February
2003

八方尾根スキースクール教師【TOK】の個人的な日記です。興味のある人はどうぞご覧ください。(^I^)  
Ski Top   【TOK】への Mail
※ 映像をご覧になるとき。
当ホームページの映像がご覧になれない方は,下記の「Windows Media Player」をダウンロードしてご覧下さい。
  

 What's Today ?

What's Today ?

02/28 二月も終わりです…
02/27 滑れるかなァー?
02/26 キャスターでかかと?
02/25 今から楽しみ!(^I^)
02/24 祈合格!
02/23 教師生活の集大成
02/22 キャスターで
     クロスオーバーも楽々!
02/21 こんな生徒さん…
            初めて!
02/20 キャスターの威力
02/19 楽しさを思い出す…
02/18 ジュース浴びの快感
02/17 キャスター・ターン
02/16 レースカー・ターン
02/15 角付けだけに頼らない…
02/14 お見事!達人!
02/13 悔いの無いシーズンに
02/12 Inter Net での情報
02/11 襟を正す
02/10 レッスン中の事故
02/09 学生諸君にシーハイル!
02/08 技術向上で楽しむ
02/07 次のステップへの心
02/06 滑走距離で
     「足裏感覚」を磨く
02/05 ピンと来ない顔
02/04 長丁場レッスン(^I^)
02/03 さらに感性を豊かに!
02/02 スクリューに磨きを!
02/01 イメージ力の偉大さ

*** これまでの日記***


* 2003年1月

* 2002年12月

* 2002年11月

* 2002年10月

* 2002年9月

* 2002年8月

* 2002年7月
* 2002年6月
* 2002年5月
* 2002年4月
* 2002年3月
* 2002年2月
* 2002年1月
* 2001年12月
* 2001年11月
* 2001年10月
* 2001年9月
* 2001年8月No.2
* 2001年8月No.1
* 2001年7月
2001年6月


*  以下 2001年

教師日記 5月

教師日記 4月
教師日記 3月
教師日記 2月
教師日記 1月

*  以下 2000年

教師日記 12月
教師日記 11月
教師日記 10月
教師日記 9月 #2
教師日記 9月 #1
教師日記 8月 #2
教師日記 8月 #1
教師日記 7月
教師日記 6月
教師日記 5月 

 

 

 

 

 

 

 



Feb.
/28/2003 (金) 快晴
  
今日は本当にイイ天気です!。今年の2月は雨の日が少なくイイ感じでスキーが楽しめました。(^I^)
  ところで,アメリカ,フロリダではヤンキースの「松井」がやりましたネ! シンニナティ・レッズとのOpen戦の第二打席,弾丸ライナーのホームランを放ちました!(^I^) MLBのホームページでもトップでその情報を伝えています。
     *****
  さて,昨日は「名木山教室」の主任でした。リーゼンスラローム大会が開かれており,若い教師諸君は競技役員として出ていますので,その後陣として,スキースクールの事務をしながらの主任でした。
  昨日は思ったよりも寒い一日で,競技役員は朝6時から,昼過ぎ1時頃まで寒い中での仕事でした。頭が下がります。舞台となったリーゼンスラロームコースは,半分以上規制されていますが,八方尾根の伝統的な競技ですので,ご勘弁いただきたいと思います。(=_=;)

  さて,話は飛びますが,4月11日から,「
【TOK】の基礎スキー・スプリングキャンプ」を開催することになりました。春の雪は「スキー技術」を普段以上に上達させてくれるのを実感しています。雪の力でスキーをする…ということの真髄を学びながら,翌年に悩みを持ち越さないよう,シーズン締めくくりとしたいと思います。また,同じスキー仲間との交流を深めながら,来シーズンに向けた企画なども皆さんと話し合えたらいいなぁー…と思っています。  白馬スプリングスホテルの協賛を得て,宿泊代などサービスしていただくことになりました。出来るだけ安価に,しかも楽しいキャンプを行ないたいと思っています。(^I^)

 いろいろあった二月も今日で終わり…。みなさん,雪のある内に思いっきりスキーを楽しんでおきましょうネ!(^I^)


Feb.
/27/2003 (木) 小雪
  
今日は薄日が射し始めましたが,小雪もちらついています。これから小雪が舞ったり,晴れ間が出たりと言った天候が続くようです。
  今日からリーゼン大会…競技開始です。選手の皆さん!大いに楽しんでください!(^I^)
     *****
  さて,昨日は久しぶりに オ・ヤ・ス・ミ をいただきました。1月10日以来ずーっと出勤でしたので,少し身体を休ませるために,リーゼン大会の前日なのですが,人事部長にお願いして休みをいただきました。(^I^)
  貯まっていた E-mail の返事やら,ホームページの更新やらで,完全休養…とはいきませんでしたが,夜の「メルツェン」の仕事もパスさせてもらい,家でのんびりTVなども観れました。もっとも夜の仕事…最近はバイト諸君に任せッキリの感がありますが…(^I^)
  さあて,昨日休んだから…今日は果たしてうまく滑れるのかなァー? ハッハハハハ……(^I^)



Feb.
/26/2003 (水) 晴れ
  
今日は薄日が射していて,晴れと言ったらいいのか?曇りと言ったらいいのか?とりあえず晴れにしておきます。(^I^)
  明日からいろいろな大会が八方尾根,目白押しです。そのためいろいろなコースが思い通り滑れません。…ということで,そのお詫びの意味も込めて,大会が開催中はリフト代が割引になります。(^I^)
     *****
  さて,昨日は“Har”さんのプライベートレッスンでした。“Har”さんは私のホームページをよくご覧頂いている方で,今回は日記に書かれていることを実際に実践して技術を学びたい…ということでの受講でした。
  始めに滑りを拝見しました。やや支点意識が甘くて安定感が無いのと,雪の抵抗を受けて回ることに慣れておられない感じでした。またブーツの前傾角が浅く,やや棒立ち状態でしたので,ブーツのふくらはぎ後部にスポイラーを入れて,ヒザが少し前に行くよう調整させていただきました。
  実際のレッスンは例によって「支援探しツァー」⇒「ジュース浴びターン」へとすすめ,地球の引力に引かれてスキーが雪の抵抗を受け,スキーの前後差が生きてターンが起こることを約1時間掛けて学びました。“Har”さんも結構足裏感覚が良く,すぐに力まない素直なターンになられましたので,場所を名木山からパノラマに移し,次の段階「キャスター・ターン」の練習に入りました。ここでもキャスター意識にすぐに馴れられ,大回り,中回りではターン始動期から雪面ホールドが出来るようになり,円い円弧のターンができるようになられました。(^I^)
  午後は小回りの練習から始めました。パノラマ,チャンピオンコースを使っての練習でしたが,かかと内側のキャスター1個での雪面の捕らえ意識にもすぐに馴れられました。ただ左ターンで時々右手が前方に出過ぎるクセがあり,上半身がターン方向に回りこんでしまって,クロッシングがうまくいっているにもかかわらずターン円弧が大きくなってしまうことがありました。小回りでは上半身をフォールライン方向にキープしよう!という強い気持ちが必要です。(^I^)
  その後,「たてっこ」の急斜面を大回りターンで滑り,キャスターでの雪面ホールド感に磨きを掛けました。たてっこ下部の緩斜面では,キャスター二輪から四輪への意識がスンナリ出来るようになって,走りのある安定した滑りを楽しまれていました。(^I^) あとの課題は,いかにキャスターを足裏に意識し,いろいろな雪からの抵抗を感じ分けられるように訓練するか?です。そこで,場所をセントラルコース⇒白樺…と移し,急斜面を大回り,小回りで滑り降り,いろいろな雪質,斜面で「キャスター,コロコロ」の練習をしました。
  レッスンの最後には,“Har”さんも雪から圧をもらうことの意味を理解され,安定したスキーイングが出来るようになられました。多分“Har”さんはレッスン中に「自分の力をこんなに使わないスキーがあるのか?かかとだけで滑っていい…なんて技術があるのか?」と思われたと思いますが,結果として,そのことで楽にスキーができることを経験していただけたと思います。これからさらに足裏に磨きをかけていただいて,さらにいろいろな自然を楽しんで欲しいと思います。(^I^)
  “Har”さん! お疲れ様でした!(^I^)



