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(スキー心理学)
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「 細胞に語りかけ,感謝するトレーニング 」

File 0031
by ”Dr.N”  2004/08/01

  
  みなさんお元気ですか?暑い日が続きますが、夏バテなんかしてませんか?

    さて、私ですが、最近、一大決心をして”早朝ウォーキング&ランニング”を始めました。6月中旬からスタートしてもうすぐ2ヶ月程になります。今回、起床時間を1時間早め、朝5時までに起床して取り組んでいます。
  生活のリズムを変えてまでトレーニングに取り組むのは非常に決意のいることなのですが、今回はそれなりの理由がありました。実は5月に会社を休むような風邪を2回もひいてしまい、健康面への自信が全くなくなっていたのです。職場環境の変化による運動不足で、風邪をひきやすくなっていたのですが、それでも短期間に2回もひくのは異常事態です。定年までこのような生活を続けて行けばどうなるのか??そんな不安から、身体を根本から鍛え直す決意をしました。

  疲れたら休むという事も大切ですが、まず疲れ難い身体を作る事。そして、疲れてもすぐに回復できる身体になる事を目標としました。
  まず、朝5時までに自然起床して、自宅近くの丘を約30分かけて回ります。登りは歩いて、平地と下り坂は軽いランニングします。ラストに通称「百段階段」という場所があり、そこを登りきった時点で心拍数は140後半(分)という極めて軽いメニューです。
  自然起床(目覚ましはかけない)の理由は、自主的な意思の力でトレーニングを継続させる精神的な部分と、本当に疲れて寝過ごした場合、それも良しとする・・そんな理由です。

  トレーニングを始めるにあたって気をつけた点は、
@まずは早朝トレーニングを生活習慣として身に付けること。
A運動前にコップ1杯水を飲む。特に夏場、起床直後は血液が濃い状態にあり、そのまま運動に入ると心臓に負担がかかってしまう。(Dr.Kさんのアドバイス)
B運動前にブドウ糖などで血糖値を上げておく。
C十分にストレッチを行っておく。起床直後なのでいきなり運動を始めない。
D上体のリラックス(特に肩、背筋の脱力)と体幹部のひねりを意識して運動を行う。
E帰宅直後にプロテイン等のサプリメントを補給する。私の場合は左膝が悪いのでグルコサミンも同時に補給。

  ウォーキング&ランニングを主トレーニングにした理由は、ある記事を読んだ事がきっかけです。実は、業種による仕事中の歩数と健康に関連して以下のような事が判明しているらしいのです。

1番歩数が多いのが「宅配業者」で1日2万歩以上。
2番目は「幼稚園の保母さん」で1万7千。
一番少ないのが経理・事務関係で4千ぐらい。

  1日に2万歩以上歩く「宅配業者」には、慢性的な筋肉疲労があるものの基本的には健康体。4千歩以上〜1万歩以下の業種だと、肩こり等の軽い症状。4千歩以下の業種では肩こりの他に足のむくみなどの慢性的な症状が加わり常に身体の不調があるそうです。
  つまり、1日に歩く歩数が多いほど”現代病的な要素”が少なくなるということらしいのです。

  さて、トレーニングですが順調にスタートすることができました。開始3日目までは非常に苦しかったのですが、5時起きに関しては非常にスムーズに順応できたので自分でも驚いています。なによりも日の出を見ながらのウォーキング&ランニングは非常にすがすがしく、学生時代を思い出しながら楽しくトレーニングに取り組むことができました。

  しかし、1ヶ月ほど過ぎたある日・・・突然、順調であったトレーニングに悪雲が垂れ込め始めたのです。突然。本当に突然だったのですが、スムーズに起きられなくなりました。とにかく起きるのが辛いのです。
  当然の事ながら1日中疲労感が消えませんでした。思い当たる事柄も無く、理由は全くわかりません。それでも精神的な強さを追い求めて何としても続けようと思いましたが、ついに5日後、トレーニングを休んでしまいました。
  夏バテか?単なる怠け心なのか?1ヶ月目にしてトレーニングを継続することが困難な状況になってしまったのです。

  そこで、長年、毎日トレーニングを継続されている”我らがTOK先生”に藁にもすがる思いで、モチベーション維持のコツを質問してみました。

以下、TOK先生からの返事です。
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>ところで、先生は毎日ランニングされているようですが・・。

 ジョギングですが,毎日...というわけではありません。その日によって違います。Tennis,Bike,Muscle トレーニング,Jog, Swimming...という風に日替わりでやるようにしています。

> そのモチベーションを維持する秘訣は何ですか? 疲れている時の対処方や、天候が悪い時なんかの対処方はありますでしょうか?

