【TOK】のビデオ解説  File0009

Canada スキー No.9

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センサー軸の有無でこう変わる !!!

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  今回は“Uni”さんのご登場です。^m^
  彼もこの春 Canada に同行したメンバーのおひとりです。小回りに非常な上達をされましたが,あいにくそのビデオが撮れておりませんでした。でも大回りでも大きな変化がありましたので,皆さんにご紹介いたします。
  なにはともあれ,“Kid”さんの滑りをご覧ください。...前回同様,先ずビデオを何度かご覧になって,BeforeとAfterで何がどう変わったか?あるいは変わっていないか?を皆さんなりに観て見ることをお勧めします。その後で【TOK】の解説をお読みください。本当に良いトレーニングになりますよ !!! "^_^"
  ………
  皆さんはまず第一印象としてどこが変わったとお思いですか?私は...
  Beforeは,「スキー板に乗せられている滑り」だが,Afterは「自ら積極的にスキーに乗り込んで行っている滑り」だと思います。そう見える要因はいろいろありますが,先ず...

@:Beforeの滑りは両スキーに乗っているようです。両スキーで捕らえているために,二本のスキーに“荷重分散”がおこり,スキー板が十分に“たわむ”ことができません。スキー板の“たわみ”が少ないと,かかとを支点としてスキー板の前半部分で雪の抵抗を受けてターンする...という切れのある滑りができません。その結果,フォームも“センサー軸”(スキー板の“センサーポイントSP”から身体の“レシーブポイントRP”に向かうライン)...が現われず,上半身と下半身の動きがアンバランスになってしまっています。ですから滑走ラインも定まらず,左右のスキーがフラフラして,見ていても安心感がありません。(=_=;)
  ところが,Afterでは外スキーにしっかり乗り込んでいます。というより,先ず外スキーだけで雪面を捕らえようとしています。その結果,スキー板がしっかりとたわんでくれますから安心して“かかと支点”で落下していけるのです。こうなると,スキーのトップ部分は雪面抵抗を受けてターン内側に入り込もうとしますから,“センサーポイントSP”から身体の“レシーブポイントRP”に向かって圧が来るのが分かるようになります。Afterのような“センサー軸”ができるわけです。ドッシリした安定感も出てきました。ターン前半から中盤にかけて「スキー板がはしっている !!!」のも良く分かると思います。^/^
  先ず滑りを見ての第一印象は「両スキーに乗り過ぎ」から来る「センサー軸の欠如」...でした。この“センサー軸”...言葉を換えると“お習字ターン”ということになります。(^^ゞ

A:さて次は...?
  Beforeの“棒立ち”とAfterの“バナナシェープイメージ”の違いです。 Canada に行かれた人の多くは,この“バナナイメージ”で本当に滑りの質が変わりました !!!。(^v^)「ビデオ解説」の“File0003”,“File0004”,“File0007”,“File0008”そしてこの“File0009”と,なんと9File中5Fileの中で,この“バナナイメージ”効果があったことを取り上げています。
  この“Uni”さんも懐の深さが出てきたことが滑りの質の変化につながっています。Beforeの方が多少斜面の荒れはあったにしても,その下からのショックがほとんど吸収されていません。上半身が棒立ちで,背中の関節を生かしきれていない為に,下からのショックを足首,ひざと腰...この三つの関節でしか吸収できていないのです。
  Afterでは“バナナシェープ”が出てきました。上半身が丸く曲がることで,この背中の関節をショックアブソーバーのように使えるのです。私は背中の23個の“椎間板”がショックを吸収するのに大きな役割を持っていると思っています。この背骨の“椎間板”は直立しているときは関節としての役割を果たせませんが,丸く湾曲すると,その一つひとつがひざや腰と同じようにショックを吸収してくれるのです。BeforeとAfterの滑りを比べてもこのことが歴然としています。Beforeではショックがモロに頭に届いている感じで目線が上下しています。しかし,Afterでは腰付近の“椎間板”がイイ働きをしていて,角付けの切り替え時にゆるい上下を描く他は,頭はほとんど動いていません。
  “バナナシェープ”も大事なのですネ!

  “Uni”さんの滑り…本当に積極性が見られるイイ滑りになりました
注意しなければならないことは,この積極性を出そうとして,自ら雪に圧を加える“Do Ski”をしないことです。“Let Ski”で,雪の圧を受けようとする意識があれば,この様な滑りに変わることができるのです。
  Afterの滑り...ホントに「自信溢れる滑り !!!」になられたと思います。<^!^>
   

Aug. 3 '05 【TOK】  

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