February
2002

八方尾根スキースクール教師【TOK】の個人的な日記です。興味のある人はどうぞご覧ください。(^I^)  
          
Ski Top へ   【TOK】への Mail          

 What's Today ?

What's Today ?

2/28 「スクィーザー・ターン」
2/27 訳の分からん指導用語
2/26 フロリダからのお客様
2/25 オレンジの形
2/24 足裏感覚鋭敏化計画
2/23 スキー試乗会の必要性
2/22 安全性はスキーの命
2/21 自然こそ最高の教師
2/20 お医者さんに学ぶ
2/19 足裏感覚…大事
2/18 指導者としての滑り
2/17 オレンジの効用
2/16 クラシック技術?
2/15 久々にスキーの合理性
2/14 一歩一歩の積み重ね
2/13 合理性を考える機会
2/12 エネルギーライン
2/11 自然に起きる運動
2/10 感じて滑る
2/9 …されてしまうターン
2/8 ステップアプの材料
2/7 すこぶる爽快!
2/6 久々の休日
2/5 一度身についたクセ
2/4 8割演技で祈合格!
2/3 ズレの大切さ
2/2 もう少し時間が…
2/1 迎合した滑り…

  ***
     これまでの日記  
           ***

教師日記 2002年1月
教師日記 2001年12月
教師日記 2001年11月
教師日記 2001年10月
教師日記 2001年9月
教師日記 2001年8月No.2
教師日記 2001年8月No.1
教師日記 2001年7月

教師日記 2001年6月

教師日記 5月

教師日記 4月

教師日記 3月

教師日記 2月

教師日記 1月

教師日記 12月

教師日記 11月

教師日記 10月

教師日記 9月 #2

教師日記 9月 #1

教師日記 8月 #2

教師日記 8月 #1

教師日記 7月

教師日記 6月

教師日記 5月 

 

 

 

 

 

 

 


2/28 (木)  みぞれ
  いつの間にか,2月も晦日です。ついこの間スキーシーズンインした…と思っていたら,もう3月です。楽しい時間の過ぎるのは本当に早いものです。(^I^) こころおきなく残りのふた月…楽しくスキーを楽しみたいと思います。

  さて,昨日は“Fur”さんのプライベートレッスン二日目でした。
  初日の一昨日は“足裏感覚とイメージを磨く”…がテーマでした。昨日はそれを元にいろいろなシチュエーションで滑ることを目的としました。
  先ず午前中は多様な斜面がある白樺ゲレンデで小回りを練習しました。初めに拝見した時の彼の小回りは,丸い円弧が描けず,スキーの流れを止めてしまう滑りでした。そこで,親指の付け根の着力点に意識した“オレンジ”が「雪にネジラレ,そのジュースがひざに掛かるイメージ」を持って滑ることにしました。その時のイメージは,「レモン絞り器」を着力点に想像し,あたかも雪の力でその絞り器が回され,ひねりつぶされて出て来たオレンジジュースが膝に掛かる…というものです。これが効きました!。着力点と重心の位置を結ぶエネルギーラインがしっかり出来上がり,見事な小回りになりました。「オレンジ絞り器」が回転し続けるためには斜面移動感覚が欠かせませんので,斜め前方に移動していくことにも積極的になり,切れが出て来ました。これを「スクィーザー・ターン」と呼ぶことにしました。(^I^)
  また,大回り系では「エネルギーラインを受け止める上体の器」の形に難があり,上体が前方に突っ込み過ぎになることが多かったので,「お腹にボディーブローを食らう感覚」をイメージしてもらいました。これも効きました。雪からの抵抗を受け止める上体の構えがしっかりしたため,エネルギーラインがビシッと決まり始めたのです。(^I^) 小回り,大回り…共に初日の滑りとは雲泥の差のある滑りになられました。(^I^) 
  午後は場所を黒菱,スカイライン,パノラマに移し,急斜面,悪雪でこの効果を試してみました。「着力点」と「身体の受け皿」に作られる“エネルギーライン”をいろいろ変えてみることで,自分で今まで経験のした事の無い滑走感覚が得られます。特に受け皿を「足のくるぶし」にイメージした時は,角付け感覚が良くなり,雪面の捕らえが信じられないほどスムーズになりました。この“エネルギーライン”を様々にイメージすることで,技術の引出しを一杯作れる事を確認して二日間のレッスンを終了しました。
  
  二日間ご一緒にスキーをし,今更ながら「足裏感覚と滑走イメージ」の重要性を感じました。
“Fur”さん,こちらこそ勉強させて頂きました。ありがとうございました! そして,お疲れ様でした!(^I^)


2/27 (水)  曇り
  今朝は曇り空の白馬です。アメリカからのお客様も天候の崩れが少なく,白馬での休日を楽しんでいるようです。
  技術選が間もなく始まります。それに備え,事務局が慌ただしさを増しているようです。また,人工ウェーブなど,技術を競うためのゲレンデ整備も始まりました。その斜面を滑ってみて,まっ平らなゲレンデより,どことなく面白さや,楽しさを感じました。(^I^)

  さて,昨日は“Fur”さんのプライベートレッスンでした。昨日今日の二日間のレッスンで,昨日はその初日。
  “Fur”さんは私のホームページをよくご覧頂いている方で,教師日記の内容を実際のレッスンで確かめ,技術向上を目指したい…というご希望でした。二日間のレッスンですので,結構密度の濃いレッスンができそうです。(^I^)
  まず,昨日の午前は“感じる”ということの意味を,名木山ゲレンデをメインに一緒に考えてみました。この“感じる”…ということは,“「身体の特徴・用具の特性・シチュエーション」の三要素”を活かした滑りをする上で,基本となる考え方です。そのことを「支点探し」で試し,さらに次の順序でレッスンをすすめました。「支点探し」→「ピンポイント支点意識の重要性確認」→「足裏感覚とは?」→「オレンジ意識の意味」→「オレンジの左右足裏でのバトンタッチ」→「スキッディングターンとは?」→「スキーのたわみの発生」→「カービングターンの始まり」→「スキーのトーションとフレックス」→「カービングスキーの登場の理由」→「カービングスキーの特性を活かすには?」→「“着力点”の意味」…。これらのことを確認しながら,身体とスキーと自然環境が一体となった滑りとはどういうものだろうか?ということを考えてみました。
  午後は場所をパノラマコースと黒菱に移し,「舵取りでの着力点意識」→「“オレンジ”イメージのカービングターン」→「“オレンジの形状イメージアプ”トレーニング」→「クロスオーバーの意味確認」→「ニュートラルへの抜け」→「始動期を早く開始するには?」→「エネルギーラインとは?」→「身体の“受け皿”意識とは?」→「“オレンジコロコロ”と“スキーの走り”の関係は?」…とレッスンを行ないました。
  日記をご覧の方は「…訳の分からない言葉ばっかり…」と思われるかもしれませんが,詳細はオフになってから,じっくり解説させていただきたいと思います。実際のレッスンでは,足裏感覚を研ぎ澄ませ,イメージを膨らませることで「身体や用具の持つ特徴を引き出す…」ということを目的としています。その為,皆さんには直ぐには理解できない用語が並ぶことになりますが,お許しください。
  初日は以上のような基本的な感覚とイメージをお話しました。二日目の今日はこれらのことを元に,いろいろなシチュエーションで,大回り,中回り,小回りをしながら試してみたいと思います。
  では,行って来まァーーす!(^I^)


2/26 (火)  曇り
  昨日は本当にイイ天気でした! おかげで顔が真っ黒…と言われるようになりました…。今年の4月は自動車免許書き換え…またお猿さんの顔の免許証が出来上がるんでしょうか…?(^I^)

  さて,昨日はアメリカのフロリダスキークラブのスキーレッスンでした。
  一昨日から5日間,白馬に約180名のフロリダスキークラブのメンバーが訪れています。フロリダ州という常夏の国からのお客様ですが,そこの最大のスキークラブだそうです。昨日は八方尾根スキー場を滑る初日で,コース案内を兼ねガイドしながらのレッスンでした。レッスン…と言っても日本のケースと違い,ワンポイントアドバイスを受け,あとはその要領でロングコースを滑る…というのが彼らの流儀です。
  私が担当したのは中級クラスの12名でした。先ず一通り八方の案内を地図上で説明し,滑るコースの特徴を話しました。シュテムターンができる程度の人からパラレルができる程度の人まででしたが,借りたレンタルスキー用具に差があり,とても急斜面を滑ることはできない状態でした。外国の方に合うような大きいサイズのスキーブーツが少ないため,彼らには大変気の毒なスキーイングでした。天候は最高で,360度の景色が楽しめる状態でしたが,そういう訳で急斜面は滑れず,八方尾根の良さも半分くらいのエンジョイ…といった感じでした。
  彼らが安全に滑れるような場所を探してのレッスンでしたが,私のキーワードは例によってオレンジ…。でも彼らにも通用しました!。「Orange,Orange Juice …」と口ずさみながらのスキー滑走でした。(^I^) 与えられたスキー用具があんまり良いものではありませんでしたが,その中でゆっくり日本の自然を楽しんでいました。その状況やシチュエーションを受け入れ,精一杯楽しんでいる…そんな印象を受けました。オレンジをたくさんゲレンデに残し,心配した怪我の恐れも無く,無事ガイドを終了できました。
  …彼らの八方尾根の印象…「カービングスキーヤーが飛ばし過ぎで,初級者や中級者には怖い…」,「スノーボーダーとスキーヤーが共存するならスピード制限をしっかりするべきだ」,「スキー場そのものは素晴らしい…」
  これから数日,彼らの姿をゲレンデで見かけることになりますが,せっかくの訪日…充分楽しんで欲しいと思います。


