Aug. 200

八方尾根スキースクール教師【TOK】の個人的な日記です。興味のある人はどうぞご覧ください。(^I^)  
Ski Top    【TOK】への Mail…

    【TOK】のスキー教師日記  Aug. 2004

What's Today ?

08/20 与えられた環境
        それを楽しむ
08/19 “重心”について...
08/18 スポーツ観戦のコツ
08/17 スキー映画コンペ
08/15 映像で感銘を!
08/14 遠くを見てインライン
08/13 ウィールは回してもらう
08/12 “バナナシェープ”
        の深い意味
08/11 インラインキャンプ !?
08/10 足裏感覚を磨く
          インライン
08/09 インラインから学ぶ
        スキー技術
08/08 適切指令が
       細胞を磨く
08/07 細胞の能力に
       任せる“スキー”
08/06 細胞の声を聞く
08/05 細胞で感じるスキー
08/04 インラインの特質
08/03 トレーニングって何?
08/02 インラインでの迎え角
08/01 東洋人的“スキー”

*** これまでの日記***


* 2004年7月 No.2
* 2004年7月 No.1
* 2004年6月
* 2004年5月

* 2004年4月
* 2004年3月
* 2004年2月
* 2004年1月

* 2003年12月
* 2003年11月
* 2003年10月
* 2003年9月
* 2003年8月
* 2003年7月
* 2003年6月
* 2003年5月
* 2003年4月
* 2003年3月
* 2003年2月
* 2003年1月

* 2002年12月

* 2002年11月

* 2002年10月

* 2002年9月
* 2002年8月

* 2002年7月
* 2002年6月
* 2002年5月
* 2002年4月
* 2002年3月
* 2002年2月
* 2002年1月

* 2001年12月
* 2001年11月
* 2001年10月
* 2001年9月
* 2001年8月No.2
* 2001年8月No.1
* 2001年7月
2001年6月


*  以下 2001年

教師日記 5月

教師日記 4月
教師日記 3月
教師日記 2月
教師日記 1月

*  以下 2000年

教師日記 12月
教師日記 11月
教師日記 10月
教師日記 9月 #2
教師日記 9月 #1
教師日記 8月 #2
教師日記 8月 #1
教師日記 7月
教師日記 6月
教師日記 5月 


 * 以下 1998-2000

2000年4月 
2000年3月
2000年2月
2000年1月
1999年12月
1999年秋
1999年4月
1999年3月
1999年2月
1999年1月
1998年12月


☆ 8/20 2004 金曜日  晴れ(白馬)
  
  昨日はニュージーランド行きの荷物のパッキング及び空港への発送を行ないました。
  旅の楽しみは三つあると言われますが,その内のひとつ...「訪問先のことをイメージする楽しみ」を味わいながらのパッキングでした。(^ ^)
  今日のトップページにも書きましたが,
今年の夏ニュージーランドに行かれた数人の方から e-mail を頂きました。例年になく雪が多いとのことです。“スキー”に行くツアーなので,雪が多いことは良いことなのですが,そのためアクセス道路が閉鎖されたり,風のためスキー場がクローズになったりと,スキーを楽しめない状況になることも少なくないようです。
  でも,いつもいつもイイ条件にめぐり合えるとは限りません。将来,科学が進めば天候のコントロールができるようになるかもしれませんが,今のところ人間がどうコントロールしようとしても,どうもなりません。自分の体調も,いくら気をつけていても,崩してしまうことがあります。このような時は,与えられた環境や状況に逆らうのではなく,その状況をうまく取り入れ逆に利用して,その時のシチュエーションでなければできないことを体験してみる......という気持ちになることが大事だと思います。
  今度行くニュージーランドのスキー場は,“Mt. Dobson”という,私がこれまで行った事の無いスキー場です。ですからどういう環境なのか,行った事のある他人の情報から推し量るしかないのですが,土日以外はほとんどスキーヤーやスノーボーダーが居ないらしいです。でも結構スキー場は広いらしく,オフピステもあるそうです。ニュージーランドのスキー場に多いのですが,スキー場の直ぐ近くには宿泊施設が無く,数十キロ離れた町から通う事になります。その町の名前は“Fairlie”と言い,有名なテカポ湖の近くにあります。人口はそんなに多くなく,小さい集落らしいですが,その町の人達との交流もできたらイイなぁー...と思っています。
  与えられた環境を精一杯楽しむ…今回もこのことを忘れずに,旅行を楽しんで来たいと思います。(^ ^)
  

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☆ 8/19 2004 木曜日  快晴(白馬)
  
  【TOK】の掲示板に“たーちゃん”から,次のような書き込みがありました。掲示板に書き込むには少々長いので,この教師日記に書かせていただきます。

   『  [670] 重心とは :
   重心をどうとらえるかで動きはかわってくると思います。重心を下から支えるイメージなのか上からつるすイメージなのか?また重心とは1つなのか二つなのか?
  雪だるまをイメージすると頭の部分と胴体の部分を別々にするとそれぞれに重心があってそれをくっつけるとその接点近くが重心になります。でも雪だるまを動かすときに注意が必要なのは上にのった頭の重心ですよね?これがずれすぎるところんと転がってしまいます。
  人間だって一緒です。HPでは腰の部分に重心をもってきていますが、実際に人間は腰だけじゃなく、胸にもったりもできます。合気道では相手の手をもった部分に重心をもつことができます。スキーで重要なのは胸に重心を持つことだと思います。外国人の滑りをみると胸に重心があるのにたいして日本人は腰にもっており、どうしても上体を重心に近づけるように体を動かしています。どう思いますか? 』


  “たーちゃん”さん書き込みありがとうございます。“重心”について含蓄のあるご意見で大変勉強になります。
  さて,私も“重心”はスキーをする上で大変重要だと思っております。「下から支えるイメージなのか上からつるすイメージなのか?」ということで言えば,私は“吊るすイメージ”だと思います。つまり“重心”の軌跡ができるだけ上下せず,そこを中心として脚が伸び縮みし,身体全体としてターンを描いていくイメージです。
  “たーちゃん”さんは,雪だるまのお話で,身体と頭を別々にとらえ,それぞれの“重心”を考えておられますが,私はスキーの時には,頭も上半身も下半身も含めた全体としての“重心”が大事だと思っています。雪だるまのように,体と頭を別々に考えるのも面白いと思いますが,実際のスキーヤーは「関節」があり,その関節が雪の抵抗に合わせて,微妙に変化し曲がりますので“重心”の位置もいろいろ変わることになります。ですから,できるだけ同じ高さに“重心”をキープしたいのだけれど,雪からの抵抗や遠心力により前後左右上下に変わってしまうと思います。
  HPでは腰の部分に重心をもってきていますが…ということですが,On Line Ski School のホームページ...ということでしょうか? だとすれば,それは“たーちゃん”さんの読み違えかも知れません。私は“重心”の位置は自分の意志で一定の場所にキープすることはできないと思っておりますし,腰の部分に重心を持って行き,そこに固定する...という解説もした覚えがありません。あくまで滑走スピードや,雪や斜面の抵抗,遠心力などの力が働き,それによって姿勢が変わり,その結果として重心の位置が決まってくると思っています。
  外国人は胸に,日本人は腰に重心がある…というお話ですが,それは構えの違いがそういう風に見えるのではないか?と思います。欧米の外人の方は上背があり,それを「バナナシェープ」のようにして使いますから,重心がやや上にあるように見えます。それに比べ,日本人は腰から海老のように折れ曲がってしまうことが多く,そのため腰に重心があるように見えるのではないでしょうか?

  以上“Tok”の考えをお話いたしました。皆さんはどう思われますか?(^I^)

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☆ 8/17 2004 火曜日  雨(白馬)
  