Feb.
/25/2003 (火) 曇り
  
今日はこれから晴れるようですが,いまのところスキー場には雲が…。昨夜少し小雪が舞い,きっと今日もイイ条件でスキーが楽しめるでしょう!(^I^) 今年はシーズン初めに少しだけ「黄砂」が舞いましたが,その後お目にかかっていません。…というわけでゲレンデも「白い状態」が保たれています。(^I^)
     *****
  さて,昨日は「名木山教室」の主任でした。
  これから「リーゼンスラローム大会」「技術選」「FISコンチネンタル大会」…と続きます。スキースクールの教師諸君もスキーレッスンだけでなく,各大会の競技役員として朝早くから夜遅くまで努めてもらう事になります。役員の一端を担わせてもらっている私としても,教師の皆さんがいろいろ動きやすいように気を配らなくてはなりません。そういう意味で,昨日は名木山の主任を勤めさせてもらいながら,大会やスクール運営のお手伝いをさせてもらいました。
     *****
  業務終了後,私の知人の滑りを見ることになりました。今年ある県の代表として,技術選の本選に出場が決まっている“S”君が,滑りをみて欲しい…ということで連絡をくれたのです。技術選本選に出るのは初めてですが,アルペン競技では,SLとGSでハイポイントを持っている人で,上位には入れませんが全日本選手権などの大会には良く出場しています。
  実は10日ほど前にも一度連絡があり,「技術選での滑りを教えて欲しい…」ということでしたので,ナイターで私の考えを話しました。その時の私の話の骨子は「…技術選とは各選手が自分の考える合理的なスキーを披瀝する場所だ。合理的なスキーとは“身体の特徴・用具の特性・自然条件”を生かす”ことだ…」ということでした。このことを考えて行くと,到達する技術要素は「位置エネルギーを使う」「足裏のかかと寄りを支点とする」「軸をできるだけ倒さない」…ということになります。
  10日後,彼の滑りをまた見ることになったのですが。その滑りを見て私は正直ビックリしました。10日前の滑りとは全く違っていたからです。今,名木山に「ウエーブ」が作ってあり,そのコースを技術選の予選で使うのですが,今回はそのコースを使っての練習でした。ウエーブですから緩斜面と急斜面が交互にやって来ます。その時ターンのリズムを極力変えず,雪面の捕らえを失わず,走りのある安定した滑りをするには,上記三つのことが重要になると私は思っているのですが,彼はそれを見事にやって見せてくれました!(^I^)
  “S”君…知名度はありません。アルペン競技でも上位には名を連ねていません。その彼があの技術を検定員の前で披瀝した時,どのような評価が下されるのか?…今から楽しみです。(^I^)



Feb.
/24/2003 (月) 曇り
  
今日は小雪が降っています。二月も間もなく終わりなのですが,今年は結構いい条件でスキーが楽しめています。(^I^)
     *****
  さて,昨日は「準指受験スペシャル」の担当二日目でした。6名の皆さんは準指導員資格取得,という大きな目標を持たれていますので,私の話すことひとことひとことに,熱心に聞き耳を立てておられます。私もいつものレッスン以上に気を配りながら,どうしたらお役に立つ情報をお伝えできるか?考えながらのレッスンとなりました。
  午前中は応用技術の「カービング・中回り」から始めました。雪の抵抗を積極的にスキーのトップで受けることでスキーがたわみ,その圧をキープしたまま角付けを緩めていくことで,スキーがニュートラルになり腰の下を走るように通過するのですが,前方への移動意識が少ないため,スキーのカービング特性を活かしきれない人が多く,そのイメージ作りを「キャスター」意識で練習しました。
  次は「スキッディング要素のシュテムターン」です。プルークポジション意識のスキー操作が大事であることを,斜面をいろいろ変えながら練習しました。このターンのキーワードは「オレンジジュースを浴びる意識」でした。
  その後,「ひねり(ひねられ)要素」のプルークボーゲンでした。雪の抵抗をうまく使いながら,過度にひねらず,雪の抵抗がスキーを回してくれる意識を持つことが大事であることを学びました。
  午後はビデオで各自の滑りを撮影し,自分の滑走フィーリングと,見える形との関連を確認することから始めました。自分ではニュートラルポジションをしっかり作っているつもりでも,傍目から見るとそうは見えないことや,つぶやきの効果が思った以上にあることを確認しました。
  その後,再びゲレンデに戻り,大回り,小回りを練習しました。そのキーワードは「キャスターイメージ」でした。特に視界が悪い時や,コブ斜面では,足裏に想定したキャスターがどのように雪面とコンタクトし,どの方向にどのような力を受けて回転しているのか?というイメージが,ターン構成の上で大きく役立つことを確認しました。
  6名の方は二日間,本当に熱心にレッスンを受けてくれました。スキーの本質を探りながら,準指導員検定で求められる技術を考えてみましたが,この熱意があれば合格は確実だと思います。もし万一,希望が今すぐかなえられなくても,この二日間学んだ技術はきっと将来大きく花開くことだと思います。大げさでなく,私の31年の教師生活の全てを披瀝するつもりでレッスンをさせていただきました。スキー教師として充実感のあるレッスンができました。これも「Nomura」さん「Komatsu」さn「Ogura」さん「Furuhata」さん「Suzuki」さん「Kubota」さん…皆さんのおかげです!ありがとうございました!
  そして,祈合格!です。(^I^)



Feb.
/23/2003 (日) 曇り
  昨日朝の予報では,今日は雨模様…ということでしたが,どうにかそれは免れています。今天気予報を見たら,今日一日はこのまま曇り空で推移しそうです。(^I^)
     *****

  さて,昨日は「準指受験スペシャル」の担当でした。正指導員の検定は全国5会場でこの週末行なわれていて,今回は準指導員受験者のみのスペシャルとなりました。今回は間近に迫った検定の最終調整ということで6名の方が受講されました。
  準指導員資格の取得…というのは,基本的には「身体の特徴・用具の特性・自然条件」をどう生かしてスキーをすべきか?という基本を学ぶ事だと思います。そこで,昨日と今日の二日間の日程ですが,先ず「スキーの特性」の内のひとつ,「スキーの前後差」を生かすための滑り方,つまりスキッディングとはどういうことか?ということを考える事から始めました。「プルークポジション」はスキッディング要素を学ぶためのポジション,と考えることが出来ます。そして,その延長線上にシュテムターンがあり,基礎パラレルターンがある…ということを午前中掛けて学びました。斜面,雪質,スピードがいろいろ変化しても,これさえ意識していれば大丈夫…というキーワードとして“オレンジ”をイメージすることにしました。もうひとつのポイントは「つぶやき」です。つぶやく事によって,常に呼気が起こり,身体の硬直を防ぐ事が出来ます。滑らかな演技のコツです。(^I^)
  午後は,スキッディング要素が,主としてスピードの増加によって「たわみ現象」を引き起こし,その事がカービング要素のターンに結びついている事を学びました。角付けや傾け操作だけに頼らない「たわみ」を意識することで,いろいろなリスクが軽減され,「切れるスキー」ではなく「滑るスキー」になることを“キャスター”意識で確認しました。応用技術の中の「中回り・カービング要素」では,このキャスター意識があるのと無いのとではかなり演技の結果が違ってくることを学んでいただきました。小回りでは,ひねり要素の演技が要求されますが,その支点として「かかと」意識の大事さを学びました。テールで切る意識とクロッシング意識が,小回りを楽にしてくれます。
  足裏で感じる,とか,キャスター,だとか,ここに来て大きな意識改革を求められるのは受験される方にとって逆効果かもしれないと思いますが,この意識を変えることで,皆さんの演技が大きく変わり,何事にも動揺しない,合理的なスキー操作を身に付けていただけると信じています。昨日一日で「スキー技術」の考え方に一本の筋が通ったと思っています。今日一日,全員の方に「これでいいんだ!」という自信を持っていただけるよう努めたいと思います。
  私のこれまでの教師生活の集大成となるようなレッスンをさせていただき,全員の方が合格できるよう頑張りたいと思います。
  では,行って来ます!(^I^)



Feb.
/22/2003 (土) 曇り
  今朝はゲレンデ上まで見えますが,これから崩れてくるようです。せっかくの週末です…少ない崩れ方でありますように!(^I^)
     *****

  さて,昨日は“Iso”さんのプライベートレッスンでした。“Iso”さんも私のホームページをよくご覧頂いている方で,とりあえず2級のバッジテストに挑戦したい…ということでのレッスンでした。
  滑りを拝見すると,雪面への働きかけが多く,またスキーの安定感もイマイチでした。また角付けの切り替えもやりにくそうでした。
  そこで「支点探しツァー」から始め,「ジュース浴びターン」へと進みました。彼女もなかなか足裏感覚が鋭く,スンナリオレンジ意識に入ることが出来ました。コレが出来れば「キャスター・ターン」ができますのでさっそくこれを試してみる事にしました。予測したとおり,雪面コンタクトが良くなり,角付けの切り替えもキャスターの四輪意識を持つことで解決し,スピードはあんまり出せないものの,午前の間に安定した大回り,中回りができるようになりました。
  これまで,角付けの切り替え時には身体を次のターンの内側に運ぶ…というような言われ方が多くされています。でも,これがなかなか難しいのです。キャスターを足裏に意識し,舵取り期では内側の二輪で滑り,角付けの切り替えで四輪全部での捕らえに変わる…という意識を持つと,腰の下をスキーが通り過ぎていくことにつながるので,角付けの切り替えが楽にできるようになるのです。“Iso”さんの場合もこれが効きました。(^I^)
  午後は「キャスター・ターン」を小回りで練習しました。かかと内側に意識したキャスターの役割が大事なことをお話ししたところ,今までいかに膝を前に突き出して前圧を掛けようとしていて,かかとで捕らえる意識が無かったか?…と話されていました。確かにスキートップでの雪面の捕らえは必要ですが,そこが支点になっては元も子もありません。かかと付近での支えがあり,そして斜面移動をすることでトップ部分が雪の抵抗を受け,スキーのトップがターン内側に押し上げられる感覚が大事です。つまりかかとのキャスターがキーキャスターになるのです。
  この後,前輪のキャスターをスキー板のトップ部分のいろいろな所に意識することで,回転半径をいろいろ変えることが出来ることを学びました。大回り,中回り,小回り,自由自在…といったところです。(^I^) この練習で,これまで以上のスピードを,安定した状態で出せるようになりました。(^I^) 
  “Iso”さんのレッスンを通じ,昨日も「キャスター・ターン」のイメージがスキー上達におおきく役立つことを再認識しました。“Iso”さん!ありがとうございました!(^I^)



