テーマ趣旨と皆さんからのご意見
黒色の文 ⇒ ”Prof.YM” さんのご意見
青色の文 ⇒ 皆さんからのご意見
紫色の文 ⇒ 皆さんからのご意見(参照)
テーマ 「 カービング要素のショートターン 」
設定 緩〜中斜面 整地 R=16程度〜以下のカービングスキーを使用
☆★☆
今回のテーマは、先シーズンの技術選にも取り入れられ、皆様大変興味深いと思われるカービング要素のショートターンについて考えてみました。
すでにスキー○ャーナルや各誌でも特集されていますが、私なりに考えたイメージと、滑って
みた感想について書いてみたいと思います。
私が練習をはじめたのは、先々シーズンのデモ選での滑りを見てからでした。まずは見たままのイメージで、先々シーズンのデモ選では、上位の選手はノーストックの選手が多かったので、ノーストックで、またスタンスもオープンスタンス、さらには、雪面に2本のシュプールを残す、この3つのイメージで滑ってみました。
スタンスを広くしたショートターンはすでに練習していたので違和感はなかったのですが、できるだけカービング要素(2本のシュプール)をだすため、回旋の要素を少なくして滑ったのですが、何度かスキーがターンしないでまっすぐ進んで行くような踏み外すミスが出てしまいました。原因としては、先々シーズンの使用スキーが長くRが緩かった(180cm・R=18)、また、加速していくスキーに体(重心)がついていけずに、スキーを踏み外してしまったなどが考えられました。何本か練習していくうちに、スキーの踏み外しはなくなってきました。しかしスキッディングの要素がどうしても多く出てしまっていました。重心の移動を意識するあまり、頭が前に突っ込んでしまって、スキーに乗るポジションが前よりになり、テール部分からずれが出てしまっていたわけです。
そして先シーズン、シーズンはじめには技術選にもカービング要素の小回りが取り入れられると聞いていましたし、整地小回りに関しては、ますますカービング的になるであろうと思っていましたので、私の仲間とも何回か練習しました。スキーの長さも短くし(170cm・R=15)、先々シーズンの課題でもあった、頭の突っ込みにも気をつけるようにしました。スキーのRもきつくなったので、よりスキーを縦に滑らせる意識にして滑っていくうちに、滑走中のイメージも良くなり、またシュプールも2本のシュプールが残せるようになりました。
上に書いたようなことが、私の簡単な滑走フィーリングです。それでは、わたしのフィーリングと、スキー○ャーナル等の特集を含め、もうすこし詳しく書いてみたいと思います。
私は、もともと大回りよりも小回りが得意で、小回りのタイプとしたら、スキーを深くまわしこむタイプのすべりが主体でした。ですので、スキーが短く、Rがきついものに変わった現在では、私の旧来のすべりは、スキーがまわり過ぎてしまう傾向にありました。このようなタイプの私がカービング要素の小回りをする時に気をつけていることを書いてみますので、もし同じような傾向にある方は参考にしてみて下さい。
1.スキーのスタンスは広めのオープンスタンスにする
2.頭が前に出過ぎないようにする
3.重心の高さを一定にするイメージで滑る
4.切り替えから次の谷回りの時に、両スキーのトップから圧をかけていき、できるだけエッジ 角を深くして、スキーの軌道を変えない。(結果的には、重心の谷方向へのダイレクトな移 動になると思いますが、私の場合は、重心の移動の意識よりも、足元に意識があり結果的 になるものだと思っています)
5.山回りでは、圧をかけない。(谷回りができれば、スキーが自然に戻ってくる、伸
ばした脚が戻ってくる)
6.谷回りから谷回りのイメージ
次に、○ャーナルに特集されていた、カービング要素の小回りの内脚主体・外脚主体について、私的に考えてみました。
私的には、内脚主体というのはあまり実用的ではないと思っています。竹田選手の滑りも、内脚主体だとは思っていません。写真を見ても、内スキーも当然使っていますが、内スキーのタワミが外スキーよりも多くなっている場面が1枚もないからです。主体というのであれば、外スキーよりも多くたわんでいると思うからです。解説では、内脚主体の運動を行うことによって、よりダイレクトに重心位置を次のターン内側に運ぶことができるとありますが、私の場合は主体になるとまで考えてしまうと、どうしても外スキーの捉えがあまくなってしまいます。確かに、内スキーもつかえる位置に重心が来なければいけませんが、外スキーよりも内スキーへの荷重が多くはならないと思いますので、主体という言葉にはやはり抵抗があります。(内スキー主体という言葉をイメージすることにより、内スキーも使えてちょうど良いという効果がある方はもちろんたくさんいらっしゃると思いますが・・・そういう使い方であれば、問題ないと思います。)