今日も雨の白馬です。
  でも,これから午後と明日にかけて,丁度具合良く,前線と台風の中に挟まれるような形になり,晴れ間が出るようです。
  雨があがって,ニュージーランドに出掛ける前の,調整トレーニングができるとイイなぁー...と思っています。
  雨が降ると,どうしても野外でのトレーニングがしにくくなり,気分が少し滅入ってしまいます。気持ちも身体も,気持ちイイ汗をかきたいものです。夏の暑さは一段落のようですが,皆さんもイイ汗...かいていますか?(^ ^)
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  この夏は「スポーツの夏」...と言っていいですネ !!! 毎年恒例の夏の甲子園があり,そしてアテネのオリンピック...。いろいろな選手がいろいろな活躍をしています。柔道の金メダルラッシュ,男子体操団体戦の久々のゴールドメダル...。さらに国内ではプロ野球では工藤選手の200勝...。新聞はその半分以上が「スポーツ記事」...といった感があります。(^ ^)
  これらいろいろなスポーツを見ていて思うのは,「試合には勝ち負けがある」ということです。戦う相手はタイムだったり,人そのものだったり,自分の心だったり...といろいろですが,いずれにしても戦いの結果,そこには歴然とした「勝ち負け」があります。私たちはややもすると,その勝負の結果だけをみて,一喜一憂しがちです。実はかく言う私も,「勝って嬉しい !!! ,負けて悔しい !!! 」という単純喜怒哀楽派でした。(^ ^) 
  でも,ここのところチョット違った視点で試合の結果を見ることができるようになった気がします。それは「そのプレーヤーは,あるいはチームは“最善”をどう尽くしてそうなったか?」という見方をするようになったからです。例えば柔道の試合を見ているとします。自分のひいきのA選手が相手選手と戦い,背負い投げで一本取られ負けたとします。その結果だけを見れば,確かに相手が優りA選手は負けとなりました。でもその時,そのA選手は逃げの姿勢ではなく,防御と攻撃のバランスをどう持ち,それをどのように組み合わせてA選手としての最善を尽くしただろうか?という風に観てみるのです。あえてここで「観る」としたのは理由があります。ただ単に表面に現れた現象を「見る」...のではなく,試合の最中に現れたA選手の心の中を「観る」という気持ちになるのです。言葉を換えて言えば,自分が応援している選手に自分が成り切り,A選手としての自分をプレーしてみるのです。すると,そこにはただ単に外見上現れた勝負ではなく,そこに至るA選手の気持ちみたいなものが分かって来ます。
  オリンピック体操競技の団体戦は本当に緊張ものでした !!! 。でも各選手は逃げの姿勢や保守の姿勢ではなく,自分なりの“最善”を目指して演技をしていました。この“最善の演技”は,もちろん厳しいトレーニングの結果培われたものですが,怪我なども重なって,それはその選手の“過去のベスト状態”とは違うものかもしれません。これまでの試合でのベスト状態に比べれば90%かもしれません。でもその90%を遺憾なく発揮しての“最善”を尽くすこと...ができれば,例え試合に負けても,“悔い”は残らないと思います。“悔しさ”は残るにしても...。体操の選手の中には怪我を抱えた人も居たようですが,彼等は彼等の最善を尽くしている...。そのように私の目には観えました。柔道女子の「谷選手」もそうでした。そして,彼女は栄光のゴールドを手にしました。男子サッカーチーム...最善を尽くしましたが,試合には負けました。でも選手一人々々の“最善”は光っていたと思います。(^I^)
  自分がひいき選手当人になり切り,精一杯“最善”を尽くしてプレーしている気持ちになると,不思議とその結果としての「勝ち負け」にこだわらなくなります。この夏,これからもまだまだ,いろいろなスポーツシーンが展開されます。皆さんもぜひ「当人に成り切り,最善を尽くす !!! 」という気持ちでTVを観戦してみてください。例え負けても,気持ちはサバサバ...という気持ちになれるかもしれません。(^ ^)


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☆ 8/17 2004 火曜日  雨(白馬)
  
今日は雨の白馬です。
  朝から「雨」は久しぶりの感じです。この雨,今日明日と続くようですが...。前線が「秋雨前線」の様相を呈しているようです。
  ところで,21日にニュージーランドに“スキーツアー”に出掛けます。その模様は現地から UP date したいと思っています。どれくらいスムーズにできるか?行って見ないと分からないところもありますが,最善を尽くしたいと思います。いろいろな都合で,不規則なUPになるかもしれません。申し訳ありませんがお許しを頂きたいと思います。
  さて,その準備が始まりました。心は,もう New Zealand の“Tok”です。
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  一昨日の教師日記で「映画・映像」に付いての話をさせて頂きました。今日はそのことと関連のあることで「八方アウトドアスポーツ映画・映像コンクール」の話です。
  15年位前,白馬村で“JIFAS”「冒険とスポーツの国際映画・映像祭」というのを開催したことがあります。これはフランスのアヌシー市との共催で,スキーや登山など冒険的なスポーツの映画や映像のコンペティションを開き,この様なスポーツの振興を図ろう…という目的で,世界中の映像作家に働き掛けて行なったものでした。しかし,1998年の冬季オリンピック開催を境に,予算等の問題で中止になりました。この映画祭で,私は映像公開の責任者として務めさせて頂いたことがあります。
  実は,この時の経験を生かして,「八方で映画祭ができないか?」という相談を観光協会から受けております。プロの方に限らず,アマチュアの方でもスキーの映像を撮る方は多いと思います。中には編集をされ,多くの方に見て欲しい...と思っておられる方も居ると思います。そこで,年に一度,スキーや夏の忙しい時期を外して,そういう方々の映像作品を集め,コンペティション形式にして,上映会をしながら優秀作品を表彰したらどうか?と思っております。スキーの技術解説映像...それはそれとして,「スキーをしてみたいナァー !!! 」と思わせてくれるような作品の掘り起こしをすることは,スキーヤーの底辺開拓にもつながることだと思っております。
  で,対象をスキーだけに限らず,スノーボードや登山,ラフティング,カヌーなどアウトドア全般に広げて,「八方アウトドアスポーツ映画・映像コンクール」ということで開催したらどうか?という風に思っています。このアイデアがどのような結末を迎えるかはまだ未定ですが,企画書を協会宛出させていただき,その実現に向けて歩き出したい...そう思っている“Tok”です。(^ ^)

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 8/16 2004 月曜日  晴れ(白馬)
  今日はカラッとした晴天ではありませんが,青空が少し見えています。
  今日はこれからトレッキングガイドで出発です。
  そういうわけで今日の教師日記は オ・ヤ・ス・ミ とさせていただきます。よろしくお願い致します。(=_=;)

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☆ 8/15 2004 日曜日  曇り(白馬)
  
今朝は青空は見えないものの,北アルプスの稜線はしっかり見えています。(^ ^) 天気予報では,これからこの雲も取れ始め,午後には陽も射すとのことです。そして明日は快晴のイイ天気になりそうです。
  昨日夕方から気温が下がり,長袖の上下が無いと寒く感じるほどでした。今9:30現在,気温は18℃で,やはり上下長袖着用の“Tok”です。(^ ^)
  白馬はお盆で,夏の最も忙しく,賑いのある日を迎えています。昨日がそのピークだったかもしれません。その方達に「寒いくらい涼しい白馬」を楽しんで頂いています。
  さて,皆さんはどちらで,どのような夏休みをお過ごしでしょうか?(^ ^)
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  昨日は一日「デジタルビデオ編集」の勉強でした。(^ ^)
  この秋から冬にかけて某放送局から,八方尾根観光協会の15秒スポットで,コマーシャルビデオが流れるのですが,そのビデオを作って欲しい...との要請が協会からありました。実はこの3月,技術選の模様を「競技本部:広報」という立場からビデオに記録し,それを編集してスキースクールの一階で上映したのですが,それを見た人から,「“Tok”のビデオ...面白いかも?...」ということで,私にその制作要請が来たのでした。高校時代から,映像や映画制作に付いては興味があり,これまで少しづつ,いろいろ勉強して来ました。もし,私の作風が面白い !!! ..ということであれば,お役に立ちたい...と思い,引き受けさせてもらいました。(^ ^)
  映像を記録し,それを編集してさらに人を惹きつける作品に仕上げる...というのはなかなか面白い作業です。私自身,これまで感銘を受け,私の生き方を変えてくれた映画が二本あります。フランスのグルノーブルオリンピックの記録映画「白い恋人たち」と,ミュージカル映画「サウンド・オブ・ミュージック」です。
  「白い恋人たち」…これは,スキーのダウンヒルシーンと,ジャンプシーン,そして聖火ランナーの姿...この三つに感銘を受けました。スキーに一層のめりこむキッカケになりました。今でもそのシーンを時々思い出しながらスキーをしています。また,少年の聖火ランナーが,フランスの田舎町の夕暮れの中を走るシーンは,なぜが私の目に涙を浮かべさせました。少年の,白い息を吐きながら走るその姿のひた向きさというか,一生懸命さが,心に焼き付いています。今この歳になるまでスキーを続けて居るその原動力は,この作品にあるように思います。
  また,「サウンド・オブ・ミュージック」はオーストリーの素晴らしい景色で私を魅了しました。そして,その様な自然の中で暮らすことの意味を,私に教えてくれました。実に劇場で15回以上見た記憶があります。ジュリー・アンドリュースの歌も見事でしたが,出演していた俳優,皆それぞれの個性も目に焼きついています。実話を基に作られた作品ですが,所詮「映画」ですから,脚本や演技などに対する評価は様々だと思います。でも,わたしが思ったのは,「人間の生涯…どこで生活しても,どのような生き方をしても一生は一生。ならば,自分のしたことに悔いの残らないような一生を過ごしたい !!! 」...ということでした。この思いが基となって,白馬での生活が始まりました。ですから,私の生き方に大きな影響を与えてくれた大きな作品...ということができます。
  映像や映画は,このように大きなインパクトを時として私たちに与えてくれます。私の作るコマーシャルフィルムが,その様な影響を皆さんに与えるとは思いませんが,それを見て,「八方に行ってみたいな !!! 」とか,「エッ?八方尾根?」とかいう気持ちを一人でも多くの方に持ってもらえたら嬉しい...と思っています。
  昨日は,素材を基にラフスケッチを頭の中に描きながら,ビデオ編集ソフト...アドビの「プレミア」を使いこなすための勉強をしたのでした。でも,一日がアッという間に過ぎてしまいました。興味のあることをしていると,時間の経つのは早いですネ !!! ??? (^ ^)
  ここで勉強したことを生かし,“スキー”でも活用できるような,素晴らしいレッスンビデオが作れるよう最善を尽くしたいと思います。

