【TOK】のビデオ解説  File0008

Canada スキー No.8

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“余韻”を味わう...

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  今回も前回に引き続き Canada に同行したメンバーのおひとり,“Kid”さんの滑りから学ばせてもらうことにします。(^.^)  
  なにはともあれ,“Kid”さんの滑りをご覧ください。...
  ………
  じっくりご覧ください...。“Kid”さんの滑りが何を訴えているか?これを感じ取るようにしながらご覧ください。そして,あなたが何を感じたか?ぜひ,メモに取ってください。これはあなたの“スキー眼”を養う良いトレーニングになります。
  さらに,じっくりご覧ください...。playerの再生モードを「連続」にして何回かご覧ください。そして感じたことをメモるのです。BeforeとAfterで,どこ違うか?どう同じか?比べてみてください。“Kid”さんの滑りからナニか,感じられましたか?
(^ ^)
  メモ...し終わりましたか?
  ………

  さて,あなたが
“Kid”さんの滑りから感じられたことと,私が感じたことに,どのような共通点があるでしょうか?あるいはどこか違ったポイントを見出したのでしょうか?これを比較してみることは,あなたの“スキー”上達に大変役立つことでしょう。!(^^)!

 @
先ず,スキーのトップの動きの違いに注目 !!!...です。
  ターンマキシマムから始動期にかけて,どこか感じが違いませんか? ひとつめがこの「スキートップの動き」です。Beforeではスキーのトップが「丸い円弧」を描いていませんが,Afterではトップ部分が停止することなく,「丸い円」を描くように移動しているのが分かります。
  その結果,トップとテールの移動軌跡が左右に離れ過ぎることがありません。つまりトップの通ったラインとテールが通ったラインが,あまり離れていないのです。...ということは,横へのブレ度が少ないということです。ですからバランスの乱れが少なく,安定した滑りができるようになるのです。
  第一の注目点は「 円弧の丸さの違いに注目 !!!」でした。

 A次は, ターン後半の圧の貯め方の違いに注目 !!!...です。
  Beforeでは「結構急激な圧の作り方」をしています。それに対してAfterでは「緩やかな圧の溜め」になっています。Beforeは“Do Ski”的な「踏み込み」をすることで「圧と溜め」を作っているのに対して,Afterは「雪から来る圧」で“溜め”を作っていて“Let Ski”的です。「脚の動き」が,Beforeでは急激ですが,Afterでは緩やかになっているのは,このためです。
  Beforeでは圧を作っているとき「スキーが一瞬止まり,走っていない」...のに対して,Afterではこの圧を溜めている局面でも「スキーが止まらず,走っています」
  さらにどちらも「圧」を作ることはできるのですが,Afterの“Let Ski”の方が,その溜まった圧をいつでも解放できる...という利点を持っています。
  この違いを,「圧を作るタイミングの違い」...という風に解説されるスキー指導者も居られますが,私は「タイミングの違い」ではなく,「圧の作り方の違い」だと思います。それが「タイミングと時間の長さの違い」となって現われているのです。

 B三番目は,身体の動きの違いに注目 !!!...です。
  Aの要因があるから...ということもできますが,結果的にAfterは「身体全体の安定感」が良くなっています。どうしてそう感じられるのでしょうか?その答えは...。
  身体の動きが,Beforeは「身体の上部から」始まっているのに対して,Afterでは「下半身から」始まっているからです。「頭の上下動」に注目してみてください。モチロンAfterでも頭は上下してはいますが,Beforeに比べれば,その動きはゆったりしています。ですから,見ていて安定感を感じるのです。
  Aで話したように自ら圧を作りに行っているから,Beforeのように安定感が薄い...と言うこともできますが,「落下運動,斜面移動で抵抗をもらおう」という気持ちが少ないから...という見方もできます。“お習字ターン”の様なイメージのトレーニングをすると,Afterの様な滑りを会得することができます。

 C...ということで,“Kid”さんの滑りから受ける全体的なイメージは...ターンマキシマムの後の開放感を楽しんでいる !!!...です。
  Beforeでも十分に雪を楽しんでいるは感じられますが,Afterの方がより身体が自由で,開放されている !!!...という感じを受けませんか? Afterに比べれば,どことなくBeforeは雪とのマッチングがイマイチで「ギコチ無さ」を感じます。Afterは「雪との一体感」があり,雪との会話を楽しんでいる...といような“free”さを感じます。ターン前半で蓄えられたエネルギーを後半にうまく結びつけ,その開放の“余韻”を楽しんでいるように見えます。
  「あの人の滑りは言葉に表せないけれど“ひと味違う”」...という印象は,こういう“滑りの質の違い”から受けることが多いのです。

  ………

  さぁー,皆さんの視点とどう同じでしたか? またどう違っていましたか?
  他人の滑りを見て,その違いを感じ取るトレーニングをする...これは「スキー上達のためのひとつの素晴らしい方法」です。お金も要りませんし,必要なのはご自分の「観る目」と「感性」です。
  この“File0008”が,そういう意味で皆さんのご参考になれば,私も嬉しいです。“Kid”さんはもっと嬉しいことでしょう !!! (^I^)


  さて,“Kid”さんの滑りが,この様な変化をされたのには,いろいろな要因が考えられますが,主には“お習字ターン”だと思います。そして次は“バナナイメージ”でしょうか?  Canada で行なったことはそれくらいですから...。
  みなさんも,ぜひホームページの記事を参考に,ぜひお試しください。(^_^)v

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“Kid”さん !!! 変わってましたネェー !!! 
   Canada ではじっくり見る時間がありませんでしたが,こうやって編集しながら拝見すると,エラク変わってるのが分かります。
  【TOK】も(*_*)(*_*)でした !!! ハッハハハ......(^ー^) 

July 29 '05 【TOK】  

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