【TOK】と一緒に滑るニュージーランド スキーツァー
間もなく,申し込み受付終了となります。
July 26/2004 (火曜日) 晴れ
昨日の教師日記で,一応今シーズン皆さんから
e-mail
や掲示板で頂いていながら,返事を出ししていなかったご質問やご意見に対する回答...全て終了しました。(^
^)
思えば多くの方から,いろいろなご質問を頂きました。貴重なご意見も...。本当にありがたいことです。皆さんのこのようなお便りが,ホームページを運営していて上で最も参考になるデータとなっております。オフシーズンになってからも,毎日平均6〜700人の方においでいただいています。このホームページを立ち上げた時もそうでしたが,見に来ていただいた中の数人の方でもいいから,なにか参考になれればイイナァー...と今も思っています。
さて,振り返ってみると,今年は「小回り」に関するご質問が多かったように思います。新検定システムの導入で小回りが必須になったこともあるでしょうが,切れのスキーだけで無い,ズレを伴うスキーの大切さに,皆さん気付かれて来たのかな?という思いもします。何がナンでもカービング...といった現象に少しブレーキが掛かってきたカナ?と...。言葉を変えて言えば,「内向内傾」意識から「外向外傾」...ということになります。この外向外傾無くして「小回り」はあり得ないのです。そして,この小回りを通して,ズレに乗っていくことの快感を経験された方も多いと思います。そういう意味で,2004シーズンは「ズレ快感復帰年」だったのかもしれませんネ?!(^
^)
確かにスキーの楽しみ方として,カービングターンのハイスピードでギューンと切って行くのは楽しいです。風を切る感触もなんとも言えません。しかし,それだけではないスキッディング系の「雪との会話」を楽しむスキーヤーが確実に増えてきています。そして,他人とは違う自分の滑り...ということを主張し始めたスキーヤーも見え始めました。整備したピステだけでなく,人間の手の入っていない自然の条件下を滑りたいというスキーヤーも...。このように,自分流のスキーの楽しみ方を求める人が,本当に多くなったと思います。みんなと一緒だから楽しい
!!!
ということもあるけれど,みんなと違っているから面白い
!!!
ということもあります。こうでなければならない,ああでなければならない...といった規制を取り外したところに本当の「スキースポーツの愉しさ」があると思います。
今日の巻頭言にも書きましたが,スラッと形の良いスキーももちろんイイですが,曲がっていたり,ゴツゴツがあったり...の個性的なスキーも,またそれぞれに深い味わいがあって面白い...と思います。
July 25/2004 (月曜日) 曇り
今朝の室内の気温は21℃で晴れの白馬です。今,Tシャツですが,これだとチョッと肌寒く感じます。(^
^) キット昨日夕方の夕立で白馬地域が冷やされたのでしょう...?!
それにしても,昨日夕方の夕立と雷は凄かったです !!!
。午後3時半頃から一気に空が暗転し,ピカッ !!! ゴロッ
!!! ドカァーン !!!
...の連続でした。雷の誘電でパソコンが被害を受けないように,慌ててコンセントから電源を引き抜いたのでした。
今年は雷の事故が多そうだと,TV番組でも話していました。特に山に登る人...行動は午前中ですヨ
!!! 互いに気をつけましょうネ。(^ ^)
*****
今日は掲示板でのご質問に対する回答です。07/10に“山崎”さんから次のようなご質問を頂いておりました。
『
初めまして。時間がございましたら教えて下さい。TKOさんの日記の中で、よく「落差を取る」「スペースを取る」という表現が出てきます。落差とは1ターン(谷回りから山回りまで)の滑走距離を長くするということなのでしょうか。切り替えのフラット(斜めの直滑降)部分を長くするということなのでしょうか。そしてその効果はどんなことがあるのでしょうか。突然の質問で申し訳ありません。よろしく。
』
“山崎”さんお待たせいたしました。
「落差」についてのご質問ですが,「落差をとる」あるいは「スペースを大きく使う」というのは右図「C→C」のように,フォールラインに沿った移動距離,つまり谷回りから山回りまでの距離を大きく取る...ということです。「B→D」の距離を長く取ることではありません。
「落差をとる」効果はどういうことか?ということですが,簡単に言えば「落差を取った分,位置エネルギーが増え,ターンに必要な“圧”を作り出すことができる」...ということです。下の図のように「C1→C2」の移動距離(スペース)が長い,ということは結局スキーヤーが垂直方向に落ちる長さ,つまり“落差”が大きくなることです。スペースを大きく使えば結局「落差」も大きくなるわけです。この落差が大きければ大きいほど雪からやってくる力も大きくなりますから,ターンに必要な圧を有効に使える...ということになるのです。このことを「位置エネルギーを有効に利用する」と言います。例えば水力発電などはこれと似た良い例です。水を高い位置から低い所に落とし,その水圧で水車を回して電力を作りだしています。もしこの時,落差が少なければ,発電能力も少なくなってしまいます。落差が大きいほど大きなエネルギーを生むことができるのです。
スキーもこれと同じです。私たちがお金を払ってリフトに乗りますが,これは言葉を変えて言えば「位置エネルギーを買う為にお金を払っている」...ということなのです。ですから,この落差を有効に使える人ほど合理的なスキーをしている...ということになるわけです。この斜面移動距離が少ないと,雪からの圧が少なくなりますから,それでもターンをしようとすると,自分の身体を動かして,ターンに必要な「圧」を作り出さなくてはなりません。この様な滑り方を,私は【Do】的なスキーイングと呼んでいます。それに比べ,移動距離をしっかり取って,雪の力でターンするやり方を【Letスキー】と呼んでいます。どちらも使えることが必要ですが,ほとんどの人は【Doスキー】をやりがちです。これはこれで結構ですが,より幅広いスキー,生涯スポーツ的なスキーをするには,【Let】的なスキーの乗り方を覚えるべきです。
実は“キャスター・ターン”は,このことを学ぶ為のイメージなのです。そういう意味で,私のレッスンや,この教師日記では「落差を取って...」とか「スペースを大きく使って...」というような表現が数多く出てくるのです。(^
^)
グッキーはもの凄い速さで斜面移動をし,落下をしていましたが,これなどは結局「位置エネルギー」を有効に使っていた証拠だと,【TOK】は思っています。(^
^)
July 24/2004 (日曜日) 晴れ
昨日,今日と薄い雲が掛かっていて,カラットした天気ではありません。マ,夏にカラッとした天気を望むほうがおかしいのかもしれませんが...。(^
^)
昨日トレーニングで「インラインスケート」をしました。スキー教師仲間3人で,近くの松川の河川敷で行なったのですが,適度に凹凸と斜度があり,スキーのトレーニングにはうってつけの場所です。以前“インラインスキー技術選手権”を開催した場所ですが,ここで大回りや中回り,小回りを想定して滑走感覚というか,回転感覚を磨きました。インラインスケート...スキーのトレーニングとしてベスト
!!!
とは言いませんが,重心移動の感覚や,足裏感覚のトレーニングにはイイと思います。
河川敷の風を肌で感じながらの1時間でした。(^ ^)
*****
7/11及び7/12の教師日記でご紹介した“J.K”さんから,この日記を読まれた感想を
e-mail で頂きましたので,今日はこれをご紹介いたします。
『 …いま読み返してみても長〜いメールでしたね。(笑) さて、7/12のコメント読ませていただきました。「人生経験が豊かで、好奇心が強く、素直で感受性の豊かな人ほどスキーがうまくなる潜在的ポテンシャルが高い!」というのはステキなことですね!! 基礎的な体力や運動能力が既にピークを過ぎている大多数の『オトナ(=またはオヤジ&オバサン)』にとって、フィジカル以外にこんな手があったのか!?ってな感じですかね。「そんなことはスキーだけじゃなく、人生全て同じだよ!」というような醒めた声も聞こえてきそうですが、人生の一般論ではなく、スポーツとしてのスキーのなかで想像力と創造力の重要性に気づいているかいないかは、やはり大きな違いになると思います。僕は雪面での感受性を研ぎ澄ますことは、一般論や抽象論ではなくスキーというスポーツの具体的な練習方法に踏み込んだ技術論と言ってもいいと思っています。(エラそうですね、スミマセン…^^;)
ただし、先生も言われるように重要で絶対に外せないのが『イメージの共有』で、これができていないと効果が上がらないばかりか、誤ったフィーリングを求めてしまうことにもなりかねないですよね。厳密に言えば他人のイメージを感じることはできないので『イメージの共有』はかなり難しいことだと思います。でも、どういう滑走フィーリングの時に理にかなった滑りができているのかを自分で判断できるようになるには、イメージを想像しつつ雪面からのフィーリングをしっかりキャッチし、その情報をフィードバックして…イメージに修正を加えてさらに正確なものにしその時のフィーリングをキャッチし…ということを繰り返し、自分のイメージを洗練させていくしかないですよね。
と考えれば、生徒の側は与えられるアドバイスを待っているだけでは決してイメージの共有はできない!ということだと思います。教える側が生徒の人となりを推し量ることが必要なのと同時に、教わる側には積極的に自分なりのイメージを探ろうとする姿勢が必要だということですよね。
今日はこのへんで…』
“J.K”さん e-mail
ありがとうございます。日記を読まれてのご感想...大変勉強になります。(^
^)
私は高校まで野球をやって来ました。大学に入ってからスキーを始めたのですが,野球とスキー...この両方を経験してきて,この両者には決定的な違いがあるのではないか?と思っております。それは,何度かこの日記でも書きましたが,「重力に対抗する運動」と「重力を利用する運動」の違いです。
“野球”は重力に逆らって自ら動き回るスポーツです。ボールが飛んで来たら,その近くに駆けて行って手を伸ばしグラブに取り込みます。この動きは,動き始めの一歩が,先ず重力に対抗して自分の位置を変える...ということから始まります。地球の引力に逆らって行動を起こすための「力」を,自らのパワーで作りだすことが,このようなスポーツの特性です。
ところが,“スキー”では,自ら身体を動かして行動を起こすこともできますが,そうではなく,斜面移動をしていくことで自分で行動を起こさなくても,雪の力で運動をさせてもらうことができるのです。雪からの抵抗がその運動の源を作ってくれるのです。このようなスキーヤーは重力に従って落ちて行き,雪が与えてくれる圧力を「力」として使いこなしているのです。言ってみれば,重力を利用している...ということです。このような運動では,「雪からの情報を,どう感度良く的確につかみ取れるか?」ということが大事になります。つまり“感性”の良し悪しがポイントになるわけです。…というわけで,「人生経験が豊かで、好奇心が強く、素直で感受性の豊かな人ほどスキーがうまくなる潜在的ポテンシャルが高い!」...と仰るのはまことにその通り
!!! なのです。(^ ^)
また,「教わる側には積極的に自分なりのイメージを探ろうとする姿勢が必要…」...というのも,まさにその通り
!!!
です。教師が語っているイメージを,どう自分のこれまでの経験の引き出しから引き出せるか?ということです。引き出しの数が少なかったり,容量が小さいと,具体的なイメージが貧弱になり,思った効果が出てこない...ということにもなります。
そして,教わる時だけに限らず,自分自身で楽しみの幅を広げていく意味でも,「自分なりのイメージの探求」は大きな意味を持っています。他人とは違った自分だけの感性を大事にすると,より個性的で豊かな“スキー”を味わうことができると思います。「オレンジ」,「キャスター」,「筆」...だとかとはまた別の,違ったイメージを皆さんが持たれたら,それはまたそれで本当に素晴らしい事だと思います。(^
^)
こう見てくると,私たちのスキーは人生そのもの...という気がします。その人の考え,人生経験がスキースタイルとなって現れて来るように思います。そういう意味では,“スキー”...奥が深い。(^ー^)
July 23/2004 (土用日) 曇り
今朝の白馬は曇り空 …。気温は23℃で,しのぎやすい白馬です。 (^
^)
この週末,海に向う人が大勢見られます。松本や安曇野の人達は,白馬を経由して糸魚川方面に向かい,日本海で泳ぐ人が多いのです。週末,朝はまだいいのですが,夕方,海から内陸に向う人で国道148号線は,いつも込み合います。でも,日本海の水はきれいで暖かいです。 (^
^)
聞くところによると,対馬海流が暖かい海水で,これが能登半島沖から佐渡,秋田沖,そして津軽海峡の近くまで行っているのだそうです。私は高校生の頃,10月に男鹿半島で泳いだことがあります。暖かい対馬海流のおかげだったんですネ!(^
^)
皆さん,泳いでますか?