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☆ 8/14 2004 土用日  曇り(白馬)
  
昨日まで連続八日間,「晴れ」が続きましたが,今日ようやく「曇り」の白馬です。昼頃には夕立でなく,前線が上空に掛かり,その影響で雨が来そうな感じです。
  さて,ここのところトレーニング後にシャワーを浴びていますが,使った筋肉をアイシングするようにしています。これが調子イイのです。(^ ^) 右ひざ関節に少し故障があり,いつもはちょっとハードなトレーニングをすると,これが少し痛むのですが,シャワーアイシングのおかげで,これが無くなりました。昔は,運動後は身体を冷やすと筋肉に悪影響がある...等と言われ,冷やすなどもっての他だったのですがネェー?
  習慣や常識が必ずしも正しいとは言えない...っていうことがあるんですねぇー。だから,習慣や常識というのにこだわりすぎて,新しいことにチャレンジする気持ちを捨ててはいけない...ということですネ?!
  ...ということで,インラインで“スキー”の新しいイメージや意識を勉強している“Tok”です。(^ ^)
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  今日もまた「インライン」の話です。(^ ^)
  昨日,また再確認したコトがありました。(^ ^) それは「遠くを見て滑ることの効果」です。遠くを見ると視野が広がるだけでなく,「見ている遠く...その方向に進んでいこう !!! 」という気持ちが起こり,ワンターン,ワンターンに固執しなくなって,斜面落下がスムーズに行なわれる...ということです。これをインラインで,大回りから小回りまで,いろいろ試してみました。バランス維持が楽になることに加え,ターンそのものがスムーズになって,効果抜群でした !!! (^ ^)
  よく,「自動車の運転で安定したドライビングをするには遠くを見なさい」と言われます。特にハンドル操作が難しいバック運転では,遠くを見て運転しなさい...と言われます。このことは私たちも良く経験することで,近くを見て運転すると蛇行しやすいのは事実です。インラインでも全体の運動の中では,バランスを維持する意味で,このことが大事になってくるのだと思います。また,足元を見ずに遠くを見る...これはあるレポートによると,「大脳の右半球」を使っていることらしいですが,直感,感覚的な機能が活かされた運動をすることになるのかもしれませんネ?
  さて,インラインで遠くを見て滑りながら,スキーでもこのことを意識する必要なあるのではないか?こんなことを思いました。私も実はそうなのですが,特に小回りでは手前を見過ぎているような気がします。もちろんインラインをする斜面はコブや凹凸がありませんから,抵抗の差に大きな違いが無く,安心して滑り降りれる...ということはありますが,それでも,私たちはちょっと手前を見過ぎなのかな?という思いがします。
  ’05シーズンには,遠くを見ながら滑ることもひとつ試してみよう...とそう思った“Tok”でした。(^ ^)


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☆ 8/13 2004 金曜日  快晴(白馬)
  
今朝は7時半頃まで,下界は“霧”に包まれていました。それだけ放射冷却で地面が冷やされたのだと思います。そういえば,昨日夜は17℃位にまで気温が下がっていました。
  今,8:30...その霧も取れ,ご覧のような快晴になりました !!! (^ ^) 本当に気持ちの良い朝です。
  ところで,今日から“お盆”...皆さんはどちらでお過ごしでしょうか?故郷に帰られている方,海や山のリゾートで楽しんでいる方...いろいろだと思いますが,身体全部で感じる楽しみを味わって欲しいと思います。(^ ^)
  上の動画(クリックしてみてください)は足元の動きを編集したものですが,「足裏で感じる...」をイメージしたものです。単調な運動,行動でも“感じてみよう...”という意識で居ると,味わい深いナニかが得られるものです。(^ ^)
  このお盆休暇の中でも,そういった“何かを感じてみよう !!! ”という気持ちで過ごすと,今まで見えていなかったことが,見えてくるかも...(^ ^)
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  ここのところ,毎日のように「インライン」の話で恐縮です。(-_-;) ですが,もしインラインが“スキー”のトレーニングにとって役に立つようなら,これを利用しない手は無い...という思いから書き込みさせてもらいます。よろしくお願い致します。
  ...ということで,昨日も約1時間,インラインをして参りました。昨日のテーマは「受けて回る“ウィール”」...ということでした。「ウィールを自分で回して行く...」という意識と「ウィールが地面からの力で回ってしまう...」というのでは,身体の「使い方」,あるいは「使われ方」?に大きな差が出てくることを実感しました。
  右の図はインラインで,右外側に斜面移動して行く時のイメージ図です。図の上の方が斜面下になります。ブルーの楕円形のものがウィール(車輪),黒点が支点,赤点が重心,緑の矢印が抵抗の来る方向(迎え角方向)です。スキーイメージのインラインでは,黒点のようにC番ウィールのインサイドを身体を支える支点とするように意識します。@のグリーン矢印は大回りの時の,Aは中回り,Bは小回りの時の迎え角方向を示します。矢印が重心方向に向いているのは,「自分で行く !!! 」という意識より,「地面の抵抗を受ける !!! 」という気持ちを大事にしているからです。
  例えば大回りの時は,斜面を向こう側に移動して行くのですが,「一番前の@ウィールで地面からの力を受け,その力で@番ウィールが回っているのだ !!! 」という意識を持つようにします。すると,身体がリラックスしながら,ウィールも安定した状態で大回りをすることができます。しかし,もしこの時,ターン円弧を意識し,このくらいのターンをするのだ !!! ...と思ってしまうと,地面から来る力ではなく,みずから@番ウィールに働き掛けをすることになってしまいます。その結果,@番ウィールのグリップ力が増し,B番ウィールやCウィールが軽くなってしまって,インラインそのものの安定性が無くなって,フラフラし始めるてしまうのです。「行く !!! 」という意識と,「受ける !!! 」という意識の違いだけで,モロに安定性に差が出てしまいます。ホンとに不思議なほどです。(*_*) 多分これは8/8の日記に書いたように,身体の細胞が,「指定された行動を取る」のか,それとも「任せられてそれに応えている」のか...ということで生じた身体の反応の違いではないか?と思います。(^ ^)
  回転半径を変えターン円弧のコントロールをする時は,センサーキャスターならぬセンサーウィールを換える意識で行なえばOK !!! です。A番ウィールで受ける意識を持って滑ると「中回り」,そして支点ウィールに最も近いB番ウィールで受けると「小回り」になります。この時のイメージは“スキー”のイメージと全く同じものです。ウィールはズレているはずは無いのですが,C番ウィールを中心につま先側のウィールが内側に入り込んで行く感覚が,適切なエッジコントロールをしながらカービング要素のターンをしている感覚と似た感触を受けるのです。インラインでは,ウィールは前後方向にしか回転しないのに,イメージ的に迎え角方向にゴロゴロ回っている感触です。そういえばスキーでも,「1時や2時方向のキーキャスターの転がり乗って行こうとすると,そのキャスターの転がりイメージは1時や2時にも関わらず,スキーの進行方向はトップ方向だった !!! 」...ということがありましたネ !!! (^ ^)
  「ウィールを回して行くぞ !!! 」と「ウィールを回してもらうぞ !!! 」…この両者の違いがもたらす結果の大きさに,今更ながら(*_*)(*_*)(*_*)ビックリの“Tok”でした。(^ ^)


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☆ 8/12 2004 木曜日  快晴(白馬)
  
今日もイイ天気の白馬です!(^ ^)
  でも,いつもなら9時頃になると,山は雲が掛かるのに,今年はその雲もご覧のように少しだけ...。まるで秋のような気配が感じられる毎日です。
  昨日は久しぶりにTennisを楽しみました。インラインも楽しいのですが,時には気分を変えてボールゲームもいいものです。ボールゲームといえば「女子サッカー」...オリンピック予選でスウェーデンに勝ちましたネ !!!  あのメンバー,サッカー選手の肩書きを持つ人は一人だけだそうで,他の選手は他に仕事をいろいろ持ちながらのオリンピック参加だとか...。ハツラツとした良いプレイが気持ち良かったです。(^ ^)
     -------------☆★☆-----------
  過日,8/9の教師日記で,「“バナナシェープ”による前後バランス維持効果」のことをお話しましたが,その後いろいろ考えてみると面白いことに気付きました。
  俗に,うまいスキーヤーは「懐が深い」と言われます。また「重心位置が高い」とも言われます。あるいは「骨盤を立てている」とも...。良く考えてみると“バナナシェープ”というのはこれらの要素を含んでいるフォームなのではないか?と思うのです。グッキーの滑りの特徴として私はこの“バナナシェープ”がイメージされるのですが,彼は本当にバナナシェープがよく取れていたと思います。
  では,この様なフォームはどうしたら自然に生まれるのだろうか?...ということを考えながら,ここのところインラインをしています。フォームを意識し,このフォームを作ろうとするのではなく,このフォームが生まれるポイント,あるいは要因を探ることが大事だと思っています。そこで,いろいろなイメージや意識を持って滑ってみました。すると,やはりバランスをしっかり取ろうとする軸,「バランス軸」を意識するということがイチバン !!! ...ということが判りました。スピードが無いときには身体を支える軸,「サポート軸」(図では支点ライン)の意識が強いのですが,ある程度スピードが出てくると,それとは別の,抵抗を受ける軸,「センサー軸」(エネルギーライン)も意識され始めます。そして,この二つの軸で形成される三角形,トライアングル的な“面”がイメージアプされるのです。以前はこの面の事を“パワートライアングル”と呼んでいました。図では「バランストライアングル」と書いていますが,これを意識すると自然に“バナナシェープ”が現れるのです。(^ ^)
  この時,“バナナシェープ”の湾曲,深さの程度はセンサー軸(エネルギーライン)にやって来る抵抗の量に比例します。抵抗が多いほどバナナは深く湾曲し,前後・左右のバランス維持が楽に行なわれるようになるのです。これは抵抗を感じ取ろうとすることで自然に出来上がるフォームで,決してみずから圧を加えたり,形を作ろうとして得られるものではありません。
  軸を意識することで自然に現れて来る“バナナシェープ”......思いの他意味のあるフォームだと今更ながら思っている“Tok”でした。(^ ^)