Feb.
/21/2003 (金) 快晴
  今朝は本当に良く晴れました! 昨日の降雪でゲレンデも真っ白!…シーズン最盛期!といった感じの八方尾根です。(^I^)
     *****

  さて,昨日は“Tab”さんのプライベートレッスンでした。“Tab”さんは1級をすでに取得されており,私のホームページをよくご覧頂いている方で,この日記に書かれていることを実践してみたい…ということでのレッスン受講でした。
  始めに滑っていただきました。中回り,大回りではトップが支点になりがちで,ややテールがターン外側に流れ,切れがイマイチでした。小回りではターン後半,スキーの回り込みが少なく直線的に止まってしまう傾向にありました。どちらかというと,ご自分から雪に働きかける要素が強く,位置エネルギーを使ってターンすることがお出来になっていませんでした。
  そこで,先ず足裏で雪を“感じる”ということを学ぶことにしました。“オレンジ”を足裏に意識しし,斜面移動する事でそのオレンジからジュースが滲み出して,脚を通して太もも,腰,上体…という風に沁みて来るイメージを持ってもらいました。この“オレンジ”に意識を集中するために,時々目をつぶってスキーをしてもらうのですが,“Tab”さんは素晴らしい「目隠しターン」を披露してくれました。(^I^) 私も数多くのスキーヤーに指導させてもらっていますが,彼ほどスンナリ滑られた人を見たことがありません!。集中力と感性の鋭さにビックリしました。コレが出来ればいつでも「レーシングカー・ターン」や「キャスター・ターン」に入っていけます。早速キャスターの説明をさせていただき,午前中は大回り,中回りをこの練習に費やしました。午前のポイントは「かかと内側で身体を支え,スキー前方に進んで行く後輪,あるいはキャスターに乗り込んで行く」という感覚の習得でした。簡単に言えば,テールで切る…ということなのですが,多くの人はコレを「後傾」と勘違いしがちです。しかし,かかとを支点,支えとして斜面を移動していくと,スキーのトップ部分が,雪からの抵抗を受け,かかとがテコの支点のようになって,つま先部分が持ち上げられる力を感じることが出来ます。かかとには乗っているけれど,スキーのトップ部分で抵抗を感じていますので後傾ではないのです。
  午後は小回りの練習をしました。舵取り期の意識…キャスターの内側の二輪で雪面を転がって行く…というイメージから,角付けの切り替え時にはその二輪が四輪での捕らえに変わり,そして次のターンの外足の内側二輪に意識が移って行く…という練習を繰り返しました。キャスターのコロがころころ転がるイメージがあり,それにしっかり乗っていかないと転倒してしまうイメージが沸きますので,斜面移動が積極的になります。急斜面でも体がスキーに乗り続けて行ける様になって,ターンコントロールが楽になるのです。“Tab”さんの小回りもスキーの運動が止まらなくなり,円い円弧を描けるようになりました。
  さて,圧巻はこの後でした!(^I^) レッスン時間もあと10分…という頃になって,「イメージもしっかり出来ているし,雪面からの抵抗に身体も素直に反応しているのに,どこと無くスキーが走らないナァー…」と思えたので,私のスキーと“Tab”さんのスキーを取り替えて滑る事にしました。最初に中回りをしたのですが,彼の滑りが別人のようになったのです!ターン後半から前半への走りが滑らかでシュパァーン!シュパァーン!と切れていたのです!そのためターン前半の捕らえも良くなり,ターンコントロールにかなり余裕が出て来ました!まるで別人のようでした。(^I^) その後,レッスンを終了して,「5時まで使っていいですよ…」と申し出ました。その時の“Tab”さんのお顔…忘れられません。(^I^)
  そして,夜…私の大好きなラーメン屋さんで,“Tab”さんとバッタリ!一日のレッスンに花が咲き,小一時間,楽しい時を過ごさせていただきました!
  「目隠しターンでの感性の素晴らしさ!」「板を換えて滑った時の素晴らしい滑り!」「ラーメン店での偶然の出会い!」…どことなく,単に生徒さんと教師…を超えた「出逢い」を感じた【TOK】でした! こんな思いは教師生活で初めてです…。(^I^) “Tab”さん,ありがとう!


【コラム】…付録
  スキー板を換えることで上手く滑れる…。レッスンでは先生と同じスキーを使うべきではないか?という疑問が起こります。私も以前はそのように思ったことがあります。でも今は違います。私たち教師は「基礎スキー」として「合理的なスキー技術」をみなさんにお教えする義務がある,と思っています。例え生徒さんがどのようなスキー用具を使っておられても,それに左右されない,一本筋の通ったスキーの基本です。ですから用具そのものも「合理的なスキー技術」をするために設計され作られるべきだと思っています。道具も,人間の体も,その「合理性」に乗っ取って使ってこそ生きるものだと思っています。ですから,レッスンでは先ず合理的だと考えられる技術を,生徒さんがお使いの用具で実践していただきます。そして,その時お使いの用具で技術の習得がお出来になれば,それはそれで生徒さんの身体の特性と用具の性能がマッチングしている,と判断できます。もし“Tab”さんように「でもどこかおかしい…?」と教師が判断した時は用具を変えてみることです。これで滑りが変われば,スキー用具にそれだけのポテンシャルが無かった…ということになります。用具を変えても滑りが変わらなければ,技術レベルがまだその段階まで行っていない…ということなのです。



Feb.
/20/2003 (木) 曇り
  昨日のイイ天気が昨夜夕方から崩れ,一時降雪もありましたが,今は曇り空です。2月に入っても結構イイ条件でスキーが楽しめています。自然に感謝!です。(^I^)
     *****

  さて,昨日は“Suz”さんのプライベートレッスンでした。私のホームページをよくご覧頂いている方で,ここで書かれていることを通して,スキー技術に磨きを掛けたい…ということでのレッスン受講でした。
  滑りを拝見したところ,両足に荷重分散されていて,ご自分が望まないにもかかわらずスキッディングが始まってしまう滑りでした。また抵抗を横方向に求める動きが強いため,スキーが縦に走らず左右に振れる要素の強い滑りでした。
  「スキーの性能を生かして滑る」…ということにお気付きになれば“Suz”さんの滑りは変わると思い,「支点探しツァー」⇒「ジュース浴びターン」⇒「基本スキッディングパラレルターン」とレッスンをすすめました。スキーの前後差を有効に生かすこと,雪の抵抗をもらう意識をしっかり持つこと,足の裏で雪の表情を感じ取ること…の練習で,斜面移動が楽に出来るようになり,体全体がリラックスした滑りが出来るようになりました。(^I^) 
  ここまで出来れば,あとは「キャスター」意識を足裏に持って滑ることです。横ズレしたり,後ろに滑ったり,クルクル回転したりしながら,その時々で足裏のキャスターがどのように回転し回っているか?をイメージするのです。この後,普通にターンを行なってみると,雪面の感触を確かめながら滑ることが意外に楽に楽に出来るものだなぁー!ということが分かります。足裏感覚がものすごく敏感になっているのです。(^I^) “Suz”さんも,この滑りで雪面からの情報を足裏で感じ取りながら滑る極意を身に付けられ,素直で気張らない大回り,中回りができるようになりました。
  午後は急斜面でこのキャスターターンを試し,その後小回りの練習をしました。小回りでもキャスターがどの方向に転がって行っているのか?足裏に意識した4つのキャスターがどのような圧で雪面と接しているのか?ということに意識が働けば,楽に出来ます。横ズレの多い小回りは内側の二輪が斜め前方向に転がって行き,それに乗り続ける意識が大事です。また,切れの要素を出すには,かかと下のキャスターに多く乗りこみ,スキーのトップ方向に進んでいく意識を持つことです。もちろん舵取りの部分では内側二輪が,そして角付けの切り替えでは二輪から四輪への移行意識が大切になります。
  その後いろいろな条件の所をこの「キャスター・ターン」で滑ってみましたが,“Suz”さんは4つのキャスターの使い方に次第に習熟され,本当に無理,無駄の無い滑りになられました。(^I^)
  高い所から低い所へスキーという道具を使って移動する時に,どこでどのように雪からのメッセージを受け取るか?ということで,スキー板の特徴を活かし,身体の特性を活かした滑りが出来ることを実感した【TOK】でした。(^I^)
  
