高速回線とOLSS
10/10 どう受け,どう使う?
10/06 ご意見募集
10/05 自然との一体感
10/04 ゲレンデまでの距離
10/03 スキー道奥義検定
10/02 アケビの実
10/01 経験…ということ


  ***
     これまでの日記  
           ***

教師日記 2001年9月
教師日記 2001年8月No.2
教師日記 2001年8月No.1
教師日記 2001年7月

教師日記 2001年6月

教師日記 5月

教師日記 4月

教師日記 3月

教師日記 2月

教師日記 1月

教師日記 12月

教師日記 11月

教師日記 10月

教師日記 9月 #2

教師日記 9月 #1

教師日記 8月 #2

教師日記 8月 #1

教師日記 7月

教師日記 6月

教師日記 5月 

 

 

 

 

 

 

 


10/27 (土) 快晴
  今朝は,雲ひとつない快晴の白馬です…が………。

  実は昨夜,私の友人…と言っていいのでしょうか…スキー教師仲間の“TMさん”が他界されたとのことです…。この日記を書こうとした矢先にこの知らせが入って来ました。詳しいことはわかりませんが…残念です。
  これから急遽ご自宅まで伺ってきます…。
     -------------☆★☆-----------
  昼ご自宅に伺って焼香させていただきました…。
  個人的なことですが,私の“スキー”に大きな影響を与えてくれた人で,公私共に大変お世話になりました。
  故人のご冥福をお祈りし,ささやかですが数日間の喪に服したいと思います。
  この教師日記もその間お休みとさせていただきますのでよろしくお願い致します。
  


10/26 (金) 晴れ
  今朝も,深い霧に包まれていた白馬ですが,霧が取れたら…素晴らしい秋の晴天です!。(^I^)

  さて,昨日TVを見ていたら,イチローのことが報じられていました。またまた野球でゴメン…。(^I^)
  そしてその中で,シアトルの野球ファンが語っていた言葉が耳に残りました。「…これまではホームランが野球の醍醐味だと思っていたけど,イチローのおかげで別の楽しみ方もあるって気付いたワ!。ヒットをたくさん打つこと,スチールすること,守備エリアが広いこと,送球が素晴らしくてランナーをアウトにすること…。こういうことが出来るから相手チームの緻密で真剣なプレーを呼び起こすのネ!。パワーだけじゃないヘッドワークの面白さヨ!。プレーボールがかかってからスリーアウトになるまで目が離せないワ!。クリーンアップだけが活躍するいままでのイメージと違う楽しみを教えてくれたのヨ…」という女性ファンの言葉でした。
  この野球ファンの言葉を聞いて,イチローが日米の野球ファンに与えた影響の大きさにも驚くとともに,「“楽しみ方”は各人の感性,感受性によって違うものなんだなぁー」とまたはた思いました。こういう見方が出来る女性の野球ファンが大勢いることにビックリしました。さすがアメリカ,ベースボールの発祥地だけのことはある,と思いました。
  イチローの野球がアメリカの野球ファンに新たな楽しみ方を気付かせたように,私達スキー教師も,同じような貢献が出来ないだろうか?そうも思いました。そして,いろいろなフィールドに出て,いろいろなスキーが楽しめるように工夫し勉強すべきだ…という思いを強くしました。一つのことだけを追い求めるのではなく,多種多様なことを経験してもらい,いろんなことを感じ取ってもらえるようなレッスンをすることの大切さを…感じました。(^I^)


10/25 (木) 晴れ
  今朝も朝方,深い霧に包まれていた白馬ですが,霧が取れたら少し曇り空…。

  さて,昨日の私の日記「チャレンジ」について,いろいろなご意見をいただきました。ありがとうございます。(^I^)
  みなさんそれぞれご意見をお持ちで,私も本当に参考になります。多くの人のご意見を伺うことで,新しい楽しみ方を知ったり,考え方に出会えたりすることができます。ありがとうございます。
  ところで,私の書き込みについて皆さんに誤解を与えないよう,私の基本スタンスをお話しておきたいと思います。“スキー”の楽しみ方,考え方は人それぞれです。その楽しみ方や考え方を否定するものではありません。しかし,ホームページの特性上,いつも普遍的で正しいことだけをUPする,というわけにはいきません。時には独り善がり的な意見を述べる時もあるでしょう。でも,それはそれでいいと思います。いろいろな特徴があることが Inter Net のホームページが存在することの意義があると思っています。特徴があるからこそ散在意義がある,とも言えると思います。
    私の基本的な考えは,“スキー”を人生の友として楽しむ,“スキー”をこういうものだ!と断定してしまわない,ということの二つです。
  一つの意見に対して,私はこう思う…というご意見の提示は,見ている人みなさんの参考にもなりますので大変良いことです。ただ気をつけなければならないのは,人の意見を批判し過ぎたり,否定的に見過ぎたりすることです。断定的に自分の意見だけが正しいかのような書き込みは,見ている人を暗い気分にさせます。“スキー”は楽しいことですので,“スキー”のことを論じる時にも,見ていて楽しくさせるような書き方をすべきだと思います。人の意見を尊重しながら自分の意見を述べる。そこにはスキーヤーである前に,人としての節度が必要だと考えます。意見の交換は,お互いをさらに高いポテンシャルへ持ち上げ合うためにするべきです。あげあしとり的な発言や,非難の応酬からはなんの益も生まれないと思います。

  ちょっと掲示板を見て感じたことを素直に書かせていただきました。私のホームページが本当に皆さんの役に立つように育って欲しいとつくづく思います。人の心を明るくし,その一日が楽しいナァ!…と思っていただけるようなホームページになることを願っている【TOK】です。(^I^)


10/24 (水) 快晴
  今朝は朝方,深い霧に包まれていた白馬の里ですが,次第に霧も晴れてイイ天気に!

  さて,イチローのシーズンが終わりました。結果は1勝4敗でワールドシリーズには出れませんでしたが…。
  
挑戦チャレンジ
…と言われアメリカの大リーグに野手としてイチローと新庄が渡りました。結果はご存知のように想像以上のものでした。いくら活躍するだろう…と思っていた人でも,これほどの活躍をするとは居なかったと思います。挑戦チャレンジ…という言葉はアタックと同じ意味で「いどむこと。なし遂げるのが難しいと思われる事柄などにあえて立ち向かっていくこと。」だそうですが,イチローや新庄は,彼らなりにこの言葉どおりのことをやり遂げた…そう思います。

  この「チャレンジ」という言葉はスキーでも使われています。SAJの“日本スキー教程”の中に「安全,確実な技術」(セーフティ)→「美しく快適な技術」(コンフォート)→「強く,速い技術」(チャレンジ)という三つの目標技術が設定されており,その中でスキーヤーが最終的に到達する技術として位置付けられています。
  でも,私はあえてチャレンジは初心者にだってある,と言っています。人の目から見てチャレンジ,挑戦でなくても,自分の中では挑戦なのです。技術レベルがまだ未熟でも,それぞれが挑戦しクリアするスタイルはあるのです。実はこの様な各レベルでのチャレンジ意識や意欲が継続の原動力になっているのです。アレが出来たらコレ,コレが出来たら次,次が出来たらさらに上…というふうに各レベルごとに自分の目標を設定し,それをクリアしていくことが楽しみでもあるのです。それぞれのレベルでチャレンジ感覚があるからクリアの喜びがあり継続して行けるのだ…と思っています。
  イチローや新庄は「野球界」において世界のトップレベルに挑戦し,それをある意味でクリア出来ました。最終的に私達のチャレンジは,その世界でトップになることが「最終チャレンジ」と言っていいと思いますが,そこに至るまでにも数々のチャレンジはあると思います。そして,もしその最終チャレンジに届かなくても,それはそれで満足できると思っています。大事なのは次々に目標を設定でき,それに挑む姿勢なのだと思います。
  “スキー”で言えば,直滑降ができたらプルークボーゲン,そしてパラレル…という風に,それぞれの段階をそれぞれの段階として楽しむことが出来,そしてさらなる次の目標を設定できることです。いきなり最終チャレンジがあるわけではありません。そこまで至る過程を,過程として楽しみ,クリアすることです。

