テーマ趣旨と皆さんからのご意見
黒色の文 ⇒ ”Prof.YM” さんのご意見
青色の文 ⇒ 皆さんからのご意見
紫色の文 ⇒ 皆さんからのご意見(参照)
11-01 「カーブ&スキッドについて」
皆様こんにちは!白馬岳にも初雪のたよりが聞かれ、いよいよ新しいシーズンが迫ってきました。皆様新しいシーズンに向け体調は万全ですか?
さて今回は、スキー雑誌等で良く目にされると思います、カーブ&スキッド について考えてみたいと思います。かなりわかりづらい内容かと思いますので、質問ご意見などお気軽に掲示板にお書きください。
まずは、スキッド要素の説明のときに皆様よく耳にされると思いますスキー板の3つの軸について簡単に整理してみたいと思います。
1 上下軸
上下軸は、スキー板の表面から滑走面側に抜けている(逆でも同じです)軸です。スキー板を左右に捻ることができる軸ということができると思います。滑走中について考えれば、スキーの進行方向に対してスキーを横向きにする(回旋する)ときの軸です。進行方向に対して横向きにしますので、当然制動の要素になると思います。1日のスキー滑走の中で、最も多く使う軸だと思います。
2 前後軸
前後軸は、スキー板のトップからテールに突き抜けている(逆でも同じです)軸です。スキー板を角づけする軸と考えてください。
3 左右軸
左右軸は、スキー板のブーツセンターのライン、スキー板を立てておいたときの横軸と思ってください。公園のシーソーの支点と考えても良いかと思います。(シーソーの場合は軸がシーソー板の中心ですが、スキー板の場合はブーツセンターよりトップ側が長くなります)スキー板のトップやテールへの圧配分するときの軸ということができると思います。スキーヤーの前後の動きにかかわる軸と考えてください。
3つの軸について簡単に説明してみましたが、正直に申し上げ、私自身滑走中に「今どの軸を回す、今度はこっちの軸を・・・」などと考えて滑ったことは先々シーズンまではまったくありませんでした。先シーズン、3つの軸について話題になったので意識して滑ってみたりしましたが、滑走前に意識して滑らない限り今でもあまり軸のことを考え滑ることはありません(結果的に3つの軸を使っているわけですが)。しかし、滑りについて解説するのにはやはり3つの軸で説明していくとわかりやすいと思いますので、3つの軸を使いながら解説してみたいと思います。
カーブ&スキッドはその言葉どおり、ターン前半をカービング要素、中盤から後半にかけスキッディング要素ということですが、スキッド&カーブのスキッドとは主に使う軸が違います。スキッド&カーブのスキッドはターン前半主に上下軸を回旋してスキッディング要素をだすのに対し、カーブ&スキッドはターン中盤から後半に左右軸を回旋させることによりスキッディング要素をだしていきます。シュプールで表現すると、ターン前半は細いシュプールから後半にかけ少しずつ太くなる感じです。言葉で簡単に言ってしまうとこのような感じなのですが、私なりの感覚を少し書いてみます。
自分から「カーブ&スキッドで滑ろう!」と思って滑ることはまずないのですが、私が「カーブ&スキッドで滑っているな〜」と一番感じるのは、中〜急斜面の整地である程度のスピードがある小回りのときですね。ターン後半にかけてもう少しスキーを回し込もうと思ったときに足裏の中の荷重ポイントをやや踵よりに移してターンを切り上げるようにしています。(これが左右軸を回旋していることになると思いますが、私個人の感覚は滑走中には軸は頭の中にはないです〔笑〕) いろいろな雑誌等や、選手の感覚のインタビュー等でも、カーブ&スキッドのスキッドの部分はほとんどカービングターンの感覚でスキッドの意識は無いと書かれていますよね。(デモンストレーター選考会や研修会等で演技する場合は意識しているようですが・・・) しかし、このような荷重ポイントの前後の移動に関しては非常に重要だと思いますので、皆様も意識して滑走中のいろいろな場面で極端にスキートップよりやテールよりにポジションを移してみてください。そうすることで前後の動きが滑走中にどのような影響があるか体験できるように思います。どんなレベルのスキーヤーでも無意識のうちに前後の動きは使っている(雪面からの力により使わされていると言ってもいいと思います)と思いますが、オーバーに練習して体験してみることが重要だと思います。そして滑り終わった後、今の滑りは左右軸を使ったな〜とか考えてみるとまた面白いかと思います。
