【TOK】のビデオ解説  File0006

Canada スキー No.6

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ターン前半の長さ

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  前回の“Koba”さんと同様,Canadaに同行した“Ooka”さんのご了承を得ましたので,今回は彼女の滑りから学ぶことにしましょう。
  テーマは「大回り後半のタメを次のターンに生かす...」ということです。
  映像の“Before”と“After”の滑りを先ずご覧下さい。取り上げたワンターンだけに限らず,“Before”ではターン後半に貯えられたエネルギーが次のターンにうまく伝わっていません。ターン後半にせっかく貯まってくれた圧を逃がしてしまうので,次のターンに入るためにチェック的にもう一度圧を作り直さなくてはならないのです。このイメージは,映像の中の「筆の運び」でご理解いただけると思います。一旦貯まった圧が無くなって(筆のしなりが無くなって),再度圧を作り直して(再び筆を押して)抜重的動作で次のターンに入っています。この様な滑り方は右ターンは右ターン,左ターンは左ターン...というように前のターンとのつながりが無く,アルファベットの“C”型のターンの繰り返しになるので“C字ターン”と呼んでいます。
 一方“After”ではターン後半のタメを逃がさないようにして圧をキープしているので,そのままクロッシングで,次のターンに入って行けます。ターン後半の圧を逃がさないでいる(筆のしなりがしっかりキープされている)ので,角付けの切り替えの時に外スキーの角をフラットにして行くことで,ベンディング的に(筆の先が“払われる”感じで)身体の下をスキーが通過して行くのです。ですから,角付けの切り替え時の流れがスムーズでギクシャクしたところがありませんし,スキーが走るようにさえなります。エッジの切り替えがスムーズに行なわれて,右ターンから左ターン,左ターンから右ターン...と途切れが無いのが特徴です。で,その滑りのイメージはアルファベットの“S”のようになります。先ほどの“C字ターン”に対し,この様な滑りを“S字ターン”と呼びます。バランス維持を楽にしたい,あるいは,疲れない滑りをしたい,またさらには,スピードを出して滑ってみたい...といった目的にはこのような“S字ターン”が適しています。
 ではどのようなイメージを持ったらこのように滑れるか?...というと,この映像にも出てきたように“お習字ターン”のイメージを持つのが手っ取り早いと思います。自分の身体そのものを一本の“筆”にイメージします。そして足裏の筆先で雪面に「丸い円」を描いて行くイメージを持つのです。今回の映像からそれが少しでも感じていただければイイのですが...。
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  ところで話は変わりますが,“File0004”の“Koba”さんの大回りに比べて,少し懐が浅いフォームになっています。実はCanadaで,何度も“バナナシェープ”の練習をしたのですが,残念ながら“Ooka”さん...この時はこちらの方はクリアできませんでした...。(=_=;) でも,このFileと“File0004”を比較されれば,どのような違いがあるか良く分かりますので,その比較をしながら映像を観ると,皆さんの勉強になると思います。(^ ^)
 “Ooka”さん...来シーズンはぜひ“バナナシェープ”...モノにしましょうネ!(^ー^)

July 18 '05  

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