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今回は、私のフィーリングや私的な意見が多くなってしまったかと思いますが、少しでもご参考になれば幸いです。私は今シーズン160cm・R=12でさらにトレーニングしていきます。また新たなフィーリングをつかんだら、お伝えしたいと思います。
それでは、ご意見よろしくお願いいたします。
2001/10/27
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0004-01■“ カービング小回り” 投稿者:【TOK】 11月6日(火)11時55分
条件設定が「緩〜中斜面 整地 R=16程度〜以下のカービングスキーを使用」…ということからして,これはよほど滑り込みをしている人でないと大変かもしれない…というのが第一印象です。”Prof.YM”さんも書かれているように,技術選での種目になったことから一躍この滑りに注目があつまったのですが,どことなくスッキリした感じがしません。…というのは「特殊な滑り」であって「一般的でない」という感じがどうしても拭いきれないからです。”Prof.YM”さんも,一昨年使っていた板(180cm・R=18)を,昨年(170cm・R=15)に替えることでそのコツがつかめた…というくらい,スキー板の持つ性能自体が大事な用件になります。逆に言えば,いくらこの技術をマスターしようとしても,使っているスキー用具がそれに適していなければ体験できないし,修得できない…ということになります。また多分,これは憶測ですが,この技術で滑れる斜面も相当限定されてしまうでしょう。このように,ある意味で非常に特殊な条件でしか滑れないスキー技術のような気がします。技術選での種目になったから,選手としてはやらざるを得ない…というのは解かりますが,この種目そのものの狙いがどこにあるのか,私には今もって分かりません。レースの世界でタイムを競うなら話は別でしょうが…。
狙いがどこにあるか分からなくても,技術としてある以上,出来ないより出来る方がいい…というとらえ方でこの滑りについてコメントすると,カーブがきつい分回転半径が小さくなりますから,開脚で,しかも内スキーにも荷重分散をしてあげないと無理でしょう。…というのは,外スキーの荷重配分が強すぎると外スキーがターン内側に入り過ぎ,内スキーとクロスする危険があるからです。
また,エクストリームとまではいかなくても「しゃもじスキー」の特性を生かすわけですから,スキートップインサイド側で雪を捕らえ,そのエッジングをはずさないようにしながら前方へ移動する意識が大事になります。自分でスキーを操作しようとしてはカービング小回りは出来ないでしょう。まさにエッジ角を深めにし,雪に任せた【Letスキー】でないとターンの軌跡をキープできません。
内スキー意識が大回りや中回りより必要になってきますが,内スキーへの荷重配分,圧力配分がキーワードになります。左右への荷重配分は時時刻刻変わって行きますが,スキーがフォールラインを向いたあたりから内スキーへの圧配分が強まり,ステップター的にクロスオーバーを経て次のターンに移行する感覚が出てきます。つまりターン後半での内スキーの使い方がポイントになります。このことを「内スキー主体」といっている人もいるようですが,「ステップ小回りのカービング版」と考えた方が良いと思います。
私の場合,重心の軌跡を滑らかな円運動もしくはサインカーブのようにイメージし,スキーはあくまでその重心を中心として自転的にその方向を変えて行く感覚です。クロスオーバーで次のターン内側に上体あるいは重心を移動させる感覚はありません。
…とは言ったものの,果たして技術選の選手のような滑りが出来ているかどうか,はなはだ疑問です。もしこれが出来ていたら,私自身,今も現役で技術選に出場していたでしょう…(^I^)。多分,多くのスキー教師が演技して生徒さんに見せようとしても,なかなかその真髄を見せてあげることの出来ない技術だと思います。
それくらい「特殊な技術」…だと【TOK】は思っています。(^I^)
0004-02 ■申し訳ありません 投稿者:TOSHI3 11月6日(火)14時34分
TOK先生の日記を読むまでProf.YM 先生の「カービング小回り」に気がつきませんでした。ごめんなさいm(_ _)m
昨年の板が162cmフレックス固め(Rはちょっとはっきりしないんですが)のディナのMaxSTCだったせいか、いつのまにかそれらしき動きができるようになっていました。もちろんきれいな整地の緩斜面だけですが、土踏まずを使って真横で一瞬のエッジングをすると勝手に板が左右へヒュンヒュン回るんです。それがカービング小回りというのかどうかわかりませんが、私の感覚では重心移動とかトップからとか何にも考える暇もなく、勝手に板が膝を中心にしてギュンギュン回る感じです。