少し話がそれてしまった気もいたしますが、私的には カーブ&スキッドはこうだー!とあまり意識しなくても良いきがします。3つの軸については頭に入れておいても良いと思いますので、ふと思い出したときにでも雪上で確認してみてください。でも、3つの軸はすべてつながりあいながら滑走していきますので、あまり1つの軸にこだわってしまわないように気をつけてください。(同様にスキッド&カーブ・カーブ&スキッドも、どちらが重要な技術とかカーブ&スキッドが上!といったことは決してありません)
さて今シーズンはどんなテーマが出てくるのでしょうか?どんな滑りが出てくるのでしょうか?ワクワクしてきますね。
皆様の感想はいかがですか?お気軽に掲示板にお書きください。
(10/07/2002)
11-02 送り出しクリスチャニア [関東] 2002/10/08(火)17:34
Prof.Y.M先生
先日は「後半のズレ」に関してのご回答ありがとうございました。おかげさまでSSAWS終了までには少し改善されたような気がします(^^;。
さて、教師日記Ski Technique でご紹介されていた、表題のカーブ&スキッド、スキッド&カーブですが、わたしはカーブ&スキッド、の方はなんとなくピンと来るのですがスキッド&カーブの方はよくわかりません。カーブ&スキッドは切り替えからトップ部に圧を加え大腿部をひねりこみながら谷回りに入って行き、フォールラインから山回りで迎え角を広くとる…と教わったような気がします。
しかし、スキッド&カーブの方は谷回りのどのあたりまで迎え角をどのくらいの量でとれば良いのかよくわかりません。時計で言えば谷回りの10:00(または2:00)くらいの 方向までかな…?などと思っています。
スキッド&カーブはわたしにとって、来季受験しようと思っている1級の鬼門種目です。昨年は前走の先生に「カービングで滑ってもいいよ。」と言われたので若干混乱しています。どうかお知恵をお願いします。
http://www.geocities.co.jp/Athlete-Rodos/6830/
11-03 Prof.YM 2002/10/09(水)1:42
送り出しクリスチャニア様 お久しぶりです!
「ターン後半のズレ」改善の兆し、良かったです。天然雪でのシーズンインが楽しみですね。早いスキー場ではもう1ヶ月くらいでしょうか?いよいよですね。
さてスキッド&カーブですが、
>迎え角をどのくらいの量〜
ですが、時計で例えられていますが、あまりそのように考えないほうがいいように思います。ありきたりではありますが、やはり状況・条件により変わりますので。
1級受験のスキッド&カーブということで私が最も気をつけるとすれば、できるだけきれいな“丸い弧”をイメージします。私が検定していてやはり合格点未満の多くのスキーヤーは、動きが止まってしまう方が多いように思います。カービングスキーになり、スキーのサイドカーブにただ乗ってるだけという方が非常に多いように思います。
以前どこかでも書きましたが、力配分が大切なように思います。たとえば1つのターンを「いち・にい・さん・しい・ごお・よん・さん・にい・いち」で仕上げるような流れが重要だと思います。
私が前走で滑る場合は、伸ばし切り替え、曲げ舵取りのストレッチングターンの動きをできるだけ滑らかに行うようにしています。(私の場合、伸ばすときに一気に伸ばしてしまう癖がありますのでそこは特に注意します。そして曲げ舵取りもターンにあわせゆっくりと)
昨年受験されたときに、前走者の方からカービングでもOK とありますが、OKだと思いますが、カービングに意識が行き過ぎて上に書いたような、動きが固まってしまい、スキーにただ乗ってるだけにならないように気をつけなければいけないと思います。
普段のフリー滑走も、カービングターンだけにこだわらずに、ぜひぜひストレッチングターンやスキッディング等も滑ってみてください。
ワンパターンの滑りでは壁は越えられないかも・・・
11-04 送り出しクリスチャニア [関東] 2002/10/10(木)17:42 [メール]
Prof.YM 先生、ありがとうございます。
このスキッド&カーブ、考えれば考えるほど難解なもののような気がしていました。
しかし、YM先生のおっしゃるように、基本は円い弧を描くことなんですよね。ちょっと難しく考えすぎていたかもしれません。それをするに当たりストレッチングを活用すればいいと言うことがよくわかりました。
また、よろしくお願いします(^^;
11-05 NOVO 2002/10/16(水)8:02 [メール]
今の自分の足前では書き込む事も失礼かとも思いましたが、自分なりにこのテーマについて考えてみました。
スキーの場合は縦に“滑り”横に“ずれる”(=スキッド=除雪によるコントロール=エネルギーの損失)と個人的には考えていましたのでカーブ&スキッドについて2点の疑問を持ちました。
1. ターン後半の部分でスキッドをしてはいけないのではないか?
