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 「身体をいじめる…」方式のトレーニング方法         【TOK】  8月12日2002年
  これまで,若い時からやってきた「身体をいじめる…」方式のトレーニング方法が,間違っていたのかな?と感じ始めています。ウエイトトレーニングなんかも,そういう意味では気を付けないといけないのかもしれません。”Dr.K”さん … ここら辺のところ,実際はどうなんでしょうねぇー?

 
Dr.K

2002/08/17


   皆さんこんにちは。残暑厳しい今日この頃ですが、夏バテをせずに、いい汗をかいていますか?暑いからと言ってエアコンの効いたオフィスや室内にばかりいると、身体の体温調節機能が低下して夏バテし易くなるのでご注意下さい。

 何年前だったか「脳内革命」は、その発想の斬新さからか、かなりの反響があり、ベストセラーにもなったと記憶しています。しかし・・残念ながら私は読んでいないものですから・・詳しい内容は分かりません。その点はご容赦を・・。
 日記に書いてあった“活性酸素の影響”については、詳しくないので、ネット上で少し調べてみました。「活性酸素」と入力して検索するだけで・・出てくる、出てくる。インターネットの検索機能って実に便利なものですね。

 さて本題の“活性酸素”ですが、“悪の根元”のような扱い方をされ、個人的には少々騒ぎすぎでは?と思うところもありましたが、検索した中のいくつかをまとめてみました。

 活性酸素によって人体は異物から守られている事も事実のようです。つまり人間が健康であるためになくてはならない物のようですが、増えすぎると細胞にダメージを与え「身体を錆びつかせる」、「怪我や病気を引き起こす」、「寿命を短くする」という弊害がある事も事実のようです。

 私達にとって“酸素”は、生命を維持する上で必要不可欠な存在ですが、普段でも呼吸によって体内に入った酸素の2%程が活性酸素に変化しているようです。運動をするには大量の酸素が必要になり呼吸が速くなります。例えばその結果、普段の10倍の酸素が摂取されたとすると、単純に考えて活性酸素も10倍発生するわけです。
 有酸素運動だけに関わらず、ウエイトリフティングや短距離走のような短時間に爆発的なエネルギーを必要とする激しい運動(無酸素運動)でも大量に発生するようです。

 活性酸素の害を除去する“坑酸化物質”は、体内にも備えられているのですが、40歳を過ぎる頃からその働きは低下していくとの事で、過激な運動を行う時や、40歳を過ぎてからの運動には、健康管理と活性酸素対策として、ビタミンA・ビタミンB群・ビタミンC・ビタミンE・βカロチン・フラボノイドなどの抗酸化物質を摂取して運動をする事が大切だということです。

 一般的に運動は、気分をリフレッシュさせるレクリエーション効果があり、健康にも良いはずです。しかしその反面、一流の運動選手の平均寿命が一般人と比較して短いという報告があります。その理由としては、過度な運動が作り出す活性酸素に対して、活性酸素を除去する体内の防御システムが追いつかないという事が原因のようです。
 ですから最近の運動選手の多くが、活性酸素の害を除去するために、ビタミンA・ビタミンB群・ビタミンC・ビタミンE・βカロチン・フラボノイド等を含んでいる“抗酸化栄養補助食品”を用い始めたわけです。それによって運動に付き物の筋肉痛や張りが少ないとか、疲労回復の時間も短くなるという「オマケ」まで付いてきたという報告がされています。