  さて,ここでまた思うのです。カービングスキーの登場以来,私たちは「最終チャレンジ」としての「強く,速い技術」を,あまりにも性急に求め過ぎていないだろうか?…と。もちろん,スキーの性能が格段に良くなって,スキー上達の速度が速くなったのは認めます。しかし,「速い」,「切れる」というキーワードに踊らされ,かつてはそこに至る段階で,ゆとりを持って楽しめた素晴らしい雪の世界を体験することなく,知らない間に通過してしまっているのではないか?そう思うのです。まるで,今の社会の「はやいものがイイ」という潮流に乗っかって,そこに至るまでの過程をじっくり楽しむ余裕を失っているのと同じように見えてしまうのです。ホントに美味しい料理をいただくには,それなりの手間ひまがかかりますが,この過程を捨ててインスタント食品を食べ,その味に慣らされている…そんな気がします。

  大リーグのイチローや他の人たちから,「チャレンジ」ということの言葉のもつ意味を教えて頂いた【TOK】でした。(^I^)


10/23 (火) 快晴
  今朝は朝方少し雲が残っていましたが,9時頃からご覧のようにクッキリと晴れてきました!(^I^)
  マリナーズ,瀬戸際に立っていま第5戦をヤンキーズと闘っています。さてどうなりますか?

  “D”さんから E-mail をいただきました。用具に関するもので皆さんのご参考にもなると思いますので引用させていただきます。
  
『 …コブを滑る時はある程度長い板の方がいいってことあるんですか?グッキーの「新、コブの極意」を見ていても使用している板は190cmぐらいはありそうですし、技術選でも、整地小回りより不整地小回りで使用する板の方が全体的に長いようです。モーグルやる人たちの板も長めですよね。短い方が取り回しやすいような気がするんですけど・・・??? 』
  それは「ネジレ剛性,トーションの柔らかいスキー板を使っている…」ということだと思います。モーグル用の板もネジレ剛性はそんなに強くありません。そしてスイングウエイト(振り回しやすさ)も軽く出来ています。コブの斜面では切って滑ることは全く無い…とは言いませんが,切ることよりもズレの要素を使うことが多いのです。トップとテールが雪面をしっかりグリップし過ぎると円弧の調節がうまくいきません。私も何度もカービングスキーでコブを滑ってみましたが,ズレて欲しいところでズレず,苦労しました。コブを滑るときはズレの要素も大事だと思い知らされました!(^I^)
  カービング要素を強調して滑るときと,ズレの要素を利用して滑るときとでは,使う板を替えた方が無難だと言えます。スキー板を購入する時は自分がどういうターンをしたいか?ということをしっかり考えて選ぶことが大切です。


10/22 (月) うす曇り
  今朝はうす曇りですが,白馬三山がしっかり見えます。この山並みが見えるといつも安心した気分になります。(^I^)

  さて,昨日の教師日記に,「
スキー技術」で活発に意見交換がなされている“中間ポジション”について,私の意見を述べさせていただきました。そしてこのことについて,多くの方々からご意見を頂戴しています。OLSSのスキーレッスンでも,生徒さんから私のレッスンに対してご質問が寄せられます。わたしのお送りしたレッスン内容について,受講生の方の感じ方やご意見も添付されています。
  これら意見交換のためには,自分の意図するところを「文字」に著すことが必要です。つまり,自分が思っていること,感じていることを「文字」に替えなければなりません。文字に替える作業の中で,自分がはっきり理解していることと,実は分かっていなかったことが見えてきます。ハッキリ分かっていないこと,あやふやなことは文字にできないのです。このように,この作業,「文字に替える作業」が「問題の本質を良く良く考えること」になります。このことは私自身が一番感じていることでもあります。このホームページを立ち上げてから,ほとんど毎日のように“スキー”のことに付いてヒトコト以上のコメントを書いていますが,このことが“スキー”を考える上で大変役立っています。皆さんから寄せられるご質問やご意見…それらについてお答えすることが,私自身の“スキー”に対する考えを深めてくれています。
  そこで思うのですが,スキーの楽しみ方の幅を広げたいと思う人や,技術向上を願う人は,できるだけ自分の思うことを「文字」にかえてみたらいいのではないかと…。「文字に書く」という行為だけでも役に立つと思いますが,その「文」を他人に公開し,広く意見を求めるようになれば,多分“スキー”はまた違った形で見えてくる気がします。
  掲示板の意見交換,オンラインでのスキーレッスンを通じて,毎日勉強させていただいている【TOK】です。ありがとうございます!(^I^)


10/21 (日) 曇り
  今朝は曇り空の白馬です。
  昨日はテニスを楽しみました。また仙人になりました!(^I^) 今日も昼に仙人になりに,テニスコートに出かけます。(^I^)
  ニューヨークでの第3戦…ようやくマリナーズが勝ちました! 2勝1敗です。(^I^)

  さて,今日は「スキー技術」で活発に意見交換がなされている“中間ポジション”について,私の意見を述べさせていただきたいと思います。
  “中間ポジション”とは文字通り,「最も伸びた姿勢と,最も縮まった姿勢の中間の姿勢,構え方」という意味だと思います。この「中間」という意味も,両極端の丁度真中…という意味ではなく,伸びた姿勢に近い中間もあれば,縮まった姿勢に近い中間もある…という風に考えるべきだと思います。ヒザや腰が○度の角度に曲げられている姿勢…という規定された姿勢ではなく,比較的伸びた姿勢から縮まった姿勢までを含めた,動きを規制されてない,幅のある姿勢です。
  SAJスキー教程の中では,「ターンしていく上で理想的な適正ポジション」として“中間ポジション”がある…と解説されています。(日本スキー教程・指導実技編・P27・P41)。SAJ教程が意味のあるものかどうか?の議論は別として,はっきりと“ポジション”を「運動スペースに対してのスキー(板)と身体の位置関係」と規定しています。(指導理論編・P197)。
  では,なぜ理想的なのか?というと,大きな要素は二つあります。
  ひとつは,このポジションから身体を伸ばすことも,縮めることも出来ることです。要するに「運動の可動範囲が広い」ということです。これはいろいろな斜面を滑るとき,それぞれに対して対応幅を広げ,リカバリーを容易にしてくれます。縦方向の対応を楽にしてくれる…と言えます。
  ふたつ目は,横方向への対応です。特にカービングスキーが主流となってから,この用具の性能を引き出すために,「角付けの調節」が大事な要素となりました。角付けを左右必要な量だけ作り出すには,ヒザが左右に移動させなくてはなりません。もし足首やヒザの関節,そして腰関節が伸びた状態だと,このヒザの左右への調節は大変難しいものになります。各関節が適度に曲げられているからスキーの角を立てることが楽に行えるのです。
  このような理由から,伸び過ぎたポジションでも,また縮こまり過ぎたポジションでもスキーは難しくなります。その「間」のポジションということでの“中間ポジション”と考えた方がいいと思います。先にも言ったように,「1/2」という意味,「丁度半分」という意味での「中間」ではなく,”Dr.N”さんがおっしゃるところの「中道」的「中間」だと思います。ですから,「比較的伸びた中間ポジション」もあり,「比較的縮まった中間ポジション」もある…ということです。
 