2. 左右軸のスキッドって何?、単に板と重心の前後の位置関係であってそれでスキッドが出来るのか?
考えた結果1の理由があるからスキッド量の少ない2になるのかなと考えています。角付けされている時なら左右軸のスキッドも可能と考えます。テールで雪の壁を少しくずしてゆく感じになるのでしょうか?いいかげんなこと言ってすみません。この時に必要な前後の動きはProf.YMさんは雪面からの力により使わされていると言っておられますし、TOKさんも日記の中でエネルギーラインもワンターンの中で変化すると言われていますから、Do的な上から下へではなくて下から上へ意識が重要なのかなと考えます。
しかしこの技術はカーブ&カーブが出来る人でないと難しいのでしょうね。カーブ&カーブしようとしてもスキッド&スキッドの自分には頭の中だけの存在です。
やはりカーブの先にあるのはまたスキッドなのか〜!私はカーブの前のスキッドです。
11-06 Prof.YM 10/17(木)1:38
NOVO様 書き込みありがとうございます。
>角付けされている時なら左右軸のスキッドも可能と考えます。
私もそのように思います。角付けされ、スキーのたわみがある時に、左右軸のスキッドが可能だと思います。
>テールで雪の壁を少しくずしてゆく感じになるのでしょうか?
完全にテールだけという感じではなく、テールよりだと思います。
>Do的な上から下へではなくて下から上へ意識が重要なのかなと考えます。
下から上への意識重要だと思います。しかし、もう少し深回りしよう、切れあげようと思ってつかう場合もあると思いますので、Do的な使い方の場面もあると思います。
>しかしこの技術はカーブ&カーブが出来る人でないと難しいのでしょうね。
う〜ん、そうでもないと思います。カーブ&スキッドは前半切れ!後半スキッド!と完全に意識してしまうとそうかもしれませんが、スキッド&スキッドの滑りでも、ターン後半に
左右軸を使ったスキッドは可能だと思いますし・・・(実際に皆さん無意識に使っていると思います)
>自分には頭の中だけの存在です。
そんなことはないですよ!スキッドもカーブも先も後もないですよ。常に同列で同居していると思いますよ。複雑に絡み合っている???
11-07 NOVO 2002/10/19(土)20:47
Prof.YMさんご回答ありがとうございました。
山回りでは、ずれる要素が集中していますから滑走性を失わないスキッドというのはシビアでなかなか難しそうですね。
今年もシーズン間近!今まで白馬のそれぞれのスキー場、そしてスクールにはお世話になって来ました。個人的にスクールで教えて頂いた中でもっとも大きかったことは、適切な表現かなとも思いますが、雪とたわむれる楽しさを教えて頂いたことだと思います。
何年も前のことですが、友人たちと大阪から毎年何度も長野のスキー場に向かいました。ある日みんなでスクールに入ると指導員の方が「今日は、新雪が降ったから深雪の滑り方を練習しようか」ということなり、深雪の経験のほとんどないへたっぴーが多かったので一瞬顔を見合わせましたが、わーきゃー言いながら楽しく滑れたことを思い出します。
その頃の自分に比べると技能、理論、道具など少しは進歩して楽しむ範囲を広げることが出来ましたが、今もスキー場に向かおうとするのは、あの日の様な雪とたわむれる楽しさが忘れられないからだと思います。
今度のシーズンも何日行けるか分かりませんが、必ず行って左右軸のスキッドにチャレンジしてみたいと思います。
11-08
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