ノーマルなターンと一番違うところはエッジングの場所がイメージでは真横だということ。小指側をうんとそらせて土踏まずの内側でグインとエッジングすること。不思議とうまくいくときは内足も勝手に同調してくるのです。板によってはフレックスが柔らかめのものでもいいようですが、張りがある方がかえりが素早くてより快感を味わえる気がしました。でも、今年買った板は大回りも考えて167cmにしたらその快感があまり味わえません(-_-;)
TOK先生の言われるように限られた板でしかできないってことですね。でもこの滑り、斜面を滑り降りるのには何の意味もないのですが、すごく面白い!。緩斜面でのお遊びが一つ増えたって感じでしょうか。難しく言うと小回りで板の性能をどこまで引き出せるかってことになるのかな。私は楽しいからやるんですけど。
長くなってしまいましたが、私もProf.YM 先生がおっしゃるように、か○きデモの推奨する
内足主体の滑りは???と思う部分が多いです。最近の彼のビデオ「最新スキーテクニック」を見ても内足主体→上体の内向のせいか外足のとらえがかなりおそくなっているように見えるのです。そのため、ターン後半に圧がかかりすぎ山回りで弧がふくらみすぎのように感じますが、みなさんはどう感じられますか?
0004-03 ■ とんでもないです! 投稿者:Prof.YM 11月7日(水)13時15分
→TOSHI3さん、いつもありがとうございます。申し訳ありませんなんて言わないで下さい。
見ていただいただけで、とてもうれしいです。
>もちろんきれいな整地の緩斜面だけですが、土踏まずを使って真横で一瞬のエッジングをすると勝手に板が左右へヒュンヒュン回るんです。以下(0004-02)
スキーが勝手に押し上げられる(切れ上がる、かえってくる)感覚、楽しいですよね。私も好きです。私の場合は、カービング要素の小回りでも、たしかにエッジングの時間的には短くなりますが、一瞬と言うよりは、やはり外力にあわせ、荷重配分しています。
>ノーマルなターンと一番違うところはエッジングの場所がイメージでは真横だということ。小指側をうんとそらせて土踏まずの内側でグインとエッジングすること。
私は真横だけではなく、切り替え直後ターン前半では、両スキーのトップを抑える意識から、だんだんTOSHI3の言われる真横、土踏まず付近から、かかと側へ荷重ポイントを変えていきます。
>板によってはフレックスが柔らかめのものでもいいようですが、張りがある方がかえりが素早くてより快感を味わえる気がしました。
このあたり、滑り手の好き嫌い、個人差もでて、難しいところですね。色々なスキーで試してみたいですね。
>でも、今年買った板は大回りも考えて167cmにしたらその快感があまり味わえません(-_-;)TOK先生の言われるように限られた板でしかできないってことですね。
そう思います。私も今シーズン、カービング小回り用は完全に小回り専用です。
>でもこの滑り、斜面を滑り降りるのには何の意味もないのですが、すごく面白い!緩斜面でのお遊びが一つ増えたって感じでしょうか。
何の意味もないことはないですよ(笑)!緩〜中斜面を斜面を、減速要素が少なく降りることができるとおもいますし・・・私も、滑っていてすごく楽しいです。
>内足主体の滑りは???と思う部分が多いです。
そうですよね。12月号のジャー○ルのP32〜33の大回りの写真7名のトップ選手が滑っていますが、私的には内足主体の滑りになっている選手は、一人もいないように思います。内足主体も有効なときがあるとは思いますが、あまりこだわらなくてもいいのではと?と個人的には思っています。
0004-04 ■ちょっとへんかな? 投稿者:TOSHI3 11月7日(水)23時13分
Prof.YM 先生、ありがとうございます。
>私は真横だけではなく、切り替え直後ターン前半では、両スキーのトップを抑える意識から、だんだんTOSHI3の言われる真横、土踏まず付近から、かかと側へ荷重ポイントを変えていきます。(0004-03)
今の板はかえりがゆっくりなのでそんな感じで長めのエッジングになるのですが、前の板は土踏まずのわずかな範囲の中でトップからかかとって感じでした。でもよく考えてみるとこれって単に固めの板をたわませてその反動で反復横飛びのように滑ってただけで、みんながやってるカービング小回りとは違うのかも。。。ほとんどずれていないのでこんな感じなのかなと思っていましたが(^^ゞ
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