スキーと身体 & スキー オフトレーニング
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質問

0009

  これからシーズンにむけて,どのようなトレーニングがいいのかお聞きしたいのです。
  毎日30分ほどでできるトレーニングの具体的なメニューみたいなのを教えていただければ助かります。
  月曜日は○○と××を,,,,火曜日は□□と△△を,,,, という風に。
  身勝手なお願いですがもし可能ならお願い致します。 

 
お答え

Dr.K

2001/08/25

  先月、あるデモにオフトレについて質問した答えは、「走る事が中心です。」でした。その時私は、「瞬発力・敏捷性の養成」目的のトレーニングが主体かと想像したのですが、「40〜50分もしくは1時間走」を主体にしているとの事でした。「持久走」のやり方を何か工夫しているのか、単に同じペースで走り続けるのかは、それ以上詳しい事は聞けなかったので、残念ながら解りませんでした。また、当然それが総てではないはずですが、オフトレの一方法として、「持久走」の大切さも改めて感じました。
  そこであえて極論を言えば、一般の方であれば・・30分程度の持久走でも十分なトレーニングになるのでは・・と思います。・・・ですが、より効果的なトレーニング方法は?・・となると、瞬発力・敏捷性・筋持久力養成目的のトレニングをおりまぜる事は当然必要ですね。

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  少々前置きが長くなってスミマセンが、具体的なメニューを紹介する前に少しだけ助言させて頂きたい事があります。それは・・
  『運動を習慣化させる事は大切ですが、義務化させない。』よう注意して頂きたいという事です。
  そもそも動物の身体は“使う”事でその能力を維持したり、高められるようになっています。ただ、我々現代人は物や道具を使う事によって、普段は必要最低限の“運動”しかしていないのが現状です。ですから出来れば、“あるスポーツのために運動(トレーニング)をする”と言うより、様々な運動やトレーニングが日常生活の中のリズムの一つになれば最良だと思います。
  そのためにはまず、『楽しく運動出来る事』が大切です。そうすれば当然長続きします。そのためにも無理をしない事です。出来れば一人より、一緒にやってくれる相手がいれば、より楽しく出来ますよね。一定期間トレーニングを継続して効果が得られても、その後中止してしまえば効果は徐々に薄れてゆきますので、トレーニングが一時期だけで終わらないよう、長期に渡って、習慣化する事が大切です。
  ただし、疲れている時や、体調のすぐれない時などは思い切って休みましょう。筋肉が疲れているのに、義務的に実行しても効果が得られませんし、「トレーニングをしなければ」という義務感から、無理をしたり、歯を食いしばって頑張っても、楽しくないので長続きしない原因にもなります。
  他人の二倍トレーニングを積むと倍の体力がつくか?と言うと必ずしもそうではありませんから、オフトレは無理をせず、疲れがたまらないよう気楽に、気長に、楽しくやりましょう。
  しつこいようですが、『決して、毎日欠かさずトレーニングをしようとは思わないで下さい。』 より効果的に体力アップを図ろうとする場合、『休息日』は必要不可欠です。体力を過信しないで、頑張り過ぎず、無理のないように実行してください。30分程度という限られた運動時間ですが、トレーニングを実行するあなたの体力に応じて、休息日は最低でも週一回、慣れない頃は2〜3日おきに一回程度の割合で取る事が望ましいと思います。

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  では、「由」さんの質問の本題に移りますが・・「由」さんの年齢・体力・運動歴・トレーニングの為の環境などが分からないので、「オフトレコーナー」の流れから?、お金をかけずに、室内・外で誰もが出来る・・一般的な方法を考えてみました。
  少々解りずらいかも知れませんが、トレーニング内容として例1、2、3・・を示し、その次に、日毎の実施例を示してみました。
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【例 1】:『ストレッチと軽いジョギング』
    →『20〜30分間走
    →『軽いジョギングとストレッチ』

【例 2】:『ストレッチと軽いジョギング』
    →『速いペースのジョギング(1分間)と軽いジョギング(1〜2分間)を交互に20〜30分繰り返す
    →『軽いジョギングとストレッチ』〔走るペースに変化を持たせる応用編として、ファイルNo.0002
     でも紹介していますので参考にしてください。〕