*****
今日は“KEGON”さんから頂いた e-mail
のご紹介と,それに対するコメントです。
『
初めまして。TOK先生。いつも楽しくホームページ拝見させていただいております。私はH県に住む45才の素人一般スキーヤーで、KEGONと申します。キャスターターンは、本当に参考になりました。ともすればトップコントロールという言葉に踊らされてしまって、つま先のみの加重になっていた私のスキーが変わりました。かかと支点あってこそのトップコントロールだったんですね。キーキャスターの大事さをおもいしりました。
特に私は右足に比べて左足がへたで、悩んでいました。二本とも右足だったらいいのに、何度思った事でしょう。左足は本当に踏んだ気がしなかったのです。左足が外足のときは、左肩が上がり気味で外傾不足で腰も回り気味でスキーにも不要な振動が起きていた様な気がいたします。ところがキーキャスターを意識するだけで、左足も踏めるようになり外傾不足も腰の回り気味も気にならなくなりました。本当にありがとうございました。シーズンインが楽しみでなりません。
長い休みがとれれば、八方に行って直接TOK先生にご教授いただければと思うのですが、思うにまかせず残念です。もしよろしければ、ひとつ教えてください。内足は積極的に加重するものではないと思いますので今まであまり気にしていませんでしたが、舵取りでスキーがシェーレンになってしまう場合(かなり上手いスキーヤーでも見られる)などを考えて、内足の接雪ポイントの解説など伺う事ができれば幸せです。私的には、カービングは4番キャスターでスキッディングは3番キャスターよいかなーと思えるのですが、どうなのでしょうか?』
“KEGON”さん初めまして! e-mail
ありがとうございます。
キャスター・ターンがご参考になったとの事ですが,良かったですネ!(^
^) お一人でも,そういう方が居られるという事は,スキー教師として本当に嬉しい事です。トップコントロールとかテールコントロールとか,昨年発刊された「新教程」で解説されていますが,【TOK】流の言い方をさせてもらえば,「どこを支点とするか?」ということだと思っています。仰るように,かかとが支点になればそこを中心としてスキーが左右に振れて行くわけですから,意識とすればトップをコントロールすることになるわけです。(^
^)
「右足に比べて左足がへた…」...ということですが,ほとんどの人間は「左右非対称」です。つまり,右半身と左半身ではその創られ方が違っているのです。ですから,右も左も同じ意識で滑ろうと思っても,なかなか思うようにいきません。特に自分から雪に働きかける【Do】的なスキー操作では...。ところが,不思議な事に,雪の力でターンさせてもらおう...という【Let】意識にすると,それぞれ違いのある左右の体の構造にも関わらず,それぞれに合った身体の反応が自然に起こるのです。そして,右は右なり,左は左なりに最善の身体の反応が起こり,それぞれフィーリングは多少異なるものの,最終的なスキーコントロールはうまく行ってしまうのです。キャスターや“フィーリングスキー”を意識すると,それなりに身体の欠点やクセが修正されてうまく行くのですから不思議ですよネ!(^I^) 人がモノを“感じ”,それに“任せる”ということが,いかに人間の身体の持っている本来の能力を自然に引き出してくれることか
!!! ...ということを強く思います。私はこのことこそ「雪の上で“素直”になる」ということだと思っています。多くのスキーヤーを見ていると,雪と喧嘩し素直になれない人がどんなに多いことか...。そういう意味で,“KEGON”さんは自然体でのスキーがおできになるようになった,ということだと思います。(^
^)
「舵取りでスキーがシェーレンになってしまう…内足の接雪ポイントの解説を…」...というご質問ですが,
シェーレンにしようとしてそうなるのではなく,シェーレンにしたくないのにそうなってしまう...ということであれば,外足一本でしっかり雪面を捉え続けることが肝心です。ターン内側への移行を考え過ぎて,内向内傾になったり,軸がインサイド側に寝てしまったりすると,内足での捉えが強くなり内スキーのインサイドエッジが効いて,外スキーよりもターン円弧が小さくなってシェーレンが起こってしまうのです。ですから,舵取り期では先ず,「外スキーで,雪面からの抵抗とバランスが取れる最善の外向外傾」を意識すべきです。内スキーに意識が行ってしまうと,外スキー意識は留守になり集中できなくなって,いい結果をもたらさないと思います。私は舵取り期では一切内スキーのことを意識せず,外スキー一本で滑ることに専念しています。レッスンでも内スキーに乗ることや,内スキーの使い方には言及しないようにしています。グッキーも言っていたように,スキーの基本はあくまで「外向外傾・外スキー」だと私も信じています。(^
^)
July 23/2004 (金曜日) 晴れ
白馬は今日も“夏空”です。(^ ^)
夏はいつもの事ですが,晴れの日は朝6時頃まで,北アルプスの山並みが見えています。そして,次第に山に雲がかかり,8時過ぎにはご覧のような景色に...。気温も放射冷却が働いているのでしょうか,おかげさまで白馬は20℃くらいまで下がります。昼は30度を越えますが,それでも朝が涼しいのは本当に助かります。(^
^)
ところで,来春の3月までに行なわれる町村合併の話ですが,白馬と小谷の合併の話は無くなりました。住民アンケートの結果,合併反対数が賛成数を上回った結果ですが,私はこれはこれでいいと思います。数年しか受けられない交付税に釣られて合併し,地域の特色を無くしてしまう様なコトはしない方がイイと...。白馬も小谷も財政的に苦しいのは分かりますが,この両村はかけがえの無い「自然」という財産を持っています。金をかけてインフラ整備をすることも大事かもしれませんが,それよりも天恵の条件を生かし,住んでる人も,ここを訪れてくれる人も,「心が洗われるナァー...」と思えるような「心豊かな村」を目指した方がイイと思います。(^
^)
*****
今日は“J.M”さんから頂いた e-mail
のご紹介と,それに対するコメントです。
『 TOK様 初めてメールをさせて頂きます。HPは2年ほど前から読まさせて頂いており、大阪の毎日新聞のスキーヤーの集いでお話をお聞きしたこともあります。50歳を超すシニアスキーヤーで、2年ほど前に念願の1級を取得しました。最近、足裏感覚のことをお書きになっておられるので、お聞ききしたくメール致しました。
オレンジタンーンもキャスタータンも理解でき、まあまあ、実践も出来ると思っているのですが、足裏への集中を欠いたときや、急斜面、コブ斜面などやや困難な斜面では、ついつい、足指が立ってしまい、いわゆる、「猫の指」「猫の足」のようになってしまいます。すなわち、母指球への加重が、指先への加重に変わってしまい、指が曲がり、指先が立ったような感じになってしまいます。どの様な状況でも、足指は伸ばした状態にしておくのが正しいのでしょうか。また、私のこのような癖を直すにはどの様な練習が効果的でしょうか。もし、このような話題にふれるときで結構ですが、解説頂ければ幸いです。』
“J.M”さん e-mail
ありがとうございます。返事が大分遅くなってしまいましたがお許し下さい。
さて,「足裏への意識集中」と,その結果起こる「足の指先の状態」との関係に付いてのご質問ですが,結論を先に申しますと,「猫の指」状態の時もあるし,そうでなく「指先がブーツの上側に着く様に反り返る」場合もあります。では,どういうときに反り返え,どういうときに猫の指か?ということなのですが,実は雪からの抵抗の変化によってイロイロ変わるのです。私も,整地ではキャスターイメージで,かかと支点で滑り続けることができますから,結構指先が上がっているのですが,抵抗のある雪などに入った時はバランスが崩れ,気が付くと,つま先が猫の指状態になっていることがよくあります。(^
^) もともと雪面状態が一様で無いのですから,かかと支点をキープしようとすれば,その抵抗の変化に見合ったように,自然に足裏の形も変化する...と考えた方がいいと思います。つまり,支点と重心を結ぶ「サポート軸」をしっかりキープしようとすればするほど,「バランス維持」のために雪の抵抗変化に応じた身体の反応が現れて来る...ということです。この反応...上半身や脚にも現れますが,それ以外に「足裏の形」にも影響を与えるはずです。
ですから,「どの様な状況でも、足指は伸ばした状態にしておくのが正しいのでしょうか?」...というご質問に付いては,「足指の形にとらわれず,かかと支点を維持しながらバランスを取ろうとすること」が大事...ということになります。もし,「足指は伸ばしておかなくちゃ...」という気持ちを持ってしまうと,身体全体が硬直してしまい,リラックスした反応は無くなってしまいます。このことは,足指の状態にとどまりません。身体全体が,「“サポート軸”をしっかりキープする
!!!
」ということで生じる反応を,素直に受け入れ容認することが大事です。そうすれば,スキーヤー各自に合った自然な「形」や「フォーム」が現れて来ます。これこそがその人の「個性」なのです。自分で作ってしまう「形」や「フォーム」ではなく,バランス維持をしようとすることで,「自然に現れる姿」こそが大事なのです。「雪と自分の身体がマッチした結果生まれた,その人だけの姿」なのだと思います。
「足指が伸びるも良し,猫になるも良し...全て雪からの抵抗と,自分の身体の反応能力にお任せ...」位の気持ちで滑られた方がイイと思います。ですから,このような足指の反応が現れたら,「オオォーッ,俺の足が雪とハーモニーを奏でているワ
!!!
」と喜ぶべきで,これを「悪癖」と捉えて,直そうとしたりしないことだと【TOK】は思います。なるがまま...とは言いませんが,「雪と体にお任せ...」位の気持ちで滑られたら,もっともっと違った“スキー”が見えてくると思います。(^
^)
July 22/2004 (木曜日) 晴れ
みなさん
!!! 暑さに負けず, お元気ですか?
昨日も関東,特に甲府は暑かったみたいですネ?。ホントに,「暑中お見舞い申し上げます
!!! 」 今日の白馬は久しぶりに朝から青空が見え,いよいよ「夏」という気がします。昨日まで連続六日間の「曇り空」でしたから,気温はさほど上がらず,しのぎやすい日が続いていました。
そういえば,南米チリやオーストラリアでは一部大雪や寒気で大変だとのNEWSも聞こえて来ました。世界的な「異常気象」...という説もあります。急激な地球温暖化がその引き金になっているのでしょうか?「そろそろ人間...経済発展だけが目指す方向で無いことに気付くべき時が来たのでは...」そんなことを思います。
*****
今日は“cshow”さんから頂いた e-mail のご紹介です
『
つい最近このホームページの存在を知って以来TOKさんのご指導法の虜になり、毎日のように拝見させていただいている学生基礎スキーヤーのcshowです。目からうろこが落ちっぱなしで、感動のあまり涙しそうになってしまいました・・・。特に大きな鱗が落ちたのは、支点と荷重点の話です。指導の現場では「踏む」の一言で片付けられていていた荷重点を、体重を支える支点である踵と、前圧を受け止める拇指球とに分けるお考えはもう素晴らしいの一言です。かなり以前に踵100%荷重なのに何故か切れるし走るし後傾ではないという滑りを一度だけ体験したことがあるのですが、いま思えばあれが初期キャスターターンだったのです。あの時このホームページを見ていたらその後こんなに遠回りしなくてすんだのに。。。いやいや、心はDOで!今シーズンはキャスターターンですんごい上達します!!!どうか白馬から見守っていてくださいましー!』
“cshow”さん e-mail ありがとうございます。
「目から鱗…」...というほどのことではありませんが,気が付くと「ナルホド
!!! 」と思いますよネ? わたし自身,“ステンマルク”が連戦連勝していたときに履いていた“elan”の“RC05”という板に出会わなかったら,かかと支点...などということに気付かないで来たかもしれません。あの板を乗りこなすには「かかと」に荷重点というか支点を持って行く意識が無いと滑りこなせなかったのです。まさにわたし自身が「目から鱗」状態だったのです。もう二十数年前のことになります。そして,かかとに乗ってどうしてターンができるんだ?という様なことをずーっと考えてきたら,いつの間にか“キャスター・ターン”が生まれていたのです。(^
^)
「大きな鱗が落ちたのは、支点と荷重点の話…」...と述べておられますが,これは【Doスキー】と【Letスキー】の違いを決定的に区別する重要な観点でもあります。なぜなら,かかと支点にすると,スキーそのものを動かしたり,圧を加えたり...というような動作がしにくくなり,自然に雪からの抵抗を求めるようになるからです。疲労が少なく,雪からの大きな圧に耐えることができ,バランスを崩す要素を自分で作らなくなる...といった合理的なスキーをする上で,この「かかと支点」は大きな優位性,アドバンテージを持っているのです。かかとを「支点」とし,足首を「ちょうつがい」のように使うことで,身体全体の特徴を活かすことができ,その上安定した滑りができるようになります。まさに,このことこそが他の,「身体そのものを動かす事で行なうスポーツ」と決定的に異なるポイントなのだと【TOK】は思っております。(^
^)
“cshow”さん...大いなる飛躍を期待しておりますヨ !!!
(^ ^)
July 21/2004 (水曜日) 曇り
今朝の「白馬」...ご覧のような曇り空です。そのおかげで,今9:30の気温は22℃。東京,名古屋,大阪...などにお住まいの方には申し訳ありませんが,涼しいです。昨日も25℃くらいでした。
新聞記事によると,その暑さのせいで,「熱中症」とかの症状で倒れる方が多いようです。水分は喉の乾きを感じる前に十分摂って,暑さに負けないようにして下さいネ
!!!