2/25 (月)  
快晴
  今朝はまだ上空には雲が掛かっていますが,この雲も取れて,今日は日本全国イイ天気になるとか…。
  みなさん,イイ週末を過ごされましたか? わたしの周りでは「1,2級検定」で泣いた人,笑った人…がおられましたが,これもまた楽しみのひとつの形…そう思います。「苦を楽しむ」…私の好きな言葉のひとつです。(^I^)

  さて,昨日は“Tak”さんと彼の友人“Kur”さん“Ogi”さん,お三方のプライベートレッスンでした。三人とも「1級合格」を目指されている方です。これまで数回チャレンジされて合格できなかった方もこの中におられましたので,検定の着眼点をお話しながら,検定で求められるもの…について考えてみました。
  技術の上では「スキッディング」と「カービング」の違いが理解できているか?ということですが,その根底に“「身体の特徴・用具の特性・シチュエーション」の三要素”の調和が取れているか?ということを考えることが大事です。道具だけに頼ったり,自分のパワーだけを誇示したり…では三位一体となった一体感のある安定した滑りにはなりません。
  そこで先ず道具と体の特徴を活かす練習として「支点探し」から始めました。最近のレッスンの基本パターンになっている感がしますが,それほどこの「支点探し」が有効だということになります。この練習で,ほとんどの方が「感じる」ということがどれほど身体の特徴を活かすことになるか実感されます。また「スキーは自分で回そうとしなくても自然に回る性質を持っているものだ」…ということにも気付きます。でもスキーがある程度うまくなり,スピードも出せるようになると,自分の力で「スキーを制御しよう!コントロールしよう!」という気持が出過ぎ始めるのです。この「自分でスキーを操作する」という意識が強くなりすぎると,雪の力で回る,とか身体の持つ自然な振る舞いに任せる…という気持ちが薄くなります。これが調和を欠く原因になっている…そう思います。「支点探し」はそのことを気付かせてくれる大事な練習なのです。
  その後「スキッディングとは?」,「カービングとは?」ということを説明し,用具の持つ特徴を活かす滑りについて考えてみました。どちらにも共通していることは「雪の力で…」ということです。ターンに必要な「圧」をどのような意識で作り出し,どのように使うか?ということを“オレンジ”を足裏にイメージすることで練習しました。
  午後は午前中に学んだ基本的なことをベースに,いろいろな回転半径のターンでどうオレンジをイメージしたらいいか?ということを学びました。「滲み出る」,「ひねり出される」,「ブシュッと掛かる」…等というイメージをもつことでどうターンに変化が出るか,試してみました。このとき「着力点」と「重心」の間に想定される“エネルギーライン”についてのイメージアプも大事であることを学びました。

  オレンジを介して雪を感じて滑る…何かわけの分からない言葉がゲレンデに響き渡った一日でした。(^I^)
  みなさん,お疲れ様でした! 夢に“オレンジ”…出て来たかな?


2/24 (日)  曇り
  上空には雲が掛かっていますが,山はきれいに晴れています。風も強くないのですが,この後どうなるんでしょうか? さて,2月最後の週末,皆さんはどちらのスキー場で楽しんでいますか? イイスキー,してますか?

  昨日は,昨年暮れにもご一緒させていただいた“Kim”さんご夫婦のプライベートレッスンでした。前回,スキー板を替えたことで大回りターンが見違えるようになった方で,“Kim”さんは当面テクニカル合格を,奥さんは2級合格を目指されています。
  “Kim”さんは,新調された板を使ってのレッスンとなりました。滑りを拝見すると,あの時以降の精進もあり,大回りだけでなく,中回り小回りも素晴らしい滑りをされるようになっていました。彼独特の小回りでのチェック的な滑りが少しだけ気になったのと,奥さんの滑りをさらに洗練させる意味で,「エネルギーライン」と「ニュートラルへの抜け方」をレッスンのテーマとしました。すでにスキッディングターンについてはお二人とも卒業されていますので,カービング要素でどのような感覚で雪の圧を捕らえるか?ということから始めました。それには「足裏感覚を磨く」ことが一番手っ取り早いので,“オレンジ”をイメージアプしてもらい,そのオレンジがスキーや足裏でどのような状態になっているか?をいろいろ試してみました。オレンジからのジュースの滲み出し方の違いが「与える圧」と「受ける圧」の違いを生み出すこと,オレンジが転がりながら足裏を移動することが「進行方向と切れ」に関係してくること,オレンジの皮に少しネジレの筋が入るイメージが「ひねり要素」をもたらすこと…等など。
  また,着力点にイメージしたオレンジから重心に向かう「エネルギーライン」を,ターンのどの局面でも意識できるかどうかが,ターンにおいてバランスの取れた安定した滑りをもたらすことも学びました。クロスオーバーではこのエネルギーラインが着力点から足裏,そしてかかと方向に移動するイメージも練習しました。
  午後はいろいろなターンでこれらのことを実践してみました。オレンジをイメージすることは,要は「スキーと雪のコンタクトを常に意識する」ということになります。これに慣れてくると,ターン時の足裏の微妙な感覚が解かる様になり,微妙な角付け調整ができるようになってきます。時々,奥さんは「この人…オレンジばっかりで,本当にスキー教師かしら?…」というようなまなざしをされていましたが,確実に足裏感覚が鋭敏になっておられます。滑りの質はどうか?,運動がどこから起こっているか?,雪とスキーヤーの一体感はあるか?,見ていて美しいか?…ということからそれが判断できます。あとでキットこのときのレッスンが役に立ったなぁー…と思われると信じます。(^I^)
   “Kim”さんの滑りはさらに磨きがかかりました。「重心の受け皿」がしっかり意識できている時は,本当にスムーズ無理のない美しい滑りをされるようになりました。(^I^)
  オレンジをイメージすることによる「足裏感覚鋭敏化集中レッスン」とでも言えるレッスンでした。
  それにしても,オレンジ…美味しいヨねぇー!!! 【TOK】


2/23 (土)  曇り
  昨日は暖かすぎるほどの気温で,春を感じさせる天気でした。もう2月も下旬…みなさん,悔いの無いスキーライフ過ごしてますか?

  さて,昨日は“Asa”さん“Miy”さんご夫妻のプライベートレッスンでした。これまで何回かレッスンをさせていただいていますが,どうも目標としている検定になると,お二人とも「ノミの心臓」の持ち主なのか,普段のすべりが出ません。そこで今回は今までと視点を変えクロスオーバーを徹底的に考えてみることにしました。お二人ともどちらかと言うと「角付け重視」の滑りをされるので,この方が「圧のバトンタッチ意識」より効果がありそうだと思ったのです。
  案の定,午前中は行なった大回り,中回りではニュートラルへの抜けを,それまでターンして来た外スキーに対して行なう意識の方が良い結果を生みました。(^I^)
  …そして午後,“Miy”さんあんまりお得意でない「小回り」…でした。どうも雪面の抵抗の捕らえがイマイチなのです。落差を充分取る練習や,角付けの仕方のパーツ練習などをしたのですがどうもうまく行きません。トップでの抵抗の捕らえが甘いのです…。そこでスキーを私のと取り替えてみました。やっぱり原因は「スキー板」でした!。私の板を履いた“Miy”さんの滑りがガラッと変わったのです。しっかりと体の重みを受け止めてくれるので安心して斜面を落ちていけるのです。…代わりのスキーを履いた私の滑りがミジメだったのは言うまでもありません…。足元がフラフラ落ち着かなくてターンにならないのです。言うなれば「スキーのポテンシャル」が低いのです。
  そこで,わたしの知人が経営するスポーツショップでもう少しエネルギーのある板を借り,滑ってみるとこれまで苦労した「小回り」がウソのようにうまくできたのでした。「技術の上達に連れ,板も替えないといけませんね…」としみじみ漏らした“Miy”さんでした。(^I^)

  これほどスキーに性格の違いを持たせられる時代になると,志向に合ったスキー選び…本当に大切だと思います。
  スキー試乗会…の大切さを切実に感じ,その企画を真剣に考え始めた【TOK】でした。


2/22 (金)  みぞれ
  今朝はみぞれ模様の白馬です。…でもこの天気,昼頃には回復し,お日様が顔を見せてくれるようです。(^I^) この曇り時々晴れの天気が25日ごろまで持ちそうです。皆さんも楽しくスキーしてください。(^I^)

  さて,昨日は「バッジテスト検定員」でした。午前は2級の実践種目講習テストの検定員,午後は1級の検定員でした。
  2級の実践種目の検定員は今シーズン初めてでした。カービングスキーが出てから,みなさんカービングターンをするのはうまくなりましたが,ズレに乗ってすべることが苦手になりました。そのためスピードコントロールのできないスキーヤーが増え,それに起因する事故も増して来ていて,2級検定の意義が見直されつつあります。つまり,スキッディングターンができない人が,いきなりカービングをすることによって起こる危険の回避…という意味で…。そういう視点で,どのようにカービングターンがしやすいスキー板を使用しても,まずその板で「ずらしができるかどうか?」ということが2級では求められます。残念ながら9割の人たちはそれができませんでした。角付け操作,正対気味での雪面抵抗の捕らえは得意でも,ズレができる能力が無いと合格点は差し上げられません。…むしろ,1級の種目にこそこの「スキッディング要素」を盛り込むべきかもしれない,と思いました。
  午後は1級の「規定種目テスト」でした。1級と2級の決定的な違いは「S字ターン」か?,「C字ターン」か?ということになりますが,S字ターンを行なうための「ニュートラルポジションへの抜け方」がうまくできない受験生が大勢おられました。角付け操作の弊害で,エッジだけに頼りすぎるとなかなかスムーズなクロスオーバーができません。エッジを使用してのカービングターンよりも,スキーのたわみ意識でのカービングターンを心掛ける方がスムーズにニュートラルポジションに入ることができます。大回りターンだけに限らず,中回りも小回りも同じです。このニュートラルへの抜けがうまくできないために,せっかくのカービング特性をターン始動期で活かせないことになってしまいます。結局ターン後半でコンタクト圧が急激に増え切れの無い減速ターンになってしまいます。「カービングターンは“角付け”よりも“たわみ”優先!」ということを感じた検定でした。

  2級は2級,1級は1級なりの「スキーの特性を活かした滑り」があるのですが,それを先ず理解し,それに合った体の使い方を学んで欲しい…そう思った【TOK】でした。
  やっぱり,1級受験は2級合格を条件とした方がイイ…とも感じました。「基礎スキー」はその原点にあくまで「安全性」を優先して考えるべきなのですから…。


2/21 (木)  快晴
  今朝もいい天気です! またまたモルゲンロートがきれいでした!。昨日は「ロングコースを楽しむ」…を課題に滑りました。今日は…???