“Suz”さん!どうもありがとうございました!(^I^)



Feb.
/19/2003 (水) 快晴
  今日もイイ天気です! 気持ちの良い朝です。(^I^) いい条件でスキーが楽しめる事に感謝!です。(^I^)
  さて,アメリカのユタから届いた情報によると,” We are having an OK winter here for Utah but not much snow which is unusual and some rain and lightening storms. ” だそうで,雨模様の嵐が多いらしく,いつもの年より雪が少ないようです。それに比べ,白馬は充分な雪に恵まれ良かったなぁ!と思わずにはいられません。(^I^)
     *****

  さて,昨日は“Sas”さんのプライベートレッスン二日目でした。
  一昨日は雪の抵抗を受け止める意識の「スキッディングターン」と,「クロッシング」をメインに行ないました。昨日は先ず,カービング要素の滑りを,“面”で捕らえる意識を強調した「キャスター・ターン」をイメージすることで行ないました。角付け量が少なくなる分,軸が寝なくなり,スキーの横運動が少なくなる,角付けの切り替えが楽に行なえる,斜面を滑り降りて行こうという意識が持続される…などいろいろな利点が生まれます。大回りと中回りを斜面条件をいろいろ変えながらこの「キャスター・ターン」を学びました。
  午前の後半は小回りでした。昨日練習した「クロッシング」がまだ充分身に付いておられませんでしたので,パノラマコースとリーゼンコース1本を使いながら,徹底的にクロッシング要領を練習していただきました。長年やって来られたクセを取り除くには,かなりハードな意識改革と練習が必要になる事を身を持って感じました。ご自分ではやろうやろう!と思って居られるのですが,体が反応してくれないのです。“Sas”さんのそのジレンマを見るのは可愛そうでしたが,心を鬼にして練習しました。そしてついに!,ウスバの壁でようやくコツをつかまれました!(^I^) そのきっかけは「つぶやき」でした!2/17の日記で紹介した4つのキャスターをイメージして,@Aの二輪意識と,@ABC全部を転がすイメージの四輪意識を,♪♪♪二輪…四輪…二輪…四輪…♪♪♪と声に出しながら滑ることで,呼吸が止まらなくなり,体の下をスキーが左右に走りながら抜けていく感覚をつかまれたのでした!おめでとう!良かった,良かった!(^I^)(^I^)
  午後は「面で捕らえるターン」と「角で捕らえるターン」の比較,という意味も兼ねて「スクリュードライバー・ターン」を練習しました。それぞれ得失がありますが,その利点を生かして,それを臨機応変に使いこなすことが大事になります。ただ,一般的に言えることは,「面」で捕らえることの方が疲れない滑りになり,生涯スポーツ的な意味では大きなメリットをもっていることを学びました。
  二日間のレッスンで,「スキッディング・ターン」「面で捕らえるキャスター・ターン」「角で捕らえるスクリュードライバー・ターン」を学んだのですが,その基本は「雪の抵抗でターンする」という“用具の特徴を生かすこと”,そして,「“感じる”意識を研ぎ澄ます」という“からだの特性を活かすこと”…そして「いろいろな滑り方をマスターする」ことで“自然の状況を多種多様なものとして受け入れ楽しむ”ということでした。
  
“Sas”さんが二日前に思われていたお悩み…技術的なことの行き詰まりが少しでも解消され,スキーの楽しさを思い出していただけたなら,これ以上の喜びはありません。
  
“Sas”さん!二日間ありがとうございました! またお会いしましょう!(^I^)(^I^)



Feb.
/18/2003 (火) 晴れ
 
 今(8:00)は晴れていますが…これから曇りそうです。昨日は黒菱からスカイライン,パノラマも最高のゲレンデコンディションでした。やっぱりスキーは楽しい!。
  さて,私の日記の「2/12」の件について,皆さんにご心配をおかけしています。たくさんの E-mail を頂きました。そのほとんどがホームページ継続を望んでおられる方々です。申し訳ありません。確かに言われてみれば少し言葉足らずのところがあったように反省しています。(=_=;) 私が作り出した言葉が独り歩きして,いろいろな方に迷惑が掛かることになると申し訳ないので,そうならないように,あくまで「【TOK】のレッスン用語」としてご理解いただきたい…ということなのですが…。多くの方に不快な思いをさせてしまいました。申し訳なく思っております。私の日記や他のページが少しでも役に立った…と仰っていただける方が一人でも居られれば,このホームページは続けるつもりで居ますのでよろしくお願い致します。(^I^)
     *****

  さて,昨日は“Sas”さんのプライベートレッスンでした。昨日と今日の二日連続のレッスンです。

  “Sas”さんは指導員資格をお持ちの方なのですが,最近技術的なことに少し行き詰まりを感じられ,スキーの楽しさが無くなって来始めた…ということで,基本に戻ってスキーを考えてみたい…ということでした。
  滑りを拝見すると,舵取りで軸が寝ていてスキーが少し横方向にズレていました。またクロスオーバーでは次のターンに入る時,抜重的な動きが見られました。ご自分から雪面に仕掛けていく動きが多く,雪面コンタクトの仕方と抵抗を求めて行く意識が少し足りませんでした。お話しを伺いますと「軸を傾けてカービングで切ろう切ろう,と思っていた…」ということでした。
  そこで,先ず「支点探しツアー」から始め,スキッディングで雪から抵抗をもらって滑る要領を学ぶ事にしました。先ずプルークボーゲンで「圧を加えるターン」=外向きの力を与える動き,と「引くターン」=雪の圧を受ける動き,の違いを体験してもらいました。この両者には明らかな違いがあります。それは「ターンに必要な圧の方向」です。この違いに気がつけば落差を有効に利用したスキーが出来るようになります。「ジュース浴びターン」で横にズレて行く感覚をミッチリ学びました。少しづつ感じる筋肉を使えるようになり,それまで硬かった上体の姿勢が柔らかくなり始めました。(^I^) ズレに乗っていく快感に気付かれたのです。スキッディングで滑っているつもりが,いつの間にかズレに乗って行ける事で,スキーがたわみ始め,結局きれいなカービング要素のターンになっていました。(^I^)
  午後は場所を黒菱,スカイラインに移し,角付けの切り替えをクロッシングで行なう練習をしました。“Sas”さんは多分これまで長い間,角付けの切り替えをストレッチング的な動き行なっていたのだと思います。そのため,そのクセを取り,体の下をスキーが通過して結果的にクロッシング的に角付けの切り替えを行なう練習,つまり圧を緩めないベンディング的手法の練習に時間が掛かりました。キャスターイメージを足裏に意識してもらい,四つのキャスターがどのようになっているか?をイメージしてもらう事でクロッシングのフィーリングを得てもらうことにしました。昨日の段階ではまだしっくり来ていない様子ですので,今日さらに「キャスター・ターン」に磨きを掛けたいと思います。(^I^)
  では,行って来まァーす!(^I^)



Feb.
/17/2003 (月) 晴れ
  今朝は穏やかに晴れて本当にイイ天気です。(^I^) 昨日は少し重めの雪が降りましたが…。もうそろそろ「新雪」や「深雪」を楽しむ機会も少なくなります…。今の内に存分に楽しんでおきたいですね!(^I^)
     *****

  さて,昨日は“Oga”さんのプライベートレッスン,飛び石での二日目でした。
  前回は「レーシングカーターン」で「面で滑る練習」をしました。一昨日その意識で自主練習をしたところ,ステアリングの後でアクセルを吹かすイメージを持つと,後輪が前方に行ってしまい体が遅れる様に感じた…ということでしたので,先ず後輪(かかと)にしっかり乗り続ける意識の練習をしました。まるで「ウイリー」(前輪が浮き上がり後輪だけで走行)するように,かかとだけで雪面を捕らえる感覚の練習です。この時,後輪に体が付いて行けば,ブーツの後ろに寄り掛かるような後傾になる事はありませんが,スキーのトップ部分での雪面の捕らえは確実に軽くなります。しかし,だからといってトップがターン外側に逃げてしまって円弧が出来ないか?…と言えばそうではありません。捕らえは軽いものの前輪の位置を意識するとその位置に応じた回転が起こります。トップ部分が雪に潜り込む感覚は薄くなるものの,その分テールが支点となって,テールで切れていく感覚が現われるのです。“Oga”さんの滑りが,懐が深くなるとともに角よりも面で捕らえる感じになり,スキーが走り始めました。(^I^) 彼に言わせれば,「…これほどまでにテールに乗るとは!」というご感想でした。角で捕らえた時の様なガシッ!とした雪面ホールド感ではありませんが,テールが確実に雪面を捕らえている!という感覚なのです。