さて,昨日は「土用入り」でした。暑さの最盛期となるこの時期,うなぎを食べて精力を...という人も多いと思いますが,精神的に負けないことの方が大事かもしれません。“スキーシーン”を思い出して,気持ちだけでも涼しくなって下さい。(^
^)
*****
今日は“K.M”さんから頂いた e-mail のご紹介です
『
今シーズンの総括
先シーズンからの持ち越しの課題、「シェーレンになる、足首が堅い」、についての原因とその矯正法を探ること。結論から言うとかかとに乗れていないということでした。この解決法は意外なところからもたらされました。以前から興味があった山スキーを再開するべくテレマークスキーを始めました。全くの独学でビデオレッスンが頼りでした。はじめは立つのがやっとで、前後のバランスの取り方が難しい。しばらく歩いていると慣れてこつが分かってきました。リフト一本上に上がった所で車のキーがない! 車のドアに着けたままであることにきがつきました。すぐにもどらないと・・。必死でした。とりあえずアルペン滑走法で滑りました。足首を深く曲げるように緊張させてかかとが浮かないように板に押しつけるようにするとスキーのコントロールは嘘みたいに簡単でした。やはりキーは車についていました。
テレマークの練習をその後1日行いました。前からの力の受け方がむずかしい。いきなり吹き溜まりのような所で前から強い抵抗が来るとつんのめるように転倒する。普段から前すぎるポジションだと必ずこのようになる。常にかかとに重心を置いておくことが絶対必要。前からの抵抗が増えたときはすぐに反応して足首を曲げるようにしめて上体とスキーをわずか前に出すようにすると耐えられることが分かりました。これがいわゆるバナナシェープというのかな。
翌日は15pの重たい新雪。ノーマルスキーを楽しみました。昨日のかかとに乗る感覚が生々しく残っており最高の安定感のある滑りが出来ました。TOK先生のレッスンでかかとに乗るといつも教えられてましたが、正直実感できたのはこのときが初めてなのでした。「ああこれがかかとに乗るということなんや」と。
以来、つま先で突っ張るような悪い癖が無くなり、一歩引いた所でスキーをあやつっていると言う感じがします。今年一番の収穫でした。あとは来シーズンのお楽しみ。2,3,4日は五竜&47で一人黙々と滑りました。このスキー場、どういう訳か気に入ってるんです。空いてるからかな。ゲレンデも街も。4日は雨の47はほぼ貸し切り状態、最高に楽しかった。最後に、一応2級はとりました(1級は受けてません)。』
“K.M”さん, e-mail ありがとうございます。実は,“K.M”さんには今シーズン何度かプライベートレッスンのお申し込みを頂きながら,時間がとれずお断りしてしまいました。本当に申し訳ありませんでした。...でもその間,ご自分で研究され,独学でいろいろなことを経験し,そして多くのことを会得されたようで,本当に良かったと思います。(^
^)
テレマークスキーをはじめられたのですネ?(^ ^) ひとつのことだけにこだわらず,いろいろな事にチャレンジするという“K.M”さんの姿勢に感銘します。そういうイロイロがこれまでの疑問や不安を解消してくれることは良くある事です。かかとに乗る...という意味も,ひょんなことからお解かりになったようで良かったですネ!(^
^) 私も学生時分にインカレで,距離のリレーの選手が足りなくなり,急遽間に合わせでリレーの選手としてノルディックスキーを履いて5キロばかり走ったことがあります。ノルディックスキーもテレマークスキーと同じで,かかとが浮くようになっているのですが,これらのスキーでは,かかとをしっかりホールドしている必要があります。そうで無いと,テールがターン外側にズレ,スキーになりません。この時に「かかとをホールドする」ということを知ったのですが,こういう経験が積み重なって今の“キャスター・ターン”ができて来たと思っています。人間,イロイロな経験を積むことは決して無駄ではない...本当にそう思います。(^
^)
バナナシェープ...についても,雪から来る抵抗にどう対処するか?ということから,ご自分で会得されたようで,本当に良かったです。「…前からの抵抗が増えたときはすぐに反応して足首を曲げるようにしめて上体とスキーをわずか前に出す…」...というのは結局,身体がエビのように湾曲して,重心がその湾曲部分の最後部に来る...というようなイメージになるのですが,それを“K.M”さんはご自分で会得されたようです。(^
^) “K.M”さんの感性の豊かさを感じます。
「…一歩引いた所でスキーをあやつっている…」...こういう感覚に成られた,ということなどは,もう“K.M”さんが“スキー”を「スキー道」的観点から見れる様になった...ということの証でもあると思います。2級とか1級とかの楽しみもありますが,それよりももっともっと奥の深い“スキー”があると私は思っています。“K.M”さんもキットそのことを感じておられるのだと...。(^ー^)
また来シーズン,ご一緒しましょう !!!
July 20/2004 (火曜日) 曇り
ここのところに来て,北陸地方は「梅雨」を実感させるような天気に逆戻りです。同じ「信州」なのですが,ここ「白馬」はすぐ隣が「富山県」と「新潟県」なので,気候的には「甲信地域」というより「信越」と言ったほうが良い地域なのです。
さて,いま天候が少し暗めのせいでしょうか,もう“ひぐらし”が鳴いています。“夏”を感じます。(^
^) ここ数年“Tok”の家ではクーラーを使っていません。夏は暑さを,冬は寒さを感じ,それを楽しむ...という生活スタイルに変えたからです。暑い夏には汗をかき,すだれを出したり,風鈴の音色を楽しんだり...。こんなところに「自然に溶け込む楽しみ」を感じています。...でも,都会の暑さはそんな生易しいものじゃないよ...というのも分かります...。ハイ...。(-_-;)
********
今日は“N.I”さんから頂いた e-mail のご紹介です
『
Spring Camp
4/23〜25に参加させていただきました“N.I”です。3日間大変楽しく有意義な経験をさせていただきました。辛抱強くご指導いただき、ありがとうございました。
「お習字ターン」をきっかけに、足裏を意識しながら滑るということを学び、いままで「なんとなく」ですべっていた(いたんです・・・すいません)自分がなぜ「荒削り」な滑りしかできないのか、理解できました。レッスンの中でかかとから足の中央へ移動し戻る・・・という微妙なところが止まっている状態ではわかるのですが滑りながらでは意識できなくて今後の課題として引き続き取り組んでいきたいと思っています。目指せ繊細な滑り!
先生の言われる「滑りの中のフラストレーション」を単純に「私はなんて下手なんだろう」と悲観しがちな自分なのですがフラストレーションを「上達の証拠」と考える発想の転換をもち、もっと辛抱強く取り組む姿勢をもちたいとレッスンを通して思いました。
毎日多くの人とかかわりながら、先生が生き生きと取り組んでいらっしゃる姿を見て私もそうありたいと強く思いました。また機会がありましたら、よろしくお願いいたします。それまでにお習字ターン、マスターできるよう頑張ります。
お礼までと思いつつ、長々と失礼いたしました。』
“N.I”さん
e-mail
ありがとうございました。ザクザクの春雪の中でしたが,だからこそ大事なポイントが解って頂けたと思っております。(^
^)
さて,「なぜ“荒削り”な滑りしかできないのか…」ということの理由が解っただけでも素晴らしい事だと思います。本当にそう思います。(^
^) 雪との会話がおできになっていなかった,あるいは雪との会話を楽しもう...というお気持ちが少なかった,ということだと思います。足裏に意識を集中して滑るようになると,それまでナントナク滑っていた事でも,ひとつひとつが新鮮な感覚として意識でき,自分の体内に取り込めるようになるから,不思議です。(^ー^)
「かかとから足の中央へ移動し戻る・・・」というイメージですが,直ぐにおできにならなくても焦ることはありません。多分これまで,「足裏に意識を集中して
!!!
」等ということはあまりされてなかったと思いますので,直ぐにできなくて当たり前です。その入り口に立たれただけでも素晴らしいことだと,私は思います。(^
^) “感度”とか“感受性”,“感性”というものは,直ぐには良くなりません。集中して何度も何度も繰り返して行なってると,いつの間にか身に付いているのです。感性,すなわち“センス”とはそういうものだと思います。キーキャスター意識からA-Caster意識へ,緩斜面で余裕のある所での練習から始めてください。スプリングキャンプでは,皆さんとご一緒で,あまり余裕のある斜面で試す時間が少なかったと思いますが,ご自分でじっくり時間を掛けて練習すれば,意外に短時間でそのイメージがつかめると思います。(^
^)
「(スキーをしていて感じる)…フラストレーションを「上達の証拠」と考える発想の転換…」...これは大事です
!!! お上手になられ,それまで感じることのできなかった心地良さを体験できたからこそ,同じように感じれないことのフラストレーションがあるわけです。上手になっていなければ,フラストレーションそのものを感じ様が無い...そういうことなのです。(^ー^) ですからフラストレーションを感じたなら,「アア,わたしはうまくなっているんだ…」と思うことです。人間の身体は「良くやった!,良くできた!」と褒めてやると,嬉しくなって,自分の身体とは思えない位素晴らしい事をやってのける,そういう能力が備わっているのです。でも,「ダメだ,ダメダメ…」と思っていると,筋肉も萎縮してしまって,持っている能力の10%も発揮できないのです。他人に褒められるのもイイですが,まずご自分の身体ですから,自分で自分を褒めてるやる...そういうクセをつけられるとイイと思います。先ず自分で自分を褒めてやる...“スキー”だけでなく,日常生活のイロイロな場面で,この様な考え方はキット良い結果をもたらしてくれると思います。(^
^)
「先生が生き生きと取り組んで…」...そう仰っていただくと本当に嬉しいです。
!!! (^ー^) でも,これはまさしく,生徒の皆さんのおかげなのです。“スキー”というスポーツを通して,皆さんから“Tok”が大きなプレゼントを頂いているのです。“N.I”さんは「鏡の原理」というのをご存知ですか? 今,自分が向かい合っている人の「喜怒哀楽の表情」や「対応の仕草」は,自分の今の姿そのものなのだ...という風に考える処世術です。向かい合っている人が笑顔を見せていたなら,今の自分が笑顔で居る...という風に考えるやり方です。私はこれをいつも思うようにしています。ですからレッスン中に皆さんに喜んでいただくためには,私自身が先ず喜ぶことです。ですから,私が沈んで居る事などできないのです。私自身が「生き生き」,そして「活き活き」していることが大事なのです。
“Tok”の元気は皆さんの元気 !!! みなさん,ありがとうございます !!! (^ー^)
July 19/2004 (月曜日) 曇り ● 海の日
右の写真の八方尾根の向こう側が富山,石川方面なのですが,昨日はそちらで大雨だったようで...。その地方の方々...大丈夫でしたでしょうか? お見舞い申し上げます...。(=_=;)
さて,今日の「海の日」を含んでの3連休でしたが,あいにく長野県北部,北陸,信越地方は雨にたたられました。今日はその連休の最後の一日ですので,晴れて欲しいと思います。気温は20℃位で涼しいのですが,せっかくの「海の日」ですから,今日一日はカラッと晴れて欲しいですネ
!!! (^ー^)
********
【TOK】の支援サイトjpSKI.comに「サンプルレッスンV:テクニカル合格の中回り」をUPいたしました。中回りのポイントを解説してありますので興味のある方はご覧下さい。
*****
今日は“K.T”さんからの e-mail でのご質問
に対する回答です。
『 こんにちは、“K.T”といいます。今回は、ふとした問題についてなのですが、前にこぶがつるつるでエッジがほとんどかからない状態の時に滑っていて、板がすっぽ抜けたときがありました。今、現在のすべりは体を中心にしてターンの切り替え期(右ターンフォールライン左側に板がある)は、フォールライン上に板がきていない状態から、足を引き込んで、ターン前半は足を伸ばすイメージだけで足に感じる雪の感じでこれくらいかな、というところで力を入れるのをやめて、板にのっていきます。このときはもうすでにターン後半に入っているのですが、足は柔軟にしています。ここでも足をフォールライン上に持ってこないように状態を維持しています。(フォールライン右側にいたがある。)これだと、悪雪のでこぼこだとショートターン気味になるのですが、でこぼにあわせて、板を切り替えるので・・・こんな感じなのですが、こぶ斜面と新雪(まだ試してない)以外は滑れます。
そこで、こぶに挑戦したのですが、最初は谷から谷だと板が回ってくれないため、無理にまわしていたのですが、他の人を見ると山のすそで板を引き込んで切り替えてそのまますそを板で滑らせて、つぎの山すそに向かう感じで滑っていたので僕も試してみたのですが、確かに、ターンは思うように切り替えられるのですが、こぶの間隔が短いとスピードが落ち切れないため、そのうちにすそ、すそ、すそという感じに板を当てていく感じになってしまい大変怖い思いをしました。そこで、どこかでエッジを一瞬効かせてスピードコントロールをするのかなとも思ったんですが、前に板がすっぽ抜けたこともあるので(今のすべりではないのですが)、それでいいのかわからなかったので質問させてもらいました。
もう、時期的に滑れる機会がなさそうなので、大変長くなりましたが、返答をしてもらえるとうれしいです。』
“K.T”さん,こんにちは! e-mail
拝見しました。ご質問の内容の前半は「整地」での滑り,後半は「コブ」での滑り...ですネ?