  さて,昨日は「白馬村教育委員会」依頼の「村民スキー教室」のレッスン担当でした。私の担当クラスは「初級者クラス」でした。みなさんプルークボーゲンができる方で,シュテム,パラレルができるようになりたい…というご希望をお持ちの方たちでした。
  このクラスの人たちも,足元を安定させ,スキーに掛かる圧をどう調整するか?が分かればパラレルターンはすぐできるようになります。昨日のそのキーワードも例によって「オレンジ」でした。足裏にオレンジをイメージし,それがどんな風につぶれているかをイメージするだけで,信じられないほど荷重点(支点)が良くなります。支点がしっかりすればスキーの特性が活き,スキッディングはすぐです。そして少しスピードがつけばカービングも夢ではありません。午前中はパノラマから咲花,白樺,名木山…とコースを回りながら,このオレンジ感覚を磨きました。ポイントは「オレンジ」それだけでした。生徒さんから,「姿勢は?フォームは?どうでもいいの?」という質問がありましたが,「オレンジを意識した時の姿勢が最も美しい不フォームですよ!」と答えさせていただきました。(^I^)
  午後は,オレンジがつぶれたり戻ったり…という意識に加え,ねじられたオレンジが元に戻るイメージも加えました。これで自然なアンギュレーションが生まれ,外向傾の完成です。次第にクロスオーバーもうまく行くようになり,もう皆さんパラレル状態です。午後は黒菱まで上がり気持のイイ大回りを楽しみました。「ここにずっと居たい!」という生徒さんに声でしたが,北尾根から咲花,そして白樺に出て,名木山まで大回り周遊コースを巡ったのでした。名木山では緩斜面小回りに挑戦しました。数名の方はもうこの小回りもOKです!。
  「オレンジ」を味わい尽くした一日が楽しく過ぎていきました。(^I^)
  あるひとつの簡単なテーマを持ってロングコースを滑る…すると自然に滑走感覚が身に付き,いつの間にかスキーが上達している…もっとも大事なことだと思いました。「雪の自然,いろいろな斜面やシチュエーションがスキーをうまくしてくれる…」という言葉を残された「故・福岡孝行先生」(八方尾根スキースクール名誉校長)の言葉を思い出した【TOK】でした。

  技術・技術…と検定や試験で高得点の出る滑りを追及するも“スキー”…。されど,雪を味わい,自然に感謝し,生きていることの喜びを感じるのも“スキー”…。昨日は後者の喜びを感じた一日でした!(^I^)


2/20 (水)  快晴
  今朝はモルゲンロートがきれいでした!。夕焼けに比べると,色がピンク色でその時間も短いのですが,これがまた実に美しい! 自然の中で過ごせる幸せを感じるひとときです。

  さて,昨日は月に一度のお医者さん通いの日で,松本市まで行って来ました。ビール好きが嵩じて(?)通風になり,その専門医のお世話になっているのです。もうすっかり症状は出なくなりましたが,気を緩めると再発の危険もありますし,それよりも私自身の健康管理上の主治医としてお世話になっています。「顔が黒い…ということはスキーをしているということで運動量は結構です。(^I^) ちょっとお顔が締まって,体重も減った様ですネ。 あとはご商売のビールとの付き合いをほどほどに…ということですネ?!…」とズバリ見抜かれてしまいました。
  「スキー教師」は「お医者さん」と似ている…と思うことが良くあります。患者や生徒さんの立居振舞いをみて,どこが悪い良い,の判断を下せる能力が必要です。そのためには多くの症例を経験し,それに対する手当ての経験を積むことです。この経験の多さと,患者さんを治してあげよう,楽にしてあげよう,という強い思いがあれば,医者や教師として合格…と言えます。
  また病気治療においては,患者さんが「お医者さんに治して貰おう…」という意識では,なかなか治りが遅いと思います。自ら「良くなろう!」という気持ちが強いほど治りが早い,と言います。“スキー”でも同じで,自らすすんで「うまくなりたい!」という気持でレッスンを受けるのと,「あの先生にうまくしてもらおう…」と思って受けるのとでは,歴然と差が出ます。つまりモチベーションの持ち様が,治りを早くもしますし,スキー上達にも関係する…ということです。
  お医者さんに掛かりながら,スキー教師として「お医者さん」に学ぶべきところが多いなぁー…そんなことを感じた一日でした。(^I^)


2/19 (火)  吹雪
  今朝も吹雪です…。寒いです…。今,冬です…。寒くて雪が降って当たり前です…。ハッハハハハ……(^I^)

  昨日は私のホームページをよくご覧頂いている“Ishi”さんと“Miz”さんのプライベートレッスンでした。私がホームページでよく述べている【Letスキー】について学びたい…ということでのレッスンでした。お二人とも準指導員資格をお持ちの方で技術のポテンシャルも相当高い方です。
  【Letスキー】と言うのは結果として「身体の特徴・用具の特性・斜面のシチュエーション」の三要素を活かす…ということになりますが,その説明に“感じる”という言葉は欠かせませんので,先ず「支点探し」で“感じる”事の意味をご一緒に考えてみました。感じる時の筋肉と圧を加えようとする時の筋肉は全く違うこと,感じる筋肉を使えばスキーヤーの動作は下半身から起こること,を学びました。“感じる”ということは身体の特徴を活かす…ということのひとつでもあります。
  次に用具の特性を活かす滑り,という意味での「スキッディング」と「カービング」の特質について考えてみました。スキーはどうしてトップがテールより長いのか?サイドカーブはなぜあるのか?ネジレ剛性が曲げ剛性より強いのはなぜか?どうしてこれまでカービングスキーが作れなかったのか?Etc.などの話の中から,その特性を活かすには“落下運動”が欠かせないことを学びました。落下運動…つまり「位置エネルギー」を「スキーが方向を変えて行く運動」に変えるのが“スキー”というスポーツの特徴であることを説明させて頂きました。
  また,ターンの構成は「舵取り」と「方向変換」の二つに大別できるが,そのどちらの局面も“重心”を中心とした円運動の一部であり,雪面とコンタクトする部分「着力点」との間に想定される「エネルギーライン」が重要であることをご一緒に考えました。
  具体的には着力点に「オレンジ」を意識し,そこと重心を結ぶ線上にどのようは力が働いているか?を意識することにしました。実際の回転ではこのオレンジが圧を受け,ジュースが滲み出ますが,それが雪に染み込んで行くのか?それとも体の重心方向に掛かってくるのか?という違いを感じ分ける練習を繰り返しました。
  午後は「小回り」をテーマに,急激な圧変化をできるだけしないでターンするにはどうしたらよいか?を考えてみました。お二人とも「足裏で感じる」ということが初めての経験だったようで,初めはまごついておられましたが,次第にこの意味を理解され始めました。「オレンジ」意識が足裏感覚を良くし,微妙なターンコントロールに役立つことを次第に感じられたようでした。
  一朝一夕に感度が良くなるわけではありませんので,今後この感覚をじっくり磨いて欲しいと思います。
  
  “足裏感覚”…大事だなァーと再確認の【TOK】でした! (^I^)


2/18 (月)  吹雪
  この週末…結構天気に恵まれ,一層楽しくスキーができました。皆さんはどのようにお過ごしでしたでしょうか? 二月も後半に入りました。特に冬の月日の経つのは早く感じます。心残りの無いよう,しっかり雪の感触を楽しみたいものです。(^I^)

  さて,昨日は「準指・正指受験スペシャル」の二日目で,応用技術と発展技術をメインに,いろいろなシチュエーションを想定してレッスンを行ないました。
  演技のキーワードは「オレンジ」と「エネルギーライン」でした。また,カービングターンの時には,足裏に“カッターナイフ”を意識し,その「ナイフがスキーのたわみに合わせてしなるイメージ」を持って滑ることも経験してみました。「オレンジ」を意識した時にはスキーのたわみがしっかりでき,圧変化がしっかり見られる演技になりますが,「カッターナイフ」を意識した時は軽快な感じの切れが見られるようになります。その時々の状況に合わせこれを使い分けることも滑りに幅を持たせる意味で重要だと思いました。
  小回り系では落差をしっかり取り,斜め前に移動することで,「着力点に意識したオレンジからジュースが飛んで来てヒザやお腹の辺りがジュースで黄色く染まるイメージ」を持つようにしました。“ジュースが体にか掛かって来るイメージ”は雪の圧を受けるのに適した感覚だと思います。
  急斜面では始動期でいかに早く雪面を捕らえられるか?ということが大事になります。そのためにはクロスオーバーの時,左右どちらのスキーに対して行なうのか?ということと,クロスオーバーでスピードを失わないことが大切です。セントラルコースの急斜面でこれを体験してもらいました。一度目のトライではどうしても早く山回りに移行したい気持ちが働き,圧変化が急激に起きてしまいましたが,二度目は全員がうまくできるようになりました。この時のイメージを忘れず,本番では悔いの無い演技をして欲しいと思います。