  にしださんは(0003-01)で待機(静止)状態では“中間ポジション”は考えられるが,運動している最中は意識しない…と述べておられますが,滑りに余裕が出来たときなどは心の中で「ちょっと立ち過ぎているからもう少し曲げてみようかな?」という風な調節,つまり“ポジション”を意識することは可能だと思います。その意識が結果として「フォーム」を変えることになると思います。(注:0003-04)
  また(0003-06)でカービングスキーだから(カービングターンだから)こういう中間姿勢が大事というのは定められない…とも言われていますが,“中間ポジション”がカービング以外でも必要な時がある…という意味で賛成です。確かに“中間ポジション”はカービングスキーを使ってカービングターンをする時には有効ですが,これまで使われてきたノーマルスキーでも,いろんな意味で“中間ポジション”は大事です。このことは”Dr.K”さんが(0003-07)で,スキーだけに関わらず「中間姿勢」・・場合によっては「低い姿勢」は素速く効率よく動く(動き続ける)為に必要なポジションだ…と述べておられることと符合すると思います。ただし,この“中間ポジション”をある量で固定してしまうことは逆に“中間ポジション”の優位性を失うことになってしまいます。
  ”Prof.YM”さんが(0003-08)で述べておられるように,滑走スピードがあがってくれば,それに対応するため姿勢が低くなるのは当然のことです。状況に合った“中間ポジション”が生まれる…ということです。
  「舵取り」でのポジションについて,にしださんが(0003-11)で,舵取り時には(エッジング角を深くとるために)以前よりも脚を伸ばす事を意識しています…と言われていますが,「舵取り」とは「弧を描いて進行方向をきめていく局面」(指導理論編・P197)ということですので,必ずしも脚が伸びるとは限らないと思います。実際ターン中盤から後半にかけて,クロスオーバーに入る意識の前に,進行方向を調整しながら脚をたたんでいくこともあります。比率的には脚が伸びることの方が多いのですが,必ずしも伸びるとは限りません。
  のぼさんが(0003-13)で述べておられるように,いろいろな“中間ポジション”がある…と,私も思います。
  雪サブさんの(0003-14)“中間ポジション”が「重心と雪面までの高低」か,それとも「重心とスキーの距離」か?ということについては,「重心とスキーの距離」がそれだと思います。“ポジション”が「運動スペースに対してのスキー板と身体の位置関係」と定義されていますから,にしださんが(0003-15)でおっしゃっておられるように,これが前提です。結果的にほとんどの場合,この両者は比例的関係にありますが,まれに独立的になる場合があります。
  「ポジションをキープ」という言葉は,運動を規制しかねない…同じ姿勢を維持し続ける…という意味で,にしださんのおっしゃるように(0003-17),あんまり好ましいとは思いません。
  NOVOさんが(0003-18)で述べておられますが,“中間ポジション”は自分から意識して作るだけではなく,雪の抵抗を受けて自然に生まれる場合もあります。NOVOさんがおっしゃるように,性能の良いサスペンションのように…です。結果的に“中間ポジション”になってしまうのです。ですから“中間ポジション”は,必ずしも胸とスネの前傾角が同じでなければならない…ということでもありません。スネが胸の構えより深くなることも,また逆にスネより胸が前かがみになる場合もあるでしょう。

  “中間ポジション”について,これまでに無い多くのご意見をいただきました。ありがとうございます。
  深いご議論のおかげで,“中間ポジション”に対するみなさんの認識も深まったことと思います。でも注意しなければならないこともあります。それはひとつのご意見だけが正しい…ということではない…ということです。特に感覚的なものは,百人スキーヤーが居れば百通りの感覚があって当然です。いつも言うように,スキーヤーの身体の特徴も,使用用具も全く同じではないのですから…。


10/20 (土) 快晴
  今朝も二日連続の快晴無風!です。(^I^)  ホント天気がイイって言うのは気持ちがイイですネぇー! 昨日の夕方の天気予報では,日本列島ゼェーン部が快晴マークでした!。ハッハハハハ……(^I^)

  さて,過日風邪を引き,その後胸に痛みがあって医者に行きました。そしたら,どうも症状が「狭心症」と似ている…と言われてしまいました。それを聞いて Inter Net で調べたら確かに
「安静時狭心症」の状況と似ている部分がある…。よく調べると,ウエイトトレーニングは絶対やってはイケナイ,と書いてありました。…ひょっとしたら,これでもう激しいスポーツをすることは出来なくなるかもしれない…そう思ってしまいました。
  少々心配になり,早速設備の整った病院で精密検査を受けることにしました。一昨日,その検査のひとつ「トレッドミル試験」を受けてきました。ベルトコンベアに乗り,歩行,走行をして,その時どう心電図が変化するかを調べ,狭心症の診断の材料にするものです。結果は“Good Exercise!”ということで,心電図を見た限りではウエイトトレーニングをしても支障は無い…ということでした。このあと念のため「胸のCTスキャン」と「心臓の超音波検査」をする事になっていますが,一応狭心症の心配は無い,ということでした。(^I^)。
  イヤァー,でも少しビックリしました。血圧も正常範囲にあり,今年春の一日ドッグでも運動はしていい…と言われていました。そして,いきなり「狭心症?」ですから…。アアァ,これでもう“スキー”を楽しむことも制限されてしまうのか…と思ったら,一瞬気が遠くなりました。でも,一昨日の結果は「白」判定でした。「良かったァ!」。そして感じました,健康であることの幸せを…。また同時に思いました,いつか思い通りスポーツが出来なくなる日が来ることを…。その時,悔いることの無いよう今の一日一日を,この一瞬一瞬を大事に過ごすことの大切さを…。
  ちょっと体調を崩してみることもイイことかもしれない…。「健康のありがたさ」と「時の過ごし方」を考えさせられた【TOK】でした。(^I^)



10/19 (金) 快晴
  今朝は本当にイイ天気です!。快晴無風…。日本全国快晴のようですが…。(^I^) でも本当に気持ちがいいですねぇー! (^I^)