「整地での滑り」は,基本的にはそれでいいと思いますが,少しスピードが出てきたり,悪雪気味になってくるともう少し「雪面コンタクト」のことに気を配った方がイイと思います。この「雪面コンタクト」...最初からお話しすると非常に長くなってしまいますので,先ずこのイメージの基本的な滑り方を解説している“フィーリングスキー”の所をお読み下さい。ここの所に,「雪の圧を感じるとは?」,「雪の力でターンするとは?」...といったことを細かく解説していますので,参考にして下さい。そうすれば,「自分の力で足を引き込む」必要の無いことや,「板がすっぽ抜ける」ということが無くなると思います。
次にコブの滑り方ですが,これも「スキーQ&A」のコブの滑り方,にその基本的なことを述べてありますので,先ずそちらを参考にして下さい。尚,“K.T”さんの
e-mail を拝見しますと,「すそ、すそ、すそという感じに板を当てていく...」とありますが,この文から判断させていただきますと,この滑り方は「モーグル的な滑り方」のように思われます。モーグルは基本的に競技の場合,スピードも大事な要素となりますので,コブの頂点に板を当て,空中でスキーの向きを変えてまた次のコブの頂点に当てる...的な滑り方をします。この時,スピードを制御しようということは敢えてしません。スピードが落ちるからです。落下のエネルギーに乗って,ドンドンドン,あるいはトントントン...と落ちて行く,ということです。しかし,私たちの目指す基礎的なスキーイングでのコブは,スピードコントロールをしながら,安全に降りて行くことです。そのため,特にコブ斜面の小回りでは「横ズレ」を意識します。コブでの大回りはまた違いますが...。ですから,先ずコブの中でズレズレの小回りを練習した方が良いと思います。
時期的に回答が大変遅れましたが,お役に立てれば嬉しいです。(^ー^)
July 18/2004 (日曜日) 曇り
海の日を含んでの3連休ですが,白馬は大雨の初日でした。(-_-;) 天気予報では「今日から回復し,午後から明日にかけて晴天が広がる...」とのことでしたが,9時過ぎになってまた雲が多くなってきました。どうも梅雨前線がまた本州中央まで下がって来たようです...(=_=;)。
白馬は「白馬Alps花三昧」という企画を昨年に引き続いて行なっています。北アルプスの高山植物を中心に,皆さんにご覧頂き,夏の白馬も楽しんで頂こう...というものです。興味のある方は「白馬村観光局」で...。
*****
今日は“H.M”さんからの e-mail に対する回答です。
『 初めまして。40歳からスキーを始めました。5年目の昨シーズン2級を取得しましたが、今シーズン1級挑戦は惨敗でした。最近、先生のキャスターターンを知り、「これだ」という思いで勉強させて頂いております。
早速ですが、小回りでの切り替え時の足裏感覚についてご指導をお願いいたします。私なりのキャスターターンの理解では、切り替え時の足裏感覚は、今のターン外足のインエッジからソールに乗り込み外足1本でフラットに持ち込む。フラットになるまでは、できるだけ長く外足に乗っている。すると、自然に次のターンの外足インエッジが立ってくる、というものです。実際、この感覚でものすごく気持ちよく滑れています。
ところが、雑誌などでターンの連続写真を見ると、山回りから切り替え、フラットにかけて次のターンの内足(今までの外足)が跳ね上がっているのが大半です。できるだけ今のターンの外足に長く乗り込んでいようとするキャスターターンでは、次のターンの内足(今までの外足)が跳ね上がるということはあり得ないと思うのです。写真では、切り替え時にすかさず、次のターンの外足インエッジに乗り込んでいるように見えます。これなら内足が跳ね上がるだろうなと思います。
雑誌の連続写真を見て、私のキャスターターンの理解の仕方が間違っているのでは、とも思うこのごろです。これはこれ、キャスターターンはキャスターターンとういう考えでよろしいのでしょうか。
私の疑問は単なる誤解かもしれません。先生にこの疑問あるいは誤解をときほぐして頂きたく質問させていただきました。どうかよろしくお願いいたします。』
“H.M”さんこんにちは! E-mail
ありがとうございました!(^I^)
さて,「小回りの角付けの切り替え時」に,「…それまでの外足が跳ね上がる...」のはどうなのか?というご質問ですが,結論から言うと,いくらキャスターを意識していても「跳ね上がる場合もある」...ということになります。
ではどういう時に跳ね上がり,どういう時に跳ね上がらないのか?ということになりますが,その理由は,滑走スピードや,雪質の違いや斜度の違いから発生する“雪面コンタクト圧”の違いによって...ということです。
例えば低速小回りや緩斜面小回りなどでは,上の図の@の時でもそれほどコンタクト圧は強くなりません。ですからA〜Cという風にキーキャスターの転がりを意識しながら,しっかりと右スキーに乗り込んで行けます。感覚としても,「右足で雪面圧を感じているなぁー...」という気持ちになります。
ところが,滑走スピードが上がったり,雪質が柔らかかったりして,@での雪面コンタクトが強い場合には,いくらA,B,C...と右スキーのコンタクトを失わないようにしようとしても,雪面からの反発が強くなってCの付近に来ると抜重的にスキーが跳ね上がってしまうのです。結果として下の図のように「極端な抜重」とは言いませんが,「外スキーの圧を逃がさないようにしよう...
!!!
」という自分の意思に反して,それまでの外スキーが軽くなってしまうのです。もちろん,スキーヤーの中には,明らかにこの「角付けの切り替え時」に抜重意識を持つ人が居ますが,それでは次のターンの谷回りでの雪面コンタクトが軽くなってしまいます。「上の図のような意識で滑ろうとしても,下の図のようになってしまう...」というのと,初めから「下の図のような意識で滑ろう...」というのでは,その後のターンコントロールに大きな違いとなって現れて来るということです。
“H.M”さんのキャスター・ターンの理解が間違っているのではなく,条件によっては,いくらキャスターをイメージしても抜重気味になってしまうことがある...ということです。(^
^)
それでは下の図のような意識でのスキーはしないのか?と言えば,そうではありません。中級スキーヤーの場合は,先ず下の図のような「コンタクト圧イメージ」で滑れるようになることが大事です。それができるようになってから,キャスターイメージにして行くのが理想的だと思います。どちらかと言うと下の図のイメージは“オレンジターン”的ですし,上の図のイメージは“キャスター・ターン”的なのだと思います。
かく言う私も,カービングスキーが台頭してくるまでは,下の図のような意識で滑ることが多かったのです。それはスキーのフレックスとトーションのバランスがカービングスキーのように優れておらず,ターン後半では雪面ホールドが自然に弱くなってしまう傾向があったからです。でも,今のスキーのようにトーションがしっかりしていれば,上の図のような意識で,徐々に角付けを緩めて行ってもスキーがズレてしまう...というようなことは無くなりましたので,安心してキャスターが使えるのです。(^ー^)
July 17/2004 (土曜日) 曇り
今日はご覧のように,標高2000メートルくらいから上部が雲に覆われています。時々雲間から明るい陽が射す事もあるのですが...。今日一日は雨のようです。
さて,ニュージーランドからの情報によると,今年は昨年に比べ降雪量が多いようです。こちらにマウントハットの写真を載せておきました。雪のシーンを見て,気持ちの上だけでも涼しい気分に
!!! (^
^) いずれにしてもスキーヤーにとっては嬉しい事ですネ
!!!
アアーッ,滑りたいねェー(^ー^)
*****
今日は“A.S”さんからいただいた
e-mail をご紹介させて頂きます。“A.S”さんはこの春の「スプリング・キャンプ」に参加された生徒さんのお一人です。(^
^)
『 TOK先生、スプリングキャンプでは、2日間という勝手な申し出を受けていただきありがとうございました。参加してよかったです。しかし、最後のビデオ撮りのとき、受けられなかった1日目の小回りが全然へなちょこだったので、やはり3日間で企画されたキャンプでは、3日間通して参加してこそ100%意味があることも痛感いたしました。
“H.S”(“A.S”さんの旦那さん)が昨年の2月、先生のプライベートレッスンを受けてから、滑りや考え方が変わっていくのを目の当たりにし、彼がレッスンの内容を何度かコピーしてくれて、目をつぶってキャスターをイメージしたりもしました。私もHPを毎日チェックするようになり、もうすぐ1年になります。スプリングキャンプで、先生が直接ご指導されるとは思わず、光栄でした。
きのうのレッスンでは、最初のオレンジターンはとてもよくイメージできました。彼が教えたかったのはこれか!とTOKワールドにわくわくしました。お習字になって、ひざから下が筆先というのを、ひざから下を曲げるものだと勘違いしていました。そのうち、HPで読んでいたときはわかっていたつもりだった「筆を持つ」のイメージをどう加重すればいいのかわからなくなってしまい、お昼休憩のとき、鈴木に聞いて、イメージ違いだったことにやっと気づきました。午後から食べるになって、今度は口から雪をいれてためる筒は想像できるのですが、イメージを滑りにつなげることがうまくできず、しだいに開けている「口」の位置が、違っているかも・・・と不安になり、途中から「食べる、食べる、食べる・・・」がまったくわからなくなっていました。
今、家に帰り、HPを読んで、「食べる」とは、「口」とは、そうゆうことだったのか・・・と、想像力の乏しさが悔やまれます。読んで想像してわかったような気になっていて、ゲレンデで自己流にできたつもりでいるキャスターもきっと違っているのかも・・・と来年への課題となりました。
きょうの大回りでは、足首の緊張と骨盤の向きというのがとても興味深く、きのうの、水上バイクのイメージとあわせたら板がパタパタうかなくなったような気がします。
最近は、“H.S”とふたりで滑ることが多く、レッスンもプライベートにふたりではっていたので、いろいろな人と滑れて語れたこのキャンプは、お互いにも学ぶことが多かったです。
シーズンオフには想像力と骨盤を鍛えて来期に臨もうと思います。お世話になりました。どうもありがとうございました。』
“A.S”さんこんにちは!お元気ですか?
さて,この e-mail
を読ませていただいて,教師としての自分を恥じ入りました。(-_-;) すっかり,イメージを共有できているもの...と思い込んでいる【TOK】の姿が見えるようで,恥ずかしい限りです。例え,多くのイメージをお話しすることで,いろいろ違ったフィーリングを経験してもらおう...という意識があったにしても,教師としては,もう少し生徒さんの立場に立つべきでした。本当に申し訳なく,そして恥ずかしく思います。申し訳ありませんでした。(=_=;) 7/12の日記にも書いたように,“フィーリングスキー”は「イメージの共有」があって初めて成り立つレッスンなのに,焦りすぎている【TOK】があの時は居たようです。
小回り...あのキャンプでは3日間,教師が日替わりでそれぞれ種目別にレッスンを担当させて頂きましたので,初日分の「小回り」が受けれなかったのですネ?そうですね...キャンプではそのキャンプなりの目的と言うか,目指すところがあるので,途中から参加されると迷ってしまうかもしれませんネ? その穴埋めを,今度機会を見つけてご一緒致しましょう。(^
^)
普段ご一緒に滑っておられる旦那さんの滑りや考え方が変わっていくのを目の当たりにされた...とのことですが,その彼の滑り...昨年に比べてイイ感じになっておられましたネ
!!!
。スプリングキャンプで拝見してそう思いました。あとは【Letスキー】のフィーリングを研ぎ澄まして行くとですネ?(^ー^)
「いろいろな人と滑れて語れたこのキャンプは、お互いにも学ぶことが多かった...」ということですが,そうなんです
!!! 「人の振り見て我が振り直せ...」も上達の極意なのです。ですから,自分のアドバイスだけを期待して居ては効果は半分...ということです。あとの半分は他人のアドバイスを自分のこととして見聞きすることなのです。(^
^) 特にスキーがうまくなると,その滑りに固執してしまって,ご自分の殻を破れない人が多いのですが,うまい人たちと何人かで滑ると,いろいろな影響を受けることができ,自分の滑りを見直すイイ機会になるのです。
「シーズンオフには想像力と骨盤を鍛えて...」...楽しみにしております。そういう目的意識を持って身体を動かしていると,身も心も「健康体」になると,On
Line Ski School の”Dr.K”さんも仰っていました。ネ!?(^ー^)
July 16/2004 (金曜日) 曇り
今朝の白馬...曇りです。気温が21℃でチョット肌寒いです。今日,明日と前線が新潟県上部にあるようで,それが無くなる明後日前半まで曇りとか...。東京に出かけている間に,甲信地方も梅雨明け宣言が出されましたが,ここ白馬は新潟に近いので,すこし前線の影響を受けています。(^I^)
今年は例年より梅雨入り前から気温が高かったのでしょうか,残雪の溶けるのが早い気がします。今はまだ7月の中旬ですから,いつもならもう少し白い線が山肌に見えていていいと思うのですが...。
*****
今日はスキーヤーのお助けマンのご紹介です。(^ー^)
固有名詞を挙げて,そこの話をいたしますと,何か宣伝をしているようですが,私は「良い物は良い...」,「おかしいものはオカシイ...」という流儀ですので,今日は「エタニティーフィールド」さんのことを少し書かせてもらおうと思います。これまで私が経験させて頂いた,「スキー用具チューンのプロ」の中でも傑出していると思われるからです。
私がエタニティーフィールドの代表者“N”さんと初めてお会いしたのは今年の4月で,ニュージーランドスキーツアーの相談に伺った時でした。以前「Nスキー梶vにお勤めだったとのことですが,私はその頃は面識がありませんでした。私の息子がいろいろ学生の頃に“N”さんにお世話になり,またニュージーランドでのスキーキャンプも開催されている...ということで,ツアーの相談に伺ったのでした。物腰の本当に静かな方ですが,その話し振りから“スキー”に関する情熱が伝わって来ました。初めてお逢いした時から,人間としての大きさも感じました。(^ー^)
その“N”さんのお骨折りで,今度の
New Zealand Ski Tour
が実現するのですが,いろいろお話をしている内に“スキーブーツチューン”の話になり,私が考えている以上にスキーのマテリアルの事を勉強し,研究されているのが解りました。そこで今回の「ブーツチューン」になったのですが,私はこれまで足の縦方向のラインとスキーの縦方向のラインを合わせる事にある疑問を持っていました(右図)。自分の足の形とブーツのインナーをフィットさせる事はインナーを手術したり,詰め物をしたりすることでかなり改善できるのですが,この向きの調整は非常に難しかったのです。それは膝を前に倒した時,ひざ頭がその人特有の入り方をするからです。ある人はインサイド側に膝が入りますし,またある人はアウトサイド側に入ってしまうのです。もし定量的に測定ができ,各人に合せたこの向きの角度調整ができたらイイなぁー...と思っていました。ところが“N”さんのお店ではその事にもしっかり配慮したシステムが導入されていたです。(^ー^)
これまでいろいろブーツチューンの方法を見させて頂きましたが,「チョット間に合わせ的だなぁー...」と首をかしげる場面が多かったのですが,今回だけは「ウーム...なかなかイイ
!!!