  二日間のレッスンで,いろいろなことをお話しましたが,演技の元となることは「生徒さんが見て解かる様に滑る」ということです。うまく滑るよりも解かりやすく滑る…それが準指導員,正指導員に求められる技術です。
  自分が考える「指導者としての滑り」を,100%全てを出し来るのではなく,90%くらいの力を出す積もりで演技し,それを検定員がどのように評価してくれるか?という姿勢で検定に臨むことが大事です。100%以上出そうとしたり,いい点数をだしてもらおう,という滑りでは無く…。
  生徒さんにとって役に立つ滑り,つまり指導者としての滑りを心掛ければ,全員合格間違い無し!です。
  みなさん全員から吉報をいただけると信じている【TOK】です。(^I^)


2/17 (日)  うす曇り
  昨日は本当に素晴らしい快晴でした!。みなさんもキット楽しくスキーをエンジョイされたことと思います。(^I^)
  八方も多くのスキーヤーやボーダーで混雑していました。それにつけても,ボーダーのマナーの悪さが目につきます。雪崩危険区域には入るは,猛スピードで滑走するは…。スキーレッスンでは,生徒さんの安全を考えて,ゲレンデの立ち位置を探すのが大変です。みなさんももらい事故にあいませんように…。

  さて,昨日は「準指・正指受験スペシャル」の担当でした。新しくスキースクールの企画として登場したこのスペシャルですが,この企画については,今シーズン初め技術部の意向を受けて特別研修を重ねた教師が担当することになり,今回も私が担当することになりました。
  今回は準指受験者が3名,正指受験者が2名の総勢5名のメンバーです。初日の昨日は「基礎技術」と「応用技術」を中心にレッスンを行ないました。
  今回のこのメンバーの中に,前回に引き続き2回目の受講となった“Iga”さんも居られますが,彼女の上達振りには私もビックリでした!。特に「基礎技術」の演技はまるで別人の様でした。多分この2週間の間,相当悩み,努力されたのだと思いますが,私も彼女の演技を見て涙が出るほど嬉しく思いました。私のレッスンが役に立った立たなかった,ということではなく,誰のアドバイスが効いたにしても,彼女のスキーが変貌し,自信を持って演技できるようになったことが嬉しいのです。(^I^) 
  さて,今回も,どのようなシチュエーションを与えられてもその時々の状況に応じた滑りができるように,「足裏で感じる」ということをテーマに,“オレンジ”をイメージするを通してのレッスンとなりました。基礎技術だけでなく,応用技術でもこの“オレンジ”がどのような状態になるか?をイメージアップすることがすべりの幅を広げてくれます。特に「圧の方向」をイメージするにはこの“オレンジ”が最高の役割を演じてくれました。斜面下方に滑っていく時にオレンジがつぶれジュースが出ますが,このジュース…雪の方向に出て行くのか?それとも自分の身体に掛かって来るのか?…この違いがイメージできるだけで【Doスキー】と【Letスキー】の演じ別けができるのです。
  今日,二日目は,「発展技術」の中でも“オレンジ”を有効活用してみよう…そう思っている【TOK】です。
  では,行って来まァーす!


2/16 (土)  快晴
  今日は快晴です!(^I^) 雲ひとつ無い快晴は久しぶりな気がします。(^I^) しかも今日は週末の土曜…みなさん!スキーが楽しめるこの幸せを,体で感じながらじっくり過ごして欲しい…と本当にそう思います。大自然に,そして生きていることの幸せに,ありがとう!(^I^)

  さて昨日は,私たちスキースクールの教師の研修会でした。講師はオーストリーからお迎えした“パトリック・バルター”さんでした。彼は1999シーズン,オーストリー国家検定教師の資格をトップの成績で取得した名手で,マルティン・グガニックが紹介してくれた人です。この週末にかけて八方○根スキースクールに客員教師として招かれ,昨日はその初日で,スキースクール教師の特別研修会の講師を務めてくれました。私に下手な英語だけれど通訳しろ…という指名を受け彼と一緒に研修する機会を得たのでした。
  テーマは「カービングスキー技術とクラシック技術の見直し」ということになりました。私達も感じていたように,オーストリーでもカービングが浸透して始めてから特異な怪我の発生が多くなったそうです。もちろんカービングスキーの出現が,多くの人にいろいろな意味でスキーの楽しみ方の選択を可能にしたことは,その功績として認めるところです。しかし,だからといって従来のスキー技術がもう過去のものになったか?というと,「そうではない!」ということです。以前は「ズレやすいスキーをズレないように滑る技術」が求められましたが,今はその逆に「ズレないスキーをずらして滑る技術」が大事になった…ということです。
  そこで先ず確認したのがどのようなシチュエーションにも対応できる「ベーシックポジション」の確認,ということでした。これまでカービングスキーが登場してから「傾け操作」「正対」が,技術上の二つの大きな柱として取り上げられてきましたが,これとはある意味で逆の考え方「適度な外向傾姿勢」の重要性を彼は述べていました。そしてズレの中からカービングにつながる要素を見出していく…という,私の理論とも相通じる考え方を強調されていました。
  キーワードとして出てきた言葉は「雪からの圧を感じる」,「UP&DOWNを圧を感じながら行なう」,「身体のアンギュレーションを利用する」,「角付け操作に精通する」ということでした。
  朝9:30から夕方4:00まで,じっくりハードな研修を経験した10名のスキー教師でした! ホント,お疲れさまでした。(^I^)


2/15 (金)  曇り
  今朝も一部ゲレンデに太陽の日が射している白馬です。このところ数日,本当にいい雪質で「快感スキー」が楽しめています。(^I^)

  さて,昨日は“Fur”さん4人グループのプライベートレッスンでした。3人の方は指導員資格をお持ちで技術選出場を目指されている方,お1人が1級挑戦をされている方でした。より合理的なスキーを会得され,各々の目標がクリアされるためのヒントを学びたい…ということでのレッスンでした。
  私は,技術選出場を目指される方にとっての「スキーの合理性」というのは,「身体の特徴・用具の特性・雪の斜面」の三つを調和の取れた形で最大に生かすことだと思っています。用具の特徴だけが勝ったり,身体のパワーだけが突出したりする滑りはサーカス的であって「基礎スキー」の技術としてはあんまり評価できないものだと思っています。
  その観点から,昨日は次の三つのことにポイントを絞ってレッスンを行ないました。
  @「雪の圧を感じる」ということはどういうことで,どういった特質があるか?
  A雪の抵抗を受けるスキーのポイント「着力点」と,それを受け止める体の部位「受け皿」の間に想定する「エネルギーライン」とはどういうことか?
  B「ニュートラルポジションへの抜け」はどういう意識で行なったら良いか?
  @は身体の特徴を引き出すことになりますし,AとBはスキーの性能をいかすことになります。
  “Fur”さんは@についてお考えになっていたようですが,他の方々は,「フォーム」を第一に考えてスキーをされていたようです。元々スキーは「雪とスキー板がどのように接しているか?」ということから始まるスポーツです。両者のコンタクトが,ある状態にあるからその結果としてある形が生まれます。「形」が先に来ると運動を決めてしまうことになり,両者のコンタクトはおろそかになってしまいます。“感じる”ということはコンタクトを優先し,その結果フォームが現れる…という考えの基本になることなのです。
  また,スポーツにおいては,「動いている物体の重心をできるだけ急激に動かさない」ということが合理性から言えば大事なことになります。“スキー”でも同じ事が言えます。つまり重心の移動をメインに考えることが「スキーの合理性」を考える時のキーワードになるということです。自分の身体を,上下・前後・左右に動かしてしまうことは,この重心の位置を変えてしまうことになりかねません。そこで,身体をできるだけ動かさずにターンに必要な圧を求めることが大事になります。そのためには落下運動を最大に利用することです。位置エネルギーをターンエネルギーに変える…という発想が必要になってくるわけです。
  これらのことを考えながらレッスンを進め,AとBの意味を考えてみました。みなさんレベルの高い方々ばかりでしたので,その中身は理解していただけたと思います。レッスンの中で全てのことを修得するのは大変ですが,これを肥料に研鑚を積んで欲しいと思います。

  久々に,「スキーの合理性」について考えさせてもらった一日でした。みなさんお疲れ様でした!(^I^)


2/14 (木)  晴れ
  今朝は晴天に恵まれ本当に気持ちのイイ朝です!。 皆さんの地域はいかがですか?
  さて,スピードスケートの「清水選手」…頑張りましたねぇー…。ホント,頭が下がります。腰痛を押しての銀メダル獲得です。人間,精神的に強ければ不可能を可能にするんですねぇー。何事もそのことに打ち込む精神力が大切だなぁー…ということを学ばせてもらいました。(^I^)