  さて,昨日の教師日記「車検と検定」について”Dr.N”さんから掲示板に次のようなコメントがありました。
  
『  日記の「ユーザー車検」読みました。いわゆる若干の後傾があって1級を落ちた人でも1級の人よりすごい斜面を滑れる人はたくさんいますよね(笑)。そう考えると上手さの基準って何ナノかな〜って思ったりもします。私の身近にも、地元で1級を持ちながら八○の1級を目指している人がたくさんいますが(笑)だからといってその人が下手だとか思えないです。』
  本当にそういうことってありますよネ!。ですから検定の合格基準がどこにあるんだろうか?って考える事が時々私も感じるんです…。数年前,もう一昨年になりますかね…新検定システムが導入されて…。この時,それまでの検定の問題点が指摘され,「技術の完成度に重点を置いた評価ではなく、実践的能力(安定性、確実性)への到達度、習熟度を評価規準とする。」…と改定されました。
  また検定基準の中では,こうも述べていますね…。「
5級からクラウンまで一貫した技術基準を配列した。技術の形態は,基礎技術(弧を描く運動技術)→応用技術(実用的技術)→発展技術(状況対応技術),という観点。技術の質的内容は,スキッディング→カービング,という観点。技術の難度は,斜面設定による難易度によって判定する…」。
  このように,はっきり「実践的能力」,「実用的技術」,「状況対応技術」…とうたっているのに,実際の検定の場面では,体操競技のウルトラDを求めているような気がします。「実用的」という言葉がどこかに吹き飛んでしまっているような気さえします。モチロンそのスキーヤーの質的な能力の違い,例えば斜度20度の斜面でカービングターンが出来る人と,10度でしか出来ない人…ではその違いが明確にあり,
到達度・習熟度をという観点からみて,得点に影響を及ぼすのは当然ですが…。しかし,その要求技術の内容があまりにもサーカス的で一般的でないものになっているきらいが無きにしも非ず…だと思います。
  例えば急斜面でのカービングターンが,「実践的能力」,「実用的技術」,「状況対応技術」という観点から見て本当に実践的で,実用的で,状況に対応できる技術なんだろうか?これがどうして1級で合格ラインにあるとか無いとか判断する種目として存在するんだろうか?と考えてしまいます。
  私が検定を担当する時は,“検定”はこのようなウルトラDを期待するものではない事を,他の検定員と了解しあって検定にあたるようにしていますが,もしこのような検定が八方尾○スキースクールで行なわれているとすれば,改正し本来の検定に戻す必要があります。
  特定の斜面でしか通用しない技術かどうか?を見極める能力が検定員には必要だ…と今更ながらに思った【TOK】でした。(^I^)



10/18 (木) 曇り
  今朝は厚い雲に覆われている白馬です。これから晴れに向かい,明日からは数日快晴が続く…という予報が出ていますが…。

  昨日「ユーザー車検」なるものに挑戦して来ました。挑戦したと言っても,所有の名義人が妻なので妻が当のユーザーで,わたしは見学コースからそれを遠巻きに見ていただけなのですが…。結果は無事合格!でした。「車両検査」ってこんなに簡単に出来るものなんだ!と思いました。本来自動車が備えていなければならない,基本的に大事な事項をしっかり検査し,枝葉末節的なことはある程度使用者の裁量に任せる…これが「車検」なんだ…そう思いました。車に関してまったく素人の私ですが,これまで業者に任せていた車検とはまた違った意味で,「車検」を考えさせられました。大事なポイントはポイントとして国の検査機関が行なうが,その他のことは使用者の責任に任せる…というのが「車検」の本来の意図なのかもしれない…車の使用者の責任が重いんだよ!…他人に任せっ切りにするから,車検が高いものにつくんだよ!…そう言われている様に思いました。
  コレを見ていて,スキーの検定のことを思い出し,比べてしまいました。車の運転技術,運転能力という意味ではなく,スキーヤーのレベルと,車がその車のレベルとして持っていなければならない能力,という意味での比較ですが…。車の車体確認=スキーヤーの受験レベル。車輪検査=使用用具のレベル適応度。排気ガス検査=受験レベルでのスキー運動の合理性。スピードメーター検査=スキーヤーの限界スピード見極め。ライト検査=周囲への気配りと安全確認能力。ブレーキ検査=スピードコントロール能力。ハンドルの遊び検査=雪との反応及び適応能力…そんな風に見えました。
  スキー検定で求めていることは,そのスキーヤーの持っている特質を見分け,1級なら1級の,2級なら2級の実力があるか?ということが基本で,スキーの動きやスピードコントロール,安定性などがそのレベルに達しているか?ということが見極められなければなりません。スキーでの「上体の構え」とか,「脚の使われ方」などは言ってみれば,車の「シャーシーの形」や「座席への座り方」であって,本来持っていなければならない車の機能とは関係のない事なのかもしれない…。“スキー”の滑り方の本質に根ざしていないチェックが,スキー検定では多いのではないか…,「車検」を通してそんなことを思った【TOK】でした。
  それにしても,ユーザー車検,スンナリいけば約○万円のお得!なんですネ!(^I^)



10/17 (水) 雨
  今朝は雨がシトシト…の白馬です。

  今日はまたまた,野球の話です…。毎度毎度で ス・ミ・マ・セ・ン …。
  ササキとイチローが活躍し,米大リーグのリーグ優勝決定選に出場を決めました!。この試合朝早くからTVにかじりついて見ました。二人に共通した「ここイチバンの集中力」には頭が下がります。
  野球はひとりでは出来ません。チーム一丸となって相手と戦うスポーツです。それだけに自分がミスをしてチームの足を引っ張ってはイケナイ…という思いがあります。それだけに精神力の強さが求められます。二人ともそんな重圧はみじんも感じさせないプレーでした。むしろその重圧を楽しんでいるかのようにも見えました。
  このようなプレーが世界の最高の舞台で出来る,というのはそれに耐えるだけのトレーニングをこれまで積んで来たから,ということでしょうが,そのつめの垢でも飲みたいものだと思いました。素晴らしいプレーを見るにつけ,それに至るまでの苦しい過程が想像できますが,こういう活躍を見ると,それが開花した喜びを自分の事のように感じ,一緒になって喜んでしまいます。ネが単純なだけなのかもしれませんが,一日心楽しく過ごせました。
  18日からのアメリカンリーグ優勝をかけての闘い…。またTVの前に釘付けの日々が始まります。(^I^)


10/16 (火) 曇り
  今朝は白馬三山はその姿を見せていますが,曇り空です…。

  昨日は快晴の秋空の中,気持ち良くジョッギングを5キロばかり楽しみました。(^I^) 白馬の自然って本当に飽きないなぁー…そう感じました。
  ジョギングから帰ってきてパソコン を開いたら,過日白馬に来てくれた数十年前の仲間の一人から次のような E-mail が届いていました。「結局○○年経って,一番幸せなのは好きな白馬で,好きな仕事を奥さんと四六時中一緒に出来る環境や人生を選んだ【TOK】君かも知れない…」という内容でした。
  多分,多くの人は,私のような生き方を,同じ感覚で見ておられるのではないか?と思います。E-mail をくれた人は,私がサラリーマンをしていた頃,最も尊敬していた人で,その後も大活躍をされています。これからのさらなるご活躍を期待しているひとりですが,その人から私のような人生を「イイ人生」と評されるのは,少しこそばゆい気がします。
  他人の持っているモノやライフスタイルは,何事につけよく見えるものです。でも,欲するモノを全て欲するように手に出来る人は,どこにも居ないと思います。手に入るモノがあれば,その分捨てなければならないモノがある。肝心な事は,どこで満足できるか?自分の生き方にどれだけ価値を見出し,納得できているか?ということだと思います。私の生き方は,「スキーしてビール飲んでワイワイやって,自由気まま…」に見えるかもしれませんが,その代わり捨てているコトもたくさんあります。でも,捨てている多くの部分は,他人には見えにくく分からないものです。
  わたしは今,自分の選んだ生き方を悔やんではいません。人にはそれぞれ自分の生き方を選ぶ権利があります。私がいつも思っていることは,自分が死の床について,「アレをやっておきたかった,コレをしたかった…」と反省することだけはしないようにしよう…ということです。自分の生き方には自分で責任を持ち,人のせいにしない…ということです。「そんなこと誰もがやりたいと思っているよ!。だけどいろいろなしがらみがあって,それが出来ないんだよ!」と言う人が居ます。モチロン「自分はこう生きたい!」と言って,いきなり方向転換を図ることは,他人に負担や迷惑をかけますから熟慮が必要です。しかし,許される範囲で少しづつ自分の生き方を修正していくことはできるはずです。何年か,あるいは十数年かけてても自分の生き方を実現させる!という信念があれば,他人の理解を得ながらライフスタイルを変えて行くことは可能だと思います。このことまでも諦めてしまっては自分の望む生き方には到達できない…そう思います。「なせば成る,成さぬは人のなさぬなりけり」
…ということわざ通りです。
  白馬の自然は私に,「世の中には金銀財産に勝る価値あるものがゴロゴロ転がっている。生きることの幸せは,その“本当の豊かさ”を見つけ出すことだ!」ということを教えてくれました。少しだけですが,「本当の豊かさ」の一部が見えてきたように思います。“スキー”はそれを見出すための偉大な教師でした。
  これから,“スキーライフ”を通して,どんな世界がわたしを待っていてくれるのでしょうか?。感性を豊かにしてそれを感じ取って行きたいと思っている【TOK】です。(^I^)