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☆ 8/11 2004 水曜日  快晴(白馬)
  
今朝の白馬...ご覧のような天気です。気温はナント,今朝8時頃は18℃でした。気がつくと,チョット肌寒く,掛け布団を取り出して寝ていました...。(^ ^)
  そういえば,昨夜「メルツェン」からの帰り道...星がきれいで,「天の河」がハッキリ見えました。(^ ^) まるで「秋の夜空だネ?」と言いながら帰って来ました。「季節の移り方が2〜3週間早いんじゃない?」と妻と話しているところです。(^ ^)
  この分で,雪の訪れも早いとイイのですが !!! ???
     -------------☆★☆-----------
  今日は“KEGON”さんからいただいた e-mail のご紹介とそれに対するコメントです。

   『  H県のKEGONです。いつも楽しく拝見させていただいております。
  最近インラインをたくさん記述してありさらに興味深く拝見させていただいております。8月2日の [ インラインで迎え角意識 ] 「インラインでも“外向外傾”意識で滑れる !!! 」大変参考になりました。私はいつも平地で練習することが多く、平地で推進力を得つずけるためには、どうしても谷回りで荷重することが必要で平地でインラインで小回りをすると内向要素の強い小回りになっていました。ビデオに撮って見るとそれが影響してストックを突いた後の手が若干引けてローテーションが見られます。フォールラインを過ぎてからも、この内肩の引けが若干残っているため、山周り部分での効果的な圧がもらえていません。スキーのときもおそらく同じような現象が起きているのだと思います。TOK先生の仰る様に、インラインは(真直ぐにしか進みませんが)真直ぐに押すだけと、迎え角を意識するのとではインラインからの圧のきかたが違うと思います。迎え角を少し意識すると自然と外向が生まれ、私の小回りでのローテーションが多少改善されクロッシングも楽になるかもしれません。思い立ったら矢も盾もたまらなくなり、今から少し傾斜のある所へ行って早朝練習してみます。大変参考になるご意見大変ありがとうございました。
  昨シーズン、インラインのおかげ?でカービング要素の大回りは得意になったのですが、小回りは全然だめでした。TOK先生の貴重なご高察を参考にさせていただいて、切れのある小回りを実現できたらなあ、と思います。迎え角意識を切れにつなげたいKEGONでした。見ず知らずの一読者が、大変失礼にも又メールさせていただく無礼をお許しください。』


  “KEGON”さんこんにちは!  E-mail ありがとうございました!(^I^)
  ここのところ,私も「インライン」をどうしたらスキーの上達に応用できるのだろうか?ということを思いながら楽しんでいます。(^ ^) 8月2日以降も数回「インライン」の特質について書かせてもらいましたが,インラインの特徴にはまり込むことなく,「あくまでスキーのトレーニングの一環...」という感覚で取り組むと,いろいろ面白いことが
見えて来ました。(^ ^) “KEGON”さんが仰るとおり,平地では推進力をつけないと次のターンが始まらないので,その推進力を得ようとするあまり,その影響が出てしまうと思います。このことは斜面でインラインをやると,平地とは全く別ものになる...ということからも直ぐお解かりいただけると思います。ところで,「早朝練習」の結果はいかがでしたか?その時のご意見など伺えると嬉しいです。(^ ^)
  これまでのインライン経験で私が感じていることは,「足裏感覚のトレーニングに向いている」,「スキーと同じように外向外傾のトレーニングが可能である」,「“クロッシング”のイメージアップとトレーニングに適している」,「“軸”の意識を持つ練習に適している」,「落下エネルギーをターンに結びつける意識が培われる」,「“バランス維持”ということの意味が鮮明になる」...ということです。思ったよりもスキートレーニングとしてイイのではないか?と思っているところです。(^ ^)
  ただ,気をつけるべき事は,「スキーのトレーニングとしてインラインをしているのだ...」という意識を忘れないことです。その理由は,以上羅列したようなことを意識しない方が,「インラインをする,楽しむ !!! 」という意味でなら,もっともっと楽だからです。つまり,「インラインではこの方が楽だからそうしよう...」と思わない...ということです。
  この秋,「インラインでスキーのポイントを予習しよう !!! 」というキャンプを白馬で行なおうと,今企画中です。インラインに興味のある方はご期待下さい。(^ ^)


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☆ 8/10 2004 火曜日  晴れ(白馬)
   今朝は曇り空の白馬です。東の空が一部だけ青空が覗いていますので天気は?ということになれば「晴れ」ですが…。
  今日午前,インドにプレゼントするスキー用具の積み込み作業をしました。そのため教師日記のUPが遅れてしまいました。(-_-;) 今年の2月,インドのAuliという所にスキー指導に行って来ました。現地の状況は【TOK】のインド日記にも書いてありますが,スキー用具を売っているスポーツショップが無いのです。ですから現地の人は雪があってもスキーができない環境にあります。もし買うとなると,外国からもの凄いお金を出して買うしかない...。ということで,中古だけれどまだ使えるスキー用具を送ろう...ということになりました。この3月と今日の二回のSippingで約1000台のスキー用具をコンテナに積み込み送ったのでした。中国がそうだったように,インドもこれを機会にスキーを楽しむ人が増えるとイイですネ !!! (^ ^)
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昨日も夕方1時間ほど「インライン」を楽しみました。(^ ^) 
  昨日はも落下エネルギーがどうターンに結びつくのだろうか?ということを考えながら滑りました。斜面で斜度があるところでは,確実に下からのエネルギーを感じることができます。その下から来る圧をどのように受け止めるか?ということのシュミレーションが「インライン」では非常にうまく行なえます。それは地形が常に同じで,地面のアスファルトの条件が一様なため,下から来る圧の条件がいつも同じ...という理由によります。ですから,一本々々の滑りの意識が,その都度どのようにターンに影響を及ぼし,どのような結果を生むか?ということがよく分かるのです。つまり因果関係をしっかり確認しながら滑れる...という事です。
  昨日はキーキャスターに乗りながら,何時の方向から抵抗が来ているのか?ということをイメージして滑りました。結果的にインラインでも「∞ターン」に似たターンをすることができました。足裏の感覚はほとんどスキーの場合と同じ...と言ってイイと思います。ただ横幅が4〜5メートルと規制されていますので,ターン前半に余裕が無くなってしまうのですが,それ以外の意識はスキーと同じにできました。
  足裏感覚を磨く...ということで言えば,インラインでもかなりのトレーニングはできると思います。もう少し勉強し研究して行けば,夏のオフシーズンの間に“フィーリングスキー”のトレーニングがある程度できるのではないか?...と思いました。その体系作りをこれからやってみよう...そう思った【TOK】でした。(^ ^)


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☆ 8/9 2004 月曜日  晴れ(白馬)
  