  昨日は「バッジテストスペシャル」の二日目でした。
  実際の検定を模擬してレッスンを行ないました。お一人づつ滑りに対して点数をつける作業は心苦しいのですが,どうしてその様な評価なのかを解かってもらうことも,これからのスキーに役立つことだと思い,正直に評価させて頂きました。「技術の到達度」が評価のポイントになるのですが,その到達度とは何を言っているのか…検定員の目から,各滑りについて説明させて頂きました。何が評価されどこがマイナス要因となったのかが解かれば,これからの練習の励みにもなると思います。
  “Tan”さんは女性の方ですが,右ターンでの雪面抵抗を求める方向が苦手でした。右利きの人に多いのですが,どうしても気持ちがターンして行く先に行ってしまい,円弧の外側に出て行けないのです。規定種目の大回り,「スキッド+カーブ」では結構いい滑りをされています。このときはスライドさせてもいい…という気持ちがカービングの時よりも強く働き,結果としてターン外側に圧を求めるように移動できています。カービングを強く意識するあまり,内側内側…と思い込みすぎると内倒し,外スキーでターンに必要な圧が充分得られません。先ずターン外側の圧を外スキーで充分受け止める練習をして欲しいと思います。
  “Tak”さんは男性でまだお若い大学生の方です。スキッディング要領をじっくり学ぶことがこれまで少なく,スキーの持つ性能を引き出すことができないでいました。雪とスキーのコンタクトはどんな風になっているのだろうか?ということに気を配りながら,じっくり圧を感じ取る練習をして欲しいと思います。それができて初めて1級合格レベルの「カービング要素」の滑りができるようになります。先ず地道な基本を少しづつクリアし,無駄の無い楽しいスキーを経験する中で技術を積み重ねて行って欲しいと思います。合格することだけを目標にして焦らないことです。
  “Oga”さんも男性の方で,まだまだお若い方…とお見受けしました。(^I^) 滑りが全体的に「圧変化の強い」滑りでした。「荷重−抜重」の多いスキーイングが得意で,そのためターン前半の雪面の捕らえがおろそかになりがちでした。そのためターン後半にエネルギーが集中し,切れのあるカービングができません。雪から圧をじっくりもらい,そしてゆっくり緩めながらニュートラルに入っていく練習をするべきです。そのためにはいつもエネルギーラインを意識し,雪の抵抗をスキーのどこで感じ,身体のどの部分で受け止めているのかを意識することです。
  “Sir”さんは結構滑りのポテンシャルが高い人で,もうすでに他のところで1級を取得されている方です。それだけにいい滑りをされていましたが,「傾け操作」に頼り過ぎる滑りをされていました。これがダメなわけではありませんが,クロスオーバーのことや,圧変化をゆっくり行うこと,早い時期での始動開始…ということを考えるとリスクの多い滑りと言わざるを得ません。ニュートラルへの抜けを合理的に行なうには,どちらのスキーに対してクロスオーバーするのか?ということを考えることが大事になります。結果的に雪面圧を軽くすること無く体の軸が斜面に垂直になり,クロスオーバーをじっくりゆっくり行なえるようになります。これができれば次のスキー始動に余裕が生まれスキーコントロールが自在になります。二日間のレッスンでだいぶこのことができるようになられました。合格点は出ると思いますが,さらにテクニカル,クラウンにつながる合理的なスキーイングをして欲しいと思います。(^I^)

  「検定」を目標としてのレッスン…ともすれば「合格する為の技術修得」を求めがちですが,スキーの基本,合理性を考えるいい機会でもあります。また,一歩づつ一歩づつ練習し,確実に技術を積み重ねていくことの大事さも感じました。
  この二日間でそんなことも学んでいただけましたら嬉しい【TOK】です。(^I^)


2/13 (水)  曇り
  昨日は本当にイイ雪質でした!。そろそろ2月も半ば…。雪質も粉雪から湿雪に変わる時期になりました。粉雪のいい感触を「ありがたいなぁー…」という気持ちで楽しみました。(^I^) 

  さて,昨日は久々の「バッジテストスペシャル」1級の担当でした。全く見ず知らずの方…新しいスキー仲間との出会いがあり,私の好きなレッスンでもあります。昨日,今日の二日間のレッスンで私の担当は4名でした。
  1級受験…ということで,先ず「スキッドターン」と「カービングターン」の違いについてお話をしました。70ポイントの合格ラインの滑りは,「身体の特徴・用具の特性・斜面状況」の三要素を生かすことが大事…という話から,午前中は主にスキッディング,午後はカービングについてのレッスンとなりました。
  スキッディングは基本的には「スキーの前後差」を利用することなので,「支点」が大事になります。この支点探しから,“感じる「場所・方向・強さ」”を意識しての滑り…について,その特質を解説し,足裏感覚の重要性を理解して頂きました。
  午後はカービングターンの特徴を理解して頂きました。サイドカーブだけでなく,その基本には「スキーのたわみ」があることをお話ししました。そして,カービングスキーの特徴を生かすにはクロスオーバーが大事になることも解説しました。このニュートラルへの抜け方如何が次の始動期に大きな役割も持つこと,そのためには傾け操作だけではクロスオーバーが滑らかに行われないことを理解して頂きました。
  残酷なようですが,今の検定システムでは「どの程度のレベルにあるか?」ということの判定になるので,スキーの特徴,身体の持つ特質をどう合理的に生かした滑りができるか?が問われることになります。フォームがどうのこうのとか,サーカス的な運動能力を見て判定してもらうものとは違います。滑りの中に“合理性”が無いと,技能レベル,技術の到達度…という観点からは評価されません。
  「級別テストの受験」は,こういったスキーの合理性を考えるイイ機会になる…と思った【TOK】でした。(^I^)


2/12 (火)  曇り
  昨夜の大雪も止んで今朝は曇り空です。この三連休…天候は雪で晴天が無く少し残念でした。でも久々にリフト待ちの行列ができました。昔みたいに30分待ち…等ということはありませんが,数分待ちの状態でした。活気に溢れた八方尾根スキー場…いいですねぇー。(^I^)

  さて,昨日は毎年一回の割合でレッスンをさせて頂いている“Mat”さんのプライベートレッスンでした。昨年は「オレンジターン」,「任せなさいターン」,♪♪♪受けるゥー…引くゥー♪♪♪の練習,そして「マジックハンドターン」を練習しました。これが生きているのでしょうか,“Mat”さんは無理のない素直なスキーイングをされていました。ですがご本人は,右ターンと左ターンに少し違和感があるということでした。また,片足スキーや内足ターンについても学習してみたい…というご希望もおありでした。
  私の考えでは,片足スキーや内足ターンは外スキーの運動に同調して起こるもので,これだけを取り上げてパーツ練習として行なうには脚に相当の負担がかかり,あんまり好ましくない,と思っています。片足感覚や内足感覚は,外足意識をどのように持った時に生まれるのか?…ということを通じて学んで欲しいと思いました。そこで先ず「支点」探しで「雪の圧を受ける」という基本的なことから始めさせていただきました。左右非対称の運動が起こる原因は,もともと人間の身体が非対称にできているのに,それを無視して同じ感覚や同じ要領で運動を行おうということに起因していると思います。足裏で雪を感じそれに素直に身を任せた時,左右非対称にできている身体が自然にそれを受け入れて各自の身体的特徴に合った滑りを可能にしてくれると思います。そういう意味でも「雪を足裏で感じる」ということは大きな意味を持っているのです。スキーに最も安定して乗れる支点の位置も,左右で微妙に違いがあります。この練習で“Mat”さんの身体の動きは一層素直なものになり,身体の運動も上半身からではなく下半身から起こるようになりました。
  次は,スキッディングによって足裏に感じる圧を一本のラインでイメージすることを練習しました。足裏の支点から重心に向かうラインです。このラインを私は「エネルギーライン」と呼んでいます。滑走中は,支点から常にこのライン上を重心方向に向かってエネルギーがやって来る感覚を大事にします。これを意識することでその時々の斜面状況や滑走スピードに合ったフォームが自然に生まれてきます。角付けの切り換え部分ではこのラインを左右の支点に交互に受け渡す意識を持ちます。この練習で“Mat”さんのフォームは雪とスピードにマッチした一体感のある滑りになりました。(^I^)
  午後は,この足裏の支点をスキーがたわんだ状態のカービングの着力点に置き換え,同じ感覚を磨いてもらいました。足裏の支点を着力点に変えるだけでその滑りは全く違ったものになりました。支点意識の時はスキッディングですが,着力点意識になると素晴らしいカービングになりました。(^I^) 雪の圧をどの方向からどのように受け止めるか?という意識がこれほど如実に滑りの違いを生むことに,私自身ビックリでした。“感じる「場所・方向・強さ」”の重要さを再確認しました。
  その後,いろいろな回転半径のターンで,この「エネルギーライン」を試してみました。着力点をいろいろ変えたり,それを受け止める身体の部位(受け皿の位置)を変えたりしながら,いろいろな組み合わせでのターンを練習しました。受け皿の向きが滑走感覚やスキーの運動と大きな関係にあることも学びました。“Mat”さんの滑りはさらに磨きがかかり,「無理・無駄・むら」の無い滑らかな滑りになりました。
  昨日は一日「エネルギーライン」をキーワードにレッスンをさせていただきました。そしてこのラインの重要性を再確認した【TOK】でした。(^I^) 
  “Mat”さんありがとうございました!(^I^)


2/11 (月)  曇り
  今朝は上空に少し青空が見えています。でも天気予報では西高東低の冬型で,雪…とのことです。これから雪が降ってくるのでしょうか? この三連休,あんまりいい天気でなかったので,今日くらいは晴れて欲しいのですが…。