  その後,かかとに乗り過ぎるクセがつく前に,面全体で捕らえる感覚を学ぶために「キャスター」を足裏に意識した練習を行ないました。コレが効きました!スキーの滑走面で雪を撫でて行く感覚が分かり始めたのです。足裏に4つのキャスター(バッグなどに付いている移動用車輪)をイメージするものです。支点となる,かかとの内くるぶしには大きめのスプリング(バネ)の付いたキャスター@を,かかと外側にはスプリングの付いていないキャスターBを…,そしてスキーのトップ部分のセンサー(作用点)内側部分にはスプリングのついた小さめのキャスターAと,その外エッジ側には小さめのスプリングの付いていないキャスターCを…。そしてターンの最中,この4つのキャスターで雪面を感じ取りながら滑る感覚なのですが,舵取りの部分ではかかと内側のいちばん大きなスプリング付きのキャスター@が,最も強い抵抗を受けて回っているイメージを持つのです。このキャスター以外のキャスターもそれぞれ独自の抵抗を受けているフィーリングになるようにイメージします。「レーシングカー」イメージでは体が遅れてしまうイメージが残ってしまいがちなのですが,この「キャスター・ターン」ではそのキャスターに乗り遅れないように一緒に進んで行こう!という意識が強く働きます。これが効くのです!(^I^) クロスオーバーのときは,それまでターンをリードして来た外足の@とBのキャスターが同じ圧を雪面から受ける意識を持ちます。すると次のターンの外足のキャスター@とAで雪面を捕らえることが容易に出来ます。この後,キャスターを積極的に転がしていく意識を持てば,角付けだけに頼らない,面での捕らえを持ったターンに仕上げていく事ができます。
  午後はこの「キャスター・ターン」の練習に2時間を費やしました。小回りではキャスターAを親指付近に意識する事で同じ感覚で深回りも浅回りも出来るようになりました。私自身,このキャスターイメージのターンはこれまで数度しかレッスンで使ったことが無かったのですが,特に「面で滑る」という意味で思いの外効果がありました。
  これからこのイメージでの滑りを少し研究してみたいと思います。“Oga”さん!ありがとうございました!



Feb.
/16/2003 (日) 雪
  今朝は雪が降っています。2月も中盤を迎えました。いい条件の雪で滑れることに感謝しながら滑っています。皆さんも悔いが残らないように…(^I^)
     *****

  さて,昨日は“Doi”さんと“Sum”さんご夫妻のプライベートレッスンでした。お二人とは月一のペースでレッスンをさせていただいていまして,今シーズン三回目のレッスンでした。前々回は「プルークポジション」の確認,前回は「スクリュードライバー・ターン」でした。前二回のレッスンで,「角を有効に使って雪面抵抗を求めて行く」事はお出来になっていますので,今回は「面で滑る」ということをテーマにしました。
  一昨日の“Oga”さんとのレッスンで行なったことと似ています。今年の私のテーマ「高い姿勢のカービング」とも共通したつながりを持っているターンです。そのイメージは「新・ドライビングターン」と言ったらいいでしょうか?それとも「レースカーターン」とでも言ったらいいでしょうか?ともかくその中心となるキーワードは「テールで切る」に尽きます。イメージとして,レースカーは後輪の大きさが前輪のそれよりはるかに大きく,地面のグリップもかなり大きくなる様に設計されています。前輪で方向を決めては行きますが,その時の地面のグリップ力はさほど強くはありません。昨日の日記でも解説させていただいたように,これをスキーに当てはめ,かかとに後輪」を,スキーのトップ部分の抵抗を感じ取る付近を「前輪」に想定して滑るものです。後輪は重くて左右に動かずスキーヤーを前に進める「駆動力」だけを雪面に伝えます。前輪はその圧は軽い力ながらも,行き先を確実に捕らえて方向を決めて行きます。このように,前輪が行き先を決めながら,そのハンドルを切る量に応じてアクセルを吹かして後輪が前に進んでいく意識を持ちます。
  午前の終わり頃には,お二人にもこのイメージがしっかり伝わりました。これまで角に頼っていた体の軸が,かかと付近を支点とした軸をしっかりイメージする事により,体が起き,斜面により垂直に近い形で立てるようになりました。結果として重い感じの捕らえでなくなり,角で切るよりスキーが軽い感じで走ります。軸が寝ない分次のターンへの移行も楽に出来るようになりました。(^I^)
  午後は小回りに挑戦しました。同じ感覚で,「前輪」を土踏まず付近に意識するだけですが,滑らかな小回りが出来るようになりました。悪漢はリーゼンコースに出来たコブを滑った時でした。これまではエッジングに頼り過ぎていたため,どうしてもスキーが横から横への動きになってしまいます。それが,軸がそれほど寝ない分,横方向への成分が少なくなり,コブの抵抗をスキー全面から受けることが出来るようになったのです。その結果左右バランスを崩すよう因果が減り,安定したコブの滑りが出来るようになったのです。そして加えて,緩斜面での躍動感ある小回り,にも感心しました。(^I^) まだ「面で捕らえる滑り」の入り口に立っただけのお二人ですが,その効果の大きさにわたし自身驚きました。あとは少しづつこのイメージを膨らませ洗練させて,お二人独自の「面滑走技術」を完成させて行って欲しいと思います。(^I^)
  スキー技術…奥が深いなァー!とつくづく思った【TOK】でした。(^I^)



Feb.
/15/2003 (土) 曇り
  昨日のバレンタインデー…チョコレート食べ過ぎてませんか?!(^I^) 私も数個頂きました。
     *****

  さて,昨日は“Oga”さんのプライベートレッスンでした。“Oga”さんとは1月25日に一度レッスンをさせていただいていますが,技術ををさらに磨き深めたい…ということで,昨日と明日二日間の受講の一日目でした。
  前回は“感じる”ということや「クロスオーバー」「スクリュードライバー・ターン」を通して【Letスキー】,「感じるスキー」を学んでいただきました。その後二十日間の間にいろいろ滑り込まれたらしく,前回の課題を大分クリアされていました。(^I^)
  今回は「出来るだけ角付けに頼らないターン」ということで“ドライビング・ターン”をメインに行なう事にしました。これは自動車の運転をイメージしたもので,かかと付近を「後輪」に,スキーのトップ部分の抵抗を感じ取る付近を「前輪」に想定して滑るものです。後輪が重くて左右に動かず,前輪が行き先を軽い力で行き先を指し示しながら方向を決めていく意識で滑ります。前輪が行き先を決めながら,そのハンドルを切る量に応じてアクセルを吹かして後輪が前に進んでいく意識を持ちます。ニュートラル部分ではハンドルを自然に離し,直進部分を経て次のターンに移行していく意識を持ちます。この時のつぶやきの言葉は♪♪♪ステァリング…アクセル…ステァリング…アクセル…♪♪♪でした。
  角付けに頼り過ぎず,面で雪面を捕らえていくにはニュートラル部分からターン始動期に至る過程で直滑降的な意識が必要になります。その時,ターン外側スキーのどの部分でどのような抵抗を貰うか?とういことが大事になるのですが車の前輪をスキー板に想定することで,それに乗り込んでいく感覚が磨かれます。テール部分,つまり後輪が「絶対に左右に振れない!」という意識があれば雪面のホールドはしっかりキープされます。この意識での滑りをすると,フォームとしては「腰から下部の正対,みぞおち付近からの外向」が現われて来ます。
  大回り,中回りだけでなく,小回りもこの意識で行なってみました。また名木山の大壁でもこれを中回りで試してみましたが,角付けだけに頼らないこの方法の方が,軸が寝ない分ズレの量が少なく,安定した滑りになりました。
  また明日,レッスンがありますが,今日一日でどれだけ自習効果がでるか楽しみです!(^I^)
  



Feb.
/14/2003 (金) 雪
  今朝は雪模様ですが,明日は晴れるようで,良い週末になりそうです。(^I^) そう言えば今日は2月14日…バレンタインデーですね?!(^I^) みなさんチョコ食べ過ぎないように!(^I^)
     *****

