醗酵の種類 | 醗酵の仕方 |
上面醗酵 | 上面醗酵イーストを使って醗酵させるもので、18℃〜25℃の高温で醗酵し、イーストは自然に醸造容器の上部に上がってくる。 昔、冷却設備の無い時の典型的な醸造法でエール、ポーター、スタウト、ケルシュ、ヴァイスビールがこれに該当する。 温度が高いほど短期間、数日〜2周間ほどで熟成する。個性的で味の表情も豊かでフルーティーなビールになる。 |
下面醗酵 | 冷却技術の進歩と共に、科学者によって比較的低温(5〜9℃)で醗酵するイーストの働きが解明された。 醗酵が進んで熟成して来ると、イーストは容器の下方に沈んでくる。透明度が高く、まろやかな味を持つが個性が薄い。 ラーガーすなわちピルスナー、メルツェン、ボックや日本の地ビール以外のビールのほとんどがこれに該当する。 |
自然醗酵 | 野生の酵母やバクテリアを自然のまま用いて造るビール。土や木、水に在る自然のイーストで1年間など長時間醗酵させる。 独特の香りと酸味がある。ベルギーのランボックビールが有名。 |
順序 | 作業 | 内容 | 種別 |
1.麦芽作り | 1-1. 麦の選択 | 目的の味のビールを作るための原料となる麦を選別する。この時どのような麦を選ぶかで最終的なビールに差が出る。 | |
1-2. 脱穀 | 麦の殻を剥いてモルトを造る。 | ||
1-3. 発芽 | 水に浸して発芽させる。デンプンの一部が糖化し、麦の中に酵素が出来る。 | ||
1-4. 乾燥 (焙燥) |
発芽が停止し、保存性が良くなり、香ばしさや麦芽特有の色が出る。温度が高いほどビールの色が濃くなる。 味の違いの大部分は、この段階での麦の湿めりぐあい、乾燥温度と時間に左右される。 |
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2.仕込み | 2-1. 破砕、加水 | タンクに入れ温水を加える。他のモルトや副原料の米やトウモロコシなども加えられる。 | |
2-2. 糖化 | 温度を適当に保って時間が経過すると、麦芽の中のデンプンが酵素の働きで、糖分へと変わる。これが麦汁。 | ||
2-3. ホップ加入 | ビールの苦味と香りの素となるホップを加える。 ホップにもいろいろなタイプのものがあり、それぞれ目的の味に合わせて選択する。 |
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2-4. 煮沸 | 麦芽の酵素の働きが止まり、タンパク質が凝固分離し、液が澄んでくる。 | ||
3.醗 酵 | 3-1. 酵母加入 | この段階でイースト(酵母)を加える。どのようなイーストを選ぶかで醗酵のされ方が異なる。 上面醗酵、下面醗酵などの違いがある。 |
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3-2. 醗酵(主醗酵) | 糖分をアルコールや炭酸ガスなどに分解する。 | ||
3-3. 熟成(後醗酵) | 上面醗酵の場合は0℃位の低音で、数十日〜3ヶ月くらい、じっくりと熟成される。 この熟成醗酵をどこで止めるかによってドライ度(アルコールの強さ)が異なる。遅いほど度数が強くなりドライになる。 |
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4.容器詰め | 4-1. ろ過 | 麦汁をろ過して酵母や濁りを取り除く。この時点で熱処理をすることもある。 | |
4-2. 容器詰め | 樽やビンに詰め、いよいよ出荷。 |
表記 | 読み方 | 内容 | 種別 |
Ale | エール(英) | 上面発酵用イーストを使って造られたビールの総称。フルーティーな味わいがその特徴。 | 上面醗酵 |
Altbier | アルトビア(独) | 上面醗酵で醸造されたビール。銅褐色、大麦モルトのみ使用 | 上面醗酵 |