  さて昨日は一昨日レッスンさせていただいた“Ume”さんと,彼の別のスキー仲間“Wata”さんと“Mana”さん,計三人のプライベートレッスンでした。テクニカル合格を目指している“Ume”さんと“Wata”さん,それにクラウン合格を目指している“Mana”さんです。,
  テククラの合格のキーワードは,「身体の特徴・用具の特性・斜面状況」の三つの要素を生かすこと,そして一体感のある美しい滑りをすることだと思います。身体の能力やスキーの特性だけに頼った滑り,また斜面状況を考えない不自然な滑りは評価されません。このような滑りを一言で表せば「エネルギーラインがしっかり見える滑り」…ということができます。昨日のレッスンでもこの言葉が随所に出てきました。
  先ず午前中は「カービング特性」について考えてみました。角付けはもちろん大事な要素ですが,これだけに頼ってしまうと体軸が寝た滑りになってしまい,リスクの高いスキーイングになりがちです。やはり,「たわみ」がその原点にないと,いろいろな斜面状況に適応した滑りは望めません。この「たわみ状況」があれば,次に大事になるのはスキーのどの部分で雪の抵抗を受け続けていくか?ということ…つまり「着力点」をどこに意識するか?ということです。そしてその着力点のエネルギーを身体のどの部分で受け止めるか?が意識できれば,その二点の結ぶ「エネルギーライン」が決まります。ゲレンデで滑っている多くのスキーヤーを見て,うまいなぁー…と思う人には必ずこのエネルギーラインがあります。
  次に「ニュートラルへの抜け方」について考えてみました。これまで何回か紹介しているように,なんとなくクロスオーバー…ではなく,「私はこの場所をクロスオーバーさせる!」という意識があるか無いかで次のターン始動が大きく左右されます。早い時期でのターン始動を行なうには,それまでターンをリードしてきたスキーに対してクロスオーバーを行なう必要があります。徐々に圧を減じエネルギーのバトンタッチをする…という意識でもある程度ターン始動は容易になりますが,こちらの方がより積極的だと言えます。この時,クロスオーバーさせる方のスキーを「斜めの直滑降」的に処理できれば尚一層次の始動期での雪面の捕らえが有効に働きます。
  午後は以上の二つのことを念頭に,いろいろな回転半径のターンでこの意識を高める練習をしました。身体が少し遅れ気味だった“Wata”さんは良い位置に乗ることができるようになり,スキートップ部分での雪面の捕らえができて,流れるようなスキーイングになりました。(^I^) また,角付け優先の滑りをされていた“Mana”さんは縦方向にスキーをたわますことができるようになり,リスクの少ない滑りになりました。エネルギーラインが長く小回りが少し不自然だった“Ume”さんは,身体の受容点意識が効いて弾みのある素晴らしい小回りができるようになりました。
  身体が運動を起すには二つの方法があります。「自分で意識してここを動かそう」という能動的な意識が働いて起こる運動と,「どこで何をどう感じるか?という感覚を求めること」で自然に起きてしまう受動的な運動です。私は後者の運動に興味を持っています。フォームは作ってしまうものではなく,自然に現れるものだ…という言葉はこのことが原点になっています。実は,昨日のレッスンでこのことを強く感じた【TOK】でした。
  
  みなさん,お疲れ様でした!(^I^)  またご一緒に滑りましょう!


2/10 (日)  雪
  今朝は雪が降っている白馬です。天気予報では曇りから雪で…今日は雪模様覚悟ですね。
  ソルトレーク…愛子残念ながら6位でした。…でも入賞です!よくやりました。周囲の期待が大きかっただけに相当のプレッシャーがかかったと思いますが,VTRでみるとエアーは凄い演技をしています。今夜は彼女が残していってくれたワインで乾杯です。(^I^)

  さて,昨日は今年3回目の“Ume”さんと,彼のスキー仲間“Oot”さんのプライベートレッスンでした。これまでの滑りを見直し,テクニカル挑戦への足がかりとしたい…ということでのレッスンでした。
  “Ume”さんは小回りで少し腰が回りこむクセがあり,“Oot”さんは角付けに頼った【Do】的スキー操作でした。そこで“Ume”さんには前回と同じ内容で申し訳なかったのですが,「支点」探しから始めさせていただきました。この練習で“感じる「場所・方向・強さ」”の三要素の意味が理解でき,“感じる”ことの意味が理解できるようになります。「雪からの圧と自分が加える圧の違い」が区別できるようになり,位置エネルギーを有効に使うことの意味が解かるようになります。この後は「左右スキーの圧のやり取り」=エネルギーのバトンタッチ…を「オレンジターン」をイメージし,スキッディングターンをメインに練習しました。この練習では,外スキーでの舵取りをどう次のターンにつなげていくか?ということを左右のスキーに蓄積される圧の移動のさせ方をどうするか?で理解しようというものです。この他にもニュートラルへの抜けの方法はいろいろありますが,今回はこの方法を取りました。“Ume”さんはすでにこの練習をしてきていますのでスンナリできましたが,板がNewだったので,板のテスト…という意味でいい練習になったようです。“Oot”さんは初めての【Let】体験なので,初めはこわごわ…という感じでしたが次第に感じることに慣れ,午前の後半はフォームが自然なものに変わってきました。(^I^)
  午後は先ずカービングの成り立ちを説明し,スキッディングと何がどう違うのかを理解して頂きました。「スキーのたわみ」を使う意識があるかどうかが大事で,そのたわみができていれば,あとはそのたわんだスキーのどこで雪の力を感じる意識を持つか?(スキーの着力点をどこにするか)…そしてその感じた雪の圧を身体のどこで受け止める意識を持つか?(身体の受容点)ということになります。小回りでは特に「身体のどこで雪からの圧を受け止めるか?」ということが重要になります。“Ume”さんは小回りでこの受け止め方に二つの難がありました。ひとつは受け止める重心付近の構え方です。着力点と受容点を結ぶ「エネルギーライン」に対して上体が起き過ぎているため,効率的なエネルギーの吸収ができませんでした。それと,この「エネルギーライン」の長さが長すぎるため,回転円弧が大きくなってしまう…という問題も抱えておられました。この修正のため,エネルギーラインをできるだけ短くする練習をしました。彼とすればかなり低く小さい姿勢で雪の圧を受け止めているつもりなのですが,これまでのクセでなかなか小さくなれませんでしたが,ほんの少しでもこの意識があるとまるで別人のような小回りになりました。(^I^) うまくいったときの意識をしっかり持って繰り返し練習することが大事です。“Oot”さんはもともと【Do】以外には変なクセがなかったので,着力点にオレンジを置き,雪の圧でそのオレンジがつぶれてジュースが重心にかかってくる…というイメージを持つことで小回りも大回りも素晴らしいターンになりました。これほど滑りがガラッと変わると私もビックリです。ご本人は「これからも感じるスキーができるんでしょうか?明日起きたらできなくなっていた…なんていうことにならないでしょうか?」とおっしゃっていましたが,足裏でオレンジを感じることさえ忘れなければ,いつでも大丈夫です。
  昨日も“感じて滑る”ことの重要さを再確認しました。(^I^)
  お二人ともお疲れ様でした! 


2/09 (土)  吹雪
  今日から連休なのですが,天候はあんまり良くありません。北風が吹いて雪が舞っています。天気予報では午前中は雪,午後からその雪が止んで曇り空…とのことですが…。

  さて,昨日はこの正月にレッスンさせていただいた“Do”さんと彼の友人“Su”さんの二回目のプライベートレッスンでした。今回は“Su”さんの1級合格を目指しての集中レッスン…ということで練習をしました。
  前回は“感じる「場所・方向・強さ」”の三要素の練習をメインに,左右の圧のやり取り,バトンタッチ意識でのクロスオーバー,パワートライアングル先端での雪面の捕らえ意識…の練習をし,だいぶ「雪から圧をもらう意識」がみにつかれました。そこで今回は「ニュートラルポジションへの抜け方」をメインテーマとして取り上げました。
  圧の左右へのやり取りも,結果的にはニュートラルポジションにどう抜けるか?ということを考えることになるのですが,今回は特に「クロスオーバー」のさせ方を通じて別の感覚を養うことにしました。なんとなくクロスオーバー…ではなく,明確に自分の意識としてどことどこをクロスさせるのか?ということを考えてみることが大事です。結論としては,「それまでターンを誘導し舵を取ってきた方のスキーと重心のクロス」を意識することです。午前中は,この練習をパノラマゲレンデで緩斜面,中斜面,急斜面を使い徹底的にマスターしました。“Do”さんも“Su”さんも次第にこの意識が浸透し,その要領も解かって少しづつクロスオーバーへの抜けが良くなり始めました。お二人とも素直に角付けを徐々に少しづつ緩めることができるようになり,次のターンの始動が楽になりました。パノラマゲレンデ下部の通称「タテッコ」に場所を移し,広い急斜面でこの意識の効果を試してみました。これまで急斜面でスピードコントロールがイマイチできないでいた“Su”さんは,次のターン始動での雪面の捕らえができるようになり,完璧にスピードコントロールができるようになりました。(^I^) “Do”さんはモチロン自在に円弧の調整もスピードコントロールもできるように…。(^I^)
  午後はいろいろなターンで,この意識の練習を行ないました。身体…つまり重心の移動がスムーズに行なわれ,スキーがその重心を中心に左右に交錯していく感覚が次第に身についてきました。前回,小回りが苦手…とおっしゃっていた“Su”さんもしっかり身体がフォールライン方向を向くようになり,切れのあるしなやかな滑りになって来ました。ただ気を抜くと雪面移動がおろそかになります。また自ら方向を決めていこうとスキーに働きかけをしてしまうとリズムが崩れてしまいます。そこで「小回りするターン」意識ではなく「小回りされてしまうターン」…あるいは「大回りするターン」意識ではなく「大回りされてしまうターン」…という意識で滑ることにしました。これが効きました!。「…されてしまう」という意識は身体のリラックスを生み,積極的に雪の抵抗を求めていく滑りにつながりました。その後はお二人とも雪質の違いをものともしない良い滑りになられました。

  昨日は「…されてしまうターン」という言葉を頂きました!。“Do”さん“Su”さん,ありがとうございました!