  さて,昨日は「八方スペシャルテスト(二回目)」が開催され,その検定員を務めさせていただきました。
  前回は「大変な降雪」の中での検定でしたが,昨日は「強風・アイスバーン」での検定となりました。黒菱付近は「ウインドクラスト+新雪吹き溜まり+部分的にアイスバーン」という悪条件,下部のスキー場は「アイスバーン」という,さすが八方尾根…これほどいろいろな条件下でスキーが出来るんだ!と今更ながらに感じたほどでした。(^I^) どんな条件でも,八方尾根の自然を滑り切る…という事の中から,スキー技術をもう一度見直そう…という趣旨で行うテストですので,こういう条件の方がその目的にかなっている,とも言えます。(^I^)
  さて,テストは次のような順序で行ないました。
  AMは @リーゼンコース・ノンストップ滑走 A黒菱急斜面・悪雪小回り  B黒菱・悪雪中回り Cスカイライン・悪雪フリー Dスカイライン・悪雪斜面変化フリー E北尾根・大回りからステップターンへのリズム変化 F国際・緩斜面縦長中回り Gタテッコ・急斜面ロングコースアイスバーンフリー 。
   PMは Hチャンピオンコース・急斜面斜面変化ロングコースフリー I国際・急斜面コブ大回り Jセントラルコース・急斜面ロングコース規制小回り(約300m・フォールラインキープ) 。
   以上11種目の検定でした。八方尾根のいろいろな斜面を,その時々の条件の中で,いかに自由に滑り切るか?ということを充分に堪能した検定となりました。受験された9名の皆さんには,本当にハードなコースを見事に完走していただきました。私たち5名の検定員と1名の前走者も結局同じコースを滑ったのですが,いつものレッスンなら行かないだろう…という条件の中を滑ることが出来ました。それだけに八方尾根にはこんな条件の斜面があるんだ!ということを本当に実感しました。
  滑りの技術…という面では,やはり「“重心”がどのような滑りに於いても急激に変化しない」ということが大事だとつくづく思いました。“重心”の軌跡がスムーズに動くような滑りが安定していてスピードコントロールも出来ている滑りにつながっていると確信しました。そのような人の滑りは「上半身」が安定していて,悪雪でもアイスバーンでも,見ていても気持ちがいいものでした。(^I^)
  このような悪条件を見事に滑り切った「鈴木」さんと「横田」さんが「達人認定」を受けられました!お見事!(^I^)



Feb.
/13/2003 (木) 晴れ
  今朝は天気予報に反し,スキー場に少しですが陽が射しています。「晴れ」と「曇り」…どちらかな?と思いましたが,晴れにしておきました。(^I^)
     *****

  さて,昨日は「教師研修会」の担当でした。シーズンも中盤を迎え,教師諸君もいちばん脂が乗り切った頃です。ですが,この時期に「スキー技術とは何か?」をもう一度考え,原点に戻るのもも必要だと思います。そこで,昨日午前中は「スキッディングターンの基本的考え方」を,午後は「カービングターンの基本的考え方」を復習しました。
  「スキッディング」では,その基本ポジションとして「プルークボーゲン」があり,八方尾根の場合,そのゲレンデの約80%はスキッディング要素でのターンが必要だと考えています。それだけスキッディング技術の重要性がある,ということになります。プルークボーゲンの基本からシュテムターン,基礎パラレル…とすすめ,午前の研修を終えました。
  午後は「カービング」で,その基本として「スキーのたわみ」があることを確認しました。2003「ski○r」誌,vol.2スペシャル企画で,皆川賢○郎氏始め,海和俊○氏,市村○美氏など,スキー界では著名な方々へのインタビュー記事がありますが,その中でほとんどの方が,このカービング時代にあっても,その基本的な考え方は昔と変わらないことを述べられています。私も同感です。人間の身体に過酷な負荷を与え,壊しかねない技術論には少し歯止めがかかって欲しいと思っています。今回の研修は,そのような意識の中での研修でしたので,若い教師諸君にその事を伝えさせてもらいました。
  スキーシーズン…八方尾根は5月連休まで滑れますので,あと約3ヶ月,悔いの無いスキーシーズンにして欲しい…と思いながらの研修でした。(^I^)



Feb.
/12/2003 (水) 吹雪
  昨日はせっかくの休日でしたが,みぞれと雨模様の白馬でした。みなさんはどのようにお過ごしでしたか?(^I^)
 昨日は「兎平教室」の主任でした。兎平もみぞれ混じりの雨でしたが,生徒さんのご希望にお応えしようと,教師諸君は悪条件の中,みな一生懸命レッスンをしてくれました。(^I^)
     *****

  さて,今日は「Inter Net」上での技術伝達…についてです。
  この教師日記をはじめ,関連の各ページでいろいろな形で「スキー技術」や「上達のヒント」について述べられています。しかし,発信側の真意が必ずしも的確に受けて側にそのままま意図したように伝わらない…ということも多くあります。私の記述に難があったり,受けて側の受容能力に違いがあったりするためです。正確な情報をお伝えしようとしては居ますが,テキスト文書での情報伝達には限りがある…ということです。「Inter Net上での情報の開示」においては,常について付いて回る宿命だと思っています。
  私のつたない情報ですが,もし参考にしていただいて,少しでもみなさんの悩みが解決され楽しいスキーができれば…という意図で,どなたでも気軽にご覧いただけるよう努めています。そしてこの教師日記では,私がレッスンで使用している個人的な言い回しの用語が数多く出て来ます。このような言い回しの言葉を作り出すことの是非は別として,イメージをお伝えするには最良の方法だと思っています。
  私のこのホームページ上で語られたいろいろな事柄について,それを元にいろいろな技術論や方法論が論じられるならば,それは大変嬉しいことです。しかし,その前提として,「発信側の真意が必ずしも的確に受けて側に伝わっていないかも知れない…」ということをご理解して欲しいと思います。
  もし,的確に伝わらない事が原因で皆さんにご迷惑をおかけするような事になれば,ホームページの閉鎖,もしくは会員限定のホームページ,という形で対処せざるを得なくなります。
  以上のことをご理解の上,Inter Net上での情報をご利用頂く様お願いいたします。
              



Feb.
/11/2003 (火) 曇り
  昨日は本当に暑い一日でした。Tシャツだけで過ごせそうな気候で,雪もスキー下部はザクザク…。でもさすがに兎平から上部は粉雪でした!(^I^)
     *****
  さて
,昨日は「名木山教室」の主任でした。飛び石連休の中日でしたが,まあまあのスキーヤーやボーダーで賑わいました。
  主任をしていて感じることは,ここのところ,おかげさまでプライベートレッスンが増えたことです。私の所属するスキースクールには約200名のスキー教師が登録されていますが,その各教師のキャラクターが生かされているのでしょうか,指名を含めたプライベートレッスンが多くなりました。指導部としてもそういったご指名に恥じないレッスンができるよう,スキー技術の向上や指導法の研鑽,そして人格を磨く研修を重ねています。こういった努力が少しでも生き,皆さんに気持ちの良いレッスンが提供できたら嬉しい限りです。
  でも,中にはその趣旨が徹底せず,皆さんに不快な思いを感じさせてしまうことがあるのも事実です。皆さんから,いろいろなご意見を頂戴し,姿勢を正す事によってさらに飛躍したいと思っております。今後とも,私個人へのご叱責を含め,スキースクール全般に対するご意見を頂ければ幸いです。



Feb.
/10/2003 (月) 曇り
  気候が緩み,昨日は雨の日を別にして今シーズン初の湿った雪になりました。私は個人的にこのような湿雪もも好きですが,そろそろ粉雪が少なくなると,少し寂しい気がします。(^I^)
     *****
  さて
,昨日は「名木山教室」の主任でした。飛び石連休の日曜日で,結構混みあいました。
  教師諸君は,シーズンも中間に差し掛かり,それぞれレッスンに馴れ,脂が乗り切って来た頃ですが,こういう時が一番事故や怪我が起きやすいので,注意が肝心です。それを勘案しながらの教師配置を行ないました。
  ですが,残念なことに,レッスン中,あるクラスの受講生が一般スキーヤーに衝突され怪我をしてしまいました。教師として整列方法や立ち位置を考えてはいるのですが,よほど気をつけないと他のスキーヤーやボーダーに追突されたり,突っ込まれたりします。スポーツに怪我はつきもの…とは言いますが,怪我人が出ると,やはり寂しい気持ちになります。
  今日も名木山の主任の予定ですが,以上のことをふまえ,怪我や事故に巻き込まれない対策をしっかりするよう各教師に周知徹底させたいと思います。



Feb.
/09/2003 (日) 曇り
  今朝は,今のところ(am8時)雲がスキー場を覆っていますが,晴れに向かうそうです。(^I^) それにしても,先週は本当にイイ天気に恵まれ,最高のスキー週間でした!(^I^)
     *****
  さて
,昨日は「H大学体育授業レッスン」の六日目,最終日でした。
 
 最終日…ということで学生全員の「バッジテスト」を行ないました。40名全員が,この六日間で学んだスキー技術を披露してくれました。うまく滑れた学生も,また緊張して思うように滑れなかった学生も居ましたが,それぞれ「自分が学んだひとつの技術を表現する」という,自己表現の場を楽しんでいるようでした。
  六日前の初日にはスキーを履いて歩くのさえままならなかった人達が,パラレルターンの真似事が出来るまでになっていました。ある程度滑れた学生も,自分の力を過信した【Do】的なスキーでしたが,雪の力,自然の力を利用して滑る術を学び取ってくれました。10代後半の若い学生の,ものごとを吸収するその修得の早さにビックリしながら,検定を終えました。
  昼少し前,無事授業を終え,認証式と閉講式を行いました。
  最初出会ったときは,返事もしない,自分の意思もハッキリ示そうとしなかった若者が,心を開き,一人の人間対人間としてコミュニケーションが図れるようになっていました。いつも思うのですが,このことはスキー教師として本当に嬉しいことです。「自然を知り,人を知り,スキーを知る」…というF教授テーマが学生諸君に浸透したことを実感した1週間でした。この授業を通して,“スキー”を学ぶ事を通して,学生諸君のこれからの人生に少しでもヒントが得られたなら嬉しい…そう思った【TOK】でした。(^I^)
 若い諸君に幸多からんことを! シーハイル!