10/15 (月) 快晴
 今朝は本当に北アルプスの白馬三山がクッキリ見えて,気持ちのイイ朝です!(^I^) 気温は9℃で,少し肌寒いですが…。シーズン前の静かなひとときを楽しみたいと思います。

  ところで,昨日も昼,もう一度「仙人パフォーマンステニス」を試してみました!。やっぱり効きました!。私だけかもしれませんが,どことなくボールに対する愛着みたいなものが湧きました。ただ引っ叩く…という感じではなく,ボールに私からのメッセージを乗せ,それを相手プレーヤーに伝えてやる…そんな心境になりました。心の高ぶりみたいなものがあんまり感じられず,もっと激しく燃えるものがあってもイイのかな?と思いましたが,心が平穏ならその方がいいのかもしれない,と思いました。ミスして自分を責め,暗くなる…という感じが少ないのです。
  ボールに自分からのメッセージを乗せて送り返す…これを“スキー”にあてはめてみるとどうなるのでしょう?足裏で感じられる雪の表情を読み取り,自分が雪と一体となって楽しんでいる喜びを,感謝しながら伝え返す…
ということにでもなるのでしょうか?。ターン後半に雪からの圧を貰い受け,クロスオーバーを経て,ターン前半は,雪にその感謝の意を伝えるかのごとく,脚が静かに伸びて行く…。この時の脚は決して雪を蹴散らそうという心境ではなく調和している感じが在る…。
  スキーで深雪を滑っているとき,ときどきこれと同じような感覚になる事があります。激しさは無く,静かに雪と調和し,自然に溶け込んでいるかのような感じです。考えてみると,デモ選やレースで勝とう勝とうとし,がむしゃらにレベルを上げる事だけに時間を費やしていた時には思いも及ばなかった楽しみ方です。
  「メルマガNo.15」にも書きましたが,こういう精神的な満足感,あるいは充実感が得られるスポーツの代表として“スキー”が挙げられる,そんな気がしています。
  今シーズンは,自分の目標として,この領域の事を勉強してみたい…そう思っている【TOK】です。(^I^)


10/14 (日) 晴れ
  今朝はきれいな北アルプスの山が見えていて気持ちのイイ朝です!(^I^) 気温は10℃…来週は寒波が来ると,天気予報では述べていましたが…。

  昨夜,私の店で「」のビデオを流しました。おいでいただいたお客さんの何人かは真剣に食い入るように見ている方もおられました。教師仲間の“M”さんも丁度来ていて,「うまい人はやっぱり雪との一体感があるよねぇー…」と話しておりました。
  実は昨日昼,妻と久しぶりのテニスをしたのですが,コートではおととい見た「テクニカル・クラウン完全攻略」のイメージが頭に残っていて,その影響を受けたテニスをしていました。何事にもすぐ影響される【TOK】なのです…(^I^)
  どういうことかというと,あのビデオテープから,うまいスキーヤーにはどことなく共通の「態度」があるような印象を受けたのです。一口で言うと“仙人”のもつ雰囲気みたいなものがある…そんな気がしたのです。そこで私も心静かに,あたかも自分が仙人であるかのごとくテニスで振舞ってみたのです。効果がありました!。少なくとも私にはそう思えました。相手を負かす,試合に勝つ…ということに意識を働かせるのではなく,来たボールをそのまま,あるがままに打ち返すことに専念する…。結果として最も効果的な威力あるボールを返すことになり,相手にダメージを与えることになる…。このことを強く感じました。
 そう言えば,メンタルトレーニングの中に「パフォーマンス療法」というのがあるのを思い出しました。自分以外のある人物や動物,植物になりきって,そのモノの行動や動きを真似てみる。すると普段自分が行為として行なわないような行動や行為を経験でき,新しい生き方や考え方のヒントになる…というものです。昨日のテニスで経験したことはまさにこの「パフォーマンス療法」のひとつだったのかも知れません。
  今日もイイ天気です。昼,もう一度「仙人テニス」をしてみようと思っている【TOK】デシタ!(^I^)


10/13 (土) 曇り
  9月下旬に一度寒波が来ましたが…それ以来少し暖かめの日が続いています。今朝は雲が多く,せっかくの週末で「紅葉狩り」の行楽には最高なのですが,残念です。

  さて,八方尾○スキースクール協力で撮影した「テクニカル・クラウン完全攻略」のビデオが店頭発売されました。これは昨年発売された「八方で合格!バッジテスト1・2級」の兄弟版とも言えるものです。今回は企画もスキー○ャーナル社が行い,撮影協力を八方尾○スキースクールが行ないました。丁度私が検定員を担当した時,この撮影が行なわれましたので,検定員の一人としてところどころに顔が出ています。
  昨日この完成版のテープを見てみました。技能テストですので,スキーヤーの技術的優劣を点数に置き換え,合否の判断とするわけですが,受験生の滑りを見て第一印象として感じたのは「素直に滑っているかどうか?」ということでした。特にビデオでスローモーションで写っているのを見ると,「素直さ」の違いが良く分かるなぁー…と思いました。「素直さ」とは,
飾り気がなくありのままであるさま,他に逆らわないで、おだやかなさま,ひねくれたところのないさま,とどこおりのないさま,癖のないさま…という意味がありますが,うまさの違いとは結局この違いではないか?と感じました。おだやかで静かな滑りをしている受験生は評価が高い…そう感じました。
  
気迫溢れる滑りがいかにもうまさの表現であるかのように思っている人が多いようですが,よくよく見るとほんとうにうまい人というのは,自分の斜面落下エネルギーをいかに有効に生かし,ターンに必要な力を雪からもらっているか?…というように感じます。まるで剣の達人や柔術の奥義を極めた人が他人の力をうまく使っているのとおなじことをしているのではないか,と思いました。みずから働きかける事は少なく,対象とする相手の力を利用させてもらう…。雪との一体感があり無理,無駄が無い…これこそがテクニカル,クラウンの極意ではないかと,そう思いました。
  昨日のテーマ「どうしたら長い距離を楽に滑れるか?」ということと一脈通じるところがある…そう感じた【TOK】でした。(^I^)



10/12 (金) 曇り
  時々日が射していますが,山には雲が掛かっています。9月下旬には一度冠雪がありましたが…。ちょっと秋の進行にブレーキがかかっているようです。