2/08 (金)  晴れ
  今朝は太陽の日が射して,快晴を予感させる天候です。イイ条件でのスキーイングが楽しめそうです。(^I^)  ソルトレークではいよいよオリンピックが開幕です。4年前の今ごろは,私もジャンプ会場で準備に,リハーサルに大忙しでしたが…。今回はゆっくりTV観戦できそうです。(^I^)
  ところで,この冬最大の2月の3連休が明日から始まります。皆さんはどちらでスキーを計画していますか?大いに楽しんでください!

  さて,昨日はある方のプライベートレッスンが入っていたハズなのですが…。何かの手違いで予約ミスだったようで,一日空きました。
  この機会に自分のスキーをさせてもらいました。常日頃はレッスンで生徒さんの滑りをどうやったら変えて差し上げられるか?ということが頭にあり,自分自身でじっくりスキーを考えたり,楽しんだりすることがおろそかになっていますので,いい機会でした。(^I^)
  「スキーの楽しさって何なんだろう?」ということを思いながらのスキーでした。もちろんハイスピードでカービング要素を使ってのスキーも楽しかったのですが,身体に無理をさせず,落下運動を素直に楽しむのもいいものでした。精神的な余裕が生まれ,雪の感触や空気が頬を通り過ぎる感触も素敵でした。フト気が付くと,その時は身体が立っていてスタンスも結構狭く楽な姿勢をしていました。ギンギン滑るときはスタンスが広めで姿勢も低く,腰・ひざ・足首の3関節が曲がっています。これでは筋肉に負担がかかり疲れるのは当たり前です。先月グッキーが言っていた言葉を思い出しました。「日本のスキーヤーはスタンスが不自然なくらい広いネ。自然じゃナイヨ…。ナチュラルスタンスがイイネ…」と言っていたのを思い出しました。
  カービングとスキッディングについても考えてみました。そして「たわみ」の重要性を再確認しました。元々そうであったように,「スキーがたわんで角付けを生かすから切れのあるターン…カービングになるんだ!」という言葉の意味を噛み締めて滑ってみました。すると何もトーションの強い板を使うだけが能ではない…ということが実感できました。

  さて,昨日のフリースキーイング…私にとって次のステップアプの良い材料になりますかどうか?
  楽しみ楽しみ…(^I^)
  今日は間違いなくレッスン日。では,行ってまいりまァァ〜〜す!(^I^)



2/07 (木)  曇り
  昨日,一昨日と二日連続のスキー休日で体の調子は最高!。で,天気が良ければもっと最高なのですが…こればかりはどうしようもありません。(^I^) でも天気予報では今朝は曇りで,昼雪になり,夕方から晴れる…そんな予報です。

  さて,昨日は約2ヶ月ぶりの水泳でした。“KEI”さんから次のようなメッセージを掲示板に頂きましたが…

泳ぎに行っちゃったんですか!? :KEI   2002/02/06(水)23:49
TOKさん、ご無沙汰しています。(_ _)
今シーズンは・・良いのか悪いのか?・・すごくお忙しそうで、チョットばかり心配なKEIです。
今日配信のメルマガを読んで、本当に・・ぞっと・・しました。でもですね・・そんな重大な危険性を発信しておきながら・・TOKさんは・・右モモに張りを感じながらも、トレーニング(水泳)に行かれたんですか!?
Dr.Kさんのオフトレのコーナーにもあるように・・「人の身体は使わないと衰えるが、使い過ぎると障害を起こす可能性がる。効果的に体力アップを図ろうとすると『休養』は必要不可欠だ。


  そんなにガンガン泳いだわけではありません。1キロちょうど,クロールでゆっくり体を揉みほぐすように,40分かけての泳ぎです。いつもスキーで決まった筋肉を決まったように使っているため,水泳をするとその筋肉がほぐれていく感じがし,泳ぎ終わった後は「すこぶる爽快!」なのです。

  さて,昨日発信させていただいた「【TOK】のスキーコラム」について多くの方からご意見を頂戴しました。ありがとうございます。同じ様な危険を感じたとか,身近の人が不幸にも事故にあってしまったとか,いうお便りが多かったのですが,「そういう危険を知らなかった…」という人も居られました。特にレースカーブのスキーを使用している人で,ギンギン滑るときが危険なようです。みなさんも,くれぐれもご注意ください。

  今日からレッスン復帰です。二日間スキーに触っていないので,すこしトキメイテいます。(^I^)



2/06 (水)  曇り
  今朝はガスが平地一面を覆っていて,スキー場が全然見えません。これから晴れになるそうですが…。

  さて,昨日今日と二日連続でスキースクール, オ・ヤ・ス・ミ を頂きました。昨年暮れから今月初めまで,ほとんど休み無しのレッスンが続きましたので,少し筋肉を休ませる意味もあり,人事部長にお願いしての休日です。(^I^)
  この休日を利用して,スキー教師仲間の“M”さんのお見舞いに行ってきました。実は“M”さん,この1月下旬,レッスン中に大怪我をしてしまいました。別に転倒したわけではありません。見ていた人の話によると,素晴らしいカービングターンをしている最中の事故だった…ということです。このことに付いては今日の「コラム欄」に載せましたのでご覧ください。また同じ内容のものを「メルマガ」でも紹介させて頂きました。彼の口から直接事故の模様を聞いて,カービングの怖さを身を持って感じました。思わぬ事故で長期入院を必要とされていますが,もうリハビリを開始していました。思ったより元気で安心しました。皆さんもカービングターンにはくれぐれもご注意ください。
  カービングターンをし過ぎた…という訳ではありませんが,私も少し右足に筋肉の張りを感じます。今日は昼頃泳ぎに行って来ようと思っています。(^I^)
  あ,そうそう…それと私宛に E-mail を下さった方への連絡ですが,ここのところ想像以上の E-mail を頂いています。お一人お一人にできるだけご質問の内容に沿った回答を差し上げています。そういうわけで返事が結構遅れていますが,必ずお返事いたしますのでしばらくお待ちください…。申し訳ありません…(=_=;)。


2/05 (火)  曇り
  昨日は予想していなかった快晴に恵まれ最高のスキーを楽しみました。(^I^) 夜から朝方にかけて曇っていて,日中は晴れる…という天候が数日続いています。今朝も曇り空ですがまた晴れるのでしょうか?

  さて,昨日は“Miw”さんのプライベートレッスンでした。昨年に引き続き今年も指名を頂きました。ありがたいことです。(^I^) 当面テクニカル受験に向けて技術を磨きたい…というご希望でした。
  午前中はカービング要素の中回りと大回りを練習しました。大回り系に関しては結構良い滑りをなされていましたが,クロスオーバーでやや抜重動作が見られ,始動期への導入が少し遅れ気味でしたので,これを早める練習をしました。その為には「ニュートラルポジションへの抜け方」が課題になります。最近気付いたのですが,「クロスオーバーを単なる角付けの切り替え」と思っている人が多いのではないかと思います。「身体のどの部位に対してのクロスオーバーなのか?」ということをもう少し特定して意識すれば,ニュートラルポジションへの入り方にも違いが出てきます。また「スキーのどの部分で雪を感じ,それを身体のどの部分で受け止める意識を持つか?」ということも,範囲を広く考えるのではなく,限定してできるだけ狭い範囲で意識することが大事だと思います。そうすることで「エネルギーライン」が細い線で特定でき,その結果フォームが自然に作られ,安定したスキーイングができるようになります。“Miw”さんは,この意識改革で,さらに安定したエネルギーラインがビシッと決まったターンができるようになりました。モチロン始動期の入り方も格段に上達されました。(^I^)
  午後はやや苦手の小回りを練習しました。上体が回り込んでしまう欠点がどうしても取れず苦労されていましたので,徹底的にこれを直すことにしました。ストックを身体の正面に固定し,フォールラインに直角に据えて動かさないようにし,約2キロの緩斜面を滑り降りました。この練習でかなり「上体と下半身のネジレと戻り」の感覚が身に付きました。その後手の位置を同じ場所に意識して,ストックを軽く突く練習をしました。時々どうしても以前のクセが顔を出すのですが,これが決まった時は人間の身体の素晴らしさを感じるほど,しなやかさのあるイイ小回りを見せてくれました。(^I^) 気が緩み集中力が無くなると,途端にローテーション気味になりますので,小回りでは上体と下肢のねじれに気をつけて滑る練習を積むことが大事です。そしてこれをクセにしてしまうことです。
  一度身についた悪いクセを直すには,相当の覚悟と練習が必要…ということを再確認した【TOK】でした。
  “Miw”さん,お疲れ様でした!