」とうなってしまいました。(^I^) 「カント角の調整」もインナーを適正にチューンせずに,ブーツを履いた状態を既定のものとして認めた形で,ブーツのソールチューンをすることが多いのですが,“N”さんのところでは,まず「インナーのソールチューン」をした上でこれを行なっていました。そのおかげでしょうか,私の場合はブーツのカント角チューンは必要がありませんでした。(^I^)
この夏ニュージーランドツアーで履くことになります。これほどしっかりブーツやインナーチューンをしたことがありませんので,その結果が本当に楽しみです。(^ー^) 普段から「雪の情報を感じる...」などと生意気な事を言っている割に,ブーツのことに思いを馳せることが遅かったと,反省している【TOK】でした。
July 15/2004 (木曜日) 晴れ
皆さん,こんにちは!今(15:00)白馬に戻って来ました。(^ー^)
白馬はご覧のような天気です。
東京から松本付近までは陽射しがまぶしく,外気温も37〜33℃位でしたが,そこから北に来るに連れて気温が下がり,白馬では28℃でした。(^I^) 我が家の中は25℃でしのぎやすいです。
ところで,今日からチョットトップページのレイアウトを変えて,気分転換を...。
皆さんも暑さに負けないように !!! (^ー^)
*****
今日も申し訳ありませんが教師日記...
オ・ヤ・ス・ミ とさせて頂きます, ス・ミ・マ・セ・ン
(-_-;)
July 14/2004 (水曜日) 晴れ(東京)
夕べは思ったより涼しい風が吹き,ゆっくり眠る事ができました。(^ー^) でも東京は暑いですネ!。昨日白馬から東京に向い,松本近くになったら空が明るくなって来ました。そして,東京に着いた頃には「関東地方梅雨明け」宣言が...(^ー^) でも暑かった
!!!
だまっていても頭から汗がタラタラ...。暑さに弱い【TOK】は地下鉄でひと休み...デシタ
!!! (^ー^)
*****
さて,今日は「エタニティーフィールド」さんにおじゃましてブーツチューンをして頂きました。これまでも自分自身でブーツチューンはしてきたのですが,「ダイレクトに力が伝わるブーツチューンアップ!」という“EFシステムチューンアップ”の話をお聞きして,これを試してみることにしたのでした。6月4日に足型をとり,フィッティング・インソール作成・インナー加工は終わっていましたので,それに従って私が2005シーズンに履くことにしたN社の「ドーベルマン」の最終チューン作業...前後バランス・カフバランス・カントプレートのチューンして頂きました。
チューンをしていただき,試着して先ず思ったことは,「靴が軽い
!!!
」という風に感じられたことでした。チャールストンを踊れるほどに軽く感じたのです。(^I^) 今までスキーブーツを履いてこのような「軽快さ」を感じたことが無かったので,調整前の同じドーベルマンモデルを試着させて頂きました。そしたら重いのです。部分的に足に当る所があったり,完全にフィットしていない箇所があったりで,力が偏ってかかるせいでしょうか...チューンしたブーツに比べて重く感じるのです。一方,チューンしたブーツは靴全体の圧が足全体に分散されるようにフィットし,軽く感じられたのだと思います。それがブーツの重い,軽いという感覚の違いとなって現れた...ということではないでしょうか?
まだ実際の雪の上で滑走はしていませんが,この夏ニュージーランドツアーで履くことになりますので,その結果を報告させていただこうと思います。イイ結果が望めそうです。(^ー^)
東京の暑い中でしたが,「新鮮感覚のブーツ」に逢えて嬉しい【TOK】でした。(^ー^)
July 13/2004 (火曜日) 雨
7月13日は雨の朝です。この雨も昼にはあがり,陽が射すようです。(^ー^)
前線が上に上がり,四国,中国,近畿,東海,ひょっとして関東も梅雨明けカナ?
さて,管理人の【TOK】が13日早朝から15日午後まで,出張で出掛けます。...ということで,13日の教師日記は
オ・ヤ・ス・ミ
となります。(-_-;) 出先からのUPになりますので,そのUPも一層不規則に...。申し訳ありません。
July 12/2004 (月曜日) 曇り
今日は曇り空の白馬です。でも雲の間から時おり「白馬三山」が顔を覗かせています。
ところで,チョット古いNEWSになりましたが,大リーグ...松井秀喜選手,今年もオールスターに選ばれました。いろいろ選出方法に付いて言われていますが,ともかく彼の姿がオールスターで見られることを素直に喜びたいと思います。7月13日にヒューストンのミニッツメイド・パークで開催されるゲームが今から楽しみです。(^ー^)
*****
さて,今日は昨日掲載した“J.K”さんから頂いた
e-mail に対するコメントです。
“J.K”さんとは数十年のお付き合いで,年に一度の割でご一緒させていただいています。私のレッスン方法のほとんどを知っている...と言ってもいいくらいの方で,スキー技術も相当のものをお持ちです。(^I^)
さて,今年のレッスンは“お習字ターン”に挑戦して頂きました。(^I^) 「筆圧・ターン」ということで3月31日に初お目見えした滑りのイメージです。雪面コンタクト圧をどういうイメージでコントロールしたらイイか?ということを意識する為に思い付いたイメージです。その様子は教師日記4月2日で紹介させていただいていますので,参考にして下さい。あの時は“J.K”さんという名前ではなく“Kou”さんという名前で紹介させて頂きました。
当日の“J.K”さんの滑りは今でも思い出せますが,本当に安定感溢れるスキーイングでした。「習字の筆先をイメージして滑る」ということがこれほど効くとは思いもよりませんでした。【TOK】もビックリ(*_*)でした。ご本人も「細かいことを気にしながら滑っていたのが嘘のよう…」と仰っていますが,まさにご自身の身体か“筆”になられて居たのだと思います。“イメージ”の大切さを再確認し,思い知った【TOK】でした。雪面とのコンタクトの見事なコントロール...一体となった重心とスキーの移動...安定した軸とバランス維持...スムーズな角付けの切り替え…これらの事が全てうまく行なわれていました。その結果,「身体・用具・自然」がうまくマッチした滑りができていたのだと思います。
ただ“イメージ”を語るとき大事になるのは,“J.K”さんも仰るように,そのイメージを共有できているかどうか?ということです。お習字ターンの筆のイメージ...とお話ししても,習字をしたことが無い人にはそのイメージが沸かないからです。人を見て法を説く,という言葉がありますが,お教えする側の教師は,その生徒さんがそのような経験をされた事があるか無いか?というようなことを先ず推し量らなくてはなりません。また習う側の生徒さんが,より有効なレッスンを受けられるには,いろいろ豊富な経験をされていることが求められます。ですから,私のような“フィーリングスキー”とか“キャスター・ターン”などというレッスンスタイルで受講される方は,その方のこれまでの人生経験がモノをいうのです。モチロン,私自身が豊富な経験をしている事が先ですけれど...(^ー^)。 そういう訳で「人生経験の豊かな人」,「モノゴトにいつも興味を持てる人」,「感受性の豊かな人」…ほどスキーがうまくなる...そう思います。
また,人間の身体の対応能力は素晴らしいものがある...と思っています。よく「自然に身を任せる」と言いますが,身を任せることを先にすると,無理のない所作動作が自然に起こって来ます。しかし,何かを自分から仕掛け,物事を行なおうとすると,その反発や反動が来てしまうのです。そういった人間の対応能力の素晴らしさを考えると,「スキーがうまくなる」...という現象も,実はその人が自然界にうまく溶け込めるかどうか?ということなのだと思います。溶け込もうとせずに,いつも自分の方から働きかけをしていたのでは,反発を食らってバランスを崩すだけです。スキーという道具を使って「自然の声を聞こうとする」か,それとも,「自分で聞かせようとする」か?の違いのようにも思います。こう考えてくると,【Letスキー】は「自然界の声を聞こうとする“スキー”」と言えると思います。“お習字ターン”で「筆の先に雪を感じて書く」というイメージは,筆先と雪とが“会話”をしているイメージなのです。雪という自然の紙に,その雪に合った字を書いて行くことなのです。(^ー^)
“J.K”さんはデザイナーだけあって,見事な墨絵を雪の上に描かれていました。(^I^)
July 11/2004 (日曜日) 曇り
昨日も,激しい降雨がありました。でも数日間の暑さが消えて行くようで,心地良かったです
!!!
(^ー^) 皆さんの地域もまだ暑いですか? 今朝は雲が少し多めで,もう「蜩(ひぐらし)」が鳴いています。(^I^) イイ休日過ごしてますか?
*****
さて,今日は“J.K”さんから頂いた
e-mail のご紹介です。
『
先日のレッスンどうもありがとうございました。本当にスキーを始めて40年以上になりますが、こんなに楽しく、不安も無く、そして自信を持って滑れたことは無い! というほど充実した1日でした。それほどに「習字ターン」のイメージは僕にとってはしっくり来るものでした。今まで細かいことを気にしながら滑っていたのが嘘のように、すっきり余裕を持って滑ることができました。
非常に不思議なものだなぁと思ったのは、家に帰ってゆっくり思い返してみると、レッスンの中では丸1日の中で、いわゆる微妙な技術的なアドバイスは、ほとんど受けていなかったと思われることです。(こちらが気が付かなかっただけかもしれませんが(^^;)) それで少し考えてみたんですが、僕もまあそれなりに長い年数スキーをやってきて、それなりの技術も身につけてきました。そういう段階になってくると、自分のスキーをさらにエクセレント(←ちょっとおこがましい言葉ですね)な領域に近づけていこうとするためには、実際の雪上での『自分のスキー板や身体の現実の挙動』と、『そのときに自分がイメージしているスキー板や身体の理想的な挙動』とのギャップが、できるだけ小さくなるような……実際の挙動が理想的な挙動にできるだけ近くなるような、『何らかのイメージ』が重要なんですね。もっと技術的に低いレベルだったときには、具体的なアドバイスをもらうことで、自分でもはっきりと上達がわかるようなことが、頻繁にありました。しかしこの5年10年というものは、そのようなぐいぐいと実感できるような上達感が無く、ここまで来てそんなに簡単にさらに上には行けない、と思いつつも、自分の足踏み状態に物足りなさや歯痒さを感じていました。ですが、「習字ターン」がその『何らかのイメージ』にかなり近いもの…僕にとってかなりしっくり来るもの、であると実感しました。
一昨年も、ほとんど初滑りに近いような状態で【TOK】先生のレッスンを受けて、春の決して良いとは言えない雪の上で、かなり気持ちよく滑れた記憶があったのですが、その感覚がここへ来て具体的なものになってきたという感じですね。あのときはまだ足裏のどこでどんな圧力を感じて…とかなり意図的に集中して意識していたと思いますが、今年の場合は意図的に意識するというよりは、足裏で感じる雪面からの圧力によって、自ずと滑る方向が決まる、と言うような感じで、『意識する』と言うより『感じる』ぐらいのあっさりしたものでした。かと言って、どこへ滑っていくかわからないわけではなく、雪と折り合いをつけて行きたい方向には行かせてもらっていた、という感じですかね。
リフト上でもお話ししましたが、毛筆をイメージしながら滑ると言うことは、実際に毛筆を使って字を書いたときの、指の力の入れ具合と穂先の挙動との関係とか、筆そのものの腰の強さをどう感じるとか、書きやすい紙と書きにくい紙があるとか……そういう感覚の記憶が基本になって、そこから雪面をスキーを滑らせると言うことにつながる、共通の感覚を持てるかどうかが大事なのかなぁと思います。となると、スキーの上達に書道経験が影響する、なんて事も起こるかもしれませんね。…なんてあんまり理屈っぽくなるのもなるのもいけませんね。基本は雪から感じるものに素直になる、と言うところに行き着くのでしょうか!?
どうもスキーについて書き始めると、だらだらと長くなってしまい申し訳ありません。でも本当に僕にとっては久々の大収穫の1日でした。どうもありがとうございました。また来シーズンもよろしくお願いします。』
“J.K”さん
e-mail
ありがとうございました。4月の雪でしたが,楽しかったですネ
!!! (^ー^)
今日の e-mail
も結構長いので,コメントは明日書かせていただきます。よろしくお願い致します。
July 10/2004 (土曜日) 晴れ
昨日,結構激しい夕立がありました。そのおかげでしょう,今朝は少し涼しい白馬です。(^I^)
暑いので,ビールが毎日美味しく飲めます。飲み過ぎないように注意しないとイケマセン...ネ?! (^ー^)
*****
さて,今日は昨日の“K.N”さんからの
e-mail に対するコメントです。
04シーズンから検定に「不整地」という種目が取り上げられたせいでしょうか,多くの方から「コブを教えて欲しい…」という要望が多くなりました。ある特定の斜面だけでなく,いろいろな斜面を滑り,多くの経験を積まれることは素晴らしいことです。“K.N”さんは検定とは直接関係が無いようですが,コブに挑戦され,あるていど満足のいく結果を得られた様で,良かったですネ!(^ー^)
さて,“K.N”さんの e-mail
を読ませていただいた感想です。
「こぶ滑走以前の小回り不具合…」...そうです,先ず整地で小回りができないとコブでもうまくいきません。どんな斜面であろうと「小回り」には小回り独特の基本技術があるからです。これを抜きにして,いきなりコブがうまく滑れた
!!! などということは決してありません。「ネジレ-戻り」を忘れないこと,スキーの移動を止めない事,迎え角意識でキャスター転がりを続ける事,角付けの切り替え時にスキーが止まる人が多いので,クロッシングを意識すること...等がその「基本」です。
「うつろ目なスキー」の効果,ということですが,これは雪面圧のコントロールということに関連してきます。雪面を凝視せず,うつろな目で滑ることは,緊張筋ではなく,感じ取ろうとするセンサー筋を使うことになり,脚の柔軟な動きをもたらしてくれます。脚の伸縮が充分に行なわれれば,脚のストロークを有効に使うことができるようになり,グッキーのコブに一歩近づくことになります。(^I^)
「階段を降りるように板を横にしてズルリ、ズルリ、…」...これは,先ほどのベロンチョターンにつながることで,横にズレて行くことでスピードコントロールをすることになります。これと関連しますが,このズレをするにはトーションの強過ぎる板は不都合です。ベロンチョターンにこの辺の事を解説してありますので参考にして下さい。
「少しづつ板を縦にしていくと、今まであったこぶを超える時の衝撃も格段に少なく…」...これはスキーの移動を止めない,ということだと思います。このことに気付くと一歩確実にコブの技術が上達します。“K.N”さんもこのことに気付かれたようで良かったですネ!(^I^) スキーがコブの頭に当った時,うまくいかない人の多くは,ここでスキーの移動を止めてしまいます。すると雪からの圧がモロに身体に返って来ますから,バランスを乱して当然...ということになります。でも,スキーを前か横に滑らせれば,圧がそちらに逃げますから,ショックが軽くなるのです。しかし,いくらコブ斜面で圧変化を少なくしようとしてもこれには限界があります。キャスターをイメージし,その圧をできるだけ一定に保とうとしても,保ちきれないのです。ですから,「圧に変化はあるのは当然のことだけれど,キャスターの回転は絶対に止めないぞ
!!!