  今日は”Prof.YM”さんが与えてくれた
「どうしたら長い距離を楽に滑れるか?」について私の意見を述べさせていただきたいと思います。
  HMさんが書かれていますが,運動量が多いとそれだけ筋肉を使うことになりますので疲労につながります。そういう意味では出来るだけ筋肉を使わない,つまり関節を曲げる頻度や量の少ない軸の立った高い姿勢での滑りがいいと思います。これに関しては,その昔「高い姿勢と低い姿勢…どちらが有利か?」ということで大先輩の太谷多喜男師匠(6回連続デモ認定)と意見を闘わせたことを思い出します。そのときの結論は「低い姿勢の方が基底面積が広くなり,角付けや脚の曲げ伸ばしなど,いろいろなスキー操作をする上で適している。しかし“疲労度”という点では高い姿勢に適わない!」。だから“スキー滑走の合理性”という点から面から見て,高い姿勢で滑れる技術を最終的に目指すべきだ…ということになりました。最近はカービングスキーの台頭で,このことも神話になりつつあるかもしれません…。
  長い距離を滑ることで無駄な力を使わないで滑るコツを会得できる…という効果は確かにあると思います。私が以前指導部長をしていた時,助教師の皆さんに兎平から名木山まで「ノンストップ小回り」をトレーニングとして課したことがあります。自分の力を雪に働きかけて滑るくせのある教師はすぐダウンしましたが,落差をうまく使い,雪の抵抗を受けてターンできる人はそれほど疲れもせず名木山まで滑る事が出来ました。【Doスキー】と【Letスキー】の違いを会得している人とそうでない人の違い,とも言えると思います。【Letスキー】の特徴は雪の圧を感じ受け止めることが基本になっていますから,足裏で感じた情報を脚,腰,上体,脳という風に伝えようとします。情報を最も伝えやすい状態にするには「筋肉が適度な弛緩状態にある状況を作り出す」ことです。そのためには「目で雪の状況を得ようとばかりせず,足裏で感じようとすること」や「呼吸を止めずに,滑りに合わせた呼吸をすること」…などが大事になります。
  またこういうこともありました。あるデモ選でのことです。兎平で何種目かの種目を終え,名木山に場所を変えて競技を行なう事になりました。ある有名な“Y”デモのこういう姿を見てしまいました。斜面は荒れていてザラメ状でしたが,リフト一本くらいの距離を滑っては休み,また一本滑っては休み…を繰り返しているのです。そして途中追い越した私に,名木山に着いてから,「いつも長い距離を滑れるキミはイイなぁー。いつも短い距離しか滑ってないから疲れて疲れて…」と言ったのです。たしかに規定された数百メートルの距離での演技は彼の方が上手でした。しかし,そこで評価された彼の滑りは長いコースをノンストップで滑るには適していない…ということだったのです。雪サブさんが,「検定や基礎の大会」では「長い距離を楽に滑る滑り方」はどう評価される奪ろうか?と述べておられますが,私は現今の検定や基礎の大会こそが「短い距離でしか演技できない滑り」を求めており,本当の「合理的なスキーの滑り」を求めていないのではないか?と思うことがあります。
  
「どうしたら長い距離を楽に滑れるか?」という設問は,「短い距離でしか通用しない滑りは果たして有効か?」という設問の裏返しのような気がします。
  長い距離を疲れないように滑れる技術こそ,私達が真に考えなければならない技術なのではないか?そう思っている【TOK】でした。(^I^)



10/11 (木) 晴れ
  昨日と打って変わって晴れのイイ天気で,気持ちの良い朝です。

  ところでこの10月終わりまでに白馬エリアが「フレッツ・ISDN」,「フレッツ・ADSL」の対象地域となり,ADSLに加入する事にしました。これで通信速度も速くなり,動画のやり取りも短時間でできるようになるようみたいです。このホームページ,「ON LINE SKI SCHOOL」の本来の活動がよりやりやすくなりそうです。そういうことで11月からはOLSSの仕組みも少し変わり,皆さんのお役にもう少し立てられるかな?と思っています。
  ただ,ホームページそのものは,高速通信に適応していない回線をお使いの方もおられますので,今までのように一般の速さで見れるように注意していきたいと思います。
  また,実際にOLSSでレッスンをご希望なさる方は「非公開」を望む人がほとんどで,OLSS上に公開できていないのが実情ですが,個々のやり取りは,これで数倍楽になると思います。
  しかし,いくら便利になっても,できるだけ無駄なエネルギーを使わないで済むよう気をつけつけたいと思います。(^I^)


10/10 (水) 雨
  10月10日…天気の特異日で晴れの多い日なのですが,今年はみごとにハズレ! 雨の天候です。
  
  昨日栂池の「紅葉」を楽しんで来ました。(^I^) 個人的なことで恐縮ですが,以前働いていた会社の仲間と,数○年ぶりの再会を先月東京で果し,そのとき「秋には白馬で会おう」ということになっていて,それが実現したのでした。皆さんご夫婦で6カップルの参加となり,初日は安曇野を,そして昨日は栂池と白馬を楽しんでいただきました。数○年のブランクはありましたが,当時の皆さんの人間的な気質はそのままで,時の経た事を忘れて飲み明かしました。
  そして,人同士がお互いに与え合うイイ付き合い…みたいなものがあることを感じました。他人の生き方,あるいは考え方に触発され,その後の自分の人生にそれを生かす…そういうことがあるものだなぁー…そう思いました。まだ若さ溢れ,これからの人生におおきな夢を抱いていた頃,互いにその将来を熱く語り,お互いにその考え方に影響を及ぼしあいました。そしてそのことが,今在る各人の姿を形作ってくれている,という感を強くしました。それぞれ年はとりましたがその精神は若さに溢れていました。
  互いにいい影響を与えあう環境と,それを互いが生かそうとする意欲…これは,考えてみればいろいろな場面に存在します。“スキー”を通しての交流…これなどは誰もがある意味で簡単に出来る交流のスタイルです。これをいかに自分で生かすか?…これがキーポイントになる,そのように思います。互いが発しているいろいろな「気」…これを受け手側の自分がどう感じ生かせるか?ということです。
  人や自然界が発している大きなエネルギー,これをどう受け止め,使い切れるか?…またまた,そんなことを思った【TOK】でした。(^I^)
  Maさん,Haさん,Siさん,Kiさん,そしてHiさん! どうもお疲れ様でした!


10/09 (火) 曇り

  7日に体調を崩し,昨日は早朝からの私用でホームページ,無断欠勤で, オ・ヤ・ス・ミ させていただきました…(=_=;)  申し訳ありません…デシタ…。
  今日は栂池の自然園まで「ネイチャーガイド」です。間もなく出かけなくてはなりませんので,今朝も味気の無い日記になってしまいました…。ゴメンなさいネ…。
  帰って来て,時間を見つけてUPしたいと思います。
  それでは行って来まァーす!(^I^)


10/07 (日) 晴れ

  今朝も穏やかな秋の一日です…。
  でも,私は風邪を引いてしまいました…。そういうわけで,今日の日記は オ・ヤ・ス・ミ です。
  ゴメンなさい…(=_=;)


10/06 (土) 晴れ
  今朝は山には雲が掛かっているものの,雲の量はそれほど多くなく天気的には「晴れ」です。…確か1/10以下の雲の場合は「晴れ」で,1/10以内だと「快晴」…という風に聞いたことがありますが…?。