今日も夏空が広がっている白馬です。
  お盆は13日からということですが,白馬は夏の最盛期を迎えています。ゴンドラ“アダム”に乗り,アルペンリフト,グラードクワッドリフトと乗り継いで第一ケルンまで行き,そこから八方池の標高2000メートル,第三ケルンまでの往復トレッキングコースが人気です。高山植物が本当にきれいなのですが,この時期は人が多くて登山道に長い行列ができ,「ところてん」式のトレッキングになってしまいますので,チョット残念ですが...。 また最近は「夏の雪」を目指して“大雪渓”コースも人気が出てきました。冬のような雪の柔らかさやきれいさはありませんが,硬いスプーンカット状態の雪でも,訪れた皆さんは感激し歓声をあげています。雪渓から冷気が上がっていて冷たいので,雪の上には5分も居られないくらいですが...。(^ ^)
  冬とはひと味違った雰囲気の八方周辺の「夏」です。
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  昨日は三日ぶりのインラインでした。(^ ^)
  これまで数年履き続けていましたので,ウィールのインサイド側が減り過ぎていました。そこでウィール左右の左右を入れ替え,その感触の違いを楽しみながらのインラインでした。やはり感触が違いました。センターラインがほんの数ミリ内側に移動することになっただけなのですが,身体の軸の傾け方の感触が違いました。スキーに置き換えると,エッジが効いてなくて,よりフラット状態で立っている感じです。ウィールを取り替えるまでは,立っているだけでインサイドエッジが効いているような感触がありましたが,それがありません。この状態のほうがよりスキーと似た感覚だと思いました。人の感触というのは結構センシティブなものだナァー...と思いました。(^ ^)
  さて,そういう状態で数本滑りましたが,昨日は新しく二つのことを勉強しました。ひとつは「平地と斜面ではインラインの操作方法が全く異なる」ということ,二つ目は「インラインでも“バナナシェープ”は大きな効果がある」ということです。
  初めの「平地と斜面では操作方法が異なる」...というのは,平地ではスピードを出すためのスケーティング的な「加速」という動作が無いと,その後のターンができないのですが,斜面上ではそれが必要無く,自分でこがなくても重力に任せてターンができる...ということです。これは小さいことのようで実は大事なことなのです。スピードを出すための身体の使い方は自分から地面に働きかける...という【Do】の運動を必要としますので,どうしてもその後に続くターンの局面で,【Do】要素の滑り方が顔を出してしまうのです。さらにターンをし続けるとどうしてもスピードが落ちますから,そのスピードを落とさないようにする為には,ターンの時でも減速させないで加速する【Do】操作の必要が出てくるのです。一方斜面を移動して降りる滑り方では「みずから加速する必要」が無いので,落下に身を任せていられますから,【Let】でターンができるのです。この「平地」と「斜面」の意識の違いは,私たちスキーヤーも時々混同しているのではないか?と思うのですが,昨日のインラインでこのことを実感しました。(^ ^)
  次の「インラインでの“バナナシェープ”効果」ですが,これは足裏のどの部分で,どの方向からエネルギーを受け止めるか?ということと関連して,安定性に関わる重要な要素だと感じました。インラインでスキーのトレーニングをしようとする時は,かかとのウィールを支点としてつま先よりのウィールがどの方向から地面の抵抗を受けるか?ということが大事になるのですが,このとき身体全体を,例のバナナシェ-プのイメージにすると,バランスが取りやすく,非常に安定性が増したのです。ただ単に真っ直ぐな棒が内側に寝て,遠心力に対抗する...というのではなく,身体を遠心力の来る方向に,バナナのような形をイメージして対応することで,よりバランス維持を楽に行うことができました。上半身が湾曲した分だけ,「やじろべえ」の“釣り合いおもり”が前後に分散された形になるからだと思います。両手のストックを持った手を左右に広げると左右のバランスが取りやすくなりますが,これの前後版ということです。右の直立に近い形では前後の幅が“S”なのに対して,左のバナナシェープではこの幅が“B”のようになり,前後の安定性を増すことになるのです。でもただ単にこの幅を広げればイイ...というものではなく,下からの抵抗の変化に臨機応変に対処できることが必要です。この様にバナナシェープというのは実はバランス維持の為にも大きな効果を持っていたのだ !!! と,遅まきながら勉強したのでした。(^ ^)

  “インライン”から,“スキー”に役立ついろいろなことを学ばせて頂いている【TOK】です。(^ ^)


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☆ 8/8 2004 日曜日  晴れ(白馬)
  
今日も夏空が広がっています。(^ ^)
  昨日は昼過ぎ,急に雷が鳴り始め,昼間なのに約一時間の“夕立”でした。(^ ^) そのおかげで,午後はずーっと涼しい白馬でした。今日はその雨上がりの影響が少しあるのでしょうか,ご覧のようにクッキリとして,いかにも夏の高原...という感じの白馬です。
  もう,昨日から夏の帰省ラッシュが始まったとのNEWSが聞かれますが,今週がこの夏の休暇ピークでしょうか? 皆さんはどのようなご計画ですか? 今年は昨年と違って本当に夏らしい夏...といった状況ですので,思いっきり暑さをEnjoyしたいものですネ !!! (^ ^)
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 昨日は,「みずからやろうとしないで,細胞に任せる...」ということをお話しました。自分の意志を身体の細胞や筋組成に伝えるだけ...。その意志を受け,それが最も良い形で成就するように身体のいろいろな部位が協力して働きはじめる。細胞や筋組成の,このような自然で自由な行動が,自分が思っても居なかったような能力,潜在的能力を呼び起こすことになる...ということでした。(^ ^)
  では,どうして細胞や筋組成が自由な行動をとることがイイ結果をうむのでしょう? それは,それらの部位がいろいろな情報の違いを見極める能力を持っているからだと思います。先ずは情報ごとの違いを違いとして認識し,それぞれの違いに応じた対応策を細胞レベル,筋組成レベルで取ってくれるからだと思います。実際,足裏で感じながらスキーをしていると,身体をどう動かそうとか,どう使おうとか意識しなくても,勝手に身体が雪の状況に合ったように動いている事が良くあります。なんでこんな対応ができてしまったのだろう?と驚くのですが,それが結果として良い様に働いてくれているので凄いことだナァー,と思うのです。(^ ^) これなどは全く自分の意志でどうこうした訳ではありません。ホントに人間の身体の不思議を感じるのです。でもこれこそが,「身体の活性化」,「潜在能力の掘り起こし」...ということなのかもしれません。
  すると,私たちがスキーをするときに行なう課題が見えてくるように思います。「潜在能力を引き出すような“適切な指令”」を身体に送ることです。もちろん「質」の良さも大事ですが,この指令の「数」も多ければ多いほどイイのです。具体的にはスキーでは,例えば同じキャスターでも,その位置をいろいろ換えてみたり,キャスターの大きさのイメージを変えてみたり...。「キャスター」だけでなく「オレンジ」を意識したり,「筆」を意識したり...。やれることは一杯あります。これらできるだけ多くのイメージを持って滑ることが,いろいろな違いを感じ取ることに役立つのです。「イメージの多さ,多用さ」がこれら細胞や筋組成の能力を引き出す大切な“Key”となる...ということです。
  そういえば,04シーズン,「キャスターの回転速度を意識する」というトレーニングをレッスンで行ないました。多くの方が,「結果としてターンが起きる」ということを忘れ,「自分の力で回す」...ということをしがちなのですが,そのためにはターンに必要な圧を,できるだけ雪からもらわないといけません。そのためには角付けも大事ですが,斜面移動がキーポイントになります。でも結果を望んでしまう人はどうしても斜面移動を忘れてしまうのです。そこでキャスターの転がりに焦点を当て,そのキャスターが一体一分間に何回転しているのか?をイメージしてもらいました。500rpmを意識した時,あるいは1000rpm,または3000rpmの時...。結果は,それぞれイメージした回転数で斜面移動量が大きく違って来ました。回転速度が速いイメージをするほど移動がスムーズに行なえ,雪からの抵抗も大きくなって,【Letスキー】がスムーズに行えるようになったのです。これなどは,指令がある意味で適切だったこと,そして,300rpm,1000rpm,3000rpmと回転速度のイメージを細分化したことが意味を持っていた,という良い例だと思います。
  足裏の意識...という触覚だけに限らず,五感全てを研ぎ澄ませるながらスキーをすることは,人間の感性を豊かにしてくれます。そして「違いを見極める能力」は,私たちの身体の感性をさらに研ぎ澄ましてくれるのです。“スキー”は他のスポーツと違って,はるかに「身体の素晴らしさと神秘さ」感じさせてくれるスポーツだ...そう思っている【TOK】でした。(^I^)



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☆ 8/7 2004 土曜日  晴れ(白馬)
 