Feb.
/08/2003 (土) 快晴
  今日もまたまたイイ天気!。耳まで日焼けしてしまいました!(^I^) 
  昨日は「火祭り」でした。内のスキースクールの面々も「火」を見て,少し興奮気味で演技をしていました。若い教師にとってイイ思い出になれば嬉しいです。(^I^)
     *****
  さて
,昨日は「H大学体育授業レッスン」の五日目でした。
  昨日は天気も良かったので,できるだけ多くのピステを滑ることを目標としました。まず標高約1900メートルの第一ケルンまで上り,360度の景観を楽しみました。(^I^) その後,兎平⇒パノラマ⇒タテッコ⇒白樺⇒ゴンドラ⇒リーゼンコース…と巡りました。その時々の条件に応じてスキッディング技術を使ったり,カービング技術を使ったりしながらの滑走でした。多くの学生諸君は5日前,中級レベルからのスタートでしたが,35度近い急斜面でも臆せず斜面移動出来るようになりました。(^I^) 普通ですと,これくらいの急斜面ではズレ落ちるのを防ごうと,エッジを立てて止めようとしてしまうのですが,それでは雪の抵抗を受けられなくなり,ターンが止まってしまいます。「ジュース浴びターン」の要領で,雪からの圧を受け続けようとする意識が,役に立ったようです。(^I^) また,ロングコースを休まずに滑ることも経験しましたが,"感じる"意識が働き,筋肉もリラックス状態が保てたらしく,ハァーハァー,ゼェーゼェー状態にならずに済みました。(^I^)
  午後は,あまりにも好天気なので,またもう一度第一ケルンまで上り,黒菱⇒スカイライン⇒北尾根⇒白樺⇒名木山…とツアーを行ないました。基本の“オレンジ”を感じる…ということをテーマに,思い思いにシュプールを描きながら,美しい自然の景色と,活き活きしている自分の身体の素晴らしさを実感しました。技術の上達が楽しみの幅を大きく広げてくれる事を感じながらのツアーでした。(^I^)
  月曜日から昨日までの五日間,それぞれがこの体育実習の目標「人を知る」「スキーを知る」「自然を知る」ということを充分学んでもらえたと思います。最終日の今日は「バッジテスト」で終了です。各自が学んだことを遺憾なく発揮して,それぞれの上達した技術を披露して欲しいと思います。
  では行って来まァーす!(^I^)



Feb.
/07/2003 (金) 快晴
  今日もホントにイイ天気!。そろそろ春の陽射しになって,顔がいっそう焼けそうです…。皆さんはなにか日焼け対策してますか?(^I^)
     *****
  さて
,昨日は「H大学体育授業レッスン」の四日目でした。
  
午前中は主任講師「F講師」の雪上レクチャーがあり,その間他のグループ4人を見ることになりました。ホンの一時間ばかりのショートレッスンでしたので,「オレンジターン」の入門編を行うだけしか出来ませんでしたが,いろいろなレッスン法があるということを理解してもらいました。
 
 午後は担当班のレッスンに戻りました。一昨日まで「スキッディング要素」の練習を行ないましたので,昨日午後から,「カービング体験」をすることにしました。カービング…と言っても,学生全員がカービングタイプのスキーをはいている分けではありませんので,「たわみ」状況が作られた後の角付けによるカービング…の練習です。スキッディングとカービングの違いを理解してもらい,どのような状況でどのような滑りが適しているか?を学んでもらいました。学生諸君の中には,いろいろな滑り方があることに,少し戸惑いを感じている人も居ましたが,これはスキー技術の「引き出し」の数を増やすことにつながり,結果としていろいろな条件下の斜面で滑れる能力開発に結びつく事だ…と説明させてもらいました。
  「人間」というのは面白いもので,それまで蓄積された技術を超えて,さらに次のステップに進もうとする時,それまでの技術にしがみつこう,とする意思がわずかですが働くようです。これまでの技術の中に安住していたい気持ち…とでも言えるでしょうか?しかし,その気持ちを乗り越えて,次にあるものを探そうとする「興味」あるいは「探究心」が無ければ,さらなる飛躍は望めません。学生諸君は,“スキー”を学ぶ…ということから,何事においても「物事に対する興味を失わない!」ということと「次のステップに進むためには自分を奮い起こす気持ちが必要だ!」ということを学んでもらった…そんな風に感じた【TOK】でした。(^I^)
  さて,今日もイイ天気! 広い八方尾根を存分に駆け巡り,学生諸君と自然の素晴らしさをおおいに満喫して来たいと思います。では
行って来まァーす!(^I^)



Feb.
/06/2003 (木) 晴れ
  今日もイイ天気…。2月になってから,本当にイイ天気が続いています。今のところ雪質も最高で,スキー場全体が活き活きしている感じです。六日間の「
H大学・体育授業」,に参加の学生諸君には,最高のプレゼントです。(^I^)
     *****
  さて
,昨日は「H大学体育授業レッスン」の三日目でした。
 
 これまで二日間の授業で生徒間の上達に差が出始め,クラス編成を思い切って再編成することになりました。午前中はその作業で約30分掛かりました。私の班は一昨日までの10名のメンバーに新しく4名の新人が加わりましたので,初めからレッスンのやり直しです…。同じ土台からスタートしないと,理解力に差が出ますので仕方がありません。
  「支点探しツアー」⇒「“オレンジ”ターン」⇒「感じるスキー」…とレッスンをすすめました。つぶやきの言葉は♪♪♪ジュゥース…タァーァッチ…サァーチ…ジュゥース…タァーァッチ…サァーチ…ジュゥース…♪♪♪でした。この言葉の中身をいろいろ解説しながら,パノラマコース⇒リーゼンコースと巡り午前のレッスンを終えました。
  午後は黒菱スカイラインに場所を移し,小回りの練習を行ないました。出来るだけレッスンカリキュラムの初めに「迎え角意識」を持つ練習をすることで,それ以降のスキッディングやカービングが良く理解できるようになります。スカイラインコースの長い距離を,♪♪♪タァーァッチ…ジュゥース…タァーァッチ…ジュゥース…♪♪♪と言いながら滑り降りました。咲花で小休止の後は,小回りや中回りを同じ言葉のつぶやきを意識しながら白樺⇒名木山と帰って,一日のレッスンを終えました。
  あるイメージを伝えた後は,どれだけ滑走距離を稼いで,「足裏感覚」を磨いてもらうか?ということです。初日の学生諸君も私のレッスン方式に大分慣れ,身体の動きが滑らかになってきました。今日はカービングの入門編を行う予定です。(^I^) では行って来まァーす!



Feb.
/05/2003 (水) 晴れ
  今日もイイ天気になりそうな予感が…。今シーズン,雪質的には本当に恵まれていると思います。これまでサクサク雪はホンの数日…。粉雪が楽しい毎日です。
(^I^)
     *****
  さて
,一昨日から,毎年の「H大学体育授業レッスン」を担当していて,昨日はその二日目でした。
  午前中,約30分掛けてクラス分けを行ないました。私の班はパラレルターンが出来る人たちの班で10名の構成となりました。
  レッスンの初めは先ず「スキーの特徴」のひとつ,「トップがテールより長い」という特徴を生かしたターン…ということで「スキッディング」の練習から始めました。スキーが最も安定する場所「土踏まず」に意識を集中し,地球の引力に引っ張られる感覚で斜面を移動する事で,スキーが雪の抵抗を受け,回転モーメントが生まれる…ということを学びました。私の班の学生諸君は,これまでスキーの経験のある人達なのですが,スキー板を「身体を使って動かす」ということしか経験したことがありませんでした。意識として「雪がスキーを回してくれる…」という発想が無かったのです。この感覚を,例によって「オレンジターン」で練習しました。初めはキョトン?とした顔をしていた諸君も午前の終わり頃には少しづつ私の意図が理解できたようです。
  午後は場所をパノラマ⇒黒菱⇒スカイライン⇒北尾根⇒白樺⇒名木山…と移しシュテムターン,基礎パラレル,基礎小回り…を練習しました。「スキーの前後差」を生かす滑りは基本的に「プルークボーゲン」の滑り方の延長線上にあり,「迎え角」をはっきり意識した滑りなのですが,その過程としていろいろな斜面で実践的に役立つ「シュテムターン」を練習しました。その後「迎え角を生かした“基礎パラレルターン”」を学び,最後は「小回り」でした。この小回りは身体の特徴,「ねじれた体は元に戻る」…ということを利用するもので,日常生活では見掛けられない体の使い方です。ほとんどのスキーヤーが初めはうまく行かない種目なのですが,一度覚えると忘れません。スキッディングターンでは必要な身体の使い方なので,5日間のカリキュラムの初日にこれを練習しました。
  学生諸君がこれまで経験してきた“スキー”とは,少し異質のレッスンだったせいか,一日を終了してもまだピンと来ない顔の生徒が居ましたが,二,三日後にはキット晴れ晴れになる!と思います。(^I^)
  今日は少しカービング要素の滑りを練習する予定です。(^I^) では行って来まァーす!