【例 3】:『ストレッチと軽いジョギング』
    →『反復横跳び(体力テストの要領で20秒間)、
      クイックラン
(40〜50cmの歩幅で素早く10〜15m走)、
      バービージャンプ
(両足をそろえて立ち、素早くしゃがんで両手をつき、両足を後方に伸ばしたら
                 すぐ戻してジャンプを10回繰り返す)、
      両足その場跳び
(膝を抱え込み20回)、
      ダッシュ
(20m×2本)、
      両足横跳び
(リンゴ箱程度の物を、横に飛び越すつもりで)、
      片足横跳び
(左右片足ずつ15回)を各2〜3セット繰り返す』
    →『軽いジョギングとストレッチ』 〔出来るだけ休憩を入れず連続して行う。〕

【例 4】:『ストレッチ』
    →『アイソメトリックトレーニング(指定の姿勢で筋肉をしっかり緊張させた状態を10秒間続ける。
                                                         各3セット)、
      脚部
(両足は肩幅に両腕は頭の後ろで組み、踵が浮かないよう背すじを伸ばし膝を曲げ腰を下げる。
         膝を曲げた時、なるべく足首の角度が変わらない様に)、
      腹筋
(両足を伸ばして腰を下ろし、両手を膝に置き、肘を伸ばして上体を前屈させようと頑張る。)、
      大腿部前、後面(膝を曲げて両足首をクロスして、互いに押しつけあう。左前、右前両方)、
      背部の筋(四つんばいで、右手を前に左足を後ろにしっかり伸ばす。次は左手と右足。頭を持ち上げ、
            背中をしっかり伸ばす事)、
      壁押し1(横向きで少し離れて、膝を少し曲げて立ち、スキーの外足にあたる足を軸に、小指側を持ち
           上げ、エッジングを意識して、肩で壁を押す)、
      
壁押し2(正面向きで、肘を伸ばして壁に両手を当て、腰から背中(広背筋)・腹部(腹直筋)・脚部の
           筋を意識して身体全体で押す。)』→『ストレッチ』

【例 5】:『ストレッチ』
    →『腹筋運動(15〜20回)、
      
レッグランジ(頭の後ろで手を組み直立し、大きく一歩踏みだし、膝が直角になるまでゆっくり曲げ           ら、踏み出した足を元に戻す。後方の足も踵が上がるように膝を曲げる事。左右10回ずつ)、
      腕立て(15〜20回)、
      シングルレッグスクワット(片手で壁を押さえ片足で立ち、膝が前に入り過ぎないように気をつけながら
                     屈伸。左右交互に10回)、
背筋運動
(15〜20回)、
      トゥ&カーフレイズ
(バランスが難しいので片手で壁を押さえ、両足を肩幅に開き、踵を支点にし、つま
                 先をゆっくり上下する。次に踵をゆっくり上下する。各10回)を各2〜3セット』
    →『ストレッチ』〔腕立て・腹筋・背筋運動は様々なやり方がありますが、好きな方法で結構です。〕


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【 実施例 】
<トレーニング初期(2日実施、1日休)>
 月−例4/火−例1/水−休み/木−例5/ 金−例1or2/土−休み/日・・前の「月」に戻る

<慣れてきたら(3日実施、1日休)>
 月−例1/火−例4/水−例2/木−休み/金−例1/土−例5/日−例2/月・・休み

<更に慣れてきたら(3日実施、1日休)>
 月−例1/火−例4/水−例2/木−休み/金−例3/土−例5/日−例2/月−休み

<自信がつけば(4日実施1日休)>
 月−例2/火−例5/水−例3/木−例1/金−休み/土−例4/日−例3/月−例1/火−例5(以下は最初から繰り返し)

  更に自信がつけば、休息日を少なくしても構いませんかが、前述の通り・・疲れがたまらない様に決して無理は禁物です。

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  少しでもお役に立てば良いのですが、如何でしょう?!
  予定の時間通りにこなせるかどうかは少々・・??かも知れないですし、あくまで実施例ですから、ご自分で「こんなのを入れたほうがイイや。」と思われる物があれば組み込んで下さい。また、実施内容についても、体力と相談しながらトレーニング例を入れ替えていただいて構いません。

2001/08/25

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