【TOK】のビデオ解説  File0007

Canada スキー No.7

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“バナナシェープ”効果?

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  今回も Canada に同行した“Suz”さんの滑りから学ばせてもらうことにしましょう。(^.^)  さて,今回のテーマは“バナナシェープ”です。 Canada でもこの“バナナシェープ”の練習に結構時間を割きました。その理由は「前後のバランス維持」には欠かせない要素だからです。“File0004”の“Koba”さんの大回りでもこの“バナナシェープ”の効果が出たことを紹介しましたが,今回ご紹介する“Suz”さんも,その効果が現われています。
  “バナナイメージ”をしつこいくらいに練習したせいでしょうか,映像に使った写真(タイトルの写真と同じ)を見て分かるように,その「上体の懐の深さ」に変化が現われました。フォームの違いが出るのが目的ではありませんが,これくらい懐が深くなると,先ず第一にスピードを出しても安定していられます。“Suz”さんの滑りの速さ...BeforeとAfterでは,その速さが違います。!(^^)! 
“バナナイメージ”があるからスピードが出せるのか?それともスピードがあるから“バナナシェープ”になるのか?どっち?...ということを仰る方が居そうですが,スピードを出せば“バナナシェープ”になる...ということは,まずあり得ません。ハイスピードで滑っても安心していられるのは,前後のバランス維持が楽になったために,少々前方向からの抵抗に違いがあっても,それを乗り越えて行ける様になったからです。BeforeとAfterで“Suz”さんの内傾角が違っていることからも,滑走スピードが違うことが伺えます。
  次に,滑りの特徴として現われたのは,「ベンディング的」な動きでした。Beforeでは,上半身が立っているために,“背骨”が丸くなっておらず,この背骨をスプリング(バネ)の様に使うことができていません。そのため下半身が雪からの抵抗を受けると,身体はそのまま上方向に伸び縮みするようになり,「ストレッチ的」な動きとなってしまうのです。ところが,“バナナイメージ”では,この背骨が丸く湾曲しているために,下から来る圧をこの背骨の各関節で吸収することができ,「下半身の関節+上半身関節」が効果的に働いて,身体の動きは「ベンディング的」になるのです。(^J^)
  三番目の特徴として,「雪面コンタクト」のされ方に質的な違いが生まれて来ているように思います。Afterの映像は,かなりの降雪の中での滑走です。視界状況はBeforeに比べて悪く,よく見えていない筈なのですが,“Suz”さんの滑りの雪面コンタクトはしっかりしているのが分かります。“フィーリングスキー”的な「感じるスキー」ができてきたことの証拠とも言えると思います。
   Canada に行く前からイイ滑りをされていた“Suz”さんですが, Canada でより積極果敢な滑りになられた...そんな気がする映像でした。(*^^)v
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  今回,この解説で,“バナナシェープ”と“バナナイメージ”を使い分けてみました。...というのは,“シェープ”の“shape”は「形状外形,輪郭...」といった「かたち」を意味する言葉なのでバナナの曲がりをイメージし,それがギューンギューンとしなる...という「イメージ」を沸かすことよりも,バナナという「形そのもの」を真似てしまいかねないからです。
  それにしても, Canada ではそんなに滑りが変わった気持ちはなかった筈の
“Suz”さんですが,こうやって見てみると,結構変わっているものですネ!。
  “Suz”さん...年齢を感じさせない滑りですヨ!!! (^ ^)

July 25 '05 【TOK】  

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