Feb.
/04/2003 () 晴れ
  今日は「立春」
です。これから少しづつ暖かくなります。今のうちにパウダーを心いくまで楽しんでおきましょう。(^I^)
     *****
  さて
,昨日から,毎年恒例の「H大学体育授業レッスン」を担当しています。月曜日から土曜まで,6日間の長丁場です。大学の体育の集中授業なので,初めは「スキーをして楽しみながら体育の単位をもらえるんだから…」という気楽な考えで参加する学生が多いのですが,自然の厳しさや人との付きあい方,団体生活での気配りなど,いろいろなことで葛藤を感じることになります。でも,最終日…集中授業が終わる頃には,その厳しさを乗り越え,人としてひと回り大きくなり,たくましくなった自分を発見することになります。(^I^)
  初日の昨日は,例年どおり,雪の原野の小遠足…。約2時間半,スキースクールの前からジャンプ台をはるかに超えて,林間コースや原野を歩き回りました。冬の自然とはどういうモノか?雪とは?滑る感覚とは?…等々 Short Tour をじっくり体験してもらいました。快晴の天候で雪の状態も良く,自然界の最高のプレゼントをもらうことができました。(^I^) 
   今日からはゲレンデに出て実際の「スキー実習」になります。5日間にわたるレッスンですので,いろいろカリキュラムが組めます。今年はどのような展開になるのでしょうか? 楽しみです。
  では行って来まァーす! (^I^)
 



Feb.
/03/2003 (月) 快晴
  今日は「節分」
です。暦の上では春の訪れが…。ところで,良い天気が続きます。今日も快晴!(^I^)(^I^)です。雪質も粉雪! 嬉しいですねぇー!!(^I^)
     *****
  さて,昨日は「F市スキー協会」のプライベートレッスン,二日目でした。昨日は「スクリュードライバー・ターン」に磨きをかけ,さらに感度の良いスクリュ-を意識する練習をしました。
  先ず白樺ゲレンデで,手に持つドライバーの位置を確認しました。この位置が前過ぎると,スクリューの頭よりドライバーの先が前に行ってしまい,スクリューを回すことが出来ません。この,「手の位置にドライバーを持つ…というイメージは「マジックハンドターン」の変形ということも出来ます。急斜面を「8」の字型で深回りしたり,縦長で滑ったり,いろいろなシチュエーションでスクリュードライバー・ターンを試してみました。
  天気も最高!だったので,午後は第一ケルンまで上り,黒菱,スカイライン,北尾根…と滑り降りました。コブやうねり状の斜面…をスクリュードライバー・ターン意識で滑ってみました。コブであろうと悪雪であろうと,スキーの受ける抵抗を横からでなく,前方向から受ける…という,最もバランスを崩さないで済む方法はスクリュードライバー・ターン意識が適していることを確認しました。
  Hさん,Mさん,Wさん,Tさん,Sさん,Kさん…スクリュードライバー意識から生まれるそれぞれの個性ある滑りを見せてくれました。あるイメージ,意識が個々の身体の持つ特性を生かし,それぞれの美しいフォームを作り出してくれました。昨日までのイメージにさらに磨きをかけ,それぞれの感性を生かしたスキーを楽しんで欲しいと思います。
  みなさん,お疲れ様でした! Wさん!その後スキー板どうでした?(^I^)



Feb.
/02/2003 (日) 快晴
  2月早々,良い天気が続きます。身も心も(^I^)(^I^)です。雪質も粉雪で,この状態いつまで持ってくれるのでしょうか? 一日でも多く,最高のコンディションを楽しみたいものです。(^I^)
     *****
  さて,昨日は「F市スキー協会」の二日間プライベートレッスンの初日でした。毎年ご指名いただいている方たちで,1級や指導員資格をお持ちのグループです。その年その年に,私が思っている技術に関する考えをお伝えしたり,準指や正指受験の方が居られればそれに向けたレッスン…というのが例年のパターンです。今年は今【TOK】が考えている技術を…ということになりました。
  私が今年一番思っていることは,「圧の調整」ということです。これにはいろいろな意味があります。例えば「圧の量」であり,「圧の方向」そして,「圧の働く場所」です。これに加えて,最近は「積極的に圧を迎えるには?」ということと,「圧変化の少ないスキー操作」ということも考えるようになりました。
  昨日の午前中は以上のことを踏まえ,「もらう圧」がテーマになりました。圧を受ける意識が強くなると,身体から無用な力が抜け,身体の動作が下半身下部から起こるようになり,滑りながらの思考も豊かになります。「ジュース浴びターン」をメインにイメージし,半日掛けてこのことを大回り,中回りで練習しました。
  午後からは“スクリュードライバー・ターン”をイメージしながらレッスンを行ないました。スキーを上下の軸を中心として「ひねる」のではなく,スキーの前後方向の軸を中心として「ねじる」ものです。このイメージにより,スキーのトーションをより積極的に使ったカービング要素のターンを導く事ができます。始めは中回りから,そして大回り,小回り…と同じ感覚でのターンを練習しました。
  みなさん,スキーの技術についてはそれぞれ各自のお考えをお持ちですので,少しでも違った感覚を得るヒントなれば…と思います。
  今日は昨日のレッスンを踏まえ,さらに「スクリュー」に磨きを掛けたいと思っています。“Watanabe”さん,日記見てますかァー?(^I^) では行って来まァーす!



Feb.
/01/2003 (土) 快晴
  
1月は雪の多い月でした。気象庁の「暖冬」は嬉しいことにはずれました。(^I^) 今日からの週末は良い天気になりそうですが,2月全体ではどんな天候になるんでしょうか?大自然からの恵みを精一杯楽しみましょう!(^I^)
     *****
  
さて,昨日は“Shim”さんのプライベートレッスンでした。“Shim”さんとは昨年一度ご一緒しました。今年は「1級合格」を視野に入れて,その合格に向けてのレッスンでした。
  昨年は「ありがとうターン」と「パワートライアングル」をメインに練習しました。その後大分練習されたらしく,その甲斐あって,滑りを拝見すると雪の抵抗を受け,その力でターンする…という【Letスキー】的運動がスムーズに出来るようになっておられました。(^I^)
  そこで,さらに積極的に雪の抵抗を求める意識を“スクリュードライバー・ターン”で磨くことにしました。先ず,「スクリューをねじ込む感覚」の練習から始めました。昨年も感じたことですが“Shim”さんはとても感受性が良く,イメージを沸かすことに長けています。スクリューを力を入れずにねじ込む感覚がうまくつかめました。その後は,スクリューがドライバーに変身し,次のスキー板上にイメージしたスクリュー目掛けて向かって行くイメージです。これもうまくつかめました。その後,彼女のスキーが積極的に雪の抵抗を受け始め,ターン前半から捕らえのあるものに変わったのは言うまでもありません。(^I^) 感受性の良さがこれほど滑りを変えるとは,私もビックリしました!(^I^) 急斜面でこれを試すには「タテッコ」に行くのがイチバンですので,さっそくそこに出掛けて成果を試してみました。30度以上ある急斜面でもターンコントロールが出来,スピードも制御できるようになって,バッチリでした!
  午後は小回りから始めました。「角付けの切り替え」にややまだるっこさがありましたので,「ドライバー意識」を強く持ったクロッシングの練習を行ないました。特に小回りでは,体の下を足がしっかりクロスするまで,それまでの外スキーに乗り込んでいる意識を練習しました。このことにより,重心とスキーとの交錯がうまく行くようになりました。(^I^) ただ,ターン後半強く踏み込みすぎるとスキーが直線状に走り,ターン円弧が円く仕上げられないので,軽いタッチでの捕らえができるように,「Light」感覚でのターンを意識するよう練習しました。
  その後,検定をイメージした模擬試験を行ないながらレッスンをすすめました。各種目とも,お世辞ではなく本当に良くなりました。右ターンで左手が前に出るクセがあり,その時は外スキーのテールが流れ気味になりますが,それ以外は合格圏内にあります。自分の実力を信じて,80%の力を出すつもりで臨めば,合格間違いなしです。最善を尽くしてくださいネ!(^I^)
  それにしても,“イメージの力の偉大さ”,“感受性の大切さ”を強く感じた一日でした。身体が何をどう感じようとするか?どうイメージを沸かすか?によって,これほどまでにその対応フォームが変わるものなのだ!…ということを教えてもらいました。
“Shim”さん,ありがとう!(^I^)