という強い意志が必要なのです。またキャスター以外では,「コブそのものを“岩”に見立て,水がその岩の上を流れているような,そしてよどみを作らないようなイメージ」が効きます。(^ー^)
私もこれまでいろいろ滑って来ましたが,以前はグルーミングの機械が無く,急斜面にコブができるのは当たり前のことでした。ですからコブを滑らないと“スキー”にならなかった時代があります。特に八方尾根は急斜面が多いので,全面コブだらけ...という状態の時もありました。その頃はまだ充分に若く,膝もまだ故障を起こす前だったので,元気に滑ることができました。その後,斜面整備も整うようになったせいもあり,悪雪に突っ込んで右ヒザの靭帯を伸ばしてから,あまりコブに入らなくなりました。でも時々はコブに入るようにしています。昔,八方尾根スキースクールでは「ベロンチョターン」というコブの技術を紹介したことがあります。コブの頂点でクルッと向きを変え,そのままコブの谷間に横ズレで降りて行き,また次のコブの頂点でクルッと向きを変える...ということの連続で滑るものです。今,その様な昔のコブの技術を思い出しながら,体力が落ちてきたシニアのみなさんにも,また女性の方にもできる,「コブの楽しみ方」的プログラムを作ることが必要だなぁー...という風に思っています。体力があり,エネルギーに溢れている人が滑る,ダイナミックでモーグル的なコブ技術とは少し違った,「優しいコブの滑り方」です。2005シーズンの【TOK】の課題のひとつになると思っております。(^ー^)
最近私が「コブ」に関して思っていること...それは「コブ独特の技術」を学ぶということです。整地とコブはどこが違うか?というと「“整地”では左右,横方向の2次元的バランス維持」が大事なのですが,「“コブ”では左右に上下方向が加わった3次元的バランス維持」が必要になるということです。そのため,より以上に“重心”の移動に気を配ることが大切になります。“重心”の移動軌跡をどうイメージし,そのためにどう身体の感性を使いこなして行くか?がポイントということです。コブはどんなにうまく滑っても整地と同じような「雪面コンタクトの心地良さ」は感じられません。にも関わらず,多くの人は同じような満足感を求めようとします。整地の満足感とは違った満足感であることを認識し,整地は整地の,コブはコブの満足感を感じ別けたいものです。
“K.N”さんの
e-mail
をキッカケに「コブ」を見直す良い機会となりました。貴重なご報告,本当にありがとうございました。(^ー^)
July 09/2004 (金曜日) 晴れ
今日で連続5日間の「晴れ」になります。(^ー^) 「晴れ大好き男」の【TOK】もさすがに「雨」が恋しく...。(^I^)
そういうわけで,昨日もプールで泳いで来ました。約30分,水が身体の線を伝わって後方に流れ去っていく感覚を楽しみながらのひと時でした。スキーの板が雪の抵抗をトップで受け,テール方向に移っていく感触と似た感覚を楽しんでいた【TOK】でした。(^ー^)
*****
さて,今日は“K.N”さんから頂いた
e-mail のご紹介です。
『 【TOK】様ご無沙汰しています。“K.N”です。突然ですが、三月末の雪ですが黒菱、兎平のこぶ
が滑れるようになりました。未熟な技術しかありませんでしたが、以前からこぶ斜面が好きでこぶばかりを滑っていたこともあります。しかし大きなこぶがどうしてもうまく滑られないしスキーが全然うまくならない、そんな時【TOK】さんのH.P.に出会い、「しばらくはこぶ滑走に封印して原点から練習しよう」と決めました。2年程は、ほとんどこぶには行きませんでしたが、LETスキーのおかげで基本的な部分の改善がある程度出来たのではと考え、2シーズンほど前からこぶ斜面の滑走(小回り)を主な課題にし八方S.S.にもお世話になりました。 レッスンは非常に有意義でしたし、こぶ滑走以前の小回り不具合を認識できました。こぶ滑走については、コンタクトの重要性は理解出来るのでこぶを超えた時体を伸ばすこと、落ちる意識だけではなくこぶのなかでもターンを意識するなどして練習し、今年の正月に兎平のこぶを滑ったのですが駄目でした。咲花ゲレンデの上にあるこぶなら何とか滑れるのですが。
2月末に、木曽のスキー場で朝一にこぶ斜面に入ったのですが、あまり調子が良くないので思案している時「うつろ目なスキー」の効果を思い出し、午前中は20度程の斜面でそればかりを練習しました。午後になってどうなるかと思いながらその成果の確認すると、驚きましたが効果覿面うまく滑ることが出来ました。
淡い期待を持ちつつ3月初旬この方法と八方S.S.にお世話になることで、八方の大きなこぶに行ってみましたがあえなく撃沈。限界の壁が大きく見え、スキーをやっている意味さえ疑問を感じるようにもなりました。3月末「また駄目だろうな」とずいぶん迷いながらも三日間八方に行くことにしました。一日目、「うつろ目なスキー」で準備運動をしてから、兎平のこぶを試しましたが「今の雪だったら」という甘い期待はやはりつぶされてしまいました。二日目、準備運動の後兎平のこぶを滑ると「今日の雪なら黒菱のこぶもいけるかも」とピンとくるものがあり、黒菱のこぶでズレで降りる方法を一から練習しなおす事にしました。考えてみればこぶを滑るようになったのも自己流で溝から溝という滑り方一辺倒で、大きなこぶの時どういうタイミングでこぶの腹をズラスのか理解出来ずにいましたし、その方法を思案していました。階段を降りるように板を横にしてズルリ、ズルリ、久しくやった事の無い方法でしたが黒菱のこぶを上から下まで滑る事ができ、そそり立つこぶを見ると滑れないという先入観から、ほとんど滑らなかった場所ですから達成感がありました。午後には兎平のこぶに行き少しづつ板を縦にしていくと、今まであったこぶを超える時の衝撃も格段に少なくなってブーツの少し前の外エッジでこぶの腹を削りながら溝の深いラインも滑ることが出来、滑るラインも見える様になりました。三日目、二日目の滑りを色々なこぶで試してみました。まだまだ不安定な所もありますが、ほとんどの斜面で効果があった様に思います。
雪質が変われば難易度も大きく異なることも理解していますので、これからではありますが、自分にとって
の大きな関門を超えることが出来た気がします。長い間悩んだあげく半日で滑れる様になったことに多少驚きもし時間が掛かったことに不甲斐なさも感じ複雑ですが、これも【TOK】さんのLETスキーの蓄積のおかげと確信しています。
レベルの低い段階ですが、一応八方のゲレンデで滑られない斜面が無くなりそうですのでもう少し脚を磨き、来年から八方スペシャルテストを受け技術向上を目指せたらと考えています。今後もH.P.拝見させて頂きます。』
“K.N”さんこんにちは!
e-mail
ありがとうございます。八方のコブにいろいろ挑戦され,クリアされたようで良かったですネ
!!! (^I^)
長い e-mail
ですので,私のコメントも載せると,今日の日記...大変な長さになってしまいますので,明日させていただこうと思います。よろしくお願い致します。(^I^)
July 08/2004 (木曜日) 晴れ
本当に,梅雨はどこに行ったんでしょうかネェー??? さすがの白馬もここに三日は,30度を越える暑さです。でも湿気が少ないのと,朝夕は結構気温が下がってくれるので助かります。(^I^) 皆さんも,体調を崩されないよう,お気をつけ下さい。 暑い中でしたが,昨日はテニスを1時間ばかり楽しみました。
*****
さて,今日は“Tan”さんから頂いた
e-mail をご紹介します。“Tan”さんとは今年の4月にレッスンをさせて頂きました。そのレッスンの後で頂いたメールです。
『
【TOK】先生、4月3日にレッスンをして頂いた“Tan”です。先日は楽しいレッスンをありがとうございました。本当に有意義な1日を過ごすことができました。私は、少ない滑走日数をカバーする為に4回に一回くらいの割合でスクールに入校しています。で、プライベートで滑る時は、教えて頂いたことを思い出しながら一本一本大事に滑っています。
今回も【TOK】先生に教えて頂いたことをシーズンオフにもう一度きっちり整理して来シーズンに練習したいと思います。特に、クロッシングと、3時9時方向迎え角に課題を感じたので徹底的に練習したいと思います。今回のレッスンでは、現時点の自分の滑りを全てゼロにして望みました。(先生が嫌うエッジで滑るカービングですので、一切自分の滑りをしませんでした。)だから、今まで全く感じることができなかった足裏感覚等新しい発見がたくさんありました。結果として使う筋肉が変わったのか、筋肉痛の場所も随分と変わりました。今までは、自分の意思でずらすことができませんでしたが、迎え角を意識することで簡単にずらすことができるのですね。感動的な発見でした。
スキーを始めたのはカービングスキー全盛の時です。上手な人やスクールでの御教授はカービング技術ばかりです。だから、切ることはできても自身の意思でずらすことができませんでした。その結果として滑れる斜面が限定されていました。で、先生のHPをみてから、自分の意思でずらせるようになれば、もっともっとスキーの楽しみが増えてくるのではと思っていました。今後は、もっともっとずらしを覚えてコブ斜等どんな斜面でも滑れるようになりたいなって思っています。来年こそは10月1日に予約を入れてハイシーズンに教えて頂ければなって思っております。来年お会いした時には今回同様に宜しくお願い致します。これからも先生のHPを毎日楽しんで読ませて頂きたいと思います。…』
“Tan”さんこんにちは!
e-mail ありがとうございました。(^I^) 今年の4月の“Tan”さんのレッスンは私も忘れ難い思いがあります。「素直」とはこういうことを言うのだなぁー.....とつくづく思った一日でした。(^ー^) そして上達のためには,「自分の心を真っ白にして,教師の言うことを実践してみることの大切さ」を学ばせて頂きました。そして,だからこそ教師は,生徒さんのその白い心に,しっかりと確実に妬き付くような良いレッスンをする義務があることも.....。「自分の滑りを全てゼロにして…」私のレッスンに望んでいただいた...とのことですが,果たして“Tan”さんの期待しするようなレッスンができましたでしょうか?
スキーはグッキーがよく言っていたように,「バランスのスポーツ」ですから,仰るように縦横斜め,どちらに移動してもバランスが取れるようになることが大切です。前へ前へ,というカービング技術だけでは滑れる環境は少なくなってしまいますし,ズレの滑りだけでも面白くありません。アレもできるしコレもできる...という幅の広さが求められます。そのために「核」となる意識というかイメージを持つことが大事だと,私は思っております。レッスンの中でもその「核」となる事柄,“フィーリングスキー”のコアの部分について話させて頂いたつもりです。“Tan”さんにはそれをご理解頂けたと思っております。(^ー^)
“Tan”さんは,私がホームページに書かせていただいた事に対する疑問点を,いろいろメモに書き留められおられましたが,そのメモも私の目に焼きついています。“Tan”さんくらい,私のホームページを読み込んで頂ければ,私のこのホームページ上での情報も少しは皆さんのお役に立つことができる...そんな事も思いました。
2005シーズンは,【TOK】's Camp という形で,この
On Line Ski School
を基としたキャンプをいろいろ企画し,できるだけ多くの人に“フィーリングスキー”の真髄をお届けしたいと思っております。10月1日にはその概要をお知らせできると思いますので,ご期待下さい
!!! (^ー^)
July 07/2004 (水曜日) 晴れ
昨日は本当に扱ったです。そこで,昼頃「村営プール」に出掛け,約小一時間泳いで来ました。6月の初めに小川村のプールで泳ぎましたので,今年2回目の泳ぎでしたが,結構身体が軽く感じられ約1500メートルをゆっくり時間を掛けて泳ぎました。気持ち良かったです
!!! (^ー^) 今日はテニスです。(^I^)
*****
さて,今日は「July 04/2004」で取り上げさせていただいた“F.C”さんから,その後に頂いた
e-mail のご紹介です。簡単な回答を,最初の e-mail
を頂いた後で e-mail
させてもらったのですが,それに対して折り返し頂いたメールです。
『 TOK先生お忙しい中、早速のお返事ありがとうございました。キーキャスター⇒A⇒3番キャスター⇒次のキーキャスター…と次々と集中するキャスターを換えて行く意識が大事です。(^I^).....ということでしたが、つい、自分流の解釈をしたくなるのが、私の悪いクセです。教えて頂いたことを素直に練習してみます。
それにしても、自分の意識がこれほどまでに滑りに映し出されてることに今回は改めて驚きを感じました。キーキャスターへの集中が散漫になっているとき、Aキャスターへの移動を忘れているとき等など、先生に頂いたその時々のアドバイスは、こちらの心の中を見抜いているのかな?と思えるくらい私のそのときの意識の状態と一致していました。
外的なフォームよりも、(キャスターを初めとした)意識の持ち方の方が大切だという意味が少しわかった気がすると同時に、メンタルな面でのスキーの奥深さを垣間見た気がしました。体力的な盛りを過ぎてから始めたスキーですが、これからまだまだ楽しめそうで楽しみです。今後もよろしくお願いいたします!』
“F.C”さん
e-mail ありがとうございました。お返事頂いた e-mail
の中に大事な事が書かれてありましたので,もう一度皆さんに“F.C”さんの
e-mail をご紹介させていただきます。
「意識が散漫になる…」ということですが,私自身も特にキャスターをイメージする時には,いつもそこに意識が集中できるように努めています。俗に言う「コンセントレーション」ということですが,スポーツだけに限らず何事も「集中力」が大切だと思います。たまに足裏感覚から意識が離れる時があるのですが,その時は滑り終わってどことなく不満が残っているのです。もし失敗した時でも,足裏に意識が集中できていて...のことであればフラストレーションは感じません。これは本当に面白いことだなぁー...といつも思っています。(^ー^)
「外的なフォームよりも、意識の持ち方の方が大切…」.....これはまさにその通り
!!!