  さて,昨日,スキースクールの建物を一部パブリックスペースとして開放し,お客様に有効に使っていただこう…ということの説明会がありました。空いている部分を有効に利用し,八方に起こしいただいた方々に少しでも休んでいただけるスペースを作ろう…ということはいい事だと思います。ぜひ本当に役に立つように改造をしていただきたいと思います。
  ところで,そのとき,八方尾根に起こしいただいている皆さんが本当に必要だなぁー…と感じているモノやコトはなんだろう?。これがあったらイイなぁー…,こうして欲しいなぁー…というご希望はなんだろう?…ということが話題になりました。地元の中に住んで居ると,実際おいでいただく方々がどういうご不便を感じているか?ということに思いが至らないようです。
  いまさら…という感じがしないわけではありませんが,スキー場側の姿勢が,景気低迷の影響を受けて,スキーヤーサイドにたった経営をしようという風に変わってきました。実際にスキー場を訪れてくださる皆さんが,ご自分の意見を伝え,それを実現できるいい機運になって来たと思います。こういう時期を捉えて皆さんからご意見を頂戴できればありがたいと思います。本来ならスキー場サイドが,積極的なご意見頂戴とそれを生かす工夫をすべきなのですが…。
  「シーズン間近なのにスケジュールができていない!」というお叱りをある方から E-mail でいただきましたが,全くそのとおりです。スキースクール教師の一員として恥ずかしい限りです。さっそく今決まっている情報を遅ればせながら
お役立ち情報に載せましたので参考にして下さい。逐次その内容を書き加えていきたいと思います。
  


10/05 (金) 小雨
  今朝はまた小雨です…。 ちょっと気分が重いですが…自ら気分を引き締めて,気を張って行きましょう!(^I^)

  さて前回発刊した,「No.13のメルマガ」を読まれた“K”さんから,次のような E-mail をいただきました。紹介させていただきます。
   『  …最近のTOK先生の文章を読んでいると、何かスキーというものにひとつのスポーツという枠を超えた、自然の一員として自然と一体化して生きていく人間の取るべき道……とでも言うべきものを見出されたのではないかという感じがします。例えて言うなら鳥が空を飛んだり、魚が水中を泳いだりするのに近い感覚かもしれません。
  飛んだり泳いだりする事自体はフィジカルな技術であり、楽に長い距離を飛んだり速く泳ぐ方法はあるに違いありません。そして個々の鳥や魚の間にはその技術の優劣が絶対にあると思います。つまり長く飛べるヤツと飛べないヤツ、速く泳げるヤツと泳げないヤツがいるんだと思います。でももう一つ確実に言えるのは、彼(彼女)らは、もしそうだとしてもその技術を追求するために飛んだり泳いだりしてはいないだろうということです。
  空中を飛んだり水中を泳ぐことは重要な技術ですが、それより重要なのは生活のための活動が空中や水中で行われているから、飛んだり泳いだりしている、ということだと思います。雪の斜面をいかに上手く速く滑り降りるかという視点からだけでは、決して見出すことのできない雪山の自然との感覚の共有…がある…。特に都会で生活している我々は雪山の自然──その中でスキーをすることをまったく違う感覚で捉えているような気がします。雪山を身近にして暮らす人たちは、鳥が空を飛ぶように、魚が水中を泳ぐように、雪の斜面を滑っているのでしょうね。
  その中での楽しみは細かな技術の優劣など遙かに超えたところにあるような気がします。…』

 
  “K”さん,メルマガご購読ありがとうございます。(^I^)
  お手紙の中の
「…雪の斜面をいかに上手く速く滑り降りるかという視点からだけでは、決して見出すことのできない雪山の自然との感覚の共有…」という部分は,どことなくそういう感覚があります。メルマガでも書きましたが,「雪面から情報を感じ取る…」ということに留意するようになってから,特にその感覚が強くなりました。別に仙人になったわけでも達人になったわけでもありませんが,「雪」という物質を通して「自然」を感じることが多くなりました。一体化…と言ったらいいのでしょうか,それとも同化…?適切な言葉は見つかりませんが,その時どきの雪の状況を,イイ気分だとかちょっと手ごわいぞとか思いながらも,その雪のあるがままの状況として受け入れられ,楽しめるようになった…と思います。いろんな表情を持つ雪に「ありがとう」と言いたい気分になりました。
  みんなが皆,私と同じようなことを感じて欲しい…というわけではありませんが,上達するとか技術に挑戦するとか,とはちょっと違った“スキー”の楽しみ方のような気がします。スキーの技能レベルには関係なく得られる快感です。生意気なことを言わせてもらえば【Letスキー】の極意,なのかもしれない…と最近思い始めています。「雪山」という自然環境の中に身を置き,そこで感じられる息吹に身を任せる…これは地元で生活していなくても,各自の気持ちの持ちよう,自覚でできることだと思います。(^I^)
  “スキー”っていろいろな楽しみがあってイイなぁー…そう思う【TOK】です。(^I^)


10/04 (木) 快晴
  今朝は快晴です! 青空,空気爽やか! 最高に気持ちのイイ朝です! (^I^)

  さて今日は「ゲレンデまでの距離」…について。
  先日,あるペンションのオーナーと話していた時の話題です。「ここのところ冬のお客さんも様変わりなんですよ…。家みたいにゲレンデまで歩いて5分の距離でも遠いって…キャンセルが多くなりました。もうこういう景気が悪い時代ですから,ゲレンデ目の前の宿泊施設も空いているし…かないませんねぇー…」。
  これを聞いてアレレ…と思いました。もちろん宿の良し悪しを判定する要素はいろいろありますから,一概にゲレンデから徒歩5分が遠いか近いかの断定はできませんが,少なくとも5分は近い部類だと思います。私は10分くらいあってもいいのでは?と思っています。モチロンスキーを担いで,スキーブーツで10分歩くのは大変きつい事かもしれませんが,実はこれが「スキーイング前のいい運動」になっているのです!。
  以前スキーパトロールがあるデータを取ったことがあります。怪我の発生率と宿の位置の関係です。それによると,ゲレンデの目の前の宿に泊まっていたお客さんの,朝10時までの怪我の発生率が,5分以上歩く必要がある宿に泊まったお客さんの発生率の,約2倍になっていたのです。これを初めて聞いたとき,そんなに違うものかなぁー?と思いました。でもデータの結果は結果です。
  ゲレンデ近くの宿に泊まっても充分にウォーミングアップをすれば,このようなデータは意味が無いものですが,事実はこれを省略しいきなり滑り始めるスキーヤーの多さを物語っています。
  またこういうこともあります。「バーベキュウ効果」という言葉を聞いたことがありますか?。今夜はバーベキュウだ!という意識が,その日のその人の行動に大きな影響を与える…というのです。心や身体が,夜のバーベキュウに照準をあわせ,アドレナリンなどのホルモンの分泌に影響を与えて,交感神経や副交感神経を刺激して体調を整えるということです。
  スキーでも,いきなりゲレンデに立つよりは,宿を出てからスキーエリアに向かうまでの時間や景色を楽しむ余裕があって欲しい…と思います。バーベキュー効果に似た効果が期待できるかもしれません。さぁ,これからスキーをするぞ!…きょうはどんな楽しみが待っているかなぁー?という心の準備を,5分から10分くらいかけて歩くことで行うのです。そうすれば,身体そのものも暖かい空間からヒンヤリする空間へ移行する準備もできます。
  ”Dr.N”さんが書かれていたように,結果のみを即効的に求めるのではなく,そこに至る過程を楽しむ…ということにもなると思います。そう言えば,リフト待ちの時間でも同じようなことが言えますねぇー…。日本のスキーでの待ち方の情景と,カナダやニュージーランドでのリフト待ちの情景には大きな違いがある…。一方では我先にと先を競っているが,他方では待っている人に余裕が見られる…。「待つ」というそのことの雰囲気を楽しんででも居るような…。