 それでは上記の結果をふまえて、TOKさんの質問に対して私なりのご返事を書いてみたいと思います。
 まず、「からだをいじめる…」方式のトレーニング方法の是非については以前にも書いた事がありましたが、10歳代〜20歳代の若い頃のように身体の抵抗力も、行動的体力も充実している年代であるなら、ある意味必要なことかも知れません。しかしアスリートとしてではなく、“生涯スポーツ”を志すのであれば、そのために行う運動は「楽しい」とか「満足感」や「充実感」を感じられる程度でないとダメなのではと思います。健康であるためには適度な運動が必要ですが、この“適度”という言葉の捉え方が大切なように思います。
 チョット変な例えかも知れませんが、適度にからだを“いじめる”と、適度にからだを“動かす”では、体育会系の人にはさほど差を感じないかも知れませんが、実は天と地ほどの差があるでしょう。
 「過ぎたるは及ばざるがごとし」の言葉通り、「からだをいじめる」と言う意識があっては“脳内モルヒネ”なるものも分泌されないように思います。運動が“心地良い”と感じる事で初めて分泌されるのではないでしょうか。そのためにも一般の方であれば、どの程度の強度で運動するかが大切だと思います。(ただ、私の経験上、からだの調子が良いと感じた時は、一生懸命やっていても疲れを感じなくて、練習をやめたくないと思うこともあるんですよ。これって・・脳内モルヒネが出ているんでしょうか。)

 しかし“脳内モルヒネ”以前の問題として、中高年者の過度の運動は、体内に大量の活性酸素を発生させる原因になるのでしょうね。
 日記(8月12日付)に書かれていた「私の場合、脈拍が114を超えると活性酸素が出やすくなるということです。」というのは、運動強度と年齢別心拍数を基にした何らかの計算式によってはじき出された数値ではないかと思うのですが如何でしょう。
 多分その運動強度が、最大運動強度の50%を少し超えたあたりから活性酸素が発生しやすくなると言う意味ではないかと想像しています。
 強度50%強の運動とは、「その時の運動フォームが気になる」また「気にしながら運動できる」程度の「楽」な部類に入ります。それに対して心拍数が130拍の運動は、TOKさんの年齢に当てはめると「少しキツイかなと感じるかどうかの境目」あたりで、65%程度の強度に相当するのではと思います。運動がキツイかどうかの感じ方には個人差があるものの、歯を食いしばって頑張る・・とまでは行かない程度です。運動の充実感を味わえる強度だと思うので、私個人としては運動に慣れた人にとって“お勧め”的な強度だと思うのですが、活性酸素を増やさないという事を考慮すると理想的ではないということでしょうね。

 また、ウエイトトレーニングは有酸素運動ではありませんが、前述の“まとめ”で少し触れた部分を補足すると、筋肉が活動するには大量の酸素が必要なので、短時間の激しい無酸素運動では、体の中に蓄えていた酸素を激しく消費します。と同時に、運動中の血液の流れが筋肉に集中するため、他の部位や器官では一時的に酸欠状態になります。運動が終わった後は血流が元の状態に戻るために、血液不足(酸素不足)になっていた部位に勢いよく酸素を含んだ血液が戻ってきます。で、その時に大量 の活性酸素が発生するのだそうです。
 ですからジョギングなどの有酸素運動と同様にウエイトトレーニングでも、負荷強度と実施頻度を気を付けないといけないでしょう。呼吸を止めて、額に青筋を立てながら一生懸命バーベルを上下する姿は避けるべきだという事でしょう。

 しかしですね・・・いわゆる体育会系と称して、40代半ばに差し掛かりながらも、健康や体力の維持増進を目的に運動やトレーニング、そしてスポーツをしている私「K」としては、いささか何となく納得のいかない部分もあるのですが・・これが現実のようです。若い頃には、どおってこと無かったものが、40歳を過ぎてからは確かに・・身体の色んな部位が、練習やトレーニングで痛みやすくなってきたなあ・・とは実感していました。これも・・活性酸素の悪影響でしょうか?!
 それから・・いつ頃からか、疲れを残さないとか、筋肉痛になりにくいようにと・・ある種の栄養補助剤の助けを時々借りているのも事実です・・。
 でも私的には、たとえ文化系?の人に比べて寿命が短くても良いから「今、運動がしたい!目一杯スポーツがしたい!いつまでも体育会系でありたい!!」と、なかばヤケクソ的?な気分になっている「K」なのです。(最後には主観的な私的意見になってしまいました。m(_ _)mスミマセン。)
 

2002/08/15 記  

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