です。イメージや意識がその人独特の個性ある滑りを創り出してくれるのです。雪面とその人なりの身体の特徴,そして使っている道具.....この三つが良い具合にマッチした滑りが現れて来て,その時には,「この人で無いとこうはならないだろうな…」という美しい滑りが見られるのです。これはスピードが速いとか,ダイナミックさに溢れている,とかいう次元のことではなく,ゆっくりでも,静かでも,とにかく「美しい
!!! 」のです。こういう滑りを拝見していると,“F.C”さんが仰るように,「メンタルな面でのスキーの奥深さ…」が解って来ます。その人の考えていることが,その人なりの“スキー”という形で現れて来るからです。何も“F.C”さんの心の中を読んだ訳ではなく,現れて来た“F.C”さんの滑りを,雪との会話のイメージに置き換え,私がこれまで経験してきたいろいろなことと照らし合わせて,その結果として,私の口から出てきた言葉なのです。ですから,人生のいろいろを知れば知るほど,その人の“スキー”にはその人なりの“深い味”が出てくるのだと思います。
「“スキー”はその人の人生を映す鏡」...ということもできます。(^ー^) 「体力的な盛り…」を過ぎ,人生をいろいろ経験しているからこそ出てくるのが“スキーの味”で,それを味わうことがスキーの醍醐味なのだと思います。だからスキーは止められません。「たかがスキー.....されどスキー.....」なのです。「スキー道」とはまさに,このことを求めて行く“道”なのかもしれません。
“F.C”さん,
e-mail ありがとうございました !!!
July 06/2004 (火曜日) 晴れ
今日は本当に梅雨明けのような天気の白馬です。時々白馬三山の雄姿が雲間から覗けます。山肌にはまだ残雪があって,本当に爽やかな気候です。昼過ぎには暑くなるのでしょうか?(^ー^)
*****
さて,今日は「【TOK】の掲示板」でのご質問に対する回答です。(^I^) 二つありますが…。
『 >[658] 山回り時のエッジの使い方
:夏風 2004/06/19(土)
お忙しいところ失礼します。山回り時のエッジの使い方についてご指導をお願いします。スキーを始めた頃、直滑降からエッジを立てて山回りの練習をしました。先生の日記の中で、ターン時の圧の配分を示したイラストを見ると、フォールラインが100で山回りからニュートラルにかけて圧の配分値が徐々に減っています。これは山回り時にエッジを緩めていく使い方ですが、同じ山回りでも初心者と上級者では、山回りの質が違うと言うことなのでしょうか。お時間が空いたときにご指導願えれば幸いです。』
『 >[659] エッジを緩めるタイミング :ピンぴろりん
2004/07/05
こんにちは。4日(日曜)付の教師日記で3番キャスターと1番キャスターの乗り換え意識の説明は、具体的・明解でやっと意味が分かりました。もうこれ以上の分かりやすい説明はないですね。ただ、下の夏風さんの質問とも関連しますが、Aキャスターに意識を持っていく(エッジを緩める)タイミングはどの辺りでしょうか。山回りの局面で、フォールラインに対して45度までエッジングして、それ以降のタイミングでいいのでしょうか。大回りと小回りでは、このタイミングは違うのでしょうか。ぜひご指導お願いします。
最後に、4日付の日記の中で「例えば右ターンから左ターンの例で考えてみましょう」のところは「左ターンから右ターン」ではないでしょうか。』
夏風さん,たいへんお待たせいたしました。遅くなって済みません…,(-_-;)
スキーがフォールラインを向いた状態から,角付けの切り替えに入る時の圧配分に付いてのご質問ですが,結果として二つの方法があると思います。ひとつは「引く意識」の角付けの切り替えで,もうひとつは「クロッシング的」な切り替えです。この二つではそれぞれターン後半の圧意識が異なりますので,注意が必要です。
以前,クロッシングのことを扱っていない頃の解説,つまり「引く意識」での角付けの切り替えの頃は,右の「左右のコンタクト圧のイメージ」のようにニュートラル状態の時は「50-50」の感覚である…と説明させて頂きました。
その後いろいろ考えてみると,角付けの切り替えにはもうひとつの感覚があることに気付きました。それが「クロッシング要領での切り替え」です。これは「引く意識」のそれとは少し違っていて,下の図のように,角付けの切り替え直前までそれまでの外スキーに乗り込んでいる感覚のものです。角付けの量は派徐々に減って,フラットに近くなりますが,外スキーの圧そのものは変えないようにします。Cの所の右スキーの圧が100%で,その時の左スキーの圧は0%意識ということです。そして,フォールラインとそれまでの外スキーが交錯した後に,D⇒Eのように,次の外スキーで圧を捉えるようにします。雪面を探っていく局面です。ですからDのようなターン前半では,幾分圧が弱い状態が生まれることになります。そして,E⇒Fと次第に圧が強くなって来て,その状態がニュートラル直前まで続くわけです。
もし,あえて「…初心者と上級者では、山回りの質が違う
のか…?」と言われれば,初級の方は「引く意識」(↑図)のようなイメージで,また上級の方は「クロッシング意識」(↓図)のイメージで…ということになります。
ピンぴろりんさん,こんにちは…。
「…Aキャスターに意識を持っていく(エッジを緩める)タイミングはどの辺り…?」というご質問ですが,これは,まさにいつ自分が次のターンに入ろうと決めるか?というタイミングでそれぞれ異なります。…というのは,いつも左右のリズムが同じで,回転弧の大きさも同じ…という状況では無いからです。極端に言えば,ギルランデ的に滑る時は,外スキーがフォールラインを向く以前にA-Casterを使って山回りに入って行くこともあります。深い弧の時は45度を過ぎてA-Casterに入ることもあるでしょう。ですから一概にどこでA-Casterに入る…ということは決められないのです。
大回りと小回りではどうか?ということですが,一般的には小回りの方が早い時期にセンサーキャスターに乗り込む意識があると思います。
4日付の日記の中の「右」と「左」…仰るとおり,私のミスタイプでした。(-_-;) お詫びして訂正いたします。ありがとうございました。(^ー^)
July 05/2004 (月曜日) 曇り
昨日は本当にイイ天気で,日差しも強く暑い一日でした。(^I^) 今日は雲が空を覆っています。気温は24℃と少し高めですが,時おり気持ちのイイ風が窓から入って来ます。
*****
さて,昨日は「簡単オフトレ講座」第2回目の最終日でした。今回は6名の方が参加してくれたのですが,みなさんそれぞれ一生懸命トライしてくれました。(^I^) 午前中でひと通りのプログラムをこなし,閉講式を行なったのですが,その後“F”さんからのご提案で,スキー場を登ってみたい…ということになり,リーゼンコースを下から上に登る事になりました。普段は兎平から名木山に向けて下り降りているコースですが,これを逆に登ってみよう
!!!
ということなったのです。初めは兎平までではなく,途中の「ウスバ」辺りで引返すのかな?と思っていたら,ナンと参加した“F”さん,“W”さんご夫妻,“H”さん,そして“itte2”もだれも「ここで引返そう…」と言わないではありませんか.....。結局「兎平」まで延々1時間50分掛けて登り切ることになったのでした。(^ー^) 途中“W”さんが,「グッキーの追悼登山だ
!!! …」と話されたのですが,そう,昨日7月4日は「マルティン・グガニック」の命日でした。彼も滑ったリーゼンコースを登りながら,彼の滑りを思い出し,イメージしたメンバーでもありました。以前,秋に”Dr.N”さん達と名木山から第1ケルンまで登った事はありましたが,この時はスタートの時点で「ここまで行くぞ
!!!
」とある程度決めていたので,身体もその様に反応してくれたのですが,今回はどこまでかな?どこまで行ったら「帰ろう…」と言うのかな?という思いがあり,身体が準備不足だったせいもあって,結構疲れました
!!! それに暑かったし.....。 でも皆さん,本当に凄い !!!
「簡単オフトレ」の本番よりも何よりも,イチバンのトレーニングの「リーゼンコース逆登り」を完走したのですから
!!!
グッキーも空から見守っていてくれたカナ?(^ー^) でも,ホント…アァー疲れたァ
!!!
ということで,昨日7月4日は「マルティン・グガニック」の一周忌でした。
夜,スキースクールのメンバーが集って,「メルツェン」で彼を偲ぶ会を行ないました。12名のメンバーが集まってくれました。彼の「スキー映像テープ」や「追悼集会ビデオ」を観たりしながら,ひと時を過ごしました。今更ながら,かれの人間的な魅力,偉大さ,スキー技術の素晴らしさ…が話題になりました。これからも,少しでも彼の意志を引き継ぎ,彼に代ってスキーの素晴らしさを多くの人たちに伝えていこう…そう話し合って散会したスキー教師のみなさんでした。
グッキー!観ててヨ !!! (^I^)
July 04/2004 (日曜日) 快晴(^I^)
今日の日曜日...快晴です
!!!
二つの台風が丁度日本列島の東西に分かれ,その間の本州はイイ天気に恵まれました。
おかげさまで「簡単オフトレ講座」も順調に行なわれています。(^ー^)
*****
さて,今日は“F.C”さんの e-mail のご紹介です。3月28日にレッスンをさせて頂きました。その時のご質問です。
『
TOK先生 昨日、レッスンしていただいた“F.C”です。お忙しい中、貴重なお時間を割いて頂きありがとうございました。LETスキーが多少なりともできていたのでしょうか。いつもなら、滑った後は、体がガチガチになっているはずの重い雪だったと思うのですが、あまり疲れもせず気持ちよく滑ることができました。ありがとうございました。
ところで、1つ御質問というか未消化な点があるので教えて頂ければ幸いです。本日の教師日記にもありますが、キーキャスター→A→3番キャスターとアナログ的に意識を移していくと、次の外足のキーキャスターに意識を移すタイミングを逃して、そのまま次の内足にも荷重が残ってしまい、特に今回のような重い雪のためもあったのかもしれませんが、両足荷重的になって外スキーと内スキーが別々の方向に走り、いわゆる股裂状態になったことが2度程ありました。(午後のレッスンの最後の方です)。その時の先生のお話ではDO的な働き掛けをしてしまったからということでしたが、本日の教師日記を読みながら思い起こしてみると、初めの足の3番キャスター→次の足のキーキャスターの関係がよく理解できていないからではないかと思いあたりました。初めの足にあった意識が3番キャスターにうつる瞬間にその意識は忘れて次の足のキーキャスターを意識するのでしょうか。それとも意識が初めのAキャスターにうつるころから徐々に次の足のAキャスターを意識しだし、初めの足の意識が3番キャスターに届いたころ次の足のキーキャスターを最大限に意識するのでしょうか。(この場合、意識する点は2点あることになってしまいますのおかしいとは思いますが・・・)あるいは、(勝手に教えを捻じ曲げて申し訳ありませんが)、初めの足のキーキャスター→次の足の3番キャスター→Aキャスター→キーキャスターと向きを逆にしたほうが、次の内足に乗ってしまう恐怖感みたいなものが消える気がするのですが、どこか根本的な間違いがあるでしょうか。あるいは、Aキャスターをしっかり(たっぷり?)意識すれば、そもそもこのような状態にはならないのでしょうか。お忙しいところ恐縮ですが、お教え頂けると幸いです。』
重い雪でも疲れが少なかった...ということですが,【Do】的な要素が少なく,【Let】的な滑りを身に付けられている証拠だと思います。良かったですネ!(^I^)
「…初めの足の3番キャスター→次の足のキーキャスターの関係がよく理解できていないから…」というご質問ですが,どうも私の説明が適切でなかったようです。もっとしっかり,判りやすく説明申し上げるべきでした。申し訳ありません。(-_-;) 次のターンのキーキャスターに乗り込む意識は,いつどの時点で行なうのか?ということですネ? 右図のように,例えば左ターンから右ターンに移る時のことを考えて見ましょう。先ず右足のキーキャスターの転がりに乗って左ターンをして来ます@A。そして次のターンに移ろうとしたら,A-Casterを意識します。スキーの角付けが緩み雪面にフラットになります。スキーは前方に走って腰の下をクロッシング要領で通過して行きますが,このとき右足の3番キャスターの転がりが少しだけ意識するのです。これがCの状態です。ここまでは集中するのは右足の足裏意識だけです。ここまで来て,腰の下を右足の3番キャスターが通過したら,この時点で意識を左足のキーキャスターに移すのですD。ですから意識の上では,右足の角付けの切り替えが終わると同時に左足に意識を移して行く…ということになります。瞬間的に意識をCの3番キャスターからDのキーキャスターに切り替えるということです。
人によっては仰るように,「初めの足のキーキャスター→次の足の3番キャスター→Aキャスター→キーキャスター…」という風に,ターン後半から次のターンの足に意識を持って行く人も居るようですが,これではターン後半にブレーキが掛かりやすく,スキーが走らないのです。
ご理解いただけましたでしょうか?