  マ,いずれにしても,宿からゲレンデまでの距離…徒歩10分なら喜ぶべきだ!と【TOK】は思います。(^I^)



10/03 (水) 晴れ
  今朝は晴れ間が出てきました! 10月になって三日目にして初めてかな?山が見えたのは…。紅葉も山の中腹までやって来ました。

  ”Dr.K”さんの「ウエイトトレーニング」の続編,及び”Dr.N”さんの「中道スキーNo.3」UP致しました。ぜひご覧ください。
  ウエイトトレーニング…白馬のジムも女性の方や熟年の方が結構多いです。モチロン若い人も居ますが,これは最近の健康志向,あるいは生活習慣病の予防意識が強くなってきていることに起因しているのでしょうか?いずれにしても,汗をかいて体の隅々まで血液を送り込み,新陳代謝を良くする…これは大切な事ですね!。特に机の前に座ってパソコンと付き合う時間が長くなった現代人には…。
  ”Dr.K”さんのアドバイス…大変役に立ちます! ありがとうございます!(^I^)

  ”Dr.N”さんの「中道スキー」も面白いですね!。私と期せずして同じようなコトを感じられていてビックリです。この日記をお読みのある方から「”Dr.N”って【TOK】さん自身?」…というご質問をいただきましたが,いえいえ,まるっきり違います。ある時,スキーをご一緒させていただいてお話を交わし,氏の精神的なことに対する造詣の深さ…を感じ,ぜひ「“スキー”を単なるスポーツとして捕らえるだけでなく,癒し的な面あるいは精神的な面で捕らえ,心の鍛錬になるよう一緒に考えましょう…」といことで始めたものです。
  何回かの連載をいただき,ますます「スキー道」の道筋が見えてきた気がします。今回も「即物的に結果を求めるのではなく,そこに至る過程を経験し楽しむこと」の大事さを言っておられます。これなどは「スキー道」の基本,と言っていいものかもしれません。
  そこでちょっと思い付きました!。「スキーの技術的到達度」が“技能検定”という形で行なわれていますが,これの精神版…「スキーの精神的到達度」を示す“スキー道奥義検定”みたいなものを考えたら面白いかもしれませんね?!。その人の滑り方を見れば,雪と喧嘩しているか,それとも一体となる事を楽しんでいるか?がある程度分かりますし,体力だけでなく自分の体の特質や自然条件を生かしているかどうかも分かります。これら判定の基準となる事を項目別に研究し,剣道の“段制度”みたいなものを…。みなさん!,”Dr.K”さん,”Dr.N”さん?”Prof.YM”さん…みんなで研究してみませんか? オ・モ・シ・ロ・イ・ものになるかも!(^I^)



10/02 (火) 曇り
  今朝の白馬は北風が少し強く,山のほうは小雨で東空から日が射し,「虹」がきれいに見えていました。気温は14度です。

  先日あるスキー教師仲間から「アケビ」をいただきました。
  最近はこのアケビを知らない人が多いのですが,アケビ科の落葉低木で信州や東北の山には結構生えています。茎はつる性で,淡い紫色の,卵をちょっと長くしたような実がなります。皮が厚く,熟すと縦に裂け,中の身の部分は甘味があって,私も子供の頃は良く食べたものです。ところが結構種の数が多く,初めて食べた人は「種ばっかり!」と良く文句を言います。久々にアケビの味を楽しみました。でも妻は一口食べて「もう…イラナイ…」と…。
  その実の外観は紫色ですからこの中の身が食べられる…などと思う人はあんまり居ないかもしれません。また,食べられることを知っている人に勧められて食べても,種の多さにビックリです。この様に「アケビ」はその外観のイメージと中身のそれが著しく違うのです。でも,アケビに限らず外観と中身が違う例は,数限りなくあります。

  実はこのようなことがあって数日後,“Y.M”さんから次のような E-mail をいただきました。
   『 …私は大回りに比べて小回りが苦手なのですが,最近雑誌などを見ていますと「正対」とか「内脚」とかのことが書かれています。小回りでもこういった滑りがいいんでしょうか?… 』
  これを拝見して,「アケビ」と一緒だなぁー…と思ったのです。
  
  たびたびこの日記の中でも書いているので,またか!…と思われる人も居るかもしれませんが,「正対」とか「内脚」という意識で滑れるのはある限定された条件でのこと,だと思ったほうがいいでしょう。
  ターンの大きさで言えば「大回り」です。中回りや小回りでイチイチ正対していたらターンになりません。“Y.M”さんは小回りが不得意なようですから,特に「正対」などという言葉に惑わされてはいけません。うまい人は小回りで胸の向きがしっかりフォールライン方向を向いています。「正対」のフォームが現われるのは,強いて言えばスキーがフォールラインを向く,その一瞬だけでしょう。
  良く検定の場面などでも,フォームがどうだとか姿勢がどうだとか聞かれますが,それらは「道具の特性」,「身体の骨格や筋肉の特徴」,「斜面状況」によって全く違ったものになります。肝心なのはフォームや姿勢ではなく,「スキーの走り方」です。それぞれ骨格も違えば使用している板も違います。これで同じフォームになったら,その方がオカシイ!のです。同じ人間がスキーをするのですから,同じような身体の使われ方はしますが,全く同じ「正対」や「内脚」になることはまず無いと思ったほうがいいでしょう。
  これら「形」のことがなぜ議論の的になるか?というと,その方が比較が楽で議論しやすいし,教えるのもフォームや身体の使い方に重点を置いた方が楽だから…ということに他なりません。本当に大事なことは「雪面とのコンタクト感」を大事にした「スキーの走り方」にあります。理想的なスキーの走り方や動き方は,フォームを真似ることよりも,「雪面をどんな感じで捕らえるか?」という「意識」を磨くことで得られる,と思います。そうすることで,外観では見えない本当の姿が見えてくると思います。

  それにしても「アケビ」…最近は他のお菓子や果物が豊富になって,あの甘さに満足できる人は少なくなりましたねぇー…。


10/01 (月) 雨
  10月は雨で始まりました…。どんな10月になるでしょうか?。楽しみです!

  さて,昨日の日曜日…いろいろな事がありましたネ!。
  高橋尚子選手のマラソン世界記録達成!,イチローの米大リーグ新人最多安打記録更新!,そして長島茂雄のお別れセレモニー…。人々に夢や感動を与える人,そして与えた人…。新しいヒーローが輝かしい記録を作り,過去のヒーローがその舞台を去って行く…。
  一部の人を除いて,彼らの活躍が直接私たちの生活に大きく影響を与えることは無いのかもしれませんが,大なり小なりその影響は受けています。私も「長島茂雄」の活躍に影響を受けた一人です。彼のような活躍を夢見て「野球」をやってきました。プロの選手になる夢は途中で挫折しましたが,野球をやることで身についた考え方や,体格はその後の生活で大変役に立ちました。
  誰にも夢がありそれに向かって突き進む。けれど,それをクリアできる人はほんのわずかに過ぎない。しかしその過程で得たいろいろな経験をどうその後生かすか?。この姿勢こそ大事だと思います。成功するだけでなく,失敗の経験の中にこそ大きな教訓が隠されている…そう思います。

  私たちは“スキー”をすることを楽しみにしています。白い世界に立つこと,それ自体が心を癒してくれますが,それだけに終わらず,“スキー”することを通じての得た成功や失敗の経験…,それを通して少しでも生きることに役立つナニかが見つけられたらイイなぁ…そう思った【TOK】でした。(^I^)


  

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