2/04 (月)  曇り
  ここ数日本当に良い雪質でのスキーが楽しめています。暦の上では今日は「立春」ですが,まだまだ冬のマ最中の白馬です。(^I^)

  さて,昨日は「準指・指導員受験スペシャル」の二日目でした。「発展技術」も含め,いろいろな斜面を使って各種目について理解を深めました。初日に各種目の狙いについては解説しましたので,あとは与えられた斜面条件でどのような意識で演技に臨むか?ということがポイントになります。
  午前中は白樺ゲレンデを中心に「応用技術」から始めました。種目が指示されたら,「私はここがポイント,つぶやきの言葉は♪♪♪○○○♪♪♪…」といった各自の注意点を頭に描き,自分が斜面を滑り降りているイメージを持つことが大事なことをお話ししました。また自分の持っている力を100%出そうとすると,「力んでしまう」結果となりますので,8割でいい…と自分に言い聞かせる意識が伸び伸びした演技につながることもお話ししました。斜面条件に合った演技をフォーム中心で考えてしまうと動作が体の上部から始まり,ぎこち無く雪との一体感の無い滑りになるので,足裏感覚を主体に考えることが大切なことも解説しました。技術的にはズレ意識を持ち,雪からの抵抗を感じ取ることが大事なことも…。
  午後はパノラマ,リーゼンコースを使って,コブの滑り方を含めた総合的な練習をしました。どんな斜面だろうと,雪質だろうと,その時々の雪の感触を足裏で感じ取る意識を大事にして演技すると,動作が足元から始まり,エネルギーラインがしっかり作れ,ニュートラルへの抜けも,舵取りへの導入も楽にできることを繰り返し学びました。そして通り一遍のフォームで無く,各自の個性溢れた「形」が生まれることも…
  9名の方全員がそれぞれ「準指」・「指導員」という資格試験を目指しての練習でしたが,「人に見てもらって理解してもらえる演技」の意味を解かっていただけたと思います。各県連ごとに演技要領が少し違う場合がありますが,基本となる運動要素は同じです。皆さん全員が晴れて合格される様祈ってレッスンを終えました。
  みなさん! 8割演技で楽しみながら本番に臨んでください! 祈合格!


2/03 (日)  曇り
  そういえば…今日は「節分」ですネ…。季節の変わり目,というか分かれ目だそうですが,スキーシーズンはまだまだ続きます。昨日も最高の雪質でした。本当に自然の贈り物に感謝です。(^I^)

  昨日は「準指・指導員受験スペシャル」の担当でした。総勢9名で,正指受験者が2名,準指受験者が7名です。初日の昨日は「基礎技術」と「応用技術」の6種目を練習しました。
  準指導員受験は基礎技術のコンフォート要素だけですが,指導員受験種目には他のセーフティ要素,カービング要素のプルークボーゲンもありますので,その違いを確認することから始めました。その3態でフォームでの違いがなぜ起こるのか?ということを「オレンジ」を足裏にどうイメージするか?ということで説明しました。セーフティー要素のプルークボーゲンは「足裏でオレンジがコロコロ転がるイメージ」,コンフォート要素では「オレンジがひねられるイメージ」,カービング要素では「内側にオレンジが押しつぶされるイメージ」を持つことで,斜面や雪質斜度に応じた自然なフォームが出ることを確認しました。
  午後はスキッディングとカービングの違いを説明した後,それぞれがどのように関連しているか考えてみました。セーフティー要素のシュテムターンでは,山スキーを開きだすシュテム動作は,それまで舵取り期を外スキーがプルークボーゲンの片方で滑って来たことを確認する積もりで「V字形」に開きだすこと。V字形を確認したら,続いて外スキーで雪面を捕らえ,プルークボーゲン要領で外側に出て行く意識を持つこと,内スキーは特別に意識して処理する意識を持たず,外スキーの自然な動きに任せる積もりで行なうことを確認しました。モチロンオレンジがコロコロ転がるイメージを足裏に持ちながら…。
 小回り(コンフォート要素)ではクロスオーバーをどう処理するかでその後の舵取りが影響されることを学びました。この小回りは最も一般的な小回りと言えるものですが,始動期では身体の「ネジレ-戻り」を使い,舵取りでは落差を充分使う意識が大事なことを説明しまた。
  中回り(カービング)では,角付けだけに頼らず,「着力点意識」をしっかり持ち,スキーのどの部分でどの方向から雪の抵抗を受け止め,「たわみ」を作るか?ということを考えました。
  ズレがカービングにつながる…という意識がなかなか持てないのですが,今日はこのことからレッスンをしようと思います。
  それでは行って来まぁーす。(^I^)


2/02 (土)  曇り
  昨日は最高の雪質でした!。一時風が強くなりゴンドラも止まってしまいましたが,まあまあのスキー日和でした。その天気も今日から崩れ始めるようです。

  昨日は“Mot”さん“Kim”さんご夫妻のプライベートレッスンでした。
  お二人ともまだお若く,ご主人の“Mot”さんは,これからクラウン合格,技術選出場を目指したい…という熱意をお持ちで,技術レベルもかなり高いポテンシャルをお持ちの方でした。これまでのスキー技術のとらえ方,考え方が良かったのか,幹となる考え方とはどういうものか,これまで意識してこなかった感覚にはどのようなものがあるだろうか…ということを見直したい,というご希望でした。
  一日だけのレッスンではありましたが,私の考えるスキー技術についてできるだけお話しさせて頂きました。その基本となるのは「身体の特徴・用具の特性・位置エネルギー」を生かす,ということです。そこで先ず初めに,スキッディングターンの考え方を,続いてカービングターンの成り立ちについて説明をいたしました。どちらにも共通することは「みずから雪に働きかける運動」と「雪から働きかけられる運動」の違いを理解して滑ることが大事だということです。その違いを理解するには「足裏で雪を感じる事」が大事になります。“感じる「場所・方向・強さ」”の練習ををオレンジを例にとって行ないました。そして基本的にはスキッディングの延長線上にカービングがあること,その為には「スキーのたわみ」が大きな要因になる事もお話ししました。またサイドカーブを生かしたターンとは必ずしも「傾け操作」だけを求めるものではないこと,その先にスキーがたまむ意識が無いとリスクの高い滑りになる事も説明申し上げました。特にカービング特性を活かすには,ニュートラルポジションへどのような意識で入ったらいいのか?クロスオーバーをよりスムーズに行なうには?ということもご一緒に考えてみました。
  午後はこれらの基本的考えを生かし,小回り大回りで実践してみました。これまで“Mot”さんは本当に鋭い良い滑りをされているのですが,傾け操作がメインのターンエネルギーの蓄積と開放が大きい滑りをされていました。クロスオーバーの考え方を意識し始めてから,その滑りが少しづつ変わり,ねばりのある小回りを披露してくれました。上体は本当に静かで下半身がバネのようなしなやかさのある滑りです。小回りでもエネルギーラインがしっかり見て取れるようになりました。(^I^)
  奥さんの“Mot”さんは,雪に働きかける動きと雪からもらう動きの違いを感じ分けるのに最初戸惑っておられましたが,午後小回りを始めた頃から雪の力を受けるフィーリングが少しづつお分かりになった様で,リズムに乗った素直なターンができるようになりました。特にクロスオーバーでの切り替え方が上手く,次のターンへの始動が楽になられたようでした。(^I^)
  できるだけいろいろ多様なフィーリングを,感じ取って欲しかったのですが,限られた時間の中でしたので充分に…とはいきませんでした。これからもホームページや E-mail を通じて私の思う技術について説明させていただきたいと思います。本当にお疲れ様でした!(^I^)


2/01 (金)  快晴
  きょうから2月です。その初日,火祭りの今日はイイ天気になりました!(^I^)
  今シーズンもおかげさまで雪の心配のないシーズンになりました。この豊かな降雪に感謝してスキーを楽しみたいものです。(^I^)

  さて,昨日は今シーズン二度目のバッジテスト検定員でした。
  例年よりやや受験生が減ったかな?と思いますが,受験される方々の熱意はひしひしと伝わって来ます。いつも緊張し,皆さんの滑りを適正な目で評価するよう努めています。
 
 午前中の検定は「巡回」でした。各検定員ごとの評価にレベル的差が出ないよう配慮するための巡回です。新しい検定システムになって3年目を迎えますが,この巡回も必要が無くなったかな?と思われるほど,各検定員の目は同じレベルにあると,感じました。
  午後は「規定種目テスト」でした。主に見られた欠点は「スキッディング+カービング」の意味を理解していない受験者が多かったことです。スキッディングとカービングはそれぞれ別の技術ではなく,大きな関連があるのですが,それが解からないと演技ができません。そのキーワードは「スキーがたわみ,その結果カービングが始まる…」ということです。この「たわみ」は大回りであれ,中回り小回りであれ必要なものです。これが無いと円弧のキープができません。その為には「斜面を移動し続ける」ということが前提になります。検定後のワンポイントアドバイスではこのことをお話しました。また,一部「角付け」だけに頼った滑りをする人が見かけられましたが,これはクロスオーバーの上で大きなハンディになります。できるだけターン後半は角付けを斜面にフラットにすることが,クロスオーバーを容易にしてくれます。
  合格者は,受験者1級23名中1名,2級16名中3名でした。
  今回も感じた事は「自分の滑りを素直に表現せずに,検定員の目を意識した滑りをしてしまう」…ということでした。言葉を変えて言えば「得点を稼ぐための滑りをしてしまい,自分の持っている技術を出そうとしない」,もっと悪く言えば,ちょっと表現が適当でないかもしれませんが,「検定員に迎合した滑りをしている」…ということです。検定はあくまで「自分の能力を判定してもらう」…という意識が大切だと思います。
  「私の滑りはこういう滑りです。どれくらいのレベルにあるでしょう?」という気持ちがあれば,もっと楽に普段の滑りができる…と思った【TOK】でした。
   


     -------------☆★☆-----------