  この所思っているのは,「体の細胞ひとつひとつ」についてです。食事も,今食べているものがどういう風に筋肉になり血になるか?  という様なことを考えるようにしています。すると,嫌いなものでも,アアこれが血になって細胞の組成に変わるんだ !!! という積極的な姿勢に変わります。以上のようなことを思うと,食事も楽しくいただけますし,量を超えて摂取しようとも思わなくなります。餌を食べているんじゃなくて「食事」をしているんだ !!! という気持ちが,適度に食べること,楽しく食べることの秘訣の様に思います。(^ ^)
  トレーニングも同じで,自分の体に言葉を掛けるようなつもりで行なうのです。第三者的な視点から己の体を観ると,自分の体の作りや健康な体に本当に「ありがとう !!! 」と言いたくなります。一日一回,体の活性化 !!! そう思うとやらないでは居られません。(^ ^)


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  さっそく、返事を頂いた翌日から「体の細胞をリフレッシュさせる」というイメージを中心に、トレーニング内容を再考してみました。

@5時までに起きてトレーニングを始める・・この生活のリズムを定着させることを最優先課題とする。
A今後2ヶ月は負荷は上げない。辛ければ歩いたり、早めに切り上げたりする。
Bフレッシュなイメージを維持する為に必ず”日の出”を見るようにする。
C上体の脱力、体幹のひねりを今まで以上に意識する。(リラックス)

  さて・・・再スタートの結果なのですが、実に不思議なことですが「体の細胞をリフレッシュさせる」を意識すると、朝スムーズに起きることができるのです!わざわざ早く起きてつらい事をする・・そんな意識から簡単に解放されてしまいました。そして、トレーニングをスタートしてすぐの・・身体の各部が潤滑し始める直前のイヤーな時「体の細胞の隅々まで酸素が行き渡ってリフレッシュしている」と意識すると、スッーと苦痛が消えて行くのです。
  そして3日後には、日中の疲れも感じなくなり身体が軽くなっているのが実感できました。また、つい最近、たまたま寝過ごしてトレーニングできなかった日があったのですが、その日は一日中、背骨や腰の間接が硬く、身体が重く感じられました。これをきっかけに”必ず毎日トレーニングをしよう”と心に決めたのは言うまでもありません。

  しかし、それにしても狐につままれたような気分です。意識の持ち様でこうまでも疲れの感じ方が変わるとは・・・そこで、この一連の現象を私なりに分析してみました。(負荷を元に戻したので、ハードな内容でないという前提はありますが)

  まずは肉体的側面から、負荷を上げる時期が早すぎた・・? 順調な滑り出しで気を良くし、能力が上がったように感じたが、現実は”現状の能力の範囲内で適応しただけ”であった。それに気が付かず負荷を少しづつ上げてしまった。
  また、距離を測ってみたところ1km程度だと思っていたのが、実は3km程の距離があったので、少し負荷を上げたつもりが以外にハードな内容になっていた。
  TOK先生曰く「本当のトレーニングの効果が出てくるのは2ヶ月ぐらいしてから」ということなので、もうしばらく負荷を上げるのは我慢すべきだったのでしょう。

  また、心の面を振りかえると、この1ヶ月間は”身体に負荷をかける事”だけしか考えていなかったように思います。もちろん、その時々の”中道”に沿った内容の負荷だったとは思いますが負荷には違いありません。辛い事、苦しい事だけを意識していると、いつしか”自己防御反応”が現われて無意識にトレーニングを拒否してしまう・・・のかもしれません。辛い事苦しい事を乗り越えようとする”荒行”的な要素も時には必要ですが、毎日つづけるものではないのかもしれませんね。
  今後、3ヶ月は負荷は上げず、地道にトレーニングを継続したいと思います。
  また9月ぐらいに結果をレポートできると良いですね。

                                        (2004/08/01 UP)

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