 
今朝は夏空が広がっています。ホントに夏だナァー...という天気です。気温は23℃,湿気も少なく過ごしやすいです。(^I^)
  でも今日は「立秋」...暦のうえでは“秋”です。立秋とは暑さの極まる日だそうで「極はまればあとは衰える...」という言葉もあります。今日が一年で一番暑い日だとすれば,今日を境に雪が降れば,それは「初雪」ですネ !!! (^ ^)
  「暑中見舞い」が「残暑見舞い」に変わるのは今日からだそうです。(^ ^)
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  ここ数日「体の細胞に思いを馳せる」...ということでお話してきました。
  実際にその様なアクションが細胞で行なわれているかどうかはわかりませんが,“フィーリングスキー”を実践し,“感じる”ということを意識していると,「身体が自然に動いている...」ということが良くあるのです。身体をこう動かそう,ああ動かそう...ということでも運動は起こるのですが,あるモノを感じよう...という意識を持つことでも運動が起こるのです。例えば,右方向から何か音が聞こえて来たとします。すると人間の顔は自然に右方向を向きます。これは自分で顔を向けようとする意識が働いてそうするのではなく,その音に反応して顔が自然にその方向を向くのです。また画鋲か何かを踏んだとします。すると私たちは脚を曲げて足を引き上げる動作をします。これなどは明らかにある刺激や情報に対する不随意的な運動で「反射運動」というような言葉で呼ばれています。
  私たちがゲレンデで多くのスキーヤーを見ていると,本当にうまい人は,ガチッと決まりきったフォームではなく,斜度の緩急,斜面の凹凸,雪質の変化に対して,柔軟に,そしてよどみ無く身体が反応しているように見えます。体をこう使おうとか,こういう姿勢で滑ろうとか...という意識が無くても,雪からの情報に的確に反応しているのです。彼らは「子供の頃からスキーをしているんだから当然…」とか「よほどトレーニングをつんだに違いない…」という風に言われがちですが,私は必ずしもそれだけでは無いと思っています。“雪からの情報を素直に聞き取り,逆らわないで,身体が動くに任せる”という能力を持っている...という気がするのです。つまり反射的に身体を使っているのです。
  では,私たちもこの様な滑りができるようになるでしょうか? 答えは“ Yes !!!”です。(^ ^) スキーをする時の意識を変えればいいのです。雪上で身体をこう動かすとかああ使うとか...という意識を少し忘れ,「雪から情報を感じ取る能力を高めるトレーニング」を積むことです。昨日,一昨日の“細胞”レベルで言えば「細胞の感じ取る能力を活性化させること...」です。手前味噌で恐縮ですが,“オレンジ”や“キャスター”でイメージを膨らませてスキーをすることは,取りも直さず,その人が持っている細胞や組成,筋肉の能力を引き出し,そして開花させることになっていると思います。これらの滑りではフォームや姿勢は問題にしません。いかにその人なりに雪の条件とマッチし,ハーモニーある滑りになっているか?が大切なのです。その人なりの細胞がいろいろな雪に反応し,個性あるフォームが表れ,調和の取れた美しい滑りとなって来るのです。
  これまで漠然と,「なぜ“感じよう”とすると身体がリラックスして滑れるんだろう?」という疑問を持って来ました。この答えはどうも「人間の細胞が持っている能力」に依るものだと思うようになりました。私は今“細胞”と呼んでいますが,細胞から成る“筋組成”と言ったほうがいいかもしれません。いずれにしてもこれらの“細胞”あるいは“筋組成”はいろいろな能力を兼ね備えているのではないか?私たちがスキーをする時使っているのはそのホンの一部なのではないか?実はもっともっと多くの優れた能力を“細胞”あるいは“筋組成”は持っていて,それを使い切れないで居るのではないか?と思うのです。「筋肉をこうしなさい...」とか「身体をこう使いなさい...」,「圧を加えなさい...」というような指令や指示は,各細胞の行動を限定してしまうことになります。数ある能力の内,わずか“ひとつ”を使っているに過ぎません。他の素晴らしい能力は眠ったままです。ところが「感じて欲しい...」という指令は,“細胞”あるいは“筋組成”に,その能力の発揮の仕方をゆだねることになります。雪からの情報に対して独自に状況を判断し,最良の対処方法を選択して最善の行動を,各細胞が取ってくれるようになるのです。解決策を脳からゆだねられたことで,各細胞が活き活きと答えてくれている…そんな風に見えます。各細胞の行動を自由にし任せることで生まれた,「素晴らしいの能力の開花」なのです。身体がリラックスしないわけがありません。(^ ^) 
  身体がリラックスし,反射的に動いてくれる...それは“イメージし感じる”ことで可能になると【TOK】は信じています。
  【Doスキー】と【Letスキー】…実はこの様な身体の使い方の違いだったのですネ !!!


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☆ 8/6 2004 金曜日  晴れ(白馬)

  今朝は気温が24℃と,白馬の朝としては少し高めの気温ですが,連日の暑さに身体が慣れたのでしょうか,それほど暑く感じません。(^ ^)
  湿度が少ないのと,朝夕の涼しさが,暑がりの【TOK】を助けてくれています。そういえば前回ニュージーランドに行った時の夏も暑かったのを思い出しました。暑さで汗疹が出て大変でしたが,8月下旬冬のニュージーランドに行ってようやく治ったのでした。(^ ^) 今年も8月21日から出かけますので,それまで,あと2週間の辛抱です。(^ ^)
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  昨日「細胞で感じるスキー」ということでお話しましたが,今日はその続きです。(^ ^)
  実はこの2月,インドでスキー指導をする機会に恵まれました。その時の模様は
【TOK】のインド日記に書いてありますが,その帰りにリシュケシュという町でヨガ体験をして来ました。この時のことを【TOK】のヨガ体験の所に書かせてもらいましたが,昨日の教師日記を書いていて,この時の事を思い出しました。
  私が体験させてもらったのは,ヨガのなかでも「
メデティーション」というもので,精神的な訓練をするものでした。リーダー(導師)の方の語りに合わせて,自分の意識を身体のいろいろな部分に集中するのです。導師の言葉に従って手とか足,果ては胃や腸など内臓器官にまで意識をし,そこに集中し「気」を入れる…というものです。「気」を入れることができる人は内臓なども意識できるようでしたが,素人の私にはできませんでした。
  昨日の日記を書いていて,このことを思い出しました。そして,「細胞の活性化」というのはまさに各細胞,体の組成,自分の身体への「気配り」をすることではないか?と思ったのです。スキーをする時,キャスターやオレンジを意識するというのは,体の筋肉や各細胞に「雪からの情報に“気配り”をして欲しい...」という“気”を送ることなのではないか?すると各細胞は,最適な情報を得るために連携し合い,そこで感じられたことに対して,細胞単位であるいは筋肉組成単位で自由に反応するようになる。結果として各人の持つ身体的特性が最大に発揮され,最も楽で合理的な動作が生まれる。つまり,“フィーリングスキー”は細胞単位での感性を生かした自由なスキー...ということになるわけです。逆に力を与えて行なう【Doスキー】では,指令されたように力を伝えることに専念しますから,各細胞の自由度は無く,与えられた指令をこなすだけ...。これでは,細胞の持つ能力を有効に使い切ることができない...ということになり,潜在能力を引き出す事もできなくなってしまいます。大事なのは,各細胞レベルにまで「自立した自由」を持たせることではないでしょうか。そのためには各細胞に「キミを信じるから,キミが感じられる情報を的確に判断して欲しい...」という,信頼のメッセージである“気”を送ることなのです。“フィーリングスキー”というのは,実はこのことを実践しているのだと思います。(^ ^)
  ところで,細胞レベルでものごとを考える...ということの効用はまだあります。以前,「食事というのは“餌”を食べ,満腹感を味わうためではなく,身体を創り,細胞の活動を活発にするための“源素”を食べているのだ」...ということをお話しました。つまり,各細胞にエネルギーを供給する為に「食」ということをしている...ということです。すると,細胞が望まない食品の採取はできるだけ控えよう...という気持ちになります。ついつい美味しさに任せて過食してしまう人,カロリーを摂り過ぎてしまう人も,「本当に自分の体の細胞がそれを望んでいるのか!?」ということに意識が行けば,かなりの率でこれを防ぐ事ができると思います。(^ ^) 良く「禁煙」を目標に掲げている人が,止められない...ということを聞きます。でも,もし「体の細胞が何をその喫煙当人に望んでいるか?」という視点を持って「喫煙」を考えれば,それほどの苦痛無く禁煙する事ができるように思います。体の細胞が望んでいないことを敢えて行なおうとする気持ちは,次第に萎えて行くはずです。「自分の内なる細胞の声」に耳を傾ける...ということです。これは自分の細胞を「第三者的なモノ」として観る事で可能になる...とも言えることです。

  “フィーリングスキー”は「細胞の活性化」...というテーマから,話題が大きくなり,生活習慣病予防という,大きなテーマにまで発展してしまいました。(^ ^) 自分の体を作ってくれている細胞に意識を働かせ,その声を聞く...ということは,こと“スキー”だけに限らず,私たちの生活スタイルを見直すことにまでつながっている…そんなことを思った【TOK】でした。(^ ^)

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☆ 8/5 2004 木曜日  曇り(白馬)
  
昨日,四国沖で急に熱帯低気圧が台風に変わって,関西四国方面は雨のようですが,白馬は雲の下に白馬三山が見えるまずまずの天気です。これから雲が一層広がって,午後は雨,との予報が出ていますが...。
  昨日もインライン,楽しんで来ました。
  スキー教師仲間の一人と一緒でしたが,その彼に「【TOK】さん,大分スキーと同じような運動になって来ましたネ !!! 特に中回り,小回りは,左右の滑り方の特質もスキーと似てますヨ...」と言われました。
  昨日は「迎え角」と「クロッシング」に意識を持って滑ったのですが,それがその様に彼には映ったようです。
  結構楽しいので,また,今日もやろうと思っています。(^ ^)
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  8/3に “Dr.N”さんの寄稿にたいするコメントを書かせて頂きました。その中で「身体の内なる声に耳を傾け,身体が望む気持ちいいことしよう...」と書きましたが,実はこのことに付いてはこれまで,「身体の不思議,神秘」ということで,これまでずーっと考えてきたことでした。
  このようなことを考えることになったキッカケは,オレンジターンやキャスター・ターン,お習字ターンをイメージしてスキーをすると,ほとんどの人の身体の動きがゆったりしているにもかかわらず,雪面コンタクトが抜群に良くなり,スキーのコントロールが改善される...という事実に出合ったからです。これらの滑り方の特徴は「身体で感じる」...という“フィーリングスキー”がその根本にあります。この“感じる”ということは一体どういうことなのだろうか?なぜ感じるようにすると身体は無理なく動くようになるのだろうか?この答えはどうも「身体の組成の造られ方」にあるのではないか?...そんなことを思っています。これから述べることは私の仮説に過ぎませんが,皆さんのご参考になれば嬉しいです。
(^ ^)

