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質問

0006

【TOK】

2001/07/13

 『 こんにちわ、TOSHI3こと飯尾です。
  ちょっと疑問に思ったことがあるので”Dr.K”先生にお聞きしたいと思ってメールしました。
  今日近くにオープンした総合運動施設へ行ってみました。ぶらぶらと見て回ってると足裏マッサージ機なるものがあったのでやってみることにしました。「オーー、気持ちいいぞー」と、強さやリズムをかえて楽しんでたところ、ふと、左足部分の方が機械の動きが悪いのです。「これ、性能悪いよ、全体に均一に動かないよ」と、連れに言ったところ、連れが「足の方がにぶいんじゃないの?」と言うのです。そこではたと考えてしまいました。骨格などは確かに左右の差があるって言うけど、感覚にもそんなに差があるものなのかと。
スキーでも何となく思い当たるふしがあります。そうだとしたら、にぶい方の感覚をみがくにはどういった訓練が必要なんでしょうか?』

 
お答え

”Dr.K”

  TOSHI3 さんの「(皮膚)感覚にも左右の差があるものなのか?」という疑問ですが、この件について素人の私には具体的な説明は出来ません(スミマセン)・・それと「足裏感覚」についてはTOKさんのほうが私よりはるかに詳しいので、TOKさんの受け売りになるかと思いますが・・・。

  骨格は左右非対称だそうですが、日常での姿勢や、「立ったり、腰掛けている時どっち側に多く体重をかけているか。腰掛けた時どちらの足を上にして足を組むか。いつも荷物を持つ手は?」など、その人の癖によっても背骨や骨盤はゆがむことがありますね。
  また、バランス感覚も左右で違いがありますが、きき足が右か左かによっても違いがあるでしょうし、背骨や骨盤のゆがみが原因の場合もあるでしょう。それに運動時の身体の使い方が右足を軸にした時と左足を軸にした時とは無意識に違っている事が原因の場合もあるでしょう。
  生活習慣の中のいろんな要因によって体にゆがみがでたり、バランス感覚が崩れるてしまうことは充分に考えられます。
  それと同様に「感じる」という感覚も、何かにつけ常に意識している場合と、そうでない場合とでは違いが出てくると思います。例えば「職人」と呼ばれる人は『五感(視覚・聴覚・臭覚・味覚・皮膚感覚)』を鍛錬して、口では説明できない様々な“感覚”を長年の経験から身につけています。その中でも「料理人やソムリエ」といった職業の人は、“味覚・臭覚”といったものを養う事によって、いろんな味を敏感に感じ取ることが出来るのだと思います。
  さらに元スキーテスターであり、現在『スキー指導の達人』のTOKさんも、「感じること(特に足裏の皮膚感覚)」が秀でておられ、スキーでは「足裏感覚を磨くこと」が、上達するうえで最も大切な事のひとつだとおっしゃっています。

  そこで足裏の感覚を磨く練習ですが、TOKスキーレッスンのひとつに・・足裏で雪面からの圧を感じる取る為に『目を閉じてプルークで数ターンする』という練習があります。この練習は勿論、空いた緩斜面で行われます。これは「目を閉じる」事で滑走中の意識を視覚にたよらず、リラックスした状態で足裏に意識を集中させる事によって雪面から受ける“圧”を敏感に感じ取ろうとするものです。
  初めは少し恐怖心が先に立ちますが、慣れてくると・・滑走中の圧の強さも、来る方向も一定ではないし、ターン前半と後半では荷重点が微妙に違ってくるのがわかります。
  上ではこんなトレーニングも出来るのですが、オフトレではそうもいきません。ですが、例えば歩いている時、足裏に意識を集中して地面の感触を感じる事は可能だと思います。地面がアスファルトとか土や芝生等々・・それぞれで違ってくると思います。その時に足裏のどの部分からどの部分にかけて、どういう感触が伝わってくるかや、またその時履いている靴でどんな違いがあるのかを感じながら歩いたり、インラインスケートをされている時の感覚はスキーとは若干違うかも知れませんが、地面から受ける感覚を足裏でしっかり意識して練習されても良いのではと思います。
  「職人」と呼ばれる人達は、『五感(視覚・聴覚・臭覚・味覚・皮膚感覚)』を常に働かせて意識しているからこそ、その腕(技)が磨けるのだと思います。この感覚を磨くには、自分が「感じたい」と思っている体の部分を常に意識し集中することで、その違いを感じ取る事が出来るのではないでしょうか。

  それと、別の話になりますが・・。足裏マッサージ機で感じられた「左右の感覚の違い」の原因は?・・と考えた時、足裏マッサージ機の動きが左右で違いがあったのなら・・足裏感覚が敏感だったという事で、どういう事はないのですが、そうではなく感じ方に違いがあった場合の事ですが・・自分の体験上ひとつ気になるのですが、TOSHI3さんは「腰」は悪くないですか?整形については全くの素人な私ですが、数年前と3年前に腰痛で整形外科に通っていた時、膝蓋腱反射(膝の下をゴムの槌で叩かれたら、膝がピコっとのびる・・あれです。)や、何かで足を触れられ、左右の足で触った感触に違いがあるかをどうか聞かれました。素人考えですが、これは腰痛が原因で神経に何らかの影響が出て、感覚が伝わりにくい事があるからこんな検査をするのか?と思ったのです。特に腰に痛みを感じる部分と同じほうの足を念入りに検査されたように思います。その時期、私の腰の状態は最悪で、痛みを感じる側と同じ脚の膝蓋腱反射は少し鈍いと言われました。
  痛の影響から感じにくくなっているというという事も考えられるのでは?と思い書きましたが、もし、心配をあおる様な事を書いていましたらお許し下さい。

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