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(スキー心理学)
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「  どうにもならんさ… 」
File 0019
by ”Dr.N”  2001/12/22

 
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  今回は前回に書いた「どうにかなるさ」の反対のケースを紹介いたします。
  前回、前向きな心理状態が体調にもたらす好結果の一例を挙げましたが、今回はその逆になります。

  皆さんは病気の発病のきっかけについて考えてみた事がありますか?
  もちろん一口に病気と言っても様々なものがありますが、ここではポピュラーな風邪を一例に取り上げます。
  中には風邪なんか全く無縁の方もいらっしゃると思いますが、私の場合、現在の職場に転勤になってから頻繁に風邪をひくようになりました。通勤電車の人ごみや職場の締めきった環境で人と接する機会が多くなったのが原因だと思うのですが・・・必ず年に1回は39度近い熱が出て数日間寝込んでしまいます。
  実は私の場合、寝込むほどの風邪の発病に関して決まって一つのパターンがあるのです。それは仕事などが忙しくて体が疲れていて「どうも風邪気味だな・・・」と常々感じている状況下で、何か過大なストレスを感じた時に一気に病状が悪化するようなのです。例えば仕事上のトラブルが発生した時やプライベートで問題が発生した時、資格試験を受験した時などがそれに当たります。

  医学的見地からではまた違った事なのかもしれませんが、私は自分のこの状況を不安定な精神状態が肉体に及ぼす影響の結果だと考えています。
  例えば、極度の緊張状態で血中にアドレナリンが多量に分泌される状況が長時間続いた場合、喉や鼻の粘膜にある毛細血管が収縮し血行が悪くなります。その結果、粘膜の温度が下がり風邪のウィルスにとって活動し易い環境が生まれ、風邪に感染しやすくなるという事です。風邪のウィルスの潜伏期間に関しての知識を私は持ち合わせていませんが、恐らくこれと似た状況が私の体内で発生しているのだと思います。

  さて、その風邪の最中にお笑い番組を見た事がありました。風邪の事も忘れて大笑いをして「風邪で苦しいから笑わせるな!!」等とTVに向かって言いながら、番組が終了してふと気が付くと風邪が治って・・そこまでは甘くはありませんが(笑)症状が一時的に改善されていたのです。その後、症状は一進一退をしましたが、その時、症状が改善した感覚を今でも鮮明に覚えています。

  このように精神が肉体に及ぼす影響は多大なものがあります。私自身、怒りや悲しみや恐怖をコントロールする事ができたらどんなに良いかと思いますが、なかなかそうは行きません。しかし、怒りの最中になぜ自分が今こんなに怒っているのだろう?と思った時、怒りの原因や怒ったからといって問題は解決しない事などに気が付いて馬鹿馬鹿しく思う事もしばしばです。
  私自身の目標でもありますが、眉間にしわを寄せてイライラしてしまう時は「別に人が死ぬわけじゃなし・・・」と太っ腹で考えて日々を過ごして行きたいと思います。

  シーズン中は健康で楽しくスキーをしたいですね。

(2001/12/22UP)

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