   『 人間に身体は数億個の細胞から成っており,そのひとつひとつが互いに協力しあってひとつの「体」,Bodyを造っています。この細胞それぞれはそれぞれの役割や特性を持っており,脳中枢からヒトの要望を受けて,その要望が最も的確に行なわれるように協力しあいながら,個々の役割を果たすために対処します。脳中枢からの指令が的確で,細胞各個の特性を活かしきるような指示がされれば,いままで発揮したことの無いような能力やパフォーマンスを発揮するようになります。スキーの場合,この脳中枢からの指令こそが,「雪の自然を身体で感じなさい !!! 」ということなのだと思います。
  日常の生活の中で,身体の組成や細胞を意識する癖をつけると,その細胞一個々々がベストパフォーマンスをするために,各細胞はどうしてほしいと思っているのだろうか?何を望んでいるのだろうか?という意識で生活する習慣が生まれます。例えばトレーニングでは漠然と筋肉を動かし,負荷を与えるのではななく,ある意志を持ってその筋肉に話しかけるようになります。細胞や筋肉への「いとおしむような気配り」なのです。すると各細胞はその気配りに応えるようにひとつひとつが活き活きしてきます。注目されたことでそれに応えよう !!! という意識が芽生えたみたいに...。このように準備ができた各細胞は,ひとたび中枢から協力要請が出れば,それに対して一致協力し,これまでとは一味違った能力を発揮してくれます。トレーニング,あるいはスキーの練習とは,まさにこういった「細胞一個々々の活性化」なのかも知れません。ですから,練習に際しては,自分が意識している各部位,組成,細胞にある意識を集中させることなのです。“フィーリングスキー”は「どういう情報が雪から来ているか,感じ取って頂戴ネ !!! 」という「気」を各細胞に送っているのです。
  さて,スキーの練習では,これまで「ナニナニをする」という意味でのトレーニングがその主流でした。身体をどう動かすとか,フォームをどう作るとか,「自分でする」という【Do】が主体でした。ですから細胞も「する細胞」あるいは「形を作る細胞」をどう鍛えるか?というやり方が主体だったよ
うに思います。でも,それとはひと味違う“感じる”という各細胞の能力を伸ばしてあげれば,これまでに無かった新しい感覚での身体の使われ方が行なわれるのではないかと思います。何かを感じる細胞と,力を伝える細胞はその性質がまるで違います。例えば細胞をボールのように球形にイメージすると,感じる細胞は球そのものが小さくなりながら力を吸収するイメージです。一方,力を伝えたり加えたりする力の細胞は,球が大きくなり外側に伸びるイメージです。感じる細胞は,小さくなりながらセンサーとして働きますが,力の細胞はパワーを発揮するのです。
  “感じる”ということは各細胞が弾力的に連携して動く...ということなのだと思います。車のスプリングのように...』

  オレンジターンやキャスター・ターン,お習字ターンは,結果として,「感じる細胞」を意識させることになり,これを活性化しているのではないか?...そんな風に思います。


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☆ 8/4 2004 水曜日  曇り(白馬)
  今日は,八月に入って初めての「曇り空」です。
  朝起きたら,地面には雨が降った形跡が...。でも,この雨雲も昼ごろには取れて陽射しが戻ってくるようです。(^ ^) 今朝の気温は23℃。今朝も涼しいです。
  さて,ここのところ日中も結構ハッキリと山の稜線が見えています。NEWSに依ると,昨日富山側から立山連峰がしっかり見えたそうです。例年の夏ですと,白馬側からも北アルプスの稜線は雲が沸いて見えず,富山側からは尚更見えないはずなのですが...。まるで秋のようです。秋の気配が2〜3週間早いような気がします。
  日本列島...南北に長く,気象状況もいろいろ異なりますが,それにしても今年の夏はホントにいろいろです。天候に左右されて,お体などの調子,崩されませんように !!! (^ ^)

     
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  ここのところ,毎日のトレーニングの一環として「インライン」をすることが多くなりました。
  その理由は前にも書いたとおりですが,足裏感覚のトレーニングとしては適しているのではないか?と思われるからです。ズレがほとんど無いので,地面からの抵抗感は,実際の雪面抵抗の感じとは似て非なるものですが,ターンの局面々々での「足裏感覚」や,「やって来る抵抗への対処法」などは勉強になると思い始めています。(^ ^)
  今迄のトレーニングで分かったことがあります。それは「インラインでの抵抗感を雪面で同じように求めない」ということと,「スキーのためのトレーニングとして行なうのなら,平地ではなく斜度のある斜面で行なう」...ということです。
  インラインはウィールのグリップ力が強く,「雪上ならエッジがバシッと決まらなければこのような抵抗はやって来ないだろうなぁー」と思われるほどの強い抵抗が返って来ます。ですから,膝をターン内側に入れるとか,軸を傾けるとかして,角付けをする意識を別段持たなくても,身体を支えるバランスさえ取れていれば,インラインではターンすることが容易なのです。スキーに比べ角付け感覚がルーズに行ない得る...ということです。ですから,逆に言えばインラインでこの感覚に慣れ過ぎると,スキーの角付け感覚がおかしくなる...と言うこともできます。
  また,平地でインラインを行うと,どうしてもスケーティングの様な運動が出てきます。これは「地面に力を加える」...という感覚なので,「落下運動をターン運動に変える」という“スキー”の特徴からかけ離れたトレーニングになりかねません。ですから,平地でインラインのトレーニングをする時はこのことに注意が必要です。できれば緩やかな斜度のある場所を探してスキー用のトレーニングをした方が良いと思います。斜度のある斜面では,地面からやって来る抵抗がこんなにも大きいのか !!! という感覚がつかめます。これはグリップが良いためなのですが,雪上よりもはるかに感じ取ることができるので,位置エネルギーの威力にビックリするほどです。(^ ^)
  最近,いろいろな雑誌やVTRでもインラインスケートをスキーのトレーニングに活用しよう,という動きが多く見られるようになりました。それぞれいろいろ特質のあるトレーニング方法を紹介していますが,私も【TOK】なりの「スキートレーニングとしてのインラインスケートの活用」を研究したいと思っています。いずれ皆さんに紹介する時期が来るかもしれません。お楽しみに !!! (^ ^)

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☆ 8/3 2004 火曜日  快晴(白馬)
 
 
今日もイイ天気です。(^ ^) 気温は22℃。朝夕が涼しいので救われます。
  この天気も今日午後から崩れ始め,明日は久々の雨のようです。でも四国や中国地方は台風から変化した熱帯低気圧の影響で,大変なようです。お見舞い申し上げます。(-_-;)
  さて,昨日も「インライン」を楽しみました。(^ ^)
  インラインでの迎え角意識,バッチリできました !!!  スキーに比べて,長さが短いので,ややキーキャスターに近い部分で受ける感じですが,1時や2時方向に,迎え角をイメージしたターンができました。でも,スキーのようなズレがありませんので,モロにインラインの先端がターン内側に入って来ます。気をつけないと“重心”が次のターン内側方向にカウンタを食らうように投げ出されてしまいますので注意が必要です。
  エッジ感覚はスキーに比べ,角度が少なくても効きますので,そういう意味でのトレーニングにはあまりなら無いかもしれませんが,その時々の条件に応じた角付けを行なう...という意味では,これはこれでイイかもしれません。(^ ^)