Bitter | ビター(英) | ホップの効いたエールビールでほとんどがドラフト。 | 上面醗酵 |
Stout | スタウト | ハイローストのモルトを使った、黒に近い色をした上面醗酵ビール。 | 上面醗酵 |
Trappist | トラピスト | トラピスト派修道院で造られた上面醗酵の強いビール。 | 上面醗酵 |
Weisse/Weizenbier | ヴァイセ/ヴァイツェン(独) | 小麦から造った上面醗酵の「白」ビール。フルーティーでスパイシーな味をかもし出す。 | 上面醗酵 |
Bock/Bok | ボック(独) | 大麦モルトから下面醗酵で造られたアルコール度6.25%以上の強いビール | 下面醗酵 |
Dark Beer | ダークビア(英) | 普通はダーク・ラーガーのこと | 下面醗酵 |
Lager | ラーガー(英) | 下面醗酵で造られたビールの総称。 | 下面醗酵 |
Light Beer | ライトビア | ピルスナー風の水っぽいビール。アメリカンとも言う。 | 下面醗酵 |
Pilsner | ピルスナー | 下面醗酵の黄金色をしたビール。 | 下面醗酵 |
Lambic | ランビック | 小麦を使った自然醗酵ビール | 自然醗酵 |
All molt | オールモルツ(英) | モルトだけを使って醸造されたもの。米、トウモロコシその他の糖分は無し。 | 製法 |
Beer | ビア(英) | 穀類から造られた醗酵飲料で香味料としてホップを使ったもの | 製法 |
Dunkel | ドゥンケル(独) | 英語のDarkビール。 |
4.ビールの泡ってナニ?
泡ウンチク…その1
醗酵でビールの中に溶け込んだ「炭酸ガス」がその正体。
たんぱく質やホップの苦味成分などが入っていて、ビールが空気に触れて酸化するのと、炭酸ガスが逃げるのも防いでいる。
だから、消えないうちに飲むのがビールを美味しく飲む秘訣。
ホントのビール好きは、泡まで楽しんじゃう!
そこで今宵は美味しい泡のビールを!
3.ビールってナニ?
ドイツでは「麦芽、ホップ、水を原料として醗酵させたもの」という16世紀に定められた「ビール純粋令」が今もあるとか…。
日本の法律では「麦芽、ホップ、水」に加え「麦芽の重量の半分を超えない量なら他の米やコンスターチを加えても良い」事になっている。
でもやっぱり、麦芽100%にはそれなりのコクと深みがあって素晴らしい!
当店では「レーベンブロイ」「サントリー・モルツ」「えびす生」「キリンスペシャル」が麦芽100%!
そこで今宵は100%麦芽ビール…
2.ドライビールってナニ?
いまさら…という気もしますが『ドライビール』ってなんでしょう?
醗酵度が高いビールのこと。醗酵が進んだ分だけ糖分が少なくなり、アルコール度が高くなったビールのこと。
エキスの残糖が少ないのでその分味の深みやコクが少なくなる…が、あとくちがスッキリして飲み飽きないというワケ!
…ということで、このファンは多く、Asahiを世界のビールに押し上げた!
当店へおいでの外国からのお客様もほとんどがドライ派! あなたはドライ派? それとも…
そこで今宵は こだわりの一杯をメルツェンで…
1.生ビールってナニ?
なま、ナマって良く言いますが 『生』ってなんでしょう?
英語の「Draft」がその語源。出来たて新鮮な樽から酒を引き出す、注ぐというのが本当の意味です。熱処理してる、してないに関係無いのです、本当は…
でも、日本の表示では「熱処理していないビール」のことをさします。
本当の意味の生ビールは『樽に詰められてから飲まれるときまで新鮮に保たれたビール』なのです!
そこで今宵は こだわりのナマを一杯!
ビール関係のリンク先です。
ビール同好会
http://www.infonia.ne.jp/~musashi/index.html
ぱそどら君の部屋http://www2.justnet.ne.jp/~yuukohh/
ご意見,ご質問は……