July 03/2004 (土曜日) 晴れ
今日も快晴とまではいきませんが「晴れ」のイイ天気です。
昨日の日記で「五竜」の意味.....を知っておられる方,教えてください…というお願いをしましたところ,早速“K.M”さんから,「TOK先生ご無沙汰。オフトレはもっぱら山歩きを楽しんでいます。この夏は登山仲間と鹿島槍へゆきます。たまたまその辺りのホームページをあさっていたら、ありました!!http://hakuba-sanso.co.jp/goryu2.htmに五竜岳の由来が載っています。」という
e-mail を頂きました。それによると,昨日の“K.M”さんの説とはチョット違っていました.....(^I^)。
さて,きょうから「簡単オフトレ講座」の二回目が始まります。元気に汗を出して来ます
!!! (^ー^)
*****
今日は“K.M”さんの e-mail と同時に送られてきた,“K.M”さんの旦那さんからのお便りの紹介です。
『 …今年は先生から教えていただいたLETスキーをかなりマスターしつつあると思うのですが、(レッスンでは)いかがでしたか?技選敗退後、テーマは3番キャスターとして大回り、小回り、コブといろいろチャレンジしています。自分なりには、かなり圧コントロールが出来る様になって来ていると思っています。あと1ターンの意識が変わりました。今までは、切り替えから切り替えまでが、1ターンでしたが、今では切り替え後の3番キャスターのあとの次の外足のキーキャスターから次のキーキャスターまでに変化しました。自分にとっては昔デモ達が
言っている事が分かりませんでしたが、今分かってきて非常に嬉しいです。これからもご指導お願いします。来年こそは全日本...』
お二人とは3月27日にレッスンをさせて頂きました。その様子は28日の教師日記に書いていますが,旦那さんも本当に滑りが良い具合に変わって来たと思います。技術選の県予選での結果は残念でしたが,それはそれとして,確実に合理的な滑りになって来ていると思います。.....でも,その滑りの良さを見抜けないジャッジだと,チョット気の毒な気もしますが.....。
仰るように滑りの究極は「圧コントロール」になって来ると思います。雪との会話...というのも実は「圧」を感じる作業なんだと思っています。そのことを意識しながら滑り続けていれば,“スキー”そのものも楽しく,この技術をマスターしなければ
!!!
.....というような義務感も少なくなるように思います。奥さんのように「みねかた」の斜面でも,その斜面なりに楽しむことができないと.....ネ???
!!! (^ー^)
ターンの始まりと終わりの意識が,「谷回り→山回り」から「山回り→谷回り」に変わられた...とのことですが,クロッシングがうまくできるようになると,その様な意識が強くなります。ターン後半に貯えられたエネルギーを,次のターンに有効に結びつけることができるようになるからです。マ,そうなれば「ターン後半」とか「ターン前半」といった感覚も薄れては来ますが.....。そういう意味で旦那さんの滑りもクロッシングをマスターされた合理的な滑りになって来たということです。良かったですネ!(^ー^)
昔言われた言葉…後で考えると「ナァンダぁー.....こんなことだったのかァー.....」ということは良くあることです。気付いてしまうとどうっていうことは無いのですが,それに気付くまでが悶々として長い…。でも,人生ってそんなものなのだとつくづく思います。そして,それがまた楽しい
!!!
“スキー”やっているとホント,人生そのものって気がする時がありますヨ
!!! ハッハハハハ……(^I^)
July 02/2004 (金曜日) 晴れ
今日もイイ天気です。明日からのオフトレbQも天気に恵まれそうです。(^I^) 昨日は午後から雲が取れ,爽やかな気候に
!!! その天気に誘われ「インラインスケート」を約1時間楽しみました。ジョギングで軽い風を感じながら走るのもいいですが,インラインで滑るように風を切るのもまた格別です。(^ー^)
*****
さて,今日は“K.M”さんから頂いた e-mail
をご紹介します。“K.M”さんは毎年ご夫婦で私のレッスンを受講され,本当にお二人揃って“スキーライフ”をエンジョイされている方です。(^ー^)
『 こんばんは。“K.M”です。先日のプライベートレッスンでは、夫共々お世話になりました!教師日記にも書いて頂いてましたが、「キーキャスターの転がりに“乗って行こうとする方向”が1時や2時の方向」だったって事が分かり、本当に目から鱗どころではありませんでした!!!でも、スキーを6年もやって来て、【TOK】さんにも色々と教えて頂いていたのに全然理解していなかった自分がとっても情けなかったです...(-_-;) はっきり言って勉強不足ですよねー。出来の悪い生徒でスミマセン...今までも【TOK】さんの教師日記にあるような、「結果としてスキーが雪の抵抗を受け,その向きを変えて行くのでターンが始まります」っていう事を、分っていたつもりで全然分っていなかったんですよね。でも、今になって初めて「ズレに乗って行く」という表現がようやく分かった気がします。
翌日は、「白馬通信」(?)か何かで「穴場のスキー場」と書いてあった「みねかたスキー場」に行って来ました。夫には物足りない感じでしたが、私には丁度良かったです。グサグサになっている荒れたバーンを大回りする時に、レッスンで間違いだったって事に気づいた、あの1時の方向にキャスターを転がしていくイメージと、その方向へゲロケロを意識して滑ってみたら全然恐くなく、安定して滑ることが出来ました!おそらく今までだったら絶対にそういった雪質では滑れなかったので、自分でもとても嬉しかったです!!!
余談ですが、夫はコブを滑りたかったみたいで、みねかたにはコブはなくつまんなそうにしていたので、お昼位からクロスカントリーコースを回って来ました。距離は5キロ、上級者で1時間位って書いてあったし、もともとスノーシューにも興味があったので、自分の板で行っていいんだったら行ってみようか!?って事になり、いざ出発!と思ったら、上り坂ばかりでかなりハード!?でした...。でも、「昨日と今朝、ホテルでたくさん食べた分を消費しなきゃ!」と思い、また、自然を楽しみながら林間コースを頑張っていたら、コースの後半には絶景が待っていました!!!ちょうどお天気が良い日だったので、白馬三山はもちろん、五竜の四菱?もくっきり見えました!(五竜って、四つのひし形と、その四つが並んでさらに大きな菱型になってるから五つに数えて五竜って言うんでしたっけ!?) 本当にとっても綺麗で、爽快な気分になりました!…
』
“K.M”さん,
e-mail ありがとうございます。
「キーキャスターの転がりに“乗って行こうとする方向…」に気付かれたとの事...良かったですネ! 結果的に“K.M”さんもその事に気付かれたわけですが,教師がもっと気を配って何度も何度もそのことを根気良く伝えないといけないのだと思います....私のフォールとです。ゴメンなさい(-_-;)。でもその事に気付かれ,「ズレに乗って行く」ということの本質をつかまれたようで本当に良かったです
!!! (^I^)
グサグサ雪で,「キャスターの転がり方向意識」と「ゲロゲロターン」が有効だったとのことですが,ひとつには,いい雪はもちろん悪雪でも「落下によって雪の抵抗を受ける」ことが大事だということです。そしてもうひとつは,「ネジレ-戻り」という人間の身体に備わった大きな運動特性を利用するということです。そうすれば無理やり身体を動かしたり,スキーを操作したり...ということが無くてもスキーができる,ということです。むしろ,このような感覚で,「雪の表情を感じ取って滑る」ことの方が“スキー”を楽しむことの本質なのだと思います。(^ー^)
「みねかたスキー場」でスキーハイキングを楽しまれたようですが,実は“スキー”は下るだけでは無い.....ということに気付かれたようですネ???
それは,素晴らしいことです !!!
(^I^) 下るのも雪との会話ですが,登るのも,座って雪をお尻で感じるのも,「雪や自然との会話」なのです。私たちスキー教師はややもすると「下り降りる“スキー”」だけを教えがちですが,本当はそういった自然の山野に分け入り,登ったり座ったりといったことを一緒に学ばなければならないと思います。そういう所だからこそ,本当の意味の“スキー”に出会えるのかもしれません。私も今年からは積極的にそういった「オフピステ」,「自然の山野」をフィールドとした“スキー”に取り組もうと思っております。勉強になるサジェッション,ありがとうございました。(^I^)
五竜の「◆菱」の意味ですか?ゴメンなさい。不勉強でわかりません.....。この日記お読みの方で「五竜」の意味.....お解かりの方,居られましたらお教え下さい。(-_-;)
July 01/2004 (木曜日) 晴れ
今日から7月です。そういえばいつの間にか「夏至」は過ぎていました。今,日照時間が短くなり始めていて,気候は確実に「冬」に向けて始動しています。そう考えると来シーズンへの期待が膨らみますネ!(^ー^) この七月も皆さんにとって良い月でありますように
!!!
*****
さて,今日は“M.F”さんから頂いた e-mail
へのコメントです。昨日の“M.I”さんからお便りとも関連がありますので,紹介させていただきます。
『 TOK様 いつも楽しくHP拝見させていただいております。キャスター・引くスキーは春先の雪には効果絶大ですね。私も中年にさしかかり体力の衰えを感じていますが、圧をもらうスキーだと余分な体力を必要とせず体力が衰えても滑れると自信が持てました。先日もなんと約9時間ほとんど休まず滑ってしまいました。さすがにくたくたで最後は滑っているとはいえないものでしたが。
さて、教師日記の中で一つ分からないことがありましたので、メールさせていただきました。技術選について、3/15まではいわゆるキャスター的な滑りの評価が良かったように理解してましたが、3/16日の日記ではたわみが急激に行なわれギュンギュンと過激な円弧を描いてくる人の滑りが配点が高いとなっています。技術選の評価基準はどちらなのか混乱してしまいました。ジャッジする方も一律ではないでしょうが、技術選はキャスターなのか過激な円弧を評価しているのか教えていただければありがたいです。私の滑りの世界とは違うと認識はしていますし、私はキャスターでの滑りを気に入っているので、これからもキャスターですべるつもりですが、日本のトップの世界はどう考えているのか知りたいと思います。ご多忙のところ恐縮ですが、ご返事いただければ幸いです。これからも毎日楽しく感性豊なHP拝見させていただきます。』
“M.F”さん e-mail
ありがとうございます。「キャスター・引くスキー」を試され,効果があったようで良かったです。“感じるスキー”,“フィーリングスキー”の威力...私自身が(*_*)しています。(^ー^)
さて,技術選での評価基準ですが,問題は技術選のジャッジの「滑りを観る目」だと思います。ジャッジの中には私と似た視点で評価をしている人も居ましたが,中には「どうしてあの滑りが評価されるの???...」という風に思わざるを得ないジャッジも居りました。滑りの評価は人それぞれですが,技術選はあくまでSAJ会長で大会会長の「堤義明」氏が,いみじくも大会プログラムの“Greeting”に書かれていた通りであるはずです。その要旨は,「…スノースポーツを取り巻く環境は年々変化しておりますが,本大会がスキー指導における優れた先導者を輩出ためのものであることに変わりはありません。本大会が生涯スポーツとして,あるいは次世代へ向け,子供から中高年までのスキー人口の底辺拡大と,育成の発信源となるとともに,健康で明るい社会づくりに寄与することを期待してやみません…後略」というものです。ギュンギュン,バンバンといった過激な滑りが,この大会会長の言葉を具現化した滑りなのでしょうか?誠に疑問と言わざるを得ません。全てのジャッジとは言いませんが,何人かのジャッジは,この大会長の言葉をいま一度かみ締め,「技術選とはどういう大会なのか?」ということをもっと勉強して欲しいと思います。…ということで,問題はジャッジの資質にあり...と私は思っています。何度もこの日記で書かせていただいていますが大事なことは“身体の特徴・用具の特性・自然条件”を生かした滑りをする,ということだと思います。
日本のトップの世界はどう考えているのか?...というご質問ですが,SAJの当該セクションの考え方も一枚岩ではありません。昨年秋発刊された新教程の理論「水平面」というような考え方も,異論がたくさん述べられています。人それぞれ“スキー”の技術に対する考えは違うのも理解はできますが,しかし,そのような中で,少なくともジャッジは「“技術選”は何の大会か?」ということを考えた評価を,そのポイントに反映するべきだったと思います。大会会長の思惑とは違った,サーカス的な滑りを高く評価するジャッジが居たことは,まさに「驚き
!!! 」のひと言です。“おとなしいけれど美しい滑り”をした選手が数名居たのにもかかわらず,これを的確に見抜けないジャッジが居たのが本当に惜しまれます。(=_=;)
…というわけで,技術選での評価について...ということでのご質問でしたが,わたし個人的には“おとなしく美しい滑り”を評価します。
|