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    “Dr.N”さんから
細胞に語りかけ,感謝するトレーニングの効果は…?」という題で,久々に寄稿がありました。(^ ^)
  体調管理の意味で,毎朝体を動かすことを始められたようですが,それが途中で行き詰ってしまったようです。トレーニングに限らず何でもそうだと思うのですが,行動を起こすのにそれを義務として精神的に追い込むと,イイ結果は生まれないように思います。良く楽しみながらやる...と言いますが,これも具体的にはどうしたらそうなるのか?わかりません。私は「体の細胞に話し掛ける」,あるいは「自分自身を俯瞰的な位置から第三者的な視野に立って見つめる」...ということを良くイメージします。体の細胞一個一個を活性化するんだ !!! という意識になると,その細胞が今望んでいることが判る気がするのです。身体に新鮮な酸素を入れ,細胞のひとつひとつに活力を与える...という意識です。でも,もし休息したい...と細胞が望んでいると思ったら,休むことです。自分の意志が弱いからではなく,細胞がそれを望んでいるから...と思えばいいのです。つまり,「身体の内なる声に耳を傾け,身体が望む気持ちいいことしよう...」という風に考えることです。
  トレーニングをする人に多いのが,「精神的に自分で自分に負荷を掛け過ぎ,みずからストレスを作り出している人が多い !!! 」ということです。これでは何のためにトレーニングをしているのか?分からなくなってしまいます。強い信念と強固な意志,精神的な強さ...を持ってトレーニングをすることは無駄,とは言いませんが,精神的な負い目をかけることになりやすいのです。
  「体の細胞をリフレッシュさせるのだ !!! 」というイメージを持ち,身体の内なる声に従って,やりたいようにやれば良いのです。身体に負荷を掛けるのは,できないことを何が何でもやるぞ !!! ということではありません。負荷を掛けることで,自分の身体の組成をさらに活き活きさせることなのです。その結果が均整の取れた健康な身体を生むことになるのです。ですから,自分が動かしている身体の各部位に意識を集中させ,「どう?今気持ち良くテンションが掛かってる?」...と話し掛けることが大切です。自分の身体なのですが,息子や娘のような気持ちになって,いとおしみながら負荷を掛けてあげることです。
  わたしも以前は,精神派,根性論派のトレーニングをして来ました。でもそれは結果的に身体をいじめていることでしかなかったように思います。オリンピックに出るとか,チャンピオンスポーツに挑戦するとか...という目的であれば,それでいいかもしれません。でも,私たちが行なう体調管理,あるいは健康維持のためのトレーニングは,身体をいじめるのではありません。身体を活き活きさせることなのだと私は思っています。

  
“Dr.N”さんの寄稿を機会に,「トレーニングって何?」ということを考えることができました。「スキーのためのトレーニングはどうしたら?」というご質問を良く頂きますが,今日お話したことを頭に入れて,気持ちよく身体を動かし,汗をかくことだと思います。(^ ^)


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☆ 8/2 2004 月曜日  快晴(白馬)

    今日の白馬...ご覧のような快晴です。朝方は少し雲が稜線に掛かっていたのですが,その雲も取れ,まるで秋のようなクッキリとした青空が広がっています。地球のいたるところで,異常気象が続いている中,ここ白馬は穏やかで,しのぎやすい日が続いています。皆さんに申し訳ない気持ち半分ですが...(-_-;)
  さて,ここのところ仕事をしながら「バロック音楽」を聞いています。
  人にはそれぞれいろいろ好きな音楽があります。音楽はたしかに人の気持ちを変えさせてくれるナニかがあると思います。ある音楽は心を高揚させ,ある音楽は興奮状態にさせてくれます。その中でバロック音楽は脳波を「α波」にしてくれるとのことです。耳から聞こえてくる「音」に人間の脳が反応し,体の調子をいろいろコントロールしてくれるのです。ここにも,人間の身体の不思議を感じます。
  私たちが雪の上で“スキー”を楽しんでいる時も,これに似て,「α波」が出ているかな?と思う時があります。(^ ^) それがどの様な意識でスキーをしている時なのか?これが解ったらキット面白いと思います。(^ ^) 「α波を出しながら滑るスキー」...これも【TOK】の研究課題です。(^ ^)

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  昨日も天気が良かったので,夕方1時間ばかりインラインをして来ました。その時の模様は「インラインExercise(0.28MB)」に載せてありますので,興味のある方はご覧下さい。
  昨日は「インラインで迎え角意識はどう意識できるか?」ということがテーマでした。
  UPした映像は「小回り」で,迎え角を意識した時のものです。例によって頭の中にキャスターをイメージし,キーキャスターを支点として斜面移動をして行っています。スキーと同じように地面から抵抗が来るのですが,この抵抗をかかとを支点として受け止め,その時抵抗の来る方向をややターン外側に意識しています。昨日の段階では,スキーほどしっかりと1時とか2時とか,その方向を意識することはできませんでしたが,これも経験を積むに従って可能になるように思いました。
  で,昨日思ったのはインラインでも,「迎え角意識は有効に働く」...ということでした。ズレは当然無いのですが,4つあるウィール(車輪)それぞれが地面とのコンタクト圧に違いがある...ということを感じ別けることができました。つま先側のウィールより2番目のウィールが,2番目より3番目が圧が強く感じられたのです。かかと下のウィールを中心として,それより前のウィールが,より横成分の圧を受けているフィーリングです。その結果,つま先がターン内側に入って来るのが,スキーをしている時より強く感じられました。カービング要素の強いスキー板に乗っている感覚です。ですからウッカリしていると,内側につま先が入り過ぎて,カウンター気味に腰の下をインラインが通過し,自分が想像しているよりも速くクロッシング状態に入ってしまうのです。一度は,これが効き過ぎて転倒しそうになりました。(-_-;)
  もちろん,インラインで小回りを行なう最も楽な方法は,ローテーション気味に上半身をターン方向に先行させることです。俗に言う「内向内傾的な滑り」です。でも,これをインラインでやってしまったのでは雪上で苦労することになると思いました。ですからインラインスケートでスキーのトレーニングを考えている人にアドバイスしたいのは,あくまで「スキーのトレーニングと考えているのなら,スキーのイメージをインラインで引き出す」という意識で行うことだ,ということです。インラインでやりやすいからといって,それに流されてしまったのでは,スキーとは違ったモノのトレーニングになってしまいます。
  昨日は,「インラインでも“外向外傾”意識で滑れる !!! 」ということを感じた【TOK】でした。(^ ^)

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☆ 8/1 2004 日曜日  晴れ(白馬)
  
みなさん! おはようございます!
  今日から八月...元日の白馬は「晴れ」です。朝6時半の気温は,21℃です。(^ ^) 
  さて,今日から“On Line Ski School”「第2章」に入ります。
  2000年8月から満4年が過ぎました。その間約57万の方々にお越し頂きました。ありがとうございます。
  このホームページを立ち上げてから,ずーっと“TOK2.COM”さんの無料レンタルサーバーを使わせていただいて参りました。ですが,無料のこともあり,容量制限があるため,容量の大きいデータを利用する事ができませんでした。この度“ jpSKI.com ”さんのご好意により,こちらのサーバーを経由してこのホームページを継続して行くことになりました。動画や容量の大きいデータも利用できますので,さらに皆さんのお役に立てるよう,最善の努力をして参りたいと思います。
  今後ともよろしくお願い致します。(^ ^)    【TOK】
  これに伴い,一部「教師日記」などのアドレスが変更になります。お気に入り,ブックマークなどを設定されている方は,ご面倒ですが,お書き換え...よろしくお願い致します。(=_=;)
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今日から「Chapter2」が始まります。...とは言っても,これまでの延長線で行こうと思いますが,どことなく“On Line Ski School”も節目を迎えたような気がしています。全く個人的な感覚ですが...。
  “スキー”を始めて数十年になり,今年は年齢的にも節目の時期を迎えました。これまで競技スキーや基礎スキーの指導などを永年行なってきましたが,どことなく“スキー”の持つ大きな魅力が見えて来たようで,一層楽しくなって来ました。(^ ^) その“魅力”というのは,「より精神的な世界との関連」があるのではないか?ということです。何度かこのホームページでも語ってきましたが,“スキー”というスポーツは,「重力を受け入れるか,反発するか?」という意味で,他のスポーツと大きな違いがあります。「重力を受け入れ,それを利用させてもらう」というスタンスに立った時,他のスポーツでは見えにくい部分が,“スキー”では見えてくる...ということなのです。
  ある本を読んでいたら,「しなやか」という言葉が出てきました。金沢兼六園の「雪吊り」は有名ですが,これは堅い木にしか行なわないそうです。どうしてか?というと,しなやかな枝葉をもつ木々は,雪が積もっても木々がしなって雪を落としてくれるからだそうです。強くて堅いものは折れ,しなやかで柔軟なものは折れない...ということです。これを読んでいて,“スキー”でも似たようなことが言えるのではないか?と思いました。強い筋肉,強い力で雪と対峙するのと,弱いけれどしなやかな筋肉を使って雪と接するのとでは,その滑り方の質に大きな違いが出てきます。大いなる雪の力に身を任せるものと,自分の力で対抗しようとする違いです。見方を変えて言えば,「西欧人,狩猟民族の“自然の克服”を基とする考え」と,「東洋人,農耕民族の“自然との対話”を基にする考え」の違いかもしれません。
  ここのところとみに,前述の「東洋人」的な考え方で,“自然との対話のスキー”をしている自分が居ることに気付くのです。体力が落ち,以前のようにがむしゃらなスキーができなくなったせいかも知れませんが...。でも,満足感,あるいは爽快感は,はるかに最近のスキーの方が強く感じます。雪という大自然から,多くのモノをいただいている...という気持ちになれるのです。その時,それを感じ取ることのできる自分の身体の素晴らしさと神秘を思います。
  このようなことを考えると,たんなる“スキー”なのですが,この“スキー”...精神的な拠りどころと成り得る大きなポテンシャルを持っているのでは?という風に思います。

  今日から始まる“第2章”では,この辺のことも視野に入れながら“生涯スポーツ”としてのスキーを考えて行きたいと思っております。これからもよろしくお願い